戦姫絶唱シンフォギア 響くぜ!絶唱!!   作:海空来

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作者「INFINITE・Be The One、執筆遅くなり申し訳ない、書くことは決まってますがなかなか筆が乗りません…なので暫くはこちらに専念する事になると思います、よかったら感想書いてくれれば励みと気力になりますのでよろしくお願いします」


第5話 撃ちてし止まむ運命を越えていけ

 

リクは先程助けた女の子を探していた

 

「名前もわからないんじゃどうしようもないよなぁ…」

 

ソリッドバーニングのフュージョンライズが解除され、直後にネフュシュタンの女の子は走って逃げてしまったのだ

その最中、リクは響が破壊した跡を見る

工場は砕け、連続して起こった爆発により地は整地前のものになった

力はある筈のソリッドバーニングですら抑えるのが難しいあの力

 

「ウルティメイトファイナルでも無い限り…無理なのかな」

 

だがリクはそれより、あの力を響に使わせないことを選んだ

 

それは響が…沖縄の、怒りに身を任せた自分に似てたから

 

 

 

完全聖遺物の起動には、相応のフォニックゲインが必要になる

ソロモンの杖の起動にネフュシュタンの女の子が半年かかったのに対し、響はほんの一瞬で起動してみせた

それだけに留まらず、その力をいとも容易く解き放って見せた

まだシンフォギアに目覚めて数日の人間が、あんなにも容易く…

その事実が、ネフュシュタンの女の子、雪音クリスに突き付けられた

「化け物め・・・!」

歯を食いしばり、クリスはそう呟く

それに化け物といえば

ことごとく自分が変身した怪獣を打ち倒し

召喚した頑丈なロボを武器で破壊

数を増やせば響から現れた力で姿と戦い方まで変えやがったあの戦士

 

ウルトラマンジード

 

何よりいけ好かないのは自分に力を与えたアイツに似た種族ということ

 

「全く何を手こずっているのかな」

 

鈍い音と共にそいつが現れた

えげつない爪のついた手であたしの顎に触れる

 

「アイツなんなんだよ!あたしの力でも勝てるんじゃなかったのかよ!」

「ふふ、君の願いよりも強い思いで戦っているんだろうね、いや、君の願いが弱いんじゃないかなぁ?」

「なんだと…巫山戯るな!」

「はっは、そうだ、君は力で、他の力を持つものを踏み潰すんだろう…?」

「あぁそうだ、あたし一人でも…やってやるんだよ!それがあたしに課せられた!」

「ハイハイ結構、じゃあ力をあげようか…」

 

ソイツは円形のクリスタルのようなものをあたしに見せて、それを握ってカプセルに変換した

まるで獣のような怪獣が載っている

 

「じゃ、せいぜい頑張って。」

 

ソイツは手を振りながら虚空に消えた

いけ好かないが、シンフォギアですら適わないあの力は絶大だ

手放す気は無い

が、どうせシンフォギアに潰されるくらいならとソロモンの杖を後ろにいた雇い主、否飼い主に投げ渡す

 

「こんなモンが無くてもあんたに言われたことぐらいやってやらァ!」

 

それを女性は受け取り、その女性にクリスは言い放つ

 

「アイツよりも、アタシの方が優秀だって事を見せてやる!アタシ以外に力を持つ奴は、全部この手でブチのめしてくれる!」

 

シンフォギア奏者も、ウルトラマンジードの野郎も全て、この手で叩き潰す

 

「それが、アタシの目的だからな…!」

 

全ては、この世から争いをなくすため

 

 

 

 

 

 

 

 

「翼さんのお見舞い?」

 

リクが素っ頓狂な声で聞き返す

 

 

「普段は緒川が言っているのだが、今緒川はある任務に行っていてな。響君もと言っていたから、二人で行ってきてくれないか?」

「わかりました、良いですよ」

 

そして当日

 

「すいませーん!遅れましたぁー!」

 

リクの待つ病院の玄関前に響が走ってくる

 

「ううん、全然大丈夫だよ、じゃ行こっか」

「は、はい!」

 

2人は翼の病室を目指す

 

