ISと無気力な救世主 リメイク   作:憲彦

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今後はどうするか……


放課後の訓練

座学中心の授業を終えた放課後。一夏は訓練のためアリーナに向かっていた。鈴は既に待っていると先程連絡があった。

 

「ん?何でソイツが居るんだ?」

 

「さぁ?」

 

一夏がアリーナに入ると、鈴以外に何故か箒が居た。しかも打鉄を纏っている。

 

「一夏!お前の曲がった根性、今日ここで叩き直してやる!!」

 

「はぁ……一夏、私は後で良いから早く済ませて」

 

「分かった。」

 

『555 ENTER』

 

『Standingby』

 

「変身」

 

『complete』

 

「?昨日とは姿が違う……」

 

こんなことでブラスターフォームを使うのは面倒なのだろう。

 

「んな事どうでも良いんだよ。さっさと始めろ」

 

なんか納得していない様だが、そんなことで時間を取ってる余裕は無いと判断したんだろう。規定の位置まで下り、2人ともいつでも動けるようにした。

 

「じゃあ準備は良いわね!始め!!」

 

鈴の合図で、箒は打鉄の接近ブレードの葵を構えて、声をあげながら突っ込んで来た。

 

(突っ込むなら瞬間加速ぐらい使えよ)

 

そんなことを考えながら、一夏はベルトに付いているカメラの様な物にメモリをさし込み、手にはめた。

 

『Ready ENTER』

 

『EceedCharge』

 

「ハァ!!」

 

「ガッ!?」

 

一夏が出した拳をもろに受け、箒は壁までブッ飛ばされた。この一撃でシールドエネルギーも0になった様だ。打鉄が解除されている。操縦者の箒はと言うと、そのまま伸びている。

 

「ストーカーされてるなら相談したら?千冬さん辺りにでも」

 

「あぁ、そろそろストーカー被害の相談でもしてみるか」

 

これ以上話してるのも時間の無駄なので、一夏は鈴と試合をする準備をした。準備と言ってもメモリをベルトにさしなおすだけだけど。

 

「準備は良いわね。始めるわよ!」

 

全体的にピンク色の目立つ機体を纏っている。機体の名前は『甲龍』。7つの玉を集めると願いを叶えてくれる緑色の龍と同じ名前だ。

 

「その機体人の願い叶えてくれるのか?」

 

「なに言ってんの?頭打った?」

 

流石にそのネタはあっちでもさんざん言われたのか、少しイラッとしている。

 

「って、そんな事はどうでも良いのよ。早く始めるわよッ!」

 

「グッ!?重い……!」

 

大型のブレード、双天牙月の重い一撃が一夏を襲った。同じ斬撃でも、箒のものとは比べ物にならない。

 

「これを受け止めるの!?化物ね。その機体」

 

「デリャ!!お前の機体もな。ファイズがおされるとは思わなかったさ」

 

「まだ余裕そうね。でも、これならどうかしら!!」

 

「ッ!?」

 

突然なにもない所から衝撃に襲われた。そのまま続けて2発食らい、吹っ飛ばされた。だが、一夏もただやられている訳ではない。

 

「ッ!フッ!」

 

「避けた!?嘘でしょ!?見えない筈なのに!」

 

この短時間で一夏は鈴の癖を見抜いた様だ。その癖とは、

 

「お前、次に撃つところに目線送ってるだろ。バレるぞ」

 

鈴は次に撃つところに無意識の内に目線を送ってしまう様だ。たった3発受けただけで見抜き、対処したようだ。

 

「たった3発で見抜くとか、機体だけじゃなくてアンタも相当の化物ね。普通気付いてもすぐに対処は無理でしょ」

 

「生半可な訓練は受けてないからな。続けるのか?」

 

「当たり前!!」

 

その後も、一夏と鈴の2人はお互いにアドバイスしつつ、ほとんど一夏が鈴にしているだけだが、訓練を続けた。アリーナが閉まるギリギリまで、約3時間位。ノーストップでだ。良く体力が持ったなと言いたい。

 

後は2人で軽く夕食をとったり、離れている間の事を話していた。箒は……途中アリーナの監督の先生に回収されていったので、問題は無いだろう。次の日放課後の記憶が少し消えてる位だから問題は無い筈だ。多分。きっと。

 

「いやぁ~。良い勉強になったわ~」

 

「そいつは良かったな。俺は少し疲れたが」

 

「私も疲れたわよ。今ここにいるのも、あん時アンタと弾が助けてくれたからだわ~」

 

「あぁ。だから今お前が専用機を持って代表候補生やれてるのは俺達のお陰だ。ざまあ見ろ」

 

「ふざけんな。私だってあの後結構勉強してここまで来たんだから」

 

「知ってるよ。今日戦って直に感じたわ」

 

「そうそう。周りと差があまり無かったから、休みの日や養成所の授業以外にもアホみたいに訓練したんだからさ」

 

「滅茶苦茶してるな」

 

「あっちじゃ教え方が下手でね。全員で同じことを同じサイクルでやってるだけだから、才能があるのはまぁ頭1つ飛び抜ける感じになるけど、他は全員同じ成績って感じね。まぁ、休日返上してまで訓練したんだから、報われたって思えば安いもんよ。お陰で技術手当てや途中で獲得した資格手当てが入って、今私の口座真夏日になってるの」

 

「成る程。俺も似たようなもんだ。まぁ俺の場合は技術手当てと、危険業務手当てだがな」

 

「危険業務手当てって……たしかアンタの機体に使われてる新エネルギー、人体に悪影響なんだっけ?」

 

「あぁ。今のベルトじゃ完璧に浄化できないからな。管理さえしっかりしてれば、環境への影響もないんだが、漏れたらな~……」

 

フォトンブラッドは漏れたら最後。生物は灰になって深刻な大気汚染が起こる。早い話一瞬でゴーストタウンになるような物だ。危険業務手当ては妥当と言えば妥当である。

 

「しかし、今日の訓練でアンタが異常な化け物だって分かったわ。一体何してきたのよ?」

 

「色々な。死にかけた事もあったが」

 

遠い目をしている一夏に、鈴は深く聞くことを止めて食事を食べ進めた。




教えて!憲八先生~!!

ペンネーム「永瀬ケイさん」からです。

『好きな架空武器は何ですか?』

そうですね~。銃系ならドミネーターやヘルシングでお馴染みのジャッカル&カスール。ワールドトリガーで木虎が使っているワイヤー付きのアステロイド拳銃。

刀剣系ならルパン三世の五右衛門でお馴染み斬鉄刀や剣心の逆刃刀。ビームサーベルやライトセイバーみたいな光剣。ワールドトリガーで風間さん達が使ってる出し入れや形状が自由なスコーピオン。それに弧月も好きですね。

では、次回もお楽しみに!感想や評価、お気に入り登録もよろしくお願いします!!

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