諦観するのはもうやめた   作:万能型蛮族

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お久しぶりです、生きてます。
ちょっとTRPGの予定を入れ過ぎただけで生きてます。
最低でも月一は投稿するので許して、まぁ気分で月一すら忘れるかもしれないけどデビルサバイバーをやり直す度に脳裏に蘇るのでまたデビルサバイバーやりたくなったら投稿開始します……。デビルサバイバー3まだかなぁ……


(40)メモリを求めて

 栄、水晶広場。

 

 あらかたこの場所でのメモリ捜索を終えると、

 何かを考え込むようにダイチが足を止めた。

 

「うーん……。って事は……?」

 

 何かあったか? 

 

 電気関係の店が無いか探しながら、

 ダイチの方を見ずに答える。

 

「あ、いや……大した事じゃないんだけど、

 ちょっと不思議に思ってな……」

 

 何がだ? 

 

 ダイチが携帯を取りだし、こちらに向ける。

 その画面には最早見慣れた召喚アプリの画面があった。

 

「Nicaeaだよ、あれって誰が作ったんだろうなって思ってさ」

 

 確かに、気になる事ではあるな。

 

「だろ? まぁ考えたって分かる訳ないけどさ……マコトさんも分かんないって言ってたし。マジで謎だな、これ……」

 

 諦めの入ったダイチの結論に、アイリが嘆息混じりに睨み付ける。

 

「……はぁ? じゃあなんで聞いたのよ? 意味分かんない」

 

「そ、そう怒るなよ……」

 

「でも……確かに平然と使ってるけど……何なんだろうね、Nicaeaって……死に顔動画とかからして……普通じゃない」

 

 そうだな。召喚アプリが配られたのも、あのアプリが原因だ。

 

 当初こそ『親しい人が死ぬ時に、その死に顔が動画として送信される』というオカルトアプリでしか無かったNicaeaだが、あの地震を境に突如として悪魔召喚機能が使えるようになった。バグや故障等とは考えにくい……ならば元々埋め込まれていた機能、という事なのだろう。

 

「んー……そもそもコレ、なんで作ったんだ?」

 

「目的……ってこと? ……思い付かない、かも」

 

「そうだよな〜……。うぅん……やっぱし分からん」

 

 ……分からないなら、誰かに聞くか? 

 

「誰かって……誰よ。サイトとか、アプリに関して聞くってことでしょ?」

 

「あ……なら、フミさんに聞けば何か分からないかな?」

 

「あ〜、なるほど。そういやフェスティバルゲートとかテレビ塔でも、機械いじってたし……アプリを調べるとかは出来そうだよな?」

 

 Nicaeaがアプリという事は、運営している大元はネットに繋がっているはず……今まで分からなかった事でも、フミが居るならその辺を調べて貰う事も出来るかもしれない。

 

「分かんないけど……フミなら出来るかも。そこら辺は凄い人だし……」

 

 なら、メモリを渡すついでにでも聞いてみようか

 

「あ、うん……あの、じゃあ、都合が良かったら、行ってみよう?」

 

「よーし、んじゃ取り敢えずはメモリだな……響希、そっちはどうだ?」

 

 ……全くだ、電気関係の店すら見当たらないとは。

 

 俺たちに名古屋の土地勘が無い以上、メモリを探す場所選びはアイリに頼るしかない。然し、アイリには目的のメモリ等が販売している場所に心当たりが無いようで、現在はそこそこ大きなデパートや商店街にアタリをつけてメモリを探している。

 

「こっちも見当たらない……別の場所を探した方がいいかも」

 

「マジか……んじゃ別の所探しに行った方が良いか……?」

 

「それなら……大須とか? あんまり行ったことは無いけど、あそこも大きい商店街だし」

 

「商店街なら……うん、あるかもしれない」

 

 決まりだな、急ごう。

 

「おうっ……!」

 

 全員でその場を後にした……。

 

 ☆

 

 大須、赤門前の交差点。

 人通り少なく、食品を取り扱っている店を中心に、

 大きく荒らされた痕が目立つ。

 どうやら強引に商品を持ち去られたようだ……。

 

「酷い……これも、暴徒の人達が……?」

 

「あの俺達への様子を見るとそれもありそうだよな……」

 

「そうね……って、アレ……!」

 

 凄惨な商店街の姿について話していると、何かを見つけたのか、アイリが突然走り出す。

 

「ちょっ……おい!」

 

「何か見つけたのかも……行こう、志島くん、久世くん!」

 

 確かに、アイリは少し離れたところで何かを抱えている男性に熱心に話しかけているようだ。

 

「ねぇ、ねぇってば……! ちょっと……話を聞いてください!」

 

「ん〜……嫌だよ。コレはボクの物なんだ。早く帰って組み立てなきゃいけないんだ」

 

「ま、待ちなさいってば! 大事な話なんですけど……!」

 

「うるさいなぁ、こっちだって大事だっての。どっか行ってくれよ、もう……」

 

 胡乱げにアイリに手で去るように示すと、男性は再び歩き始めてしまう。

 

「あ、ちょっと……!」

 

 どうした? 