「響、その花って…」

「あ、お見舞いの花です!綺麗なカーネーションでしょ!」

「カーネーションか…」

 

リクはペガのことを思い出す

ペガッサ星人のペガ、リクの大親友

よく内職でカーネーションの造花を作っていた

 

「リクくんは?」

「あ、何がいいかなって思ったけど、とりあえずリンゴとみかんを…」

「なんか算数の問題みたいだね…」

「…やっぱり?」

 

そんなこんなでお部屋の前に到着した2人は扉を開けた

 

「…!?」

「これはっ!?」

 

その部屋を見た響は鞄を落とし、リクは目を見開く

 

「何をしているの?」

 

リクと響が向いた先には翼が立っていた

まず響が駆け寄る

 

「翼さん!大丈夫ですか!?何もされていませんか!?」

「ちょっ、いきなりなんの話よ!?」

「良かった、良かったぁぁぁぁぁ!!」

 

響は翼に抱きついて泣き出す

 

「どういう事なの、説明して!?」

 

翼はリクが苦笑いしながら部屋を指さしたのを見た

 

うん、散らかっているのだ

それもただ整頓されてないのではない、パッと見ゴミ屋敷なのかと思うくらいに凄惨な状況なのだ

響はともかくリクにそれを見られた翼は顔を紅くし叫んだ

 

「見ないでぇぇぇぇぇぇ!」

 

 

 

 

 

数分後

 

「もう、そんなのいいから…」

 

響とリクは翼の部屋を片付けていた

 

「私達、緒川さんから頼まれたんです、だから、お片付けさせてくださいね」

「にしても意外ですね、翼さんが片付け出来ないなんて」

「ぐっ、そうね…私は戦うこと以外知らないのよ」

 

ストレート過ぎるリクの言葉が翼に刺さる

 

「はい、終わっ…てない!」

 

響がリクに任せていた所を見て声を荒らげる

 

「ギクッ」

「リクくんこっち任せたじゃんか〜…もう!」

 

そうやって響はリクに任せていた範囲にあるブラジャーを集めていく

リクが不服そうにすると翼が庇った

 

「あまり怒らないで立花、配慮してくれたのよね、ありがとう」

「い、いえ」

「はい!今度こそ終わりました!」

「すまないわね、普段は緒川さんにしてもらっているのだけど…そう言えばこんな状態だけど、報告書は読ませてもらっているわ、私が抜けた分をあなた達が埋めてくれてることも知ってる」

 

響が慌てて否定する

 

「わ、私なんてそんな事ありません!2課やリクくんに助けられてばかりで…」

「そんなことないよ、響は強くなった、もっと自信もって?」

「でもだからこそ聞きたいこともある、あなたの戦う理由は何?どうしてあなたはそれがしたいのか?」

 

響は少し考え口に出す

 

「皆の日常を守りたいんです、どうしてって言われると迷っちゃうんですけど…人助けしか私の取り柄ってないし…」

「どうして響は人助けがしたいの?」

「…きっかけは…やっぱり2年前のあの事件かもしれません、奏さんが命を燃やしたあのライブ… それに奏さんだけじゃありません、あの日、沢山の人がそこで亡くなりました…でも、私は生き残って、今日も笑って、ご飯を食べたりしています、だからせめて、誰かの役に立ちたいんです、明日もまた笑ったり、ご飯食べたりしたいから、人助けをしたいんです」

 

自分や他の人の日常を守りたい、囁かだけど大きく大切な思い

 

「貴方らしいポジティブな考えね、だけど、その想いは前向きな自殺衝動なのかもしれない、誰かの為に自分を犠牲にすることで、古傷の痛みから救われたいという、自己断罪の現れなのかも」

 

響は自殺衝動と言われキョロキョロしている

 

「わ、私変なこと言いました?」

「そういう意味じゃないよ」

 

3人は屋上に居た

風に当たるために

 

「変かどうかは私が決めることじゃないわ、自分で考え、自分で決める事ね」

 

響は歯痒そうに話し出す

 

