戦姫絶唱シンフォギア 響くぜ!絶唱!!   作:海空来

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リク「マリアさんが翼さんとのライブの最中、ノイズを呼び出した、彼女達はフィーネと自分たち組織を名義し、国土の割譲を求めた、更にはマリアさんが、黒いガングニールのシンフォギアを纏い、攻撃を始める」

翼「更には新たな2人の装者が現れ、風鳴翼は苦戦を強いられる」

クリス「だけど、あたし達やリクが現れて形勢逆転…かと思いきや!」

ゼロ「リクそっくりな奴が現れ、そいつは俺達の前でフュージョンライズ、ジードそっくりの姿になってみせる」

リク「…響?」

響「ふぇっ!?あ、あぁっと…そんな波瀾の第2話です!どうぞ!」

ゼロ「…(あいつに言われたこと…気にしてんのか?)」



第2話 偽善、それとも綺麗事

その場は戦慄していた

何せ、ジードプリミティブと全く同じ姿のウルトラマンが現れたのだから

しかし、その色は赤い所が紫で、目とカラータイマーがベリアルのように橙色であった

 

その様子は2課でも確認されていた

 

「新たなウルトラマンの反応をキャッチ!映像映します!」

 

映し出された巨人の姿を見てメンバー全員が息を呑む

 

「リクくん…じゃないよな…」

 

ーーー現地

 

「どうして…ジードが!?」

 

リクが困惑を隠しきれずにいると、そいつは話し出す

 

「俺は…伏井出ケイによって作られたデザイナーベイビーの一人目だ…俺たち以外にも3人の兄弟がいる…」

「僕に…兄弟が…」

 

だがそいつはフッと笑う

 

「失敗作ばかりだがな」

「失敗作…!?」

「どういう事だ?!」

 

クリスも思わず声を上げる

 

「誕生出来たのは俺とお前だけだ…

他の兄弟は…別のフュージョンライズとしてお前の中に組み込まれた

だが俺は見た目や色、そして、性格もベリアルに似すぎたと言われ、宇宙の彼方に捨てられた…

それをトレギアに拾われたんだ、俺は全てを知った、ベリアルの末路もな…」

「悲し過ぎるよ…そんなの」

 

響は思わず涙をこぼす

 

「だから俺は自分の存在を世に知らしめる…人類を救済してな」

「救済…?」

「その為に邪魔なお前を倒す!」

 

そいつはジード目掛け拳を振り下ろす

 

「くっ!だったらみんなを巻き込むなっ!ハッ!」

 

ジードは拳で受け止めると巨大化する

そいつは不敵に笑うと顎に手を当てた

 

「そうだ…名前がいるな…」

 

ジードは全く気にせず顔目掛けてブーストをかけたパンチを繰り出すが、なんとこちらも見ずに片手でパンチを受け止めてしまった

更にはその拳を掴んで話さない

全く動けないのだ

 

「何っ!?」

「そうだ…」

 

そいつはジードの土手っ腹に蹴り突きを入れた

あのソリッドバーニングの巨体が宙を吹き飛んだ

 

「ぐはっ!」

「終わりをもたらすベリアルの息子…フィーネ…ウルトラマン()()()()

 

それを聞きリクは拳を握りしめた

 

「その名は…了子さんのものだ…その名で…名乗るな!」

 

【〜♪ウルトラマンゼロ-ピンチ】

 

ジードは立ち上がるの体から蒸気を噴出し、ウルトラマンフィーネに向かっていった

加速をつけた蹴りやパンチを繰り出すが、フィーネは軽く受け流す

フィーネも引っ掻くような攻撃を繰り出した

ジードは幾つかを腕で防ぎ、残った分は胸で受けた

 

「ジードと互角…いや、それ以上だ!」

 

攻撃を受けたジードが少し後ずさるのを見てクリスは叫ぶ

 

「どうするデス?」

「私達は装者?それとも…」

 

マリアはしばらく考え

 

「装者にしようかしらね…」

 

 

翼達が気付くと、3人はアームドギアを構え攻撃に入っていた

間一髪、受け止めて迎撃に入る

 

「ッグハァッ!こいつ!強過ぎる!」

 

