諦観するのはもうやめた   作:万能型蛮族

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そろそろ描写を少しずつ改良しようかなと思ってはいる


(18)ハッカー

 大阪城公園広場。

 

 死に顔動画や街の様子を

 見回りながら話していると、

 ダイチが立ち止まった。

 

「うわわわっ……なんじゃありゃあ……!?」

 

 ダイチの視線の先には

 大阪城が黒煙を上げながら斜めに

 倒れかかっており、

 他の建物にも被害が出ている……。

 

「酷い……」

 

「あ〜、これ119した方がいいのかな?」

 

 まず消防署が機能していないだろう。

 人命救助以前に、消防士も

 この災害の被害者だからな……

 警察や消防士の全員が人命救助の為に

 働いているとは考えにくい。

 俺達にできるのはそれらしい人を

 見かけたら手助けをする、くらいの事しか……

 

「ま、マジかよ……!? 

 信じらんねぇけど……。

 これってマジ……なんだよな……」

 

 ここから見るだけでもわかる、

 崩壊した大阪の光景にダイチは唖然としている。

 

「東京でも大きい地震はあったけど……

 あれだけでここまで壊れちゃうものなの……?」

 

 ……いや、地震じゃない。

 東京と大阪じゃ、活断層が違う。

 

「あ……!」

 

「は……? カツ丼が……何?」

 

「活断層だよ、これから先も

 活動を続ける断層のコト。

 日本は4枚のプレートに

 囲まれてる珍しい国だから、

 地盤に溜まる歪みが大きくて、

 海底のも数えると確か……

 2000箇所くらいだったかな? 

 それくらいの数の活断層があるんだよ

 ここら辺、俺が君らくらいの時に

 習った気がするんだけど……」

 

「ダメだ、全っ然ダメ。

 ジョーさん意外と頭良かったんだな……」

 

「意外って……酷いなぁ……

 俺これでも貿易会社の営業だよ? 

 ちゃーんと学生時代に勉強して社会人やってるのさ」

 

 ……取り敢えず、ダイチにも

 分かりやすく言うぞ。

 要は東京と大阪、同時に

 こんな風にぶっ壊す地震なんて、

 まず普通に考えてありえないんだ。

 

「うん……それに、これまで歩いてきた道は

 そこまで壊れてなかった。

 地震ならまず壊れてそうなのに……

 これって、地震だとしたら変じゃないかな?」

 

「えっと……街は全体的に壊れてるけど、

 部分的には大丈夫……って事か? 

 でもそうか……地震なら

 街全体が壊れそうだしな……」

 

「ん〜、地震じゃないとしたら。

 それ以外の要因が大阪や

 東京の破壊にあるとしたら……」

 

 ジョーの声を遮るように、

 見知らぬ男が話に割って入る。

 

「……違う……! 地震なんかじゃない……!」

 

 ヨレたスーツを着た男。

 身体全体がフラついており、

 瞳をよく見ると血走っている。

 

「いいか、よく聞け……! 

 あれは地震なんかじゃないんだ!」

 

「は……? 誰だよ、オッサ────」

 

 待て。最後まで聞こう、

 害意があっても俺達なら対処出来る。

 

「俺はっ……! 俺はっ……!」

 

 男は頭を抱えて苦しんでいる。

 

「あ、あの……大丈夫ですか……?」

 

「ぅふ……あははは……。

 終わりだ……終わりなんだよっ! 

 もうこの世界はダメだ!」

 

 男は突然笑い声をあげ始める。

 その眼は既に狂気を感じるが、

 気にせず胸倉を掴んで問い掛ける。

 

 答えろ、なにが終わる。

 

「ちょっ、ヒビキ……!?」

 

「ひ……ひひひひっ! 

 みんな戦争だとか、地震だとか言いやがって! 

 見たぞ……俺は見たんだ! 

 世界は崩れちまったんだ! ぃ〜ひひひひっ!」

 

 男は胸倉を掴んだ手を強引に振り払い、

 そのまま奇声を上げながら走り去った。

 

「壊れてるねぇアレ。なんだったんだろか?」

 

 ……分からない。あの男は何を見た? 