「考えても考えても、分からない事だらけなんです」

「分からない事、ね…」

「デュランダルに触れて、暗闇に呑まれ掛けました、気が付いたら、人に向かってあの力を…私がアームドギアを上手く使えていたら、あんな事にもならずに…」

「力の使い方を知るという事は、即ち戦士になるという事」

 

翼が、即座に答える

 

「戦士?」

「僕みたいに、戦う運命から逃げられなくなるってこと」

「貴方に、その覚悟はあるのかしら?」

 

その問いかけに、響は、答えた

 

「…守りたいものがあるんです、なんでもない、ただの日常、そんな日常を大切にしたいと、強く思っているんです、だけど、思うばっかりで、空回りして……」

「戦いの中、貴方が思っている事は?」

「ノイズに襲われている人がいるなら、一秒でも早く救い出したいです、最速で、最短で、真っ直ぐに、一直線に駆け付けたい!そして…」

 

響の脳裏に、あの女の子の事が思い浮かぶ

 

あの日襲ってきた、白鎧の少女

「もし相手が、ノイズではなく、誰かなら…」

ノイズではなく、言葉の通じる相手なら、彼女は

「『どうしても戦わなくちゃいけないのか』っていう胸の疑問を、私の想いを、届けたいと思います」

 

それが、響の戦う理由、彼女自身の新たな答え

 

その答えを、翼は尊重する

 

「今貴方の胸にあるものを、出来るだけ強くはっきりと思い浮かべなさい。それが貴方の戦う力、立花響のアームドギアに他ならないわ、そして、いざと言う時はみんなを頼りなさい」

「皆を…?」

「私があの時絶唱を使ったのはあなたに防人としての覚悟を見せるため、でも使えたのは、私が倒れてもあなたや朝倉、2課の皆が居ることをちゃんと認識したから」

 

あの時翼は『あなたのおかげ』と呟いた

リクのお陰で限界を振り絞れる準備は出来ている事を認識したのだ

私が倒れても皆がいる、だから今の最善を尽くし戦う

その土台は既に出来ていたのだ

 

「…はい!私、頑張ります!」

 

響の元気な声が響いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある場所にて

クリスはライザーを構える

 

「んじゃ、早速暴れさせてやろうかい!」

 

先程貰ったカプセルを起動し怪獣を呼び出す

 

 

 

 

 

 

 

 

“ホロボロス!!”

 

 

 

 

 

 

 

 

現れたのは青いボディに白い毛、オレンジのつめの目立つホロボロスだった

怪獣の出現を受け、リクは病院から怪獣を見据える

 

「僕がここから引き離します!」

「頼んだわ!」

 

翼は病院内へと戻っていく

 

「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」

 

 

ウルトラマンジード!!

プリミティブ!!!

 

ジードは現れるとホロボロスに向かってファイティングポーズを取る

ホロボロスもジードに気付いて警戒する

ジードはジャンプニーキックを繰り出すが当たる直前その姿がどこかへ消え去る

 

「えっ?何処だ?」

 

先程からビルの合間を走り抜ける影と音がする

そう、動きが素早い怪獣だった

すれ違いに大きな爪でジードを切り飛ばした

スピードが早くてもパワータイプ、ジードは遠くへ吹き飛ばされてしまった

 

「くぅっ…こんな時アクロスマッシャーがあれば…!」

 

 

一方その頃、そこでは、雪音クリスと立花響が対峙していた

先程、クリスの吹き飛ばした車から未来を守るため詠唱し、困惑する未来を置いてきてしまったことを悔やみつつ響は話す

 

「私たちは、ノイズと違って言葉が通じるんだから、ちゃんと話し合いたい!」

「なんて悠長!この後に及んで!」

 

クリスは光の茨を振るうが響はなんとそれを躱した

何度振ってもそれは響にかすりもしない

 

『何が変わった…覚悟か!?』

「話し合おうよ!だって、言葉が通じていれば人間は…」

「うるせえ!」

 

クリスが叫ぶ

 

「分かりあえるものかよ人間が、そんな風に出来ているものか!」

 

響の言葉を真っ向から否定して、クリスは叫び続ける

 

