この世界は、デュエルで回っている。何か
それがこの世界の理だし、それを否定することは誰にもできない。
これは、そんな不思議なに住む一人の少年──
「『
「きゃああぁぁぁぁぁ!!」
●
デュエルのための専用フィールド、デュエルリングである一つの闘いが幕を閉じた。
「あ~負けちゃった。悔しいよ~!」
「私に勝とうなんて、まだまだ早いのよ~♪」
デュエルに勝った少女──
「でもでも、惜しかったじゃん。もう少しで勝てそうだったのにぃ~!」
「まあ、今回はカードの引きがよかった感は否めないけど、まだまだ負けるつもりはないよ~♪」
エリナはふふん、と鼻を鳴らした。
「またデュエルしてよ。負けちゃったけど、すっごく楽しかったから!」
「良いよ~♪ いつでも相手になってあげる」
デュエルリングの上で、二人は再戦を誓う。その時、二人のデュエルを見守っていた少年が、二人の元に駆け寄ってきた。
「二人とも良いデュエルだったよ! 奏は惜しかったね。次、頑張ろう!」
「
「遊大くん、頑張って。私、応援してる」
遊大をデュエルに誘うエリナと、その遊大にエールを送る奏。この三人は所謂幼馴染というやつだ。
「よっしゃ! 奏の敵は俺が討つ!」
「今日こそ遊大に勝ってやるんだから!」
こうして、
「デュエル!」「デュエル!」
●神代遊大 【LP:4000】
●霧矢エリナ【LP:4000】
「先行は俺だ! 俺のターン!」
ルール上、先行は最初のターンにドローができず、バトルフェイズも行えない。
「俺は、『盾の勇者 シルドラン』を守備表示で召喚!」
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『盾の勇者 シルドラン』地・☆3
〔戦士族/効果〕
①:このカードは1ターンに1度まで、戦闘では破壊されない。
ATK 200 DEF 1500
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「カードを2枚伏せてターンエンド!」
遊大はカードを2枚、魔法・罠ゾーンにセットして自身のターンを終了した。次は──
「私のターン、ドロー!」
エリナのターンとなり、彼女はデッキからカードを1枚ドローする。ドローフェイズではデッキからカードを1枚ドローしなければならず、ドローできなければデッキ切れで敗北となる。
「私は、手札から魔法カード『白姫の導き』を発動!
デッキ、または墓地から『白姫』モンスター1体を手札に加える!」
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『白姫の導き』魔法カード
①:デッキ、墓地から「白姫」モンスター1体を手札に加える。その後デッキをシャッフルする。
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「私は、『白姫の僧侶』を手札に加える。そして、『白姫の騎士』を特殊召喚!」
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『白姫の騎士』光・☆4
〔戦士族/効果〕
①:相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
ATK 1800 DEF 800
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エリナのフィールドに白銀の甲冑を纏った騎士が現れる。
「さらに、『白姫の僧侶』を通常召喚するわ!」
フィールドに巫女服を着た少女のモンスターが現れる。両手を前で組み、祈るようなポーズをしている。
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『白姫の僧侶』光・☆4
〔天使族/チューナー/効果〕
①:このカードがシンクロ素材となった場合、自分のライフを1200回復する。
ATK 1200 DEF 1000
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「私はレベル4の『白姫の騎士』に、レベル4の『白姫の僧侶』をチューニング!」
エリナの掛け声とともに2体のモンスターが宙に浮かぶ。そして『白姫の僧侶』が4つの輪に変わり、その輪に『白姫の騎士』が入り、4つの星に変わった。
シンクロ召喚──それは、チューナーとチューナー以外のモンスターを墓地に送り、そのレベルの合計と同じレベルのシンクロモンスターをエクストラデッキから特殊召喚する召喚方法だ。
「聖なる光に導かれし魂、今ここに大いなる力となる──シンクロ召喚! 来て『白姫女帝 ユリクイーン』!!」
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『白姫女帝 ユリクイーン』光・☆8
〔天使族/シンクロ/効果〕
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードの①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手の魔法・罠ゾーンにセットされたカードを1枚破壊する。
②:このカードが墓地に存在する場合、手札の「白姫」モンスター1体を除外して発動する。このカードを墓地から特殊召喚する。
