諦観するのはもうやめた   作:万能型蛮族

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大阪組、オリジナルセリフ出る度大阪弁翻訳サイトに突っ込んでる


(30)敵対者の考察

 雪の降る中全員が携帯を降ろし、

 安堵の息を吐く。

 

「ふぅ……お疲れさんやな。強かったわ、メラク……」

 

「まぁ、こんなモンやな。

 しかし何やったんやアイツ……」

 

 ドゥベと同じく、悪魔では無い何か別の存在……そう考えるのが妥当だろうな。

 

「そう……だよね。

 形も、雰囲気だって全然違うし……」

 

 全員で話し合っていると、通天閣からヤマトが歩いてこちらに向かってくる。

 

「……メラクを倒したか。予想以上の結果だ」

 

 ……予想以上、ね。大苦戦だったけどな。

 

 貫かれた肩を回しながら答える。

 血こそ今は出ていないが、未だに痛みは引いていない。

 

「フフフ……そうか。驚いたよ、上出来だ。

 ……通天閣も無事のようだな。多少、修復が必要だが、すぐに済むだろう」

 

 ヤマトはそう言いながら通天閣と凍った地面に目を向け、再びこちらに向き直った。

 

「さて……所用は終えたな。もう東京に帰って構わん。車両の発車は19時頃だ、それまでは好きにしたまえ」

 

 そう言い残すとヤマトは踵を返して通天閣の方へ戻っていく。

 携帯を見ると、時刻は17時少し前。

 2時間程度の余裕がある。

 

「あ……そうだよね、東京に帰らなきゃいけないんだ……」

 

「ってなると……ヒナコさんともお別れ?」

 

「ありゃ……それは寂しいね、和久井くんともこれから仲良くなれそうだったのに」

 

「チッ……こっちからお断りやそないなの。サッサと東京に帰れや」

 

 まぁ帰れるなら来れるって事だ。今日限りでしか会えないってわけじゃないだろう。

 

「そうやな、この有様やとまた集まって戦うかもわからへんし」

 

「あー……そういう再会はしたくないんだけど……」

 

「あはは……」

 

「……戦うならまたその時や。オマエらと馴れ合うつもりはあらへん……ほなな」

 

 そう告げてケイタはこの場から去っていく。

 

「あ……ケイタ、待ちや〜! 

 みんな楽しかったで、また大阪おいでな!」

 

 ヒナコがこちらに手を振りながらケイタを追って走り去った。

 

 緊張の糸が切れたようにダイチが溜息を吐き、その場で腰を下ろす。

 

「ぐへ〜……疲れた。なんか色々あったけど、やっと帰れるな。ああ、ベットが恋しいっ!」

 

「おーいいね。おっちゃんが添い寝でもしてあげようか?」

 

 そう言いながらジョーが数歩歩み寄る。

 ダイチは腰を下ろしながら器用に後ずさり、ジョーから距離を取った。

 

「ぎゃー! 気持ち悪いって! マジそういうのカンベン!」

 

「いやいや、エンリョはいらないよ〜?」

 

 ダイチが後ずさって離れた距離をジョーが両手をワキワキさせながら詰めると、ダイチは立ち上がって通天閣を逃げ回り、ジョーがそれを追う。

 

「ぎゃー! ちょ、響希と新田さんも見てないで助けてくれよ!」

 

「あはは……どうする? 久世くん」

 

 ……ほっとくか。

 

「ぎゃ──!!!」

 

 ☆

 

 なんば、戎橋。

 通天閣で1度別れた後、適当に大阪観光をしていると、橋の上で新田さんが考え込んでいるのを見かけた。

 

 どうした? 

 

「……え、あ……! ごっ……ごめんなさい。ちょっと考え込んじゃってた」

 

 俺が話しかけて初めてこちらに気付いたようで、随分と慌てた様子だ。

 

 いや、こっちこそ驚かせて悪い。

 それで、何を考えていたんだ? 

 

「あの……ね。さっきの戦いのこと、考えてて……」

 

 メラクの事か? 