「気に入らねえ気に入らねえ気に入らねえ気に入らねえ!わかっちゃいねえことをべらべらと口にするお前がぁぁああ!!!」」

 

「分かり合えるよ!」

 

「!?」

 

突如響く男の声、誰かと思ったが一人しかいない

クリスはジードの方を向く

 

「例え言葉が通じなくても!例え考え方が真逆でも!心からぶつかって、相手を信じて互いを赦しあえば!きっと分かり合える!」

 

かつて、父親と分かり合おうとし、父親を赦し、決着をつけたジード、リクだからこそ

それを信じたい、一瞬心を開きかけた父親のようにクリスを信じているのだ

 

「ふざけんなよ…何が赦しあうだ!そんならテメェから潰してやらぁ!アタシの全てを使ってでも、お前の全てを踏みにじってやる!」

 

刹那、ホロボロスに電撃が走り抜け、獣のような体勢から獣人のように立ち上がった

ジードが様子見をしている一瞬の隙を狙った、スピードはそのままにジードに駆け寄ると首を締め付け持ち上げる

 

「グァァッ!?」

「リクくん!このっ…ぐぅッ!」

 

ジードの苦しそうな声を聞き響はアームドギアを出そうとするがエネルギーは弾けてしまう

 

「もってけダブルだぁ!」

 

その間もクリスは光球をぶつけてジードに対して攻撃を続ける

 

『やっぱりダメだ、翼さんみたいにアームドギアを固定できない!』

 

響はどうしてと地を殴るがジードが話しかける

 

「響ッ…!」

「リクくん!?」

「君の思いを届けるんだろッ…なら武器なんか必要ないッ…思いを一番届けられるのは…その手だッ…!」

「…!そっか!」

 

響は拳のエネルギーを握りしめる

すると、腕のギミックが作動した

準備万端だ

 

響は腰のブースターで加速する

 

『最速で、最短で、真っ直ぐに、一直線に!』

『この胸の想いを、伝える為にぃぃぃいいいッ!!』

 

響の一撃が決まった、同時に作動したパーツが元に戻り、さらなるダメージを与える

その瞬間、鎧の拳が叩きつけられた部分に、明確なひびが入った

 

『馬鹿な…ネフシュタンの鎧が……』

 

炸裂した破壊力はそのまま吹き飛ぶ力へ、クリスは一気に石垣に叩きつけられる

 

「がぁッ…あ……なんて無理筋な力の使い方しやがる…あの女の絶唱に匹敵しかねない…」

 

余程ダメージが凄かったのかクリスは動けないでいる

だが響は戦闘態勢を解いていた

 

「バカにしてんのか…あたしを…雪音クリスを!」

 

それはクリスを怒らせるには充分の行為だった

だが響は臆することなく続ける

 

「そっか、クリスちゃんって言うんだ…

ねえクリスちゃん、こんな戦い、もうやめようよ…

ノイズと違って私たちは言葉を交わす事が出来る、ちゃんと話をすれば、きっと分かりあえる筈!

だって私たち、同じ人間だよ?」

 

響は心から説得を試みる

しかし…

 

「むなくせぇんだよ…嘘くせぇ、青くせぇ!てめぇらの言葉なんて信じられるかよ!……ぐぅッ!」

 

クリスの怒りに応じるように砕けた鎧が修復を始める

だがクリスは苦痛に顔を歪ませる

ホロボロスもそれにリンクしてるのか手の力が緩んだ

 

「今だ!フッ!」

 

ジードは体を燃え上がらせ、ホロボロスの腕から抜け出した

ソリッドバーニングへとチェンジしたジードはホロボロスに駆けだす

パワーは申し分なくホロボロスを圧倒していた、しかし高速で移動されると、動きの鈍くなったソリッドバーニングでは対処できない

ジードがホロボロスを索敵してる時、響はクリスに手を伸ばした

ただ、本心からクリスを心配してのことだったがクリスの癪に触ったのだろう

 

『まだそんな絵空事を…』

 

「…吹っ飛べよ!アーマーパージだ!」

 

クリスが突然叫ぶとネフュシュタンの鎧が文字通り弾け飛び、響を吹き飛ばす

 