ATK 2600 DEF 2000
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エリナのエクストラモンスターゾーンに美しき女帝が降臨した。
「来たか。エリナのエースモンスター『ユリクイーン』……」
「シンクロ素材となった『白姫の僧侶』のモンスター効果発動! シンクロ素材となった時、ライフを1200ポイント回復する!」
●霧矢エリナ【LP:4000→5200】
「そして、『ユリクイーン』の効果発動! 1ターンに1度、相手の魔法・罠ゾーンにセットされたカードを1枚破壊できる。私は、遊大から見て左側のカードを破壊する!」
エリナは遊大の伏せたカードを指差して宣言する。『ユリクイーン』が、選択したカードを破壊するために動いた。その時──
「俺はこの瞬間、
遊大はエリナが選択した
「このターン、自分の『勇者』モンスターは効果で破壊されず、攻撃対象にならない!」
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『選ばれし勇者の威光』罠カード
①:このカードを発動したターン、相手は自分の「勇者」モンスターを攻撃対象に選択できず、自分の「勇者」モンスターは効果では破壊されない。
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「さすが、やるわね。カードを1枚伏せてターンエンドよ!」
エリナはカードを1枚伏せ、ターンエンドを宣言した。
「俺のターン!」
ドローフェイズでカードをドローする遊大。そして、ドローしたカードを手札に加え、別のカードを手に取る。
「俺は手札から、『槍の勇者 ランスロー』を召喚!」
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『槍の勇者 ランスロー』地・☆4
〔戦士族/効果〕
①:自分フィールドにこのカード以外の「勇者」モンスターが表側表示で存在する場合、このカードが守備モンスターを攻撃した時、守備力を攻撃力が越えている分の戦闘ダメージを与える。
ATK 1800 DEF 1000
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「エリナもエースモンスターを出したんだ。俺もそれに応えないとな!」
遊大はそう言うと、自身の右手を頭上に掲げた。
「俺は、地属性の『槍の勇者 ランスロー』と『盾の勇者 シルドラン』の2体からエレメントを吸収!」
「まさかそれって!?」
「そのまさかだ。大地の力をその身に宿せ! エレメント召喚! いでよ『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』!!」
大地が割れ、巨大なドラゴンがその姿を現した。
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『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』☆8
〔ドラゴン族/エレメント/効果〕
同じ属性モンスター2体
①:このカードの属性は、このカードの
②:このカードの属性によって以下の効果を適用する。
炎:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊し、相手に1000ダメージ与える。
水:このカードが戦闘・効果で破壊される場合、変わりに墓地の水属性モンスターを除外できる。また、このカードが表側で存在する限り、自分が受ける効果ダメージは0になる。
風:このカードは相手に直接攻撃できる。このカードが相手に戦闘ダメージを与えたバトルフェイズ終了時、相手の手札・フィールドのカードを1枚選んでデッキに戻す。
地:このカードの攻撃力は、自分の墓地の地属性モンスター1体につき500上がる。
光:1ターンに1度、自分の墓地の光属性モンスター1体を除外し、その攻撃力分のライフを回復する。
闇:自分メインフェイズ1に1度、相手フィールドのモンスターを全て破壊する。この効果を発動する場合、自分はバトルフェイズを行えない。
ATK 2500 DEF 2000
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エレメント召喚。それはリンク召喚に次ぐ新たな召喚方法。カードフレームはオレンジ色で、その最大の特徴は、自らの属性を持たないということ。素材にしたモンスターの属性が、エレメントモンスターの属性になるのだ。
同じ属性のモンスターを複数体墓地に送る事でエクストラデッキから特殊召喚できる。
自身の属性によって得られる効果が異なるので、どの属性のモンスターを素材にするかで、効果がガラリと変わる特性を持っているモンスターだ。
「これが俺のエースモンスターだ!
『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』は地属性のエレメントを吸収した。よって、俺の墓地の地属性モンスター1体につき500ポイントの攻撃力を得る」
俺の墓地に居る地属性モンスターは2体。これで『スピリットアイズ』の攻撃力は3500だ。エリナの『ユリクイーン』の攻撃力を上回った。
「行け『スピリットアイズ』! 『ユリクイーン』に攻撃!
