戦姫絶唱シンフォギア 響くぜ!絶唱!!   作:海空来

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第8話 引き裂かれた陽だまり 【後編】

今日は休日

 

僕は家に居た

響は未来とスカイタワー内の水族館に出掛けたらしい

何をするでもなく、ただ天井を眺めて横になっている

 

「ペガが居ればなぁ…」

 

そうすれば2人でババ抜きしたり、ドンシャインを見たり出来るのに

そんな事を考えながらふと気づく

 

「そう言えば、一人きりって初めてかも」

 

今まではモアが居て

初めて出会ってからずっとペガが居て

星雲荘が出来てからライハ、レム、レイトさんが居て

 

今みたいに一人きりの時間はあんまり無かった

折角だ、一人きりを楽しんでみよう

 

その時、チャイムが鳴った

 

「あれ…何か頼んでたっけ…」

 

ベットから降りて玄関を開けた

そこには、彼女のイメージカラー、赤い女の子らしい衣装に身を包んだクリスの姿があった

 

「よ、よぉ…今日暇か…??//」

 

クリスは身をよじらせ、頬を染めつつ問いかける

 

「う、うん…」

「じゃあよ…い、いいっ一緒に出掛けねぇか!?//」

 

これって…そういう事?

僕は自然と顔が赤くなっていた

な、何か答えないと…

 

「わ、分かった…着替えるから待ってて…」

「おう…//」

 

その後、僕は急いで着替えるとクリスと共に街へ繰り出した

 

だが…

 

「「((会話が続かない…))」」

 

こういう時どういう会話をしたらいいか分からない僕達は…全くもって話すこと無くジュエリーショップに着いた

 

「……」

 

クリスは黙ったままネックレスや指輪といった類の物を見始める

 

「女の子らしくなったな〜…」

「っ…!」

「っご、ごめん…」

 

思わず口に出してしまい、クリスに睨まれてしまった

しばらくしてレジから戻ったクリスは、小さな紙袋を僕に渡す

 

「えっ?」

「…いいから付けろ…」

 

僕は紙袋を開けて中身を取り出した

そこには水色の長方形のクリスタルを中心に、デザインがあしらわれたネックレスがあった

まるで…

 

「ジードみたい…?」

「許可なんか取ってねぇだろうけど、イメージした奴らしい…」

「…ありがとう」

 

僕はネックレスを付けた

まだあんまり慣れないけど、ずっと付けておこう

すると、クリスもネックレスを巻き付けた

僕のがプリミティブだとすれば、クリスはロイヤルメガマスターみたいなデザインだった

 

「クリス…もしかして…」

「…お前がいつか帰らないといけないことくらいわかってるよ…けど、思い出くらい…良いだろ…」

 

そっぽを向いてるクリスは耳が真っ赤になっていた

 

「そっか…じゃあ…僕も答えないとね…」

「へ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すぅ…僕はクリスが好き…」

「ひ、ひゃぃっ!?おまっばばっ!バカぁっ!?今言うのかよっ!?///」

 

クリスはあたふたとしているが、だんだんと落ち着いてきた

 

「…クリスは?」

「…言わせんなよ…決まってんだろ…」

 

クリスは言葉の代わりに、ゆっくり近付いて僕に抱きついた

僕はそっと抱きしめ返す

 

「…じゃあ…楽しもっか、今から」

「…やっさいもっさい…」

「……どういう意味?」

 

そこからはほんとに楽しかった

2人でクレープを食べたり、UFOキャッチャーでぬいぐるみを取ったり

はたまたそこの屋上でゴーカートで遊び、ソフトクリームを食べさせあったり

…今までお互いに遠慮していた分、すごく楽しんだ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「っはぁ…やっぱり一人より二人だな…」

 

改めて自分が、一人で居るタイプじゃないと自覚した

こうして、戦わず、平穏な日々を送ること

最近できていなかったなと思った矢先だった

 

「おい、なんか様子が変じゃねぇか?」

 

クリスが指差す先にはスカイタワーがあった

その周りを何かが飛んでいる

よく目を凝らしてそれを見ると突如、それがスカイタワーにぶつかり爆発した

 