相手の姿はプリミティブなのにソリッドバーニングの自分でも押し出すことが出来ない

 

「どうした…弟よ?」

 

口調が何処と無く似ている

それがリクの癪に触った

 

「これならどうだ!」

 

リクはマグニフィセントのカプセルを取り出すが、なんとフィーネはカラータイマーから手を突っ込み、カプセルを奪った

 

「ゼロとウルトラの父のカプセルが…!」

 

ジードは組み付いて、カプセルを取り戻そうとするが吹き飛ばされてしまった

 

「よう、四男坊…」

 

フィーネはカプセルをスキャンしトリガーを引く

 

すると、その波動はマグニフィセントを象った

そう、フィーネは姿を変えるのではなく、ジードが生まれる過程で誕生した兄弟を呼び出したのだ

 

「これが…お前の兄弟だ…」

 

やはりリクが変身したマグニフィセントとは、違う色をしている

目やカラータイマーはオレンジのままだ

 

「また新たなジードだと!?」

 

翼はその様子を見て剣を鈍らせてしまった

その隙をマリアに攻撃され翼は吹き飛んだ

 

「ぐはっ!」

「(大丈夫か、翼!?)」

「案ずるな…だが私より朝倉が!」

 

ジードはソリッドバーニングのまま戦っており、マグニフィセントの強靭なカウンターにカラータイマーを鳴らしていた

 

「グゥっ…」

 

あんなに頼りになる力なら、敵として立ちふさがればそれは恐ろしいのは当然だ

2人のフィーネに翻弄され、ジードは攻めあぐねてる

 

「(ちっ…!翼!変われ!)」

「なっ…今はっ!?」

 

ギュオォンッ…

 

「クリス!響!ちょっとここ任せていいか!?」

 

男の声になった翼にマリア達はギョッとする

 

「なっ!?」

「デデデデス!?」

「ッ!?」

 

その隙逃さず、クリスはミサイルで3人を吹き飛ばした

 

「あっ…」

 

響は呆然と立ち尽くしてしまっている

クリスはそんな響の肩を叩いた

 

「ドンくさいことしてんじゃねぇ…」

 

そして、翼の方を向いてさらに叫ぶ

 

「リクを頼む!」

「へへっ、任せなっ!」

 

翼はゼロアイを取り出し目元に当てた

 

「シィェアッ!」

 

翼の体は光に包まれ、やがて消える

そしてそれは、登場の合図

 

「デェリャァッ!」

 

マグニフィセント、フィーネを燃える足のキックで吹き飛ばした戦士が、ジードの前に立つ

 

「俺はゼロ……ウルトラマンゼロだ!」

「あの子が…ウルトラマンゼロ…?!」

 

マリアは突然の事実に驚き、口をあんぐり開ける

 

「大丈夫かジード…」

「ゼロ……」

 

ジードはゼロに起こされ立ち上がる

 

「どっちやる?」

「…プリミティブの方をやる」

「わぁかった、マグニフィセントは任せな!」

 

2人はそれぞれ宣言した敵に走っていく

 

ゼロはマグニフィセントに組みかかると、土手っ腹に蹴りを入れ赤く姿を変えた

 

「ストロングコロナゼロォッ!」

 

カウンターのように座り込みながら腹を殴ると、そのままゼロ距離で技を放つ

 

「ガァルネイトォ!バスっ…タァァァー!!」

 

強烈な光線はマグニフィセントの体を撃ちあげた

しかし、しぶとくその体は生き残っている

 

「ちっ!さすがにウルトラの父のカプセルを使ってるだけあるな…」

 

ジードはカラータイマーによる消耗も激しい中、どうにか善戦しようと策を考えていた

 

「くっ…まだまだ!!」

「…ふっ、お前はやはり甘いな」

 

突然の挑発、いつものリクならそれに気付いたろう

だが今回は気付かなかった

 

「なんだと!」

「自分の素性にしか興味が無いから……他の奴に気付かない…」

 

リクが気付いた時には遅かった

ジードは背中から腹部にかけて激痛を感じ怯む

恐る恐る下を見ると、お腹から何か黄色いトゲのようなものが飛び出していた

直後、体力の消耗でソリッドバーニングからプリミティブとなってしまう

どうにか後ろを見るとそこには、ハイパーゼットンの姿があった

 

