戦姫絶唱シンフォギア 響くぜ!絶唱!!   作:海空来

18 / 61
響・リク「あけましておめでとうございます!」

ゼロ「悪ぃな、遅くなっちまって」

翼「作者の仕事が忙しく、なかなか進めない上に今回、かなり話が難航したようだ」

クリス「またドンドン感想送ってくれよな?」

リク「それじゃあ、ゼロ!お願い!」



ゼロ「おう!装者3人とウルトラマン2人、乗り込んだアジトで、響とクリスが護衛していた筈のウェル博士と遭遇する」

リク「そいつの用意した謎の怪物に怪我を負わされる僕だが、それと引換に収穫を得た」

響「それは、了子さんはまだ現れてない事実と、マリアさんが、今やっていることに疑問を持っているかもしれないということ」

リク「…このあらすじ、なかなかカツミさん達みたいにいかないね」

ゼロ「ショーがねぇだろ、あいつらが特殊なんだよ」

響「まぁまぁ、頑張ってもりあげましょうよ!」

翼「そうだな…と雪音は何処へ?」

ゼロ「あぁ、なんか追われてるって逃げてたぞ?」

翼・響・リク「「「追われてる!?」」」


第4話 未来予想図

クリスは走っていた

秋桜祭前日、放課後の事だった

 

「だァから歌わねぇってぇ!」

 

追いかけるのはクラスメイトの3人

 

「待って!雪音さぁん!」

 

クリスは上手く物陰に隠れると、クラスメイトは走り去っていった

 

「ふぅ…」

 

クリスが息を吐いた時だった

 

「クリス?」

「うわぁぁっ!?」

 

驚いて後ろに下がるが、そこに居たのはリクだった

 

「びっくりした…」

「あたしのセリフだ!お前はここで何やってんだよ!?」

「あ、いや、ちょっと隠れてた」

「へぇ?」

 

クリスはポカンという顔を見せた

 

要約すると

リクはこの世界のヒーロー番組「電光刑事バン」をちょくちょく見てはいたのだが、それを板場弓美に知られてしまい、明日のカラオケ大会にコスプレ参加させられそうになり、今逃げているらしい

 

「じゃあ私と似たようなもんか…」

 

それを聞き、リクは目を向ける

 

「クリスもコスプレ参加させられそうなの?」

「ばっか…別にコスプレ参加じゃねぇよ、別枠で参加してってずっと追っかけられてんだ」

「そっか〜…じゃあ逃げちゃおうか、一緒に」

「…そぉだな」

 

そして2人はこっそり帰路に着いた

途中小腹がすいたということで立ち寄ったカフェにて、リクは絶句していた

クリスはナポリタン、リクはオムライスをと食べていたのだが…

 

「クリス…あの…」

「んぁっ…なんだよ…」

「…食べ…辛くない?」

「別に?」

「そう…」

 

……汚い

戦争孤児故か、食べ方が言ってしまえば下手なのだ

口の周りにはソースたっぷり

お皿から麺やマッシュルームが飛び出している

 

「(ライハが居たら…なんて考えたくないな…)」

 

きっと彼女ならすかさず剣を向けて矯正を始めるだろう

だがクリスはシンフォギア装者、乱闘になるかもしれない

というかそんなの考えたくない

 

「っふぅ〜…美味かった〜」

 

クリスは爪楊枝で歯を擦り始める

リクは無言で机を拭きはじめた

気付いてないのかクリスは目を閉じ歯を擦り続けている

 

「…クリス」

「んぁっなんっ……!?///」

 

リクはこちらを向いたクリスの口元をおしぼりで拭き始めた

白いおしぼりがオレンジに染まる中、ようやく意識を取り戻したクリスが後ろに後ずさる

 

「ななっなっ、何しやがる!?//」

「いやだって、口の周り…ソースが」

「なこと分かってんだよ!//」

 

クリスはひとしきり叫ぶとフゥと息をついて頬杖をつく

 

「こんな事いうのは勝手だけど…僕はクリスの歌、聞きたいな」

 

クリスは目を見開いてリクを見つめる

 

「いつも聞いてんだろ、戦場でよ」

「イチイバル装者としてじゃなくて、雪音クリスとしての歌が聞きたいんだ」

 

ホントこいつはこういうこと平気で言う…とクリスは頭を抱える

だが、これはクリスにとっても好都合という事に気付いて指を指した

 

「分かった、歌ってやるよ、けどあたしが出るからには条件がある」

「条件?」

「えっと…その…//」

 