 

「あ、うん。それもあるんだけどそれだけじゃなくて……東京の『ドゥベ』……だったよね」

 

 ヤマトがメラクに対して『ドゥベの同類』と言っていたのを思い出す。……確かに見た目や雰囲気も、全く関係ないとは思えない。何より、あの子機の爆発はドゥベと同様のものに思える。

 

「久世くんはさ、『ドゥベ』に『メラク』って、どこかで聞いた事……無い?」

 

 いや……無いな……

 

「あ、アンタら。こんなトコ居たん? ジプス探してもダイチとジョーしかおらんから探したで」

 

 相変わらずの服装で、ヒナコが現れた。

 傍らにペリを侍らせ、小走りでこちらに駆け寄ってくる。

 

 あぁ、自由時間だから観光でもしようとな……探させたならすまん

 

「ええってええって、見つかったんやし。やけど、せっかくやさかい連絡先交換せえへん? イオちゃんも」

 

「あ……そう、ですね。しましょう、連絡先交換」

 

 毎回探させるのも悪いしな、いいぞ。

 

 大阪がどうなったのか、ヒナコがピンチになったりした時に連絡手段があるのと無いのでは段違いになる。交換しておいて損は無いだろう。

 

 ヒナコに口頭でIDを伝え、新田さんとヒナコの両方のアカウントを確認していると、ヒナコがにやりと笑いながら携帯を操作し始める。

 

「ついでにケイタの連絡先も送っとくなぁ……で、なんでさっき星の話しとったん?」

 

 ……星の話なんかしてたか? 

 

「ううん……してなかったと思うけど……」

 

「えー? アンタら今ゆーとったやん。『ドゥベ』に『メラク』って」

 

 新田さんと顔を見合せる。いまいち話がすれ違っているような気がする。新田さんは何かに思い至ったのか、ヒナコに詳細を問う。

 

「えっと……その話、もう少し詳しく……」

 

「ん? ええけど……ドゥベ、メラクと来たらフェクダ……後はメ、メグ……何やったかいな? まぁ、とにかくそこら辺っておおぐま座を構成する星のことやん?」

 

 ……いや、知らないけど

 

「えっと、ヒナコさんってそういうの、詳しい?」

 

「へ? そんなん常識やんか。北斗七星やもん」

 

 北斗七星……じゃあ、あの怪物は全部で七体いるってことか? 北斗七星が常識かどうかは置いといて

 

「た、多分……」

 

「んで? 結局何の話をしとったん?」

 

「あ、えっと……」

 

 そういえばケイタやヒナコにはドゥベの事を話してなかったなと思い出し、新田さんと東京で戦ったドゥベについて説明する。

 

「……なるほど! ほな、あの化け物は北斗七星の名前が付いとるワケや」

 

「あ……うん。でも召喚アプリに書かれてただけだから……今分かってるのは……ちょっと悪魔とは違うみたい、ってことくらい……かな」

 

「……いやいやいや。ええやん、凄い発見やで。だってアプリを作った人も、何も知らんかったら名前とか付けられへんやろ? わざわざ適当に名前付けるんは考えられへんし。って事は……」

 

 あんな怪物が、残り五体……

 

 少ない……いや、あんな怪物が五体もいるとするなら、それは絶望的な数字なのだろう。

 

「そうなるね……ねぇ、久世くん。ひょっとしてだけど……ドゥベやメラクってこの災害に何か関係ない……かな?」

 

 ……確かに、ありそうだ。

 

「あ、そう……だよね。大阪に来て分かったけど、この災害は地震じゃないから……他に原因があるとしたら、そういう可能性もあるかなって……」

 

「あ〜……せやなぁ。あと5体もいるって事やし、まだ色々ありそうやわ」

 

「う……うん。でも、何も分からないよりいい……よね」

 

「ん……そやね。さすがやで、新田ちゃん! ほな、これジプスに報告しとくわ!」

 

「え、あ、わ、私は、何も……」

 

 いや、これは新田さんのお手柄だ。おおぐま座関連の事がジプスの調査で調べていけば、何か分かるかもしれない。

 

「そ、そうなのかな……?」

 

「きっとそうやって! 新田ちゃんはもっと自分に自信持ってええで? 可愛いし、頭ええし……こないな立派なモノ持ってるし……なぁ?」

 

「ひゃぁ……!?」

 

 ヒナコが新田さんに後ろから抱き着き、胸を揉みしだいている。

 

「ひ、ヒナコさん……!? や、やめて……」

 

「お? ならもっと抵抗したらええんちゃうん? ほらほら────」

 

 スケベオヤジみたいになっているヒナコをどうしたものかと見ていると、涙目の新田さんと目が合う。縋るような目に従い、ヒナコの肩と新田さんの背中を掴んで押し広げるように引き剥がす。

 

 お楽しみのところ悪いけど、嫌がってるから

 

「冗談やでじょーだん……んじゃ、ウチは報告に戻るさかい。出発の時見送りに行くから、その時にな〜」

 

 ヒラヒラと手を振りながらヒナコが来た道を引き返していく。

 

「あ……えっと、私たちも、行こ? 

 あと、助けてくれて、ありがとう……」

 

 構わないさ、行こうか。

 

 新田さんと共にその場を後にした。

 




ヒナコお前そんなキャラだったか?(迷走)

デビルサバイバー未プレイ者用に解説コーナーした方がいい?

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