そして聞いた、否、聞いてしまった

 

Killter Ichaival tron……

「今のって…詠唱!?」

 

ジードも思わずそちらを見る

 

「見せてやる…イチイバルの力だ…!」

 

彼女の体は先程とは違い、響や翼の様なシンフォギアが纏われていた

鮮血のように真っ赤なギアが

 

「唄わせたな…」

「え?」

「あたしに歌を唄わせたな!」

 

クリスはイチイバルのアームドギアの一つ、ボウガンを起動する

 

「教えてやる…私は歌が大っ嫌いだ!」

 

クリスの放ったボウガンの矢が響を襲う

 

「あわあぁぁぁっ!やめてクリスちゃん!きゃぁっ!?」

 

響は間一髪避けていくが突如、大きな爪が響の体勢を崩す

ホロボロスだ

クリスはホロボロスをも響への攻撃に使い始めたのだ

 

「くっ!怪獣は僕が何とかする!早く逃げて響!」

 

ジードがどうにかホロボロスの腕を掴み引き離していく

だが、安心した響の元にクリスの放ったマシンガンとミサイルが向かう

ジードなら片手でも防げるが、ホロボロスが肩に噛み付いた

 

「グァァッ!?」

 

そのせいで動く事が出来なくなった

 

絶体絶命……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直後、ホロボロスの鼻を斬り裂いての響の前に粉塵を起こして着地した何かがミサイルやマシンガンから盾となった

ホロボロスは鼻を斬られた事で怯み、直後にジード渾身の拳で吹き飛ばされた

 

「今のって…まさか…」

 

ジードは粉塵を睨む

クリスと響は何が起こったがわからなかった、突然目の前に壁が現れたのだから

 

「壁……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「剣だッ!!」

 

壁と思われたものの頂点には、シンフォギアを纏った翼が腕組みをして立っていた

 

「翼さん!体、大丈夫なんですかっ!?」

「朝倉、貴方そんな姿にもなれたのね」

 

翼がソリッドバーニングのジードを見てふふっと笑う

 

「え、いやぁ…」

「大丈夫よ、防人を甘く見ないで、しかし…」

 

翼は飛び上がると巨大化した剣を一振りの大きさに戻して掴み、響の隣に行く

 

「十全とは言えない、力を貸してほしい…」

 

初めて、翼が響を頼った

響はそれが何よりも嬉しかった

 

「はいっ!」

 

響と翼が並び立つ

そして翼が叫んだ

 

「防人の()()()()()()()()()!」

 

直後、翼の体が青く輝いた

 

「これはっ…?」

「これ!私の時とおんなじやつだぁ!」

 

翼の輝きは2つの光となりジードの元へ飛んでいく

 

「おかえりなさい、御二方」

 

取り出したカプセルが再起動した

 

「まさか…まだ隠してんのか…!?」

 

ジーっとしてても、ドーにもならねぇ!

 

 

【〜♪優勢2】

 

 

融合!

 

スイッチを入れると、ウルトラの国の研究者で、ウルトラカプセルを開発した張本人、ウルトラマンヒカリが現れる

「ヂィヤッ!!」

 

それを確認し、カプセルを腰の左側の装填ナックルに填める

 

アイゴー!

 

それから現れたのは今まで使ったカプセルで唯一、光の国出身じゃない、慈愛のウルトラ戦士、ウルトラマンコスモス

「ハッッ!」

 

それも装填ナックルに填めると、ジードライザーのトリガーを入れる

 

HERE WE GO!

 

装填ナックルを外しジードライザーで読み込むと、心臓の鼓動のような音と共に、二重螺旋が黄色と白を彩る

 

フュージョンライズ!

 

「魅せるぜ!衝撃!!」

 

僕はジードライザーを構えると再びトリガーを引いて叫ぶ

 

「ジィィーードッ!」

 

ウルトラマン、ヒカリ! 

ウルトラマン、コスモス!

 

ウルトラマンジード!! 

アクロスマッシャー!!

