シンはガブリアスを引き出しました。
ガブの活躍をお楽しみに!
「グァァオ!」
「リザードンね……」
ミズキがリザードンを見上げる。
黒いリザードンは首に、
虹色に輝く石がついた防具をつけている。
「″メガストーン″、いいなぁ、その防具。
私なんか石を直接持って、
ポケモンにはメガストーン手渡しだよ」
「ははっ、何なら作ってやろうか?」
「いいの!?」
「いいけど、
軽く持ち運べるようなやつにしてくれよ?」
「やったぁ!」
メガストーンの加工だけど、
結構簡単なんだよな、これが。
ちなみに俺のはネックレスに加工してある。
「じゃ、行くぞ。
リザードン、メガシンカ!!」
「グォォォォ!!」
俺がネックレスの核、
虹色のメガストーンに触れると、
リザードンは光に包まれる。
光が爆散し、姿が変わったリザードンが
出現した。
口の端からは炎が吹き出している。
赤い炎は青色に変わり、
炎の温度が上がっていることがわかる。
「グォォア!!」
「行くわよ、
ウォーグル、″ブレイククロ-″!」
「ウォー!!」
甲高い鳴き声を上げ、
メガシンカの終わったリザードンに
ウォーグルが飛び掛かる。
「"ドラゴンクロー″!」
対するリザードンに俺は
ドラゴンクローの指示を出す。
メガリザードンの特性は、″かたいツメ″。
物理攻撃の威力が高くなる。
それを察知したのか、ミズキは
ウォーグルに指示を変える。
「ウォーグル、中断!
″エアスラッシュ″に切り替えなさい!」
ウォーグルが翼を広げ、
風を巻き起こし、風の刃を飛ばす。
「問題ない、回転しながら
ドラゴンクローで突っ込めッ!」
「グォォォォァ!!」
リザードンが翼を折り畳み、
爪を大きく横に広げて、回転しながら
ウォーグルに突っ込む。
「嘘ぉっ!?
ウォーグル、頑張って避けて!」
「ウォゥ!!」
ウォーグルが集中を始め、
リザードンの攻撃を回避する。
″みきり″のようにも見えるが、
おそらくミズキのウォーグルの特性、
″するどいめ″の力で攻撃を回避したのだろう。
「ナイス!
エアスラッシュよ!」
「グォォォ!?」
「落ち着いて、″かえんほうしゃ″だ!」
「く、なら″つめとぎ″!」
エアスラッシュをリザードンが
火炎放射で焼き尽くすが、
その隙にミズキは″つめとぎ″の指示を出す。
爪研ぎは攻撃と、技を当たりやすくする技だ。
おそらく、切り札となる大技を持ってるな。
ならば。
「リザードン、″つるぎのまい″!」
「グォォォォン!!」
「……!!」
リザードンの周囲に剣が浮かび上がり、
リザードンに力を与える。
剣の舞、攻撃力を大きく上げる技だ。
それに気付いたミズキは歯噛みするが、
「行けるかしら、ウォーグル」
「ウォォォゥ!!」
ウォーグルに笑いながら呼び掛ける。
何か来るな。
「ふふっ、驚かせてあげる。
ウォーグル、″ゴッドバード″!!!」
ウォーグルが光を纏って空高く飛翔する。
………確かに正直、驚いた。
お互いに一撃も当てていないのに、
勝負を決めにかかってきたのだ。
受けて立つのが、礼儀だろう。
「リザードン、準備はいいか?」
「グォォォォァ!!!!」
リザードンは、俺が指示を出す前に
体を燃え上がらせ、それを右腕に集中させた。
青い炎は更に温度を上げ、黒く変色する。
ウォーグルが凄まじい速度で突っ込んでくる。
それに合わせ、指示を出した。
「″煉獄爪″!!」
「グォアァァァ!!」
リザードンが黒い炎を纏った爪を振り下ろす。
それはウォーグルに命中しなかったが、
黒い炎がリザードン自身をも呑み込む
巨大な爆発を巻き起こした。
「なぁっ!?」
「…………よくやったぞ、リザードン」
爆煙が晴れる。
そこから現れたのは、メガシンカを解いた
リザードンと、気絶したウォーグルだった。
「何なの、あれ………怖っ」
「ははは、悪い悪い。
つい興奮しちまった」
バトル後、俺はミズキとハウオリシティ端の
ポケモンセンターでポケモンたちの
回復を待っていた。
「れんごくそう、だっけ?」
「あぁ、″れんごく″って技があるだろ?
あれをリザードン自身が纏ってドラゴンクロー」
「うっわ、そりゃ怖いわ………」
「当たったら多分消し飛ぶから
絶対に相手に命中させないようにしてるさ」
事実、リザードン自身にも反動が入る。
信頼あってこその技だ。
後でご褒美をあげよう。
「お待たせしました、
ポケモンたち、すっかり元気ですよ」
「あぁ、ありがとうジョーイさん」
「はい、………あれ、もしかしてシンさん!?」
「げ」
「さ、サイン頂いてもいいですか!?」
そのセリフで、周囲のトレーナーたちが
集まってきて、俺とミズキはサインを
書きまくる羽目になったのだった。
帰り道
「有名って大変だね-、
なんかシンがフラフラ旅してるのも分かる」
「だろ………疲れるんだよな」
「そう言えば、ポケモン
引き出してたけど、誰を引き出したの?」
「ガブ。最近はポケモンも増えて来たしなぁ。
みんな均等に出してやりたいんだが…………」
「トレーナーは持ち歩けるの6匹までだもんね」
俺は、ガブリアスを引き出した。