「ふふっ…マイタァーン…」

 

ハイパーゼットンの中にはマリアが居た

フュージョンライズのようにハイパーゼットンに変身したのだろう

一気に腕のトゲが引き抜かれる

 

「グウォッ!…クフッ…」

 

その様はまるで血が噴き出すよう

キラキラとした光の粒子と泥のような闇が一気に吹き出してくる

ジードはそのまま倒れるとフュージョンライズを解除してしまう

 

「リクっ!リク…っ!!」

 

クリスが駆け寄った先には血溜まりの中に苦しそうに倒れるリクの姿があった

クリスは自分が汚れるのも構わず、リクの元に駆け寄り抱き起こす

 

「リクしっかりしろ!おい!」

 

リクは苦しそうに呻くしか出来ない

それを見てクリスは一筋の雫を落とす

 

「(朝倉!)」

「リクっ!ぐおっ!」

 

マグニフィセントのカウンターにゼロは吹き飛んでしまう

ハイパーゼットン、フィーネ、マグニフィセント

そして2人の装者

絶対絶命のピンチであった

しかし、ここまであまり喋らなかった響が呟く

 

「絶唱…絶唱です!」

「お前!あれをやる気か!?あのコンビネーションは未完成なんだぞ!それにリクが動けねぇんだぞ!」

 

クリスが必死に叫ぶ

 

だがそれを首を振って肯定する戦士が一人

ゼロだ

ゼロは翼を一時的に外に出すと、体を青く変化させた

 

「響の負荷とリクは俺がどうにかする、全力でやって見せろ…!」

 

クリスは頭をかいて仕方ねぇと響と手を繋ぐ

翼ももう片方の手を繋いだ

 

「何をやってももう無駄よ…」

 

マリアが呟くのも聞かず響が叫ぶ

 

「行きます!S2CA・トライバースト!」

 

そして3人はは、歌う

 

―――Gatrandis babel ziggurat edenal―――

 

―――Emustolronzen fine el baral zizzl―――

 

―――Gatrandis babel ziggurat edenal―――

 

―――Emustolronzen fine el zizzl―――

 

 

「絶唱…だけど」

「それは3人には効かないデス!」

 

響は再び叫ぶ

 

 

「セット!ハーモニクス!」

 

響が3人の絶唱を調律する

しかし、この技には弱点があった

 

「ぐっ…うぉぉぉああああああっ!!!!」

 

体を蝕む痛みに響が絶叫をあげる

 

「フルムーンウェーブ!」

 

すかさずそれを抑えようとフルムーンウェーブを浴びせ、リクの体にもかつてピグモンにやったようにバリアを貼る

 

「くっ…ううっ!」

 

激痛、とまではいかないが体は痛む、しかし、準備は整った

 

響はギアを右腕に集束し、キャノン砲に仕立てた

それを構え、解き放つ

 

 

「これが!私達の!絶唱だぁぁぁぁぁああっ!」

 

 

解き放たれたエネルギーは凄まじいものだった

ハイパーゼットンを消し飛ばし、マグニフィセントを消失させ、フィーネにもダメージを負わせた

装者2人も余波で吹き飛ばされた

 

フィーネは胸のカラータイマーが鳴っているのを確認し、響を見つめる

 

「ふっ…立花響…覚えておこう…」

 

フィーネはそれだけ言うとマリア、調、切歌を掴み飛び立った

 

「待てっ!くっ…」

 

ゼロは追いかけようとするが、予想外にマグニフィセントの攻撃でエネルギーを消費したようで膝をついてしまう

 

シンフォギアの解けた翼とクリスは響の元に走る

そこでは響は項垂れたように膝をついて座っていた

 

「大丈夫か!立花!」

 

響はその言葉で近づいてきていたことにようやく気付いたようで、ピクっと体を震わせこちらを見る

 

「へいき…へっちゃらです…」

 

笑顔を見せるその顔は、どう見ても苦しみの涙が溢れている

クリスはその肩を掴んだ

 