「ノイズだ!」

 

僕は思わず駆け出そうとするが、クリスに手を掴まれる

 

「クリス…!」

「あたしが行く!お前は戦うな!」

 

クリスは聖詠を行いながらスカイタワーへと走っていった

 

怪獣が居ない以上、ゼロも出てこないだろう

だが不甲斐ない

そんな想いが僕を蝕んだ時、声が聞こえた

 

《良いのかい、ボーッと突っ立っていて…》

 

トレギア…

僕はこの声に心底苛立ちを覚えた

 

《スカイタワー…誰が居たか覚えていないのかい?》

「まさか…響達をどうするつもりだ!」

《私は何もしない…でも…》

 

突如空間が歪み、一種のモニターのようなものが空中に浮かぶ

そこには、タワーから落ちそうになっている響を、腕一本で踏ん張る未来の姿があった

 

「響!未来!」

《君がフュージョンライズして飛んでいけば、2人は助かるかもしれない…君は自分の命を選ぶのか、それとも、友人の命を選ぶのか》

「どっちもだ!」

 

僕は周りを見渡し、倒れた自転車を見つけるとそれに乗りスカイタワーへと急いだ

 

しばらくしてあと少しでスカイタワーという所で、声が聞こえた

 

((いつか、本当に私が困った時、未来に助けてもらうから…今日はもう少しだけ、私に頑張らせて))

((私だって…守りたいのに…!))

 

響と未来の声だ

 

響はガングニールを纏おうとしているんだ!

ダメだ!君はそれ使ったらいけない!

 

僕は一心不乱に自転車を漕ぎ、ようやくスカイタワーの足元まで来た

すると未来の絶叫が聞こえた

 

((響ぃぃぃぃいいいいいいっ!!!))

 

直後、ガングニールを纏った響が着地した

 

その衝撃で僕はバランスを崩した

 

「うわっと!?」

「リク君ごめん!今は未来を助けないと!」

 

響が再び上を向いた時だった

未来が居た場所にエネルギー弾が飛んでいき……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()した

 

「っ!……」

「っ…み…未来ぅぅぅぅううううっ!!!」

 

響は走馬灯のように巡る未来との思い出に胸を打ちひしがれる

 

「あっ…あぁっ…どうしてっ…こんなことに…!」

 

響はガングニールが解けながら膝をついて涙をこぼす

瞬間…僕の中に激しい憎悪が巡る

 

誰だ…未来を殺したのは…誰ダ…

ゆっくり後ろ向いた

そこには、ギャラクトロンMark2の姿があった

 

「お前が…未来を…お前っ…ガっ…ミ来…ミクヲッ…!!」

 

僕の怒りが、響の悲しみがジードライザーの色を反転させていた

だが…アイツヲ…ブチノメセルなら…かまワない…

 

「ううぅ…

 

 

 

 

 

うわぁぁぁぁぁぁぁアアアアアアアアア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙っ!!!!ガゥッ!!!

 

がむしゃらにジードライザーを起動し巨人へ()()する

 

《フュージョンライズゥ…!ウルトラマンジード、プリミティブ…》

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

現場へバイクを走らせていた翼

だが突然ゼロが意識を乗っ取りブレーキをかけた

 

「何をする!?」

「《見ろ!》」

 

翼が視線を向けた先にはギャラクトロンMark2、そしてその目の前にジードが降り立つのが見えた

 

「朝倉…!」

 

だがそれだけではなかった

 

降り立ったジードは胸に紫の光を灯して、全体的に黒く見え、その目も真っ赤に輝いていた

 

「あれは?!」

「《やべぇ…リクの奴…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()してやがる》」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【次回予告】

クリス「一体いつからこうなんだ…てんであたし達…バラバラじゃねぇか…やっぱり…あたしに幸せになる資格なんか…」

ガイ「次回、戦姫絶唱シンフォギアG 響くぜ絶唱」

【降臨・神獣鏡】

未来「これだけが、響を助けられる方法…」
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