遊☆戯☆王 EXTREME   作:Mr.K

1 / 4
Episode.1 その名は遊大。煌めくエレメント召喚!

 この世界は、デュエルで回っている。何か(いさか)いがあればデュエルで白黒付けるのが通例だ。もちろん揉め事の解決だけでなく、ただ楽しむためのデュエルもある。

 それがこの世界の理だし、それを否定することは誰にもできない。

 

 これは、そんな不思議なに住む一人の少年──神代(かみしろ)遊大(ゆうだい)の物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『白姫(しらひめ)僧侶(そうりょ)』で、(かなで)にダイレクトアタック!」

「きゃああぁぁぁぁぁ!!」

 

 

匙野(さじの)奏【LP:500→0】

 

 

 デュエルのための専用フィールド、デュエルリングである一つの闘いが幕を閉じた。

 

「あ~負けちゃった。悔しいよ~!」

「私に勝とうなんて、まだまだ早いのよ~♪」

 

 デュエルに勝った少女──霧矢(きりや)エリナが、負けた少女──匙野奏にドヤ顔を決める。

 

「でもでも、惜しかったじゃん。もう少しで勝てそうだったのにぃ~!」

「まあ、今回はカードの引きがよかった感は否めないけど、まだまだ負けるつもりはないよ~♪」

 

 エリナはふふん、と鼻を鳴らした。

 

「またデュエルしてよ。負けちゃったけど、すっごく楽しかったから!」

「良いよ~♪ いつでも相手になってあげる」

 

 デュエルリングの上で、二人は再戦を誓う。その時、二人のデュエルを見守っていた少年が、二人の元に駆け寄ってきた。

 

「二人とも良いデュエルだったよ! 奏は惜しかったね。次、頑張ろう!」

遊大(ゆうだい)もやろ。次、私と遊大ね!」

「遊大くん、頑張って。私、応援してる」

 

 遊大をデュエルに誘うエリナと、その遊大にエールを送る奏。この三人は所謂幼馴染というやつだ。

 

「よっしゃ! 奏の敵は俺が討つ!」

「今日こそ遊大に勝ってやるんだから!」

 

 こうして、神代(かみしろ)遊大と霧矢エリナの決闘(デュエル)の火蓋が切って落とされた。

 

「デュエル!」「デュエル!」

 

 

●神代遊大 【LP:4000】

●霧矢エリナ【LP:4000】

 

 

「先行は俺だ! 俺のターン!」

 

 ルール上、先行は最初のターンにドローができず、バトルフェイズも行えない。

 

「俺は、『盾の勇者 シルドラン』を守備表示で召喚!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『盾の勇者 シルドラン』地・☆3

〔戦士族/効果〕

①:このカードは1ターンに1度まで、戦闘では破壊されない。

ATK 200 DEF 1500

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

 立体映像(ソリッドビジョン)により遊大のフィールドにモンスターが現れる。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 遊大はカードを2枚、魔法・罠ゾーンにセットして自身のターンを終了した。次は──

 

「私のターン、ドロー!」

 

 エリナのターンとなり、彼女はデッキからカードを1枚ドローする。ドローフェイズではデッキからカードを1枚ドローしなければならず、ドローできなければデッキ切れで敗北となる。

 

「私は、手札から魔法カード『白姫の導き』を発動!

 デッキ、または墓地から『白姫』モンスター1体を手札に加える!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『白姫の導き』魔法カード

①:デッキ、墓地から「白姫」モンスター1体を手札に加える。その後デッキをシャッフルする。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

「私は、『白姫の僧侶』を手札に加える。そして、『白姫の騎士』を特殊召喚!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『白姫の騎士』光・☆4

〔戦士族/効果〕

①:相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。

ATK 1800 DEF 800

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

 エリナのフィールドに白銀の甲冑を纏った騎士が現れる。

 

「さらに、『白姫の僧侶』を通常召喚するわ!」

 

 フィールドに巫女服を着た少女のモンスターが現れる。両手を前で組み、祈るようなポーズをしている。

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『白姫の僧侶』光・☆4

〔天使族/チューナー/効果〕

①:このカードがシンクロ素材となった場合、自分のライフを1200回復する。

ATK 1200 DEF 1000

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

「私はレベル4の『白姫の騎士』に、レベル4の『白姫の僧侶』をチューニング!」

 

 エリナの掛け声とともに2体のモンスターが宙に浮かぶ。そして『白姫の僧侶』が4つの輪に変わり、その輪に『白姫の騎士』が入り、4つの星に変わった。

 

 シンクロ召喚──それは、チューナーとチューナー以外のモンスターを墓地に送り、そのレベルの合計と同じレベルのシンクロモンスターをエクストラデッキから特殊召喚する召喚方法だ。

 

「聖なる光に導かれし魂、今ここに大いなる力となる──シンクロ召喚! 来て『白姫女帝 ユリクイーン』!!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『白姫女帝 ユリクイーン』光・☆8

〔天使族/シンクロ/効果〕

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードの①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:相手の魔法・罠ゾーンにセットされたカードを1枚破壊する。