 

「あ、響希さん! アレ……アレがフミの言ってたメモリだよ!」

 

 何……!? 

 

「残りは無いのかってあの人に聞いたら、アレが最後って……!」

 

 アイリが指さす先には、先程の男性をダイチと新田さんが必死に引き止めている姿があった。

 

「ちょーっと待った! おっさん、頼むから話を聞いてくれよ、な?」

 

「あの……お願いします……」

 

「なんなんだ君達は……君達もさっきの小娘の仲間か? 悪いけどこれは譲らないよ。理想のパソコンを完成させる為に、どれだけ労力を費やしたか……」

 

「り、理想のパソコンって……こんな世の中なのに、何を言って……」

 

「ッ……! こんな世の中だからだよ!」

 

 男が突然声を張り上げ、こちらを睨めつける。

 その瞳には強い怒気と、恐れが含まれていた。

 

「どうせ僕なんて、そのうち悪魔に殺されちまう。だったら好きなことをするんだ……! それの何が悪い!? 何が悪いって言うんだよ!」

 

 悪くない。

 

「ちょっ……!?」

 

 思わぬ所から援護射撃を受けたのが意外だったのか、男は裏返った声で忙しなく捲し立てる。

 

「だ、だろう? だったらほっといてくれ。ボクは自分の世界に生きるッ! このメモリだって、その方が幸せに決まってる。そうさ、そうに決まってるんだ……!」

 

「……はぁ? 全然、意味が分かんない。メモリが幸せ? だったら私たちが使ったって、別に変わらないじゃん!」

 

「……キミたちが? ダメダメ、そんなの。ボクのような玄人じゃないと……」

 

「む〜……違うもん! 私じゃなくて、フミっていうジプスの人が使うの!」

 

「あの……バンちゃん? 一般の人にジプスって言っても分からないんじゃ……」

 

「あ……と、とにかく! フミは変な人だけど、そこだけは凄い人だし! 今もテレビ塔の所で復旧を……」

 

「……! テレビ塔……!? ちょっと待ってくれ。ま、まさかフミとは、あのチャイナ服の女性かい!?」

 

「あ、見たことあるんだ? まぁ目立つ服装だしね。で、その人が……」

 

 話を続けようとするアイリを遮り、男は興奮を顕にする。

 

「あ……ああ、見たとも! あのハイパーマシンは、この目に焼き付いている!」

 

「……はぁ?」

 

「あのハイスペックかつ、スタイリッシュで独創的なマシンは、僕の理想を超えた理想ッ……!」

 

「……響希、新田さん。このおっさんが何言ってるかわかるか?」

 

「えっと……ごめんね、分かんない……」

 

 さぁ……? 

 

「まさかあのマシンに、ボクのメモリが役に立つとは……。身に余る……光栄ッ! さぁ……持って行ってくれ! そして、あのマシンに組み込むんだ! さぁ早く!」

 

「あ、どうも……」

 

 男は家宝のように大事にしていたメモリをアイリに押し付け、感激しているようだ……。

 

「フフフ……ボクのメモリが、あのマシンの血となり肉となる……ぁあ〜生きててよかった……! ありがとう君たち! よぉし……もっと色んなパーツを提供するぞ! ちょっと待っててくれ!」

 

 それだけ言うと返事も聞かずに、男性は嬉しそうに去っていった……

 

「……何なの、あの人」

 

「あはは……悪い人じゃないんだろうけど……」

 

 とにかく目的のメモリは手に入れた。テレビ塔に戻ろう。

 

「うん、これでちょっとは作業が早くなればいいんだけど……」

 

「だな……さ、急ごうぜ!」

 

 全員でその場を後にした……

 

 




最近はもっぱらダブルクロス(TRPG)したり、
このすばTRPGのPLとGMしたりしてます。
創作活動やめた訳じゃなくてこのすばTRPGの方のシナリオに
集中したいので少しばかりお休みをば……。
新生活も始まって少し体力面にも余裕が無いので隙を見てちまちま書いていきます。今後とも拙作とデビルサバイバーシリーズをよろしくお願い致します。
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