轟け!《ガイアフォース・インパクト》!!」
遊大の攻撃が通り、『ユリクイーン』は破壊される。エリナは900ポイントのダメージを受けた。
●霧矢エリナ【LP:5200→4300】
「やるわね。でも『ユリクイーン』は手札の『白姫』モンスターを除外する事で墓地から復活する効果を持ってるのよ。何度破壊されても、私のターンで蘇るわ!」
「何度お前とデュエルしたと思ってるんだ? んな事は百も承知だよ。俺もお前も、お互いの手の内を解りきっている。でも、俺はまだ、お前に見せていないカードがあるんだぜ?」
「それは私も同じよ!」
「じゃあ試してみるか?」
「望むところよ!」
「ふ、なら俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ!」
遊大は2枚の手札の内1枚を伏せてターンを終了した。
「私のターン!」
エリナはカードをドローする。これでエリナの手札は4枚となった。
「私は手札の『白姫の商人』を除外し、墓地の『ユリクイーン』を特殊召喚!」
墓地から『白姫女帝 ユリクイーン』が仰々しいエフェクトと共に復活する。
「さらに、手札から装備魔法『白姫の剣』を発動し『ユリクイーン』に装備する。これにより、『ユリクイーン』の攻撃力は1000ポイントアップ!」
『白姫女帝 ユリクイーン』の攻撃力は3600になった。
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『白姫の剣』装備魔法カード
①:「白姫」モンスターにのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力を1000ポイントアップする。
②:装備モンスターが破壊された時、そのレベル以下のレベルを持つ「白姫」モンスター1体を墓地から特殊召喚する事ができる。
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「バトルよ。私は『ユリクイーン』で『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』を攻撃! 《ホーリーブレス》!!」
「
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『エレメント・シールド』罠カード
①:自分フィールドの
対象のモンスターは戦闘では破壊されない。発動ターンのエンドフェイズに自分の墓地に存在するモンスター1体を除外する。
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「これにより、俺の場にあるエレメントモンスターは戦闘では破壊されない!」
「でも戦闘ダメージは受けてもらうわ!」
「く……!」
●神代遊大【LP:4000→3900】
「私はこれでターンエンド!」
「このエンドフェイズ、『エレメント・シールド』の効果により、俺の墓地にいる『盾の勇者 シルドラン』を除外する」
『盾の勇者 シルドラン』が除外された事で、『クリアアイズ』の攻撃力が500ポイントダウンした。これで攻撃力は3000だ。
「俺のターン!」
遊大はドローしたカードを見て笑みを浮かべる。それは、このデュエルの決着が近づいている事を意味していた。
遊大の手札は2枚、フィールドには
「エリナ、このデュエルはこのターンで終わらせる!」
「え?」
「行くぞ! 速攻魔法『エレメント・チェンジ』を発動! 自分フィールドのエレメントモンスター1体の属性を変更する!」
「何ですって!?」
「俺は、『スピリットアイズ』の属性を地属性から風属性に変更する!」
直後、『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』が羽ばたき、その身に風を纏う。
「『スピリットアイズ』は風属性の時、相手に直接攻撃できる! 行け『スピリットアイズ』! エリナにダイレクトアタック! 《ハリケーンフォース・ソニック》!」
風の塊がエリナを襲う。しかし、エリナは不敵に笑うと、自身の
「
このカードは相手モンスターの直接攻撃時に発動でき、その攻撃を無効にしてモンスターを破壊。その後その元々の攻撃力分のダメージを与える!」
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『
①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動する事ができる。その攻撃モンスターを破壊する。その後、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える。
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これが通れば遊大の場はガラ空きになり、次のエリナのターンでダイレクトアタックを受け敗北する。
だが遊大は少し口角を上げると、自らの|伏せカードを発動させた。
「お前が攻撃反応型の
カウンター
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『焦熱の裁き』カウンター罠カード
①:バトルフェイズ中に相手が魔法・罠・モンスター効果を発動した時に発動できる。その発動を無効にし、自分フィールドのモンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを与える。
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「このカードは、相手がバトルフェイズ中に魔法・罠・モンスター効果を発動した時に発動できる。その発動を無効にし、自分フィールドのモンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを与える!」
「そんな!?」
「『スピリットアイズ』の元々の攻撃力は2500、さらにダイレクトアタックにより2500、合計5000のダメージを受けてもらう!」
「きゃああぁぁぁぁぁ!!」
●霧矢エリナ【LP:4300→0】
このデュエルは、神代遊大の勝利で幕を閉じた。そのデュエルの様子を隠れて見ていた人影があったのを、遊大、エリナ、奏の三人は気づかなかった。
To Be Continued...