諦観するのはもうやめた   作:万能型蛮族

29 / 43
疲労困憊の肉体と脳で生み出したので描写とかボロボロです。年が明けたら直します……納得いく出来になったら直したことを告知するから許してくれ……


(28)月曜日の侵略者

 向かってくる子機を倒してはいるが、

 その都度メラク本体からの子機の補充が入り、

 イタチごっこになっている。

 

「チッ……面倒やな。

 コマイの出しよって……!」

 

 子機は無視だ! 

 本体を倒さない限りキリがない! 

 

「ん〜、ダイチ君たちの負担が増えるけど……

 これじゃ終わらないしね。

 アレ倒しちゃえばもうちっちゃいのは

 出てこないだろうし、そうしよっか」

 

「フン……命令されるのは癪やけど

 ……乗ったるわ」

 

 そんな話し合いも長くは続かず、

 メラクの周囲に氷の杭が生成される。

 

 ────氷の乱舞! 来るぞ! 

 

 警告を放つと同時に氷の杭が

 宙に浮かぶメラクから降り注ぐ。

 その軌道は完全にランダムで、

 悪質な程に進む方向を塞ぐ

 氷の杭があると思えば、

 明後日の方向に向かう氷の杭もある。

 

「そないなちょこまか撃ってる

 暇があるんか? 身体がガラ空きやで……

 ────ぶっ倒れろ!」

 

 ケイタが自分から氷の杭へ跳躍して突っ込み、

 自分に向かってくる氷の杭を拳で砕きながら、

 本体に向けて一撃を命中させる。

 

 ────ォォォオオオ!!! 

 

 ベルセルクがそれに続く。

 技量など一切無く、力任せに剣を叩き付ける。

 ケイタの一撃を受けて揺らぐメラクには

 これを躱す術はなく、本体に薄く罅が入る。

 

「お、じゃあ俺も続いちゃおっかな……

 そーれ、範囲衝撃(マハザン)っと!」

 

 ジョーが更に追撃を加えていく。

 衝撃はメラクの身体に直撃し、

 罅は更に広く、深く刻まれていく。

 

「──────────!?」

 

 メラクが何かを叫ぶが、

 それが何を示す言葉なのか俺には分からない。

 

 メラクの身体に流れる光が加速すると、

 これまでに無い速度でメラクの砲口に冷気が収束する。あのレーザーだ。

 

 不味い……この距離じゃ避けれない……! 

 

「あちゃ……近付きすぎたね……どうしよ」

 

「チッ……どうせ避けれへんなら、

 ぶっ倒して止めたるしかあらへんやろが」

 

 仕方ない……やるぞ! 

 

 ☆

 

 子機を撃破していくうちに、背後が騒がしくなる。

 チラリと後ろを見ると、返り血を浴びた悪魔がこちらに向かってきている。

 

「悪魔っ……!? なんで……!」

 

 あの返り血は、誰のもの? 

 その答えは悪魔の手元にあった。

 身体の所々が欠損している見慣れた黄色い制服の女性が、悪魔に引き摺られていた為だ。

 見ている間にも、また一口身体が齧られる。

 

「……っ! 背後から、悪魔が数体来てます!」

 

「悪魔ぁ!? こっちは子機の対処で手一杯やのに……」

 

「ちくしょう……しょうがねぇ! 

 悪魔は俺がやっとくから、

 だから新田さんは子機よろしく!」

 

 ダイチはそう言うと子機を

 蹴り飛ばしてもう一体の子機にぶつけ、

 悪魔がやってくる通天閣の方へと向かう。

 

「あ……うん! 気を付けてね……!」

 

「分かってるって! じゃ、すぐ片して戻るから!

 それまで頼んだわ!」

 

 軽い調子でそう言ってのけたダイチだが、声は軽く震えている。覚悟を決めたと言っても、すぐ様こんなことがあれば仕方の無いことだろう。だが、それでもダイチとハヌマーンは進む。

 

「うおお……やってやる!

 範囲火炎(マハラギ)だぁ!」

 

 ────得と味わえ、範囲衝撃(マハザン)! 