②:このカードが墓地に存在する場合、手札の「白姫」モンスター1体を除外して発動する。このカードを墓地から特殊召喚する。

ATK 2600 DEF 2000

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

 エリナのエクストラモンスターゾーンに美しき女帝が降臨した。

 

「来たか。エリナのエースモンスター『ユリクイーン』……」

「シンクロ素材となった『白姫の僧侶』のモンスター効果発動! シンクロ素材となった時、ライフを1200ポイント回復する!」

 

 

●霧矢エリナ【LP:4000→5200】

 

 

「そして、『ユリクイーン』の効果発動! 1ターンに1度、相手の魔法・罠ゾーンにセットされたカードを1枚破壊できる。私は、遊大から見て左側のカードを破壊する!」

 

 エリナは遊大の伏せたカードを指差して宣言する。『ユリクイーン』が、選択したカードを破壊するために動いた。その時──

 

「俺はこの瞬間、(トラップ)カード『選ばれし勇者の威光』を発動!」

 

 遊大はエリナが選択した伏せ(リバース)カードを発動させた。

 

「このターン、自分の『勇者』モンスターは効果で破壊されず、攻撃対象にならない!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『選ばれし勇者の威光』罠カード

①:このカードを発動したターン、相手は自分の「勇者」モンスターを攻撃対象に選択できず、自分の「勇者」モンスターは効果では破壊されない。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

「さすが、やるわね。カードを1枚伏せてターンエンドよ!」

 

 エリナはカードを1枚伏せ、ターンエンドを宣言した。

 

「俺のターン!」

 

 ドローフェイズでカードをドローする遊大。そして、ドローしたカードを手札に加え、別のカードを手に取る。

 

「俺は手札から、『槍の勇者 ランスロー』を召喚!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『槍の勇者 ランスロー』地・☆4

〔戦士族/効果〕

①:自分フィールドにこのカード以外の「勇者」モンスターが表側表示で存在する場合、このカードが守備モンスターを攻撃した時、守備力を攻撃力が越えている分の戦闘ダメージを与える。

ATK 1800 DEF 1000

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

「エリナもエースモンスターを出したんだ。俺もそれに応えないとな!」

 

 遊大はそう言うと、自身の右手を頭上に掲げた。

 

「俺は、地属性の『槍の勇者 ランスロー』と『盾の勇者 シルドラン』の2体からエレメントを吸収!」

「まさかそれって!?」

「そのまさかだ。大地の力をその身に宿せ! エレメント召喚! いでよ『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』!!」

 

 大地が割れ、巨大なドラゴンがその姿を現した。

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』☆8

〔ドラゴン族/エレメント/効果〕

同じ属性モンスター2体

①:このカードの属性は、このカードのE(エレメント)素材としたモンスターの属性と同じになる。

②:このカードの属性によって以下の効果を適用する。

炎:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊し、相手に1000ダメージ与える。

水:このカードが戦闘・効果で破壊される場合、変わりに墓地の水属性モンスターを除外できる。また、このカードが表側で存在する限り、自分が受ける効果ダメージは0になる。

風:このカードは相手に直接攻撃できる。このカードが相手に戦闘ダメージを与えたバトルフェイズ終了時、相手の手札・フィールドのカードを1枚選んでデッキに戻す。

地:このカードの攻撃力は、自分の墓地の地属性モンスター1体につき500上がる。

光:1ターンに1度、自分の墓地の光属性モンスター1体を除外し、その攻撃力分のライフを回復する。

闇:自分メインフェイズ1に1度、相手フィールドのモンスターを全て破壊する。この効果を発動する場合、自分はバトルフェイズを行えない。

ATK 2500 DEF 2000

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

 エレメント召喚。それはリンク召喚に次ぐ新たな召喚方法。カードフレームはオレンジ色で、その最大の特徴は、自らの属性を持たないということ。素材にしたモンスターの属性が、エレメントモンスターの属性になるのだ。

 同じ属性のモンスターを複数体墓地に送る事でエクストラデッキから特殊召喚できる。

 自身の属性によって得られる効果が異なるので、どの属性のモンスターを素材にするかで、効果がガラリと変わる特性を持っているモンスターだ。

 

「これが俺のエースモンスターだ!

 『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』は地属性のエレメントを吸収した。よって、俺の墓地の地属性モンスター1体につき500ポイントの攻撃力を得る」

 

 俺の墓地に居る地属性モンスターは2体。これで『スピリットアイズ』の攻撃力は3500だ。エリナの『ユリクイーン』の攻撃力を上回った。

 

「行け『スピリットアイズ』! 『ユリクイーン』に攻撃!

