諦観するのはもうやめた   作:万能型蛮族

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基本的にはゲームの通り進みますが縁パートは省き、
メインストーリーを主軸として進みます。
戦闘に関しては耐性のみを考慮しLv差は
そこまで関係無いものとして扱います。



(2)悪魔召喚アプリ

「悪魔召喚アプリ、起動」

 

 自分でも驚くくらい、

 この『悪魔召喚アプリ』の使い方を理解していた。

 今まで何故使えなかったのかと不思議に思う程に。

 

「ヒビキお前、急に何を───」

 

 俺が喚ぶのは────

 

「───来い、 神獣ビャッコ」

 

 携帯の画面を中心として、

 幾何学的な青い方陣が展開される。

 それは扉のようであり、

 正しく扉と言うべきものだ。

 

 方陣から駆け出して来(現れた)のは一体の白い虎。

 『神獣』白虎は、こちらが命令を下すまでも無く

 狗頭の獣人(コボルト)の首目掛けて爪を振るう。

 

「きゃ───」

 

 真正面から大きな白い虎が

 駆けてくるという事態に新田維緒は頭を抱えて蹲るが、

 白虎は新田維緒を飛び越し、狗頭の獣人(コボルト)へ向け、

 丸太のような剛腕を振るう。

 

 ────グギッ……!?

 

 頭部目掛けて薙ぎ払われた白虎の腕に、

 棍棒を振り上げたままのコボルトは反応出来ず、

 そのまま肩から上が消失する。

 

 呆気ない、と言わんばかりにフンスッと鼻息を吐いた白虎は、

 己を召喚した存在へと、視線を向ける。

 

 っ……!

 

 思わず、圧倒される。

 その見定めるかのような青い瞳には確かに理性の光があった。

 同時に、殺気を孕んだ威圧感も放たれている。

 

 沈黙が場を支配した。

 ヒビキは何も言わず、白い虎の瞳を見つめる。

 新田維緒も、ダイチも動けない。

 

 ───ガウ。

 

 白い虎が一声だけ鳴いて、

 ヒビキもそれに頷きを返した。

 

 再び青い方陣を展開し、

 白虎はその中に帰っていく。

 

 重圧から開放された2人が、同時に息を吐く。

 

「ななな、なんだよ今の……!」

 

「白い虎が、いきなり……」

 

 混乱している二人には悪いが、

 二人にも同じような事をして貰わなければならない。

 生き残る為には……これも直感的に理解していた。

 

 二人とも、携帯はある? 

 

「け、携帯? あるけど……」

 

「わ、私もある……」

 

 携帯のアプリを確認して欲しい。

 見覚えのないアプリを見つけたら、起動してくれ。

 

「な、なんでいきなり……」

 

 必要な事なんだ。

 

「わ、分かった……っと、

 これか? 起動─────」

 

「私も見つけた、起動──────」

 

 二つの青い方陣が展開される。

 現れたのは猿頭の武人(ハヌマーン)

 雌牛の角を持った女性(ハトホル)

 

 思った通りだ。

 

 猿頭の武人(ハヌマーン)はダイチの正面に立ち、

 見極めるかのように厳しい視線を向けている。

 

「な、なんだよコイツ……」

 

 白虎にも見られた動き、

 多分あれは契約者として相応しいかを見られている。

 ここで契約者らしい行動をしなければ……

 ────殺される。

 

 新田さんは──────

 

「あ、あの……」

 

 雌牛の角を持った女性(ハトホル)

 新田維緒に向かって微笑んでいる。

 基準は分からないが、新田維緒は認められたらしい。

 問題はダイチか。

 

 猿頭の武人(ハヌマーン)は、

 明確な殺意をダイチへと向けていた。

 

 不味いな。

 

「ひ、ヒビキ、俺どうすれば……」

 

 戦うしかない。

 

「たっ、戦うったって

 俺らは普通の高校生なんだぞ!? 

