とあるトレーナーとポケモンの放浪旅   作:青い灰

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や、やっと投稿できた………
中々アンケートが決まらず、苦悩してました。



別れも旅立ちも突然で

 

「えぇっ!?もう行っちゃうの!?」

 

「おう。そろそろ出るわ」

 

 

祭り翌日。

俺はミズキの家でアローラを出ることを話す。

リーリエも一緒に朝食を食べている。

 

 

「もうちょっとゆっくりすればいいのに」

 

「いつ誰から面倒な依頼が来るか分かんないし。

  大体、各地のウルトラビースト対策なんて

  自分たちでやれよ、って話で…………」

『あーあー、わかった、わかったでしゅよ』

 

「クチー」

 

 

なんなんだお前らは。

ポケモンだったわ。

 

まぁともかく、最近は特に忙しくなった。

おいダイゴてめぇ、誰が″UB掃除業者″だこの野郎。

 

 

「まぁいい。なんかあったら連絡くれよ。

  エーテルの代表に連絡先渡してるから」

 

「ん、おっけ。でもいいなー。

  私、シンオウ行ったことないし」

 

「チャンプになったんだから

  勝手に地方移動するのはな、良くない」

 

 

なんか協会があるらしく、チャンプとはいえ

勝手なことをすると怒られるとか。

 

 

「面倒な縛りだなぁ、チャンプ降りようかな」

 

「それは流石に不味いですよ!?」

 

『何時にも増して発言がヤバいでしゅ』

 

「ねぇシン、最後に一回くらい」

「いい加減性欲に忠実な所をどうにかしろ」

 

 

デコピンでミズキを黙らせる。

貞操観念がねぇのかよお前は。

 

 

「いったぁ………」

 

「どうしてそんなガバガバなんだよ……

  お兄ちゃん心配だぞ」

 

「お兄ちゃん素直じゃないから」

 

「妹が性に対して開放的すぎるから」

 

「兄妹と言っても納得してしまう件について」

 

 

リーリエはそう言って、本題に入る。

とても真剣な顔で言った。

 

 

「デコピンって見た目以上に威力キツイですよね」

 

「「分かる」」

 

『しょうもなっ!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕日が沈みかけているころ。

ミズキの家の近くの海岸沿いの砂浜を歩く。

もうそろそろアローラから出発だ。

 

 

『にしても、アローラに

  いる期間も短かったでしゅね』

 

「もうちょいバカンスを楽しみたかったけどな」

 

 

仕事がいつ来るか分からんし、

シロナが処理してくれる安全策を取った方がいい。

 

 

『どんだけ仕事嫌なんでしゅか』

 

「大きさで例えるなら30階建てビルくらい」

 

『分からんでしゅ…………ん?』

 

 

そんな感じの話をしていると、足音が聞こえる。

振り返ってみると、リーリエがいた。

 

 

「はぁっ、はぁっ、あ、あの………」

 

「取り敢えず落ち着いたら?」

 

「すーっ、はぁ、はい。

  あの、シンオウ地方へ行くんですよね」

 

『そうでしゅよ、どうしたんでしゅ?』

 

「その…………あの」

 

 

モジモジとするリーリエ。

……………これは、アレか。

用事あるからついでに連れてって欲しい、的な?

 

 

「私も、シンさんについていってもい」

「別に良いけど?」

 

「え、良いんですか?」

 

「良いよ。

 邪魔になるようだったら置いていくけど」

 

「邪魔にはなりません!

  ボールも持ってきましたし……」

 

 

んー、ま、大丈夫かな。

どうせエーテルの代表の差し金だろう。

旅でもして、成長してこい。って感じで。

 

 

「うし、挨拶はして回ったんだな?」

 

「はい!お母様にも許可を貰いましたし、

  ミズキさんにも挨拶をしてきました!」

 

「ならオッケー。早速出発するか」

 

「はい、ハウオリシティへ「は?」え?」

 

 

なんでわざわざ船を待たないといけないの?

面倒だし、酔うし、金もったいないし。

 

 

「えっ、どうやってシンオウまで?」

 

「あー…………ちょっと待ってな」

 

 

俺はバックから、とある笛を取り出す。

それを咥えて、吹く。

心地よい音色が流れ、空へ響き渡る。

 

 

『ここまで来るんでしゅから、大変でしゅね』

 

「綺麗な音………シンさん、今のって……」

 

「まぁまぁ、見てな」

 

 

俺はメガネックレスに触れる。

空の雲から何かが飛び出してくる。

 

 

「なんですか、あれ!?」

 

「マッハ飛行機だけど」

 

「えぇ!?」

 

『シンが言うとマジで飛行機だから

  やめてやるでしゅ。アイツら可哀想』

 

 

雲から飛び出したそれは、

俺のメガネックレスに反応し光を放つ。

 

メガシンカ。

 

 

「ひゅぁぁぁん!!」

 

 

メガシンカしたポケモン、ラティアスが、

俺たちの前の砂浜に現れる。

 

 

「ら、ラティアス!?

  でもこの見た目は………!?」

 

『リーリエ、マッハ飛行機の風を

 モロに受ける覚悟は出来てましゅか?』

 

「え、も、もしかして………」

 

「もしかしなくても。ほれ、行くぞ」

 

 

俺はラティアスに飛び乗り、

リーリエに手を差し出す。

 

 

「………マジですか」

 

「マジだ」

『残念ながらマジでしゅ』

 

 

躊躇っているので手ではなく腕を掴む。

そのまま引き上げ、乗せる。

 

 

「きゃぁっ!?」

 

「しっかり掴まっとけよ、

  マッハで海に叩きつけられるぜ?」

 

 

リーリエの腕を俺の腰に回させ、

風を目に受けないようにするために

防塵ゴーグルを装着させる。

 

俺もゴーグルを装備し、

ラティアスの肩を軽く叩く。

 

 

「よし、出発!」

 

『シンオウまでお願いするでしゅ』

 

「ひゅぁぁん!」

 

 

ラティアスが浮き上がり、

そして羽根を折り畳む。

 

そして、ジェット機もかくやと思われるほどの

スピードで発車………ゲフンゲフン、出発した。

 

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!

  速過ぎますぅぅぅぅっ!!!」

 

「じゃあなアローラ!

  次に目指すは、シンオウ地方だ!!」

 

 

背中に悲鳴を上げるオマケ付きで、

俺はシンオウ地方へマッハで出発したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

さらば、太陽と月の地。

 

目指すは、創世の伝説が残る地、シンオウ地方。

 

 

 


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