とある吸血鬼と一方通行   作:reima1341

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ご覧いただきありがとうございます!
今作はほのぼの回となります。
一方通行たちの織り成す茶番にご期待ください!

それでは本編スタートです!


第六話 自由の凱旋

静かな湖のほとりに波が打ち付けられている。

その近くにたたずむ影が三つ。

 

「あくせられーた・・・」ボソッ

 

少女の膝に頭を乗せられた少年はピクリとも動かない。頭から流血し口からも血を流している。

 

フラン「あくせられーた・・・あくせられーた!・・・あくせられーた!!」

 

フラン「起きてよ!あくせられーた!!お願いだから目を開けてよぉ!あくせられーた!あくせられーた!!」

 

レミリア「・・・あっ!」

 

一方通行「・・・疲rfgjt・・・うrsjfカラ・・・黙r・・・」ボソボソ

 

フラン「はぁ・・・」ジワッ

 

ポタッ・・・ポタッ・・・

 

一方通行の顔に無数のしずくが落ちる。

 

フラン「うぅ・・・えぐっ・・・ぐす・・・えへっ・・・えうっ・・・えへへ・・・はは・・・」ポタッポタッ

 

フランは泣きながら笑っていた。心から笑っていた。胸の中から熱いものが次々に溢れてくる。生きてる、生きててくれてる。

そこにいる二人を祝福するように雲の間から月明かりが差し込んでいる。

 

レミリア(今日は月が綺麗ね・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行は目を覚ました。

 

一方通行「・・・ここは・・・あァ、最初にいた医院かァ・・・」

 

「おっ、起きたわね」

 

一方通行「・・・誰だァ?」

 

永琳「前にも会っているのだけれど・・・あの時は意識がなかったものね。私は八意永琳。この永遠亭で医師をしているわ。」

 

一方通行「じゃァ、最初に来た時に俺を世話したンはオマエってことかァ」

 

永琳「そうよ。ここに運ばれてきたときあなたはひどい状態だったわ。前頭葉まで傷が入っていて、処置が遅れていたら半身まひに計算能力、言語能力を失うことはおろか、死ぬところだったわ。」

 

一方通行「・・・待て、前頭葉まで傷が入っていたンだろォ?だったらなぜ俺は喋れる?演算ができた?身体も問題なく動いた?脳は修復できないハズだァ・・・」

 

永琳「本来ならね・・・だけど私は月の技術をもった医者なの。方法は教えられないけど脳を修復するのなんか容易いわ・・・」

 

一方通行「月だとォ?この前学園都市が徹底調査を行ったハズだァ・・・その時にはなンにも見つからなかった。文明などねェハズだ。」

 

永琳「地球人に見つからないようにカモフラージュすることぐらい簡単よ。あまり月の科学を舐めないことね。」

 

一方通行「科学かァ・・・久しぶりに聞いたなァ。」

 

永琳「話を戻すわよ。とりあえず今回は頭の傷を塞いどいたわ。前回は後遺症が残らなかったようだけど、今回は・・・残念だけど後遺症が残ってしまってしまったわ」

 

一方通行「後遺症だとォ?」

 

永琳「えぇ、右手を動かしてごらんなさい。」

 

一方通行はいつものように右手を動かそうとする。

 

一方通行「・・・う、動かねェ・・・!」グググググググ

 

永琳「そう、右半身の麻痺だけは治すことができなかったわ。頭から流血したときに脳神経そのものがダメになっちゃったようね。本来ならあなたは三週間は入院してもらう予定だったけど、いなくなっちゃったと思ったらまた運ばれてくるんだもの。」

 

一方通行「・・・あンときは混乱してたからなァ。」

 

永琳「とにかく、今回は自業自得なんだから大人しくしときなさいよ。」

 

一方通行「あァ、礼を言うぞ。月の医者ァ・・・なンだ?」

 

永琳「あなた、お礼言えたのね。」

 

一方通行「チッ・・・俺も礼くらい言える。」

 

永琳「狂暴すぎて手が付けられないって聞いてたからね。博麗の巫女をあんなにするぐらいだから。」

 

一方通行「霊夢もきてンのか?」

 

永琳「もう帰ったけど・・・あなた、あとで霊夢に謝っときなさいよ。女の子の顔面をあんなにするなんて男のやることじゃないわ。」

 

一方通行「・・・チッ」

 

永琳「・・・じゃあ、そろそろ行くわね。診療が入っているから。」

 

一方通行「・・・」

 

「・・・んむぅ」モゾッ

 

一方通行は声の主へ目を向ける。

 

フラン「・・・んぅ・・・むぅ・・・・・・あっ・・・起きたぁ・・・!」ゴシゴシ

 

フランは眠そうな目をこすり一方通行の目覚めを認識する。

 

フラン「って!!」ピン!