 

 

【〜♪ウルトラマンジード アクロスマッシャー】

 

白い光がふわりとみんなの前に舞い降りる

ヒカリが晴れると皆が息を呑む

現れたのは今までと違う、()()のジードだったから

 

流れるような不思議な型を取り、ホロボロスの前に立ち塞がる

 

「あいつ、また戦い方が……!」

 

クリスは悔しそうに歯ぎしりする

 

「貴方の相手は私達よ」

 

翼がクリスに呼びかけ、戦闘が始まる

今度のジードはスピードタイプ、ホロボロスのスピードに着いていく、いや寧ろ追い越して行った

ホロボロスがこちらを向けばその後ろへ、こちらを向けばまた後ろへ

スライドするかのような移動で、ホロボロスを消耗させる

不足した攻撃力はジードクローで補い、ホロボロスをの体力を消耗させていった

そして再び攻撃を仕掛けようとした時ジードは気付いた

 

泣いている

 

ホロボロスが涙を零していたのだ

3人もそれに気づいた

 

「泣いてる……」

「何故…」

「巫山戯んなよ!早くジードを倒せ!」

 

それを拒否するようにホロボロスは首を振っている

 

「もしかして…戦いたくないのかな…」

 

響はゆっくりホロボロスに近づき話しかけた

 

「ねぇ〜、もしかして貴方、戦いたくないの?」

「答える訳ねぇだろ…!」

 

だがクリスの意図に反し、ホロボロスは頷いた

 

「どうして〜!答えられる〜!?」

 

ホロボロスは大きく咆哮した

 

「うんうん、やっぱりわかんないや…」

 

だがジードは動いた

腕をクロスし、流れるように円を描いて胸に手を持っていく

 

響と翼は焦り、クリスはケラケラ笑った

 

「あ、待って!リクくん!」

「朝倉!怪獣は敵意を無くしているのよ!」

「はっは、結構容赦ねぇんだなぁ?」

 

だが、放たれた光線は今までと違った

 

「スマッシュムーン、ヒーリング…」

 

稲妻や炎をまとっている訳では無い、まるで光のシャワー、それもとてもキラキラした美しい光をホロボロスに向けて放つ

すると、ホロボロスはありがとうと言わんばかりに手を皆に振り、粒子となって消えていった

 

「嘘だろ…?」

 

クリスの手元からカプセルが離れ、ジードの元へ飛んで行った

リクがカプセルを掴むとカプセルはクリスタルへと戻った

 

「これ、カツミさん達が使ってた…」

 

『あいつ…信じられねぇ…!』

 

クリスが歯ぎしりをした時だった

 

「危ない!」

 

リクが叫んだ

直後、大量の飛行型ノイズが3人目がけ飛んできた

3人はそれぞれ撃退したり避けたりしたがクリスのもとに着弾した一体が爆発しクリスは吹き飛ばされる

 

「うわぁぁっ!」

 

その拍子にクリスはカプセルとライザーを落としてしまった

それを拾いあげようと立ち上がると先にそれを拾い上げた奴がいた

 

「命じたことも出来ない上に、これだけの力を与えられても失敗なんて、どこまで私を失望させれば気が済むのかしら…」

 

黒いコートを着て、蝶の飾りの付いた帽子を被り、金髪の髪をなびかせた女性がそこにいた

その手には、以前クリスが使っていたソロモンの杖が握られており、ノイズを使役したのが彼女なのは明白だった

 

「クリスを助けに…いや違う…!」

 

リクは口ぶりと先程のノイズの動きから目的を察した

 

「フィーネ…」

 

クリスが悔しそうに終わりの名を呟いた

 

 

 

 

 




【次回予告】
【〜♪優勢2】
突然現れたフィーネという女性、彼女はクリスを見限り去っていく
逃げたクリスのことも気になるし…響も未来と喧嘩したみたいだし…またノイズに怪獣も出てくるし〜…ほんとウルトラマンって板挟みで大変…
でも、僕は信じてるよ、どんな人たちもきっと分かり合える、最後は皆で笑い合えるって、だから僕がその架け橋になってみせる!
次回、戦姫絶唱シンフォギア 響くぜ!絶唱!!
「陽だまりの名前に翳りなく」

守るぜ!希望!
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