 こんな怪物に勝てるわけ─────」

 

 さっきまではそうだった。

 今は違う。

 

「何を言って……」

 

 新田さん。

 

「う、うん……お願い、ハトホル!」

 

 雌牛の角を持った女性(ハトホル)が頷く。

 

 おもむろに両掌をハヌマーンに向け、

 雷撃(ジオ)を放つ。

 

 ───! 

 

 直撃寸前で、ハヌマーンが飛び退く。

 やはり容易くやられてはくれないか。

 ハトホルとハヌマーンは本格的に戦闘を開始したが……

 チラリと携帯を見る。ハトホルは物理攻撃に弱い。

 見た所ハヌマーンは物理攻撃を主体としている。

 1体1となれば、そう長くは続かないだろう。

 

 携帯を操作する。

 弄るのはアプリの個人設定。

 コマンドをセット。

 火炎(アギ)衝撃(ザン)

 

 俺は戦闘をしているハトホルと

 ハヌマーンの方向に背を向ける。

 

 新田さん。

 合図したらハトホルを下げてくれ。

 考えがある。

 

「え、でも……」

 

 頼む。初対面で言うことでも無いけど、信じてくれ。

 

「う、うん……分かった」

 

 時を待つ。

 ハトホルがようやく飛び回るように動くハヌマーンに、

 電撃(ジオ)を浴びせた。モロに受けたハヌマーンが怯む。

 

 新田さん、今だ。

 

「戻って! ハトホル!」

 

 ハトホルが完全に戻るのも確認せずに

 俺は火炎(アギ)を放つ。

 特に踏ん張りもしていなかった

 俺の身体は火炎(アギ)

 反動で容易に吹き飛ばされ───

 

 電撃(ジオ)に怯むハヌマーンへと突っ込む。

 吹き飛ぶ中無理やり身体の方向を変え、

 数回、衝撃(ザン)をハヌマーンに放った。

 

 ハヌマーンは回避しようとするが、

 時はすでに遅く、直撃する。

 ハヌマーンが膝を付く。

 

 ────どうにか上手くいったか。

 

 ダイチ。

 

「な、なんだよぅ……」

 

 トドメを。

 

「お、俺ぇ!?

 そんなの、ヒビキが───」

 

 早く。

 

 ハヌマーンは未だ力尽きた訳では無い。

 ここで俺が仕留めてもいいが、

 それでハヌマーンがダイチを認めるかと言うと、微妙だ。

 何せ対話ではなく戦闘を仕掛けたんだ、

 武を示さなければ納得はしないだろう。

 

「わ、わかった……!」

 

 掌をハヌマーンへと構える。

 

「わ、悪く思うなよ!」

 

 衝撃(ザン)は放たれ、

 よろけながらも立ち上がろうとする

 ハヌマーンに命中した。

 

 ピロリン♪ 

 

 ダイチの携帯から着信音。

 

「────御膳立てされていたのは

 気に食わぬが、従ってやろう。

 今後とも、宜しく……

 これ、ハヌマーンから……?」

 

 多分、そうだろう。

 

「と、と言うかこれ!なんなんだよ! 

 意味分かんねぇよ! 急に化け物と戦わされたり……」

 

 ……俺にも、分からない。

 

 この場の誰にも、

 このアプリが何なのかは分からないだろう。

 俺達は生き残る為に、これを使ったに過ぎない。

 俺達が出来るのはこれを悪用しない事くらいだ。

 

 上へ上がろう。

 そして、休める所を探して……

 そこで、ゆっくり─────

 

 世界が、傾いて─────

 意識はそこで暗転した。

 




白虎はアニメ版に添いました。
それと同時にイオやダイチも
縁を上げていくと解放される仲魔を
初期悪魔として手に入れる……と言った形に。

スキルについては人間同士で同種のものを
取得できない理由がゲーム内でも
説明されてなかったので
(恐らくゲームバランス調整)
同じスキルを取得しても
問題ないようにしました。
ここらへんは後で変えるかも。

大阪弁書けないけど許してくれますか

  • 許す
  • 謝っても許さない
  • 良いぞ、だがその代わりいいものを書け
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