 

 火炎と衝撃が悪魔を迎え撃つ槍となり、

 悪魔の歩みを遅らせる壁となる。

 事実、大半の悪魔は2種の魔法により

 無視できないダメージを負っている。

 想像以上の成果に、ダイチは拳を握る。

 

「よっしゃ……! これなら……!」

 

 歓喜を味わうのも束の間、

 聞き覚えのある、空気が凍る音が

 迫って来るのが聞こえた。

 

 思わず、振り向く。振り向いてしまう。

 そして、目撃する。眼前に迫る極大な冷気。

 避けるには、間に合わない。

 

 ☆

 

「う、うわあぁぁぁっ……!」

 

 ダイチの悲鳴が聞こえる。

 信じ難い事だが、メラクは周囲にいる

 俺達を無視して、遠く離れた

 悪魔と戦闘しているダイチを、

 レーザーで狙撃してのけた。

 

 為す術もなく、レーザーがダイチに直撃する。

 まず、生存は見込めないだろう。

 

 ダイチ……ッ! クソ……! 

 

「響希くん、今はメラクに集中しよう。

 ダイチくんの死を悲しむのは、

 そのあとでも出来る。だろう?」

 

 至って冷静に、ジョーが話しかけて来る。

 悔しいが、その通りだ。

 メラクに向き直り、携帯を構える。

 

 くっ……やるぞ……ッ!

 

「わぁっとる……シジマの仇討ちや……!」

 

 ☆

 

 思わず瞑った瞳を開く。

 見えるのは目を瞑る前と同じ景色だった。

 

「あれ……なんで、俺、生きて……」

 

 正面にはハヌマーンが両手を広げ、

 背中で攻撃を受けるように立っていた。

 

 ────無事か……然し、何が起きた……? 

 

 ハヌマーンにも状況が掴めていないようで、

 困惑気味な表情でキョロキョロと周囲を見ている。

 

 ハヌマーンに倣って辺りを見ると、

 まるで俺を避けるかのように地面が氷結していた。

 

 そこでようやく、

 こちらに背を向けて立つ

 人影がいることに気付く。

 

 黒い衣を纏い、キノコの傘のような

 帽子を身に付けた長身痩躯の男だ。

 

「あ……アンタが、俺を助けてくれたのか……?」

 

 ────……。

 

 男は何も答えないが、ゆっくりと、振り向く。

 振り向いた男の頭部は、

 青い頭蓋骨が剥き出しになっていた。

 

「いぃっ!? あ、悪魔!?」

 

 ────そのようだ……! 

 

 急いでNicaeaで読み取ろうと携帯を取り出すが、青い頭蓋骨の悪魔は黒い衣をはためかせてその場から消えてしまう。

 

 未だ状況が掴めず、唖然と腰を抜かしたままでいると、ヒナコと新田さんが心配そうな顔で駆け寄ってくる。

 

「ダイチ! 怪我はあらへん?」

 

「え、あ……おう! 何ともない……」

 

「今の、悪魔は……? 

 ダイチくんを助けてくれたの……?」

 

「どうなんだろ……てか、子機は!?」

 

「なんか知らへんけど、止んだで! 

 ウチらも早う加勢に行かな!」

 

 確かに子機も、悪魔も全てが消えている。

 あのレーザーに巻き込まれたのだろうか。

 

 だが、今はそんな事は関係ない。

 頭を振って無駄な思考を追い出す。

 

「行こうぜ、アイツらだけに手柄は渡さねぇよ!」

 

「ふふっ……うん、そうだね」

 

「よう言うた! ほな行こか!」

 

 ヒナコに頷きを返し、響希達が戦う方向へ走る。




まぁ途中乱入してダイチを庇った悪魔はチェルノボグです。氷無効耐性持ちなんでメラクの氷属性マップ兵器『周極の巨砲』は無効化されたってオチですね。ここは本編で暫く掘り下げない(ダイチが解析してないので掘り下げられない)ので今ここで。

デビルサバイバー未プレイ者用に解説コーナーした方がいい?

  • 必要
  • 要らん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。