いざ言うとなるとすごく恥ずかしい

だが意を決して叫ぼうとした時だった

 

「あ、クリスちゃーん!」

「あ、リクくんも一緒だ」

 

そこには、にっこにこの響と未来が居た

 

「あれれ〜…もしかしてデーごふぅっ!?」

 

トと言いかける直前、クリスの綺麗なジャブが響のお腹に入った

悶絶する響に未来が駆け寄る

 

「なんで……どぉしてぇ…」

「余計なこと言うからだバァーカ!//」

 

クリスはカバンを持ち、リクに「明日言うよ…」と伝え帰っていった

 

 

 

 

 

 

【その夜、対策2課】

 

「FIS?」

 

F.I.S 正式名称『米国連邦聖遺物研究機関』

米国における聖遺物研究所であり、謎の武装組織『フィーネ』が逸脱した組織

フィーネの構成員は、大方がそこの研究員であり、その統率を離れ暴走したという事らしい

二課同様に聖遺物に対する研究を行っていたわけだが、どうやら個人の才に左右される『歌』ではなく合理的に機械的に安定した起動方法を模索する事に大きく予算を割いていたらしい

 

ソロモンの杖輸送任務にて行方不明になり、そして再び現れたウェル博士もまた、F.I.Sの研究者の一人らしい

そして、その研究は日本がシンフォギアの情報を開示する以前から行われていたことが、日本外務省事務次官、斯波田賢仁より伝えられた

 

「…ってぇ事は…確実に了子の奴が関わっていたわけだ…アイツらがフィーネを名乗んのも、そういうわけか」

 

ゼロは顎に手を当て、うーんと唸る

それを見て斯波田事務次官はガハハと笑う

 

「ウルトラマンがものを考えるのは様になるな」

「んぁっ?あぁ、まぁ俺なんてろくに頭ができてる訳でもねぇよ、光の国に行きゃ、そりゃあもう何人ものウルトラの科学者が今も、宇宙の観測やら行ってるさ」

「ほう、そりゃ見てみたいものだな」

 

斯波田事務次官はズズっと蕎麦をすする

 

「とにかく、テロ行為らしからぬこの行動…何か周到に仕組まれておるかもしれん」

 

「あの紫のライザーのことも気になる…ウェルの野郎で間違いねぇだろうが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

後日、秋桜祭当日

 

リクはクリスと一緒に学園内を回っていた

 

「最近はどう?慣れた?」

「いーや、まだ慣れねぇ…暖かすぎんだよ…この場所は」

 

クリスは若干俯いて話す

 

「違うよ、今までが冷たすぎたんだ、でもだからこそ、普通のありがたみがわかる…ある意味恵まれてるよ」

「お前に言われたらそうだなって思えるよ」

 

クリスはニカッと笑ってみせた

 

 

 

一方その頃

 

「楽しいデスな!何を食べても美味しいデスよ!」

 

そこには、イガリマ装者、暁切歌とシュルシャガナ装者、月読調が出店を回っていた

 

2人は変装のつもりなのか、細いフレームの眼鏡をかけている

浮き足立っている切歌をじーっと調が見つめる

 

「何デスか?調…?」

 

その後、2人は木陰に立っていた

 

「私たちの任務は学祭を全力で満喫することじゃないよ、切ちゃん」

 

調が切歌を諭す様に話すと切歌は慌てて弁明する

 

「わ、わかってるデス! これもまた捜査の一貫なのデス!」

「捜査?」

 

調は意図がわからずキョトンとする

 

「人間誰しも、おいしいものに引き寄せられるものデス、学院内のうまいもんマップを完成させることが捜査対象の絞り込みに有効なのデス」

「んん〜〜…」

 

苦しい言い訳だ、調も納得せずじーっと切歌を睨む

切歌はさすがに少し反省したようだ

 

「心配しなくても大丈夫デス、この身に課せられた使命は、一秒だって忘れていないデス」

 

 

 

【回想】

 

ーー数時間前ーー

 

「アジトを押さえられ、ネフィリムを成長させるに必要な餌、聖遺物の欠片もまた、二課の手に落ちてしまったのは事実ですが、本国の研究機関より持ち出したその数も残りわずか。遠からず補給しなければなりませんでした」

 

ウェルが分析するように口にする

 

「分かっているのなら、対策もかんがえているということ?」

 

腕組みしたマリアは高圧的に問掛ける

フィーネじゃないと疑われている以上、こうやってマウントをとるしかない

 