「へっちゃらなもんか!?痛むのか?まさか、絶唱の負荷を中和しきれなくて……」

 

響は大きく首を振る

代わりにゼロが応えた

 

「気にしてんだろ、あの子の言葉を…」

「あの子の…?」

 

クリスがキョトンとする中、響は絞り出すように問いかける

 

「私のしてきた事って…偽善…なのかな…胸が痛くなることだって……知ってるのに……ひぐっ…うっ…うぅっ…」

 

「な訳」「そんなことっ…ないっ…!」

 

ゼロの言葉を遮り叫んだのはリクだ

リクはお腹を抑えつつ、みんなのもとに歩いてきている

 

「バカっ!お前体のこと考えろ!」

 

クリスが慌てて、リクに肩を貸した

 

「例え最初は偽善でも…綺麗事でも…それで感謝する人がいれば…善だ…少なくとも響の事、僕達は感謝してる…!ぐふっ!」

 

リクは血を吐き出した

 

「もういい!もう喋るな!」

 

クリスは背中をさすり、改めて響の方をむく

 

「でもリクの言ってる事は間違いねぇ、あたしらはお前に感謝してる」

「その通りだ、立花が居なければ、ここでこうやって共に歌を重ねることも無かっただろうからな」

「2人とも…ありがとう…」

 

響は涙ぐみながら感謝を述べた

 

「…俺達の知らない所で感謝してる奴もいるんだ、1人の偽善って言葉に惑わされてちゃ、救える奴も救えなくなるぞ」

 

ゼロもそう伝え、響を奮い立たせようとする

 

「は、はい…私もっと頑張ります」

「まぁでも、お前はよくやってる、それは誇っていい」

 

ゼロは翼の中へ再び戻った

その後、緒川や弦十朗が駆けつけ、リクは一命を取り留めた

 

一方、とある飛行物体中にて

 

「…イタッ…」

 

マリア、切歌、調の3人は傷の手当をしていた

そこへフィーネに変身していたもう一人のリクが現れる

 

「ご苦労、3人とも…傷の方はどうだ」

「これくらい平気デース!」

「私もピンシャン…平気よ」

「…」

 

調もこくっと頷いて答える

もう一人のリクは座り込み、収穫したカプセルを見せる

 

「この2本のカプセルが手に入っただけでも、大きな成果だ、人類救済の足掛かりとなる」

 

そこへハイテクな車椅子に乗った老婆が入ってきた

 

「マムっ、大丈夫デスか?」

「心配はいりません、それよりも本当にその力は月の落下を止め、人類救済への道標になりえるのですか」

「あぁ、なるとも」

 

もう一人のリクはカプセルを見せつつ悠々と説明し始める

 

「ウルトラカプセル自体そもそも救済の為に作られたものだ、クライシスインパクトと呼ばれる大戦争の戦況をひっくり返すために作られた…一本でもそれほどの力があるんだ、地球の救済など容易いさ」

 

マリアはそれを聞き少し震える

 

「そんな力を…ジードや貴方は2本も…」

 

そんなマリアを彼は否定する

 

「いや、俺やジードはウルトラマンの模造品として作られた…だから一本では変身出来ないのさ…」

 

それを言いながらプルプルと手を震わせる

ウルトラマンとしては重大な欠陥

それが許せないのだ

 

調はそんなもう一人のリクを後ろから抱きしめた

 

「大丈夫…貴方は私たちの希望…」

「すまない、取り乱した」

 

もう一人のリクは調を撫でると、立ち上がり外へと出た

 

「…俺は証明してみせる…俺は…不良品なんかじゃない…だから…この宇宙を……」

 

彼はカプセルを握りしめ、空を見上げた

 

「破壊する…」

 

 

 

 




【次回予告】

クリス「フィーネの奴らの目的は気になるが、アイツらにかまけてあたし達の生活がだらけちゃ意味ねぇよな…って隠れ家見つけたのか?!よーし、あたしらで一発、奇襲をかけてやっか!
次回、戦姫絶唱シンフォギアG 響くぜ!絶唱!!」

【終焉の名の少女、終焉の名の戦士】

クリス「ジーっとしてても、ドーにもならねぇぜ!」
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