 何かを見て、壊れたのは確かだ……。

 だが、それが何か分からない……

 

「見た……確かにそんなこと言ってたね」

 

「うん……あとは崩れた、とか終わり、とか」

 

「悪魔でも見たとかか? 

 それなら一般の人が驚くのは無理が無いんじゃね?」

 

 世界は崩れた、と言っていた。

 

「そりゃ城とかビルとかは見た限り崩れてるけどよ……

 でもあながち馬鹿げた妄言とかじゃ

 ないのかも知れないよな。

 なんせ悪魔なんてこれまで信じてなかった存在が

 居た上に、そんな存在を俺達が操ってるなんて……」

 

「そうだね……だから、

 あの男の人の言ってた事も重要かもしれないね。

 もっと色々調べなきゃ……」

 

「まぁそれについて調べるのもいいけど、

 和久井くんの動画も忘れないようにしよう」

 

 ……そうだな、行こう。

 

 ☆

 

 再び街を見て回っていると、

 突然ジョーが声を上げた。

 

「お〜? あれって『ゲフェス』? 

 懐かしいなぁ……」

 

 ジョーの視線の先には遊園地のような

 大規模な施設があった。

 

「『ゲフェス』……? 何だよそれ?」

 

「あ、知らない?

『フェスティバルゲート』

 略して『ゲフェス』よ?」

 

「あの……ジョーさん。

『フェスティバルゲート』なら、

『フェスゲ』じゃ……」

 

「わぉ、そうかな? 

 ん〜……そうだね。

 とにかくアレは遊園地よ、うん」

 

 やってはいないだろうが……

 遊園地ならあんな階段はあるかもな

 

「確かにアレだけデカイなら……」

 

「どうだろうねぇ。

 ま、とりあえず入ってみる? 

 階段は無くても、

 誰か人が居るかもしれないよ?」

 

「え〜……いるかな? 

 多分居ないだろ、雰囲気的に」

 

「ま〜とりあえず行こうよ。

 大阪の様子、調べなきゃでしょ。

 和久井くんがいたらラッキーだし」

 

「確かに……あの階段に行く前に

 和久井くんに会って、事情を説明すれば……

 でも、そんなに上手くいくかな……?」

 

 少なくとも遊園地に行く、

 ってキャラでは無いな。

 

「いいじゃん、いいじゃん。

 何もなかったら、すぐに出てくればいいワケだし。

 ホレ、夢の国へレッツらゴー!」

 

 ジョーは1人、軽快な足取りで

 フェスティバルゲートへ入っていく。

 

 ☆

 

 ジョーを追ってフェスティバルゲートに入る。

 幸い、ジョーとの距離はそれほど離れておらず、

 そこまで経たずに追いつけた。

 

「ジョーさん! 待てって……!」

 

「お、誰か発見〜! 

 ホラ、ここに来て大正解だったろう?」

 

 いや……様子がおかしいぞ……! 

 

 確かにジョーの言う通り、

 フェスゲの中には人間が居た。

 こちらを歯牙にもかけず、

 虚ろな瞳でキーボードを叩き続けているのは、

 白いチャイナ服を着た女性だった。

 

「……」

 

 それだけだったのなら、まだ良い。

 女性は守られるかのように、

 数体の悪魔に襲われずに、

 作業を進めていた。

 

「なに、あれ……悪魔があの人を守ってるの……?」

 

「そんな事ってあるのかよ……?」

 

「……」

 

 突如現れた赤黒い雷の球体から、

 更に悪魔が現れる。

 

「な……ええっ! 悪魔を更に召喚してるぞ!?」

 

 ────……お〜っと、人間じゃん。

 この人間を助けにでも来たのか? 

 

 ────はは、身の程知らずが。

 邪魔されるわけにも行かねぇし……

 大人しく俺達のオヤツになれよ! 