「対策なんて大袈裟な事は考えていませんよ、今時聖遺物の欠片なんて…その辺にゴロゴロころがっていますからね」

 

調と切歌はギョッとした目で後ずさる

 

「まさか…このペンダントを食べさせる気!?」

 

ウェルはご冗談をと言うように手を広げる

 

「とんでもない、こちらの戦力であるギアをみすみす失わせるわけにはいかないでしょう」

「なら私は…奴らのギアを…」

「それはダメデス!」

 

マリアの考えを切歌が否定した

その理由を調が立ち上がり、話し出す

 

「絶対にダメ、マリアが力を使うたび、フィーネの魂がより強く目覚めてしまう、それはマリアの魂を塗りつぶしてしまうということ…そんなのは絶対にダメ」

 

それを聞いていたリクそっくりの男は調の後ろに行き頭を撫でた

 

「2人は優しいな、マリアの為に自分達が頑張るんだな?」

「勿論デス、()()!」

「うん、頑張る」

 

ソラと呼ばれたリクそっくりの男は、まるで兄のようにポンポンと頭を撫でた

 

 

【回想終了】

 

 

「とは言ったもののどうしたものデス…」

 

切歌が考え込む

すると調はすっと後ろを指さした

 

「切りちゃん、カモネギ」

 

そこには、青い髪をなびかせた、風鳴翼の姿があった

それを追いかけようとした調をすかさず切歌が捕まえた

 

「作戦も心の準備もまだなのにカモもネギも無いデスよ!」

 

2人は翼の後をゆっくり追いかける

当の翼はと言うと…

 

「(…つけられてるな…)」

「感じていたか…」

 

お互いに気配を感じていた

そして振り返ろうとした瞬間だった

 

「あ、翼さーん」

「っ…朝倉か」

「どうかしたのか?」

「雪音も一緒か、いや、つけられてるような気配を感じてな」

「つけられてる…まぁ翼さんはトップアーティストですし、ファンの人かもしれませんよ?」

 

そんな会話を聞いている余裕は、切歌と調には無かった

 

「ど、どうして!?」

「ソラがここにいるデスか!?」

 

実は2人とも、初めての戦いの時から一度も、リクの顔を見ていなかった

その為、リクの事をソラと勘違いしているのだ

 

「というか、なんでアイツらはソラとあんなに親しげなのデス?はっ!そう言えば、ソラとジードは兄弟デース!」

「…ジードだとしても…あんなに顔が似てるなんて…」

 

2人はリクを覗く

そこには、今まで見た事ないソラ(厳密にはリクだが)の姿がある

 

「……笑ってる」

「あんな笑顔見た事ないデス…」

 

2人は見惚れていたがふと、クリスとリクが後から遅れてきた3人に連れられ走っていった

 

「…追いかけよう」

「デス!」

 

調と切歌もそれを追いかけた

 

 

 

《舞台裏》

 

「そう言えば、条件ってなんだったの?」

 

リクはふと思い出し、クリスに問いかけた

 

「ふぇっ?!あっ…その…」

 

《私と付き合ってくれ!》

なんて彼女は言えない、でも言葉を紡ぐ

紡ぐと決めたのだ

 

「その…ありがとう…な…」

「え?」

「お前があの時、一緒に生きて…戦ってくれるって言ってくれ無かったら…今みたいな暖かい所に居れなかった…」

 

ーーーならこれからは僕が教える!僕が支える!君が挫けそうな時は僕が!だから…生きて…一緒に戦おう…クリス…!ジーッとしてても…ドーにもならないから!ーーー

 

かつて、リクがクリスに投げかけた言葉、それを片時も忘れた事はない

 

「だから…ほんと感謝してるんだ…だから…その…あた…あたし…と…」

 

クリスは顔を真っ赤にして、伝えようと頑張る

しかし…

 

「雪音さーん?」

「あっ……」

 

自分を探す声が聞こえる

せっかくあと少しなのに…

するとリクは肩に手を置く

 

「分かった、あとは歌で伝えて…イチイバル装者じゃなくて、雪音クリスとしての、想いを込めた歌で…!」

 

クリスは少し頭を掻き、笑って答えた

 

「分かったよ…!」

 

そして、深呼吸をして友人の手と共に壇上に上がった

 

観客席では、響と未来が驚いていた

 

「響!あれって!」

「うっそぉぉー?!」

 

その隣に翼が座る

 

「雪音だ、私立リディアン高校二回生、雪音クリスだ」

 

【〜♪教室モノクローム】

 