 轟け!《ガイアフォース・インパクト》!!」

 

 遊大の攻撃が通り、『ユリクイーン』は破壊される。エリナは900ポイントのダメージを受けた。

 

 

●霧矢エリナ【LP:5200→4300】

 

 

「やるわね。でも『ユリクイーン』は手札の『白姫』モンスターを除外する事で墓地から復活する効果を持ってるのよ。何度破壊されても、私のターンで蘇るわ!」

「何度お前とデュエルしたと思ってるんだ? んな事は百も承知だよ。俺もお前も、お互いの手の内を解りきっている。でも、俺はまだ、お前に見せていないカードがあるんだぜ?」

「それは私も同じよ!」

「じゃあ試してみるか?」

「望むところよ!」

「ふ、なら俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

 遊大は2枚の手札の内1枚を伏せてターンを終了した。

 

「私のターン!」

 

 エリナはカードをドローする。これでエリナの手札は4枚となった。

 

「私は手札の『白姫の商人』を除外し、墓地の『ユリクイーン』を特殊召喚!」

 

 墓地から『白姫女帝 ユリクイーン』が仰々しいエフェクトと共に復活する。

 

「さらに、手札から装備魔法『白姫の剣』を発動し『ユリクイーン』に装備する。これにより、『ユリクイーン』の攻撃力は1000ポイントアップ!」

 

 『白姫女帝 ユリクイーン』の攻撃力は3600になった。

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『白姫の剣』装備魔法カード

①:「白姫」モンスターにのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力を1000ポイントアップする。

②:装備モンスターが破壊された時、そのレベル以下のレベルを持つ「白姫」モンスター1体を墓地から特殊召喚する事ができる。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

「バトルよ。私は『ユリクイーン』で『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』を攻撃! 《ホーリーブレス》!!」

(トラップ)発動、『エレメント・シールド』!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『エレメント・シールド』罠カード

①:自分フィールドのE(エレメント)モンスターが戦闘を行うダメージ計算時に、そのE(エレメント)モンスター1体を対象として発動できる。

対象のモンスターは戦闘では破壊されない。発動ターンのエンドフェイズに自分の墓地に存在するモンスター1体を除外する。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

「これにより、俺の場にあるエレメントモンスターは戦闘では破壊されない!」

「でも戦闘ダメージは受けてもらうわ!」

「く……!」

 

 

●神代遊大【LP:4000→3900】

 

 

「私はこれでターンエンド!」

「このエンドフェイズ、『エレメント・シールド』の効果により、俺の墓地にいる『盾の勇者 シルドラン』を除外する」

 

 『盾の勇者 シルドラン』が除外された事で、『クリアアイズ』の攻撃力が500ポイントダウンした。これで攻撃力は3000だ。

 

「俺のターン!」

 

 遊大はドローしたカードを見て笑みを浮かべる。それは、このデュエルの決着が近づいている事を意味していた。

 

 遊大の手札は2枚、フィールドには伏せ(リバース)カードが1枚と攻撃力3000の『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』。対するエリナは手札2枚に伏せ(リバース)カードが1枚。モンスターは攻撃力3600の『白姫女帝 ユリクイーン』だ。

 

「エリナ、このデュエルはこのターンで終わらせる!」

「え?」

「行くぞ! 速攻魔法『エレメント・チェンジ』を発動! 自分フィールドのエレメントモンスター1体の属性を変更する!」

「何ですって!?」

「俺は、『スピリットアイズ』の属性を地属性から風属性に変更する!」

 

 直後、『スピリットアイズ・エレメント・ドラゴン』が羽ばたき、その身に風を纏う。

 

「『スピリットアイズ』は風属性の時、相手に直接攻撃できる! 行け『スピリットアイズ』! エリナにダイレクトアタック! 《ハリケーンフォース・ソニック》!」

 

 風の塊がエリナを襲う。しかし、エリナは不敵に笑うと、自身の伏せ(リバース)カードを発動させた。

 

(トラップ)カードオープン。『炸裂反射鏡(リアクティブ・リフレクター)』!

 このカードは相手モンスターの直接攻撃時に発動でき、その攻撃を無効にしてモンスターを破壊。その後その元々の攻撃力分のダメージを与える!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

炸裂反射鏡(リアクティブ・リフレクター)』罠カード

①:相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動する事ができる。その攻撃モンスターを破壊する。その後、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

 これが通れば遊大の場はガラ空きになり、次のエリナのターンでダイレクトアタックを受け敗北する。

 だが遊大は少し口角を上げると、自らの|伏せカードを発動させた。

 

「お前が攻撃反応型の(トラップ)カードを伏せてるのは解っていた。だからこそ俺は、お前がそのカードを発動するのを待っていたのさ!

 カウンター(トラップ)発動、『焦熱の裁き』!」

 

 

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

『焦熱の裁き』カウンター罠カード

①:バトルフェイズ中に相手が魔法・罠・モンスター効果を発動した時に発動できる。その発動を無効にし、自分フィールドのモンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを与える。

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 

 

「このカードは、相手がバトルフェイズ中に魔法・罠・モンスター効果を発動した時に発動できる。その発動を無効にし、自分フィールドのモンスター1体の元々の攻撃力分のダメージを与える!」

「そんな!?」

「『スピリットアイズ』の元々の攻撃力は2500、さらにダイレクトアタックにより2500、合計5000のダメージを受けてもらう!」

「きゃああぁぁぁぁぁ!!」

 

 

●霧矢エリナ【LP:4300→0】

 

 

 このデュエルは、神代遊大の勝利で幕を閉じた。そのデュエルの様子を隠れて見ていた人影があったのを、遊大、エリナ、奏の三人は気づかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To Be Continued...

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。