 

 悪魔達がこちらに迫る。

 

「こ、こっちに来る……! 

 あの人が襲わせてるの……?」

 

「ん〜、どうにかして

 やめさせたいけどねぇ……」

 

 殴ってでも止める。行くぞ! 

 このまま見てても悪魔が増え続けるだけだ! 

 

「お、おう……そうだな。

 あの人を止めるためには、

 それくらいしか方法、無さそうだし……!」

 

「うはは、荒療治。

 でも間違えて殺さないように、

 気を付けないと……なにか知ってそうだ!」

 

「大丈夫、怪我してもハトホルなら……」

 

 全員が一斉に悪魔を召喚し、

 女性が召喚した悪魔と睨み合う。

 

 ────悪魔使い……! 不味いぞ……! 

 

 ────関係ねぇ! 

 悪魔諸共ぶち殺してやりゃあいいだろうが! 

 この程度で怯むな! 

 

 召喚した仲魔と相対した瞬間、

 相手の悪魔がざわつき始める。

 

 ────そこからは一方的だった。

 1度見せた隙を仲魔は見逃さず、攻勢に出る。

 

 ────喋っている暇があるとは、

 随分と余裕だな? 

 

 悪魔の頭が拳によって潰れる悪魔。

 

 ────ガルルァ! 

 

 反応すらできずに首を喰いちぎられる悪魔。

 

 ────そらそらそらァ! 

 戦いがいがまるでねェぞ! 

 

 棍棒で殴打され、壁に叩きつけられる悪魔。

 

 ────せめて一撃で葬り去りましょう

 

 雷撃に直撃し感電死する悪魔。

 

 大半の悪魔は一瞬で殺され、

 残る悪魔も仲間が死んだ事に気づけていない。

 一方的に終わるかと思われたが、

 再び赤黒い雷の球体から悪魔が召喚される。

 

 ……ダメだな、女性をまず叩かないと

 永遠に終わらない。

 

「見た限り、そうみたいだねぇ……」

 

「くっそぉ……倒してもキリがねぇ……!」

 

「仲魔の体力にも限界があるから……

 出来るだけ早く召喚を止めないと……!」

 

 女性を止めるのは俺がやる、

 ダイチ達は悪魔を可能な限り倒して

 気を引いてくれ────白虎! 

 

 呼び掛けに応え、白虎が俺を背に乗せる。

 白虎は突風のような走りで悪魔の群れに突撃し、

 ボウリングのように悪魔達を蹴散らして

 女性へと到達する道を作り出す。

 白虎から投げ出された俺は地面を数回転がり、

 即座に立ち上がって女性へと駆ける。

 赤黒い稲妻が見え始めるが、既に遅い。

 携帯ではなく、拳を構える。

 

 ────必中みね打ち! 

 

 正確に当たるように狙って放った拳は

 座ったまま動かない女性の意識を奪い去り、

 女性はキーボードに頭を打ち付けるように気絶した。

 

 安堵の息を吐く間もなく景色が左から右に流れ、

 強い衝撃が俺を襲った。

 地面に叩きつけられた痛みを堪えて起き上がる。

 

「響希! 無事か!?」

 

 問題無い……! それより誰が……! 

 

 そう返事を返しながら、

 俺を吹き飛ばした元凶を睨みつける。

 

 ────しぶといな……だが、構ってもいられん。

 この人間は我が主の大事なコマなのでな……

 まだ失うわけには行かぬ。

 

 拘束具に全身を包まれた様な悪魔が、

 片方の掌をこちらに向けながら

 もう片方の手で女性を担ぐ。

 

 ────では、お暇しよう……

 

 女性の操作していた機材ごと、

 悪魔と女性と共に消え去る。

 かろうじて間に合ったNicaeaの情報には、

『ボティス』とだけ記されていた。




デビルサバイバー3では仲間のステータスも自分で割り振りしたいというのが願望。力魔型なんて可哀想な子を二度と作りあげては行けない……

デビルサバイバー未プレイ者用に解説コーナーした方がいい?

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