緊張するクリスが舞台裏を見ると、いつも自分を気にかけていたクラスメイト3人、そして、大好きな彼の姿が見える

 

「(伝えるんだ…私の…歌で!)」

 

「〜♪まだ見ぬ本当の自分の事が自分自身でもわからなくて

誰かに手を差し伸べて貰って、傷みとは違った傷みを知る」

 

その最中、今までの事をクリスは思い出す

 

「学期の途中ですが、新しく編入してきた生徒を紹介します」

 

先生に促され、クリスは答える

 

「雪音…クリスだ…」

 

 

「モノクロームの未来予想図、絵具を探して⋯

でも今は何故だろう、何故だろう 色付くよゆっくりと花が虹に 誇って咲くみたいに」

 

鞄の中のご飯を食べようとした時だった

 

「雪音さん、一緒にお昼食べない?」

 

先程も背中を押してくれた3人は、初めて会った時から自分と仲良くなろうとしてくれた

だけど、自分にそんな幸せは許されちゃいけない

勝手にそう思い込んでいた

 

「わりい、用事がある…」

 

鞄を持って向かった先は、最上階の渡り廊下

アンパンを齧り、牛乳を飲む

 

「放課後のチャイムに混じった風が吹き抜ける

感じた事無い居心地のよさにまだ戸惑ってるよ」

 

そんな彼女の元に必ず現れる男

 

「一人で食べてるの?」

 

そこには、カップ麺を啜りながらリクが来ていた

 

「別に良いだろ…」

 

ぶっきらぼうに答えても彼は、毎日、共にご飯を食べてくれた

たまには交換してみたりもした

そうしていくうちに、彼女の雪は溶けていく

 

 

「ねぇこんな空が高いと 笑顔がね⋯隠せない〜…」

 

いつだったかの音楽の授業、歌っている時、自然と肩が揺れてしまい、凄く恥ずかしくて顔を隠してしまった

 

いつだったか、リクに無理矢理連れていかれた先で流行りのキーホルダーや、カフェを教えてくれた

自分も知らないのに、あたしの為に考えてくれた

それが、申し訳ない…いや、嬉しかった

そのキーホルダーは今、一番の宝物だ

 

ここまでしてくれるってことは…

 

「笑ってもいいかな、許してもらえるのかな」

 

浮かぶのは、あたしに何度も話し合おうと言ったバカのこと、いがみ合ったけど、一緒に戦えたアイツ、友達になりたいと言ってくれたバカの親友、クラスメイトの3人

 

 

「あたしはあたしの せいいっぱい、せいいっぱい⋯

こころから、こころから⋯あるがままに

うたってもいいのかな⋯!」

 

そして

一緒に悩んでくれた

一緒に苦しんでくれた

一緒に生きようと言ってくれた

一緒に戦ってくれた

一緒に居たいと思った、

大好きな、リク

 

歌でその思いを届ける

 

「太陽が教室へとさす光が眩しかった 雪解けのように何故か涙が溢れて止まらない

こんなこんな暖かいんだ⋯

あたしの帰る場所

あたしの帰る場所〜♪」

 

 

歌が終わり、会場から拍手が届いた

リクを追いかけてきた調と切歌も思わず拍手を送ってしまう

 

「(楽しいな…あたし、こんなに楽しく歌を歌えるんだ…そっか…ここはきっと、あたしが居てもいい所なんだ…)」

 

舞台裏を見ると、クラスメイトと大好きな彼が笑顔で手を振ってくる

クリスもそれに笑顔で返す

 

リクは歌を聴き、想いを知った

 

「…両思い…だったんだね」

 

そう呟く、彼の顔には寂しさが薄く漂っていた

 

 

「勝ち抜きステージ!新チャンピオン誕生!!」

 

司会の叫びにビクッとクリスが震える

 

「さぁ次なる挑戦者は!飛び入りも歓迎ですよ〜!」

 

「やるデス!」

 

スポットライトを当てられた人物に装者達とリクは驚愕する

 

「っ!アイツら!!」

 

「チャンピオンに…」

「挑戦デース……」

 




【次回予告】
リク「突如、勝ち抜きステージに乱入してきた調と切歌、彼女達は僕達に決闘を申し込む、一体どういうつもりなんだ?
そして、決闘時、僕の体に異変が起こり…」

ゼロ「次回、戦姫絶唱シンフォギアG 響くぜ絶唱」

クリス「血飛沫の破壊(Destruction)

響「うがァァァァァァっ!!!」

翼「立花!朝倉!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。