 

フラン「心配してずっと起きてたのにぃ!肝心な時に寝てしまったぁ!!なんだかすごく残念な感じ!!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

とフランはわめき散らしながら一方通行のベットに寝っ転がり足をバタバタさせて暴れている。するとフランの靴が脱げ、一方通行の頭に愉快に激突する。

一方通行は呆れた目でフランを見ていた。すると突然フランは停止した。

今度はそっと一方通行の手を握りー

 

フラン「大丈夫・・・かな・・・?」

 

その問いかけに一方通行はそっぽを向き・・・

 

一方通行「当たり前だ。」

 

フラン「何か食べたい!?リンゴって言われるとフラン剥けないから不安になるけどそう言われないよう願って聞いてみるね!」

 

一方通行「いらねェ。」

 

フラン「なんでそんなに冷たいの!?昨日はすっごくフランに優しかったじゃん!!」プンスカ

 

一方通行「いや、コーヒーをくれ。ブラックがいい。」

 

フラン「無視!?・・・まぁいいや!こーひーってものが何かわからないけど先生に聞いてみればわかるかも!行ってくるね!!」タッタッタッ

 

フランは病室を出ていった。

そういえば彼女はいままで外に出たことがなかったからコーヒーを知らないのも納得かと一方通行は嘆息する。

 

一方通行「・・・ンでェ?なんの用だ?」

 

彼がそう言うと部屋の隅からレミリアが姿を現す。

 

一方通行「無様な俺を笑いに来やがったかァ?」ハッ

 

レミリア「無様というのにはあなたは痛々しすぎるわ。だってフランを闇から救うために傷ついたのよ。笑えるわけがないじゃない・・・」

 

一方通行「別にオマエたちを助けるためじゃねェ・・・俺は俺の好きでやっただけだ。」

 

レミリア「フフッ、優しいのね。あなたは。」

 

一方通行「優しくなンかねェ。俺は最悪の悪党だ。」

 

レミリア「これからどうするの?傷が治ればあなたは退院できる。だけどその身体じゃあ家もなしに生きていくのは大変よ。」

 

一方通行「幸いあの医者のおかげで能力は使える・・・なンとかするしかねェだろ。」

 

レミリア「あなたが良ければだけれど、紅魔館に来ない?歓迎するわ。」

 

一方通行「他のやつらはいいのかよォ。中にゃァかなりエグイ倒し方したやつもいる。そいつらが俺をこころよく迎えられるわけねェだろうが。」

 

レミリア「意外とそうでもないわよ?みんなあなたに興味津々よ?」

 

一方通行「ほンとかよォ・・・」

 

レミリア「あなたが来てくれるとフランも喜ぶわ。ぜひ来て頂戴。今回のお礼もしたいし。」

 

一方通行「感謝されるよォなこたァ何もしちゃいねェがそこまで言われちゃァお世話にならねェわけにはいかねェなァ。」

 

レミリア「決まりね。改めてよろしく一方通行。」

 

一方通行「あァ。」

 

フラン「あーっ!お姉様いつの間に!一体何を話してたの?フランにも教えてよ!」

 

レミリア「フラン、喜びなさい。彼、しばらく紅魔館に来るらしいわよ。」

 

フラン「あくせられーたが!?やったぁ!!」

 

一方通行「チッ・・・うっせェなァ・・・」

 

フラン「あっ!これこーひーね!」

 

一方通行「あァ・・・」ズズ

 

一方通行「悪くねえェ」

 

レミリア「じゃあ、私たちは行くわね。」

 

フラン「フランにできることがあったらいつでも言ってね。あなたの出来ないことは私がなんでもやるから!じゃっ!バイバーイ!!」

 

一方通行(なンか急に疲れた・・・)

 

一方通行はコーヒーを飲み干すと再び眠りについた。

 

 

 

 

 

レミリア「咲夜、先に帰っていて頂戴。あとでフランと一緒に帰るわ」

 

咲夜「ですが、お嬢様・・・」

 

レミリア「大丈夫よ。フランと一緒に帰りたいもの。」

 

咲夜「わかりました。お気をつけてお帰り下さい」

 

そう言うと咲夜は紅魔館へと帰っていった。

 

レミリア「フラン、一緒に来なさい。」

 

フラン「なんで?」

 

レミリア「ちょっと・・・ね?」

 

レミリアはフランの手をとった。フランは心なしか無性に嬉しくなる。

そのまま2人の姉妹は診察室へと入っていく。

 

レミリア「今大丈夫かしら?」

 

永琳「大丈夫だけれど・・・どうしたの?」

 

レミリア「一方通行についてなんだけれど、何とか歩くだけでもさせてあげられないものかしら。」

 

フラン「フランもお願いしてみる!」

 

永琳「無理よ。右半身の運動を司る神経組織そのものが機能していないもの。代わりの脳でもあれば話は別だけど。でもそんなこと出来るわけないからやっぱり無理ね。」

 

レミリア「これを参考に出来ないかしら。彼が戦闘中落とした物よ」スッ

 

レミリアはポケットから一方通行の携帯電話を取り出した。

 

永琳「なにかしら?これは」

 

レミリア「外の世界の機械らしいわ。さっき詳しいという河童の元に持っていったけど、電気というものをエネルギーとし、ある特定の波長を送受信するものらしいわ。・・・これが資料よ。」

 

フラン「なんの話してるかわかんないよぉ・・・」

 

永琳「!なるほど・・・一方通行の脳と誰かの脳に似たような機械を取り付け、脳の機能を代理作動させればドナーとなる者も死ぬことは無い・・・」

 

レミリア「そこで、ドナーとして推薦したいのがフランなのよ?」

 

フラン「呼んだ?」ピョコ

 

レミリア「フラン、一方通行の身体を動かすためにあなたの脳を借りたいの。簡単に言えばあなたと彼の頭の中を波長で繋げて、一方通行に足りない機能をあなたが補うの。分かるかしら?フラン」

 

フラン「うーん・・・やっぱりよくわかんないけど、あの人に出来ない事はなんでもするって決めてるからフランやる!」

 

レミリア「ありがとう、フラン。・・・永琳先生、必要なものと費用は全てうちでもつわ。なんとかしてもらえるかしら。」

 

永琳「・・・分かったわ。河童と協力してやってみる。私としても患者がよりよくなってくれる方が嬉しいもの。」

 

レミリア「決まりね。河童は手配しておくわ。何かあったら使いを寄越して頂戴。ところで、ここはあなた一人で営業されているのかしら?」

 

永琳「違うわ。私の他に二人ほどいるけど、今は出払ってるの。」

 

レミリア「そう。あなたも大変ね。さて、私たちはそろそろお暇するわ。」

 

フラン「バイバーイ!」

 

永琳「ええ、また来て頂戴。」

 

永琳(彼も恵まれているわね・・・)フフ

 

レミリアとフランが出ていった扉を見ながらそう思った永琳だった。

 

 

 

 

 

 

 

「よぉ!霊夢!!元気してるか?」

 

そう元気に博麗神社に入ってきたのは霊夢の親友。霧雨魔理沙だ。

 

魔理沙「今回の異変大変だったらしいな?私も行きたかったぜ」

 

霊夢「ホント最悪だったわー。外来人入ってくるし、そいつにボコされるわでもうホント最悪だったわー」

 

魔理沙「でも、そいつ人里では今回の異変解決の立役者として英雄扱いされてるぞ」ホラ

 

そういうと、魔理沙は新聞を霊夢に手渡した。

 

赤い霧を発生させた、今回の異変を外来人が解決。半狂乱になった博麗の巫女が霧の湖を消し飛ばそうとしたが、外来人が食い止める。

見たところ人間であるがその正体は依然として不明でありーー

 

霊夢「なによ!私が悪いみたいじゃない!」

 

魔理沙「でも、実際霧の湖を消し飛ばそうとしたんだろ?」

 

霊夢「仕方ないじゃない!なんか外に出すとやばい奴がいるって聞いて戦ってみれば外来人に顔面殴られて気絶するし、気づいたら異変の主犯があいつらと一緒に居るし!勘違いもするじゃない!」

 

魔理沙「勘違いで吹き飛ばされちゃあ、笑うもんも笑えないよな」

 

霊夢「うぐ・・・」

 

魔理沙「でさ、どんなやつなんだよ?その外来人の人間って」

 

霊夢「とにかく白い、モヤシ、頭おかしい、バカみたいに強い、以上!」

 

魔理沙「なんだよ!よくわかんないじゃねぇか」

 

霊夢「私の攻撃が効かないのよ!あんなの人間じゃないわよ!目も赤かったし!あいつ絶対吸血鬼よ!吸血鬼!!」

 

魔理沙「人間でお前を倒せるやつはいなかったからさすごい会ってみたいんだぜ!」

 

霊夢「ケンカ売るのはやめときなさいよ。下手したら死ぬわよ、あんた。」

 

魔理沙「霊夢がそんなに言うなんて相当ヤバいやつなんだな。」

 

霊夢「宴会はどうするの?あいつらも誘うんでしょ?」

 

魔理沙「もちろんだぜ!会って話をしたい!」

 

霊夢「はぁ、ブレないわねあんたは・・・ところで魔理沙、その新聞。出版社はどこ?」

 

魔理沙「文々。新聞だな。」

 

霊夢「ちょっと用事出来たわ。失礼するわね」ゴゴゴゴゴゴ・・・・

 

魔理沙「待てよ!霊夢!!」

 

今日も幻想郷は平和である。




最後までご覧いただきありがとうございました!
今回は事後編というわけでいかがだったでしょうか?
さて、次回は

第七話 MOON DOCTOR

次回もお楽しみに!

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