学戦都市ッッッ   作:明彁音

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週一維持出来ました
ただ、次週に上条当麻を入れるかどうかを迷い続けて二週間ほど経ってます。
もし決断出来なければ今作は基本的に刃牙たちに焦点を当てて原作をなぞりながらという形にはならないかもしれません。
じゃあなんで学園都市入れたんだって話になりますが


微睡

「…」

 

その男はあまりにも静かだった。

植物だってもっと活発だ。

だって

 

「一点をジー…っと見つめて…一言も喋らないんです。 収容された日からずーッとですよ。 一日でもそうではない日なんてなかったんです。 あんなの」

 

「神だって騙されます」

 

_________________________________________

 

「…」

 

何日が経っただろうか。

自分がここに収容(いれ)られてから

 

「…」

 

頭の中を過る光景はたった一つ

 

「…」

 

地上最強の名を持つその男

あの拳が頭から離れない。

 

「……」

「なァとっつぁん…」

 

あの時だ

最後に遠のく意識の中聞こえた

 

「…」

「とっつぁん…動けるかい?」

 

『勝手に決着つけさせてもらった』

あまりに傲慢な振る舞い

だが、それに足る圧倒的な暴虐

あれは紛れもなく…

 

「とっつぁん…悪いが勝手に動かさせてもらうぜ」

「‼︎」

 

瞬間

 

「ひィッ‼︎⁉︎」

「そうだ…」

 

今私は何をされた

看守に腕を触れられた

それに私は何をした

看守の手を払い除けた

これは何か

紛れもなく

自らの意思による抵抗である

 

「私はまだ動ける」

「た、助け…」

 

私は今自分の意思で動いている

範馬勇次郎ですら私を永久的に止めるに至らなかった

私はまだ

 

敗北(まけ)てなどいない…」

 

神すら騙し

自らすらも騙し続けた微睡の中から

猛毒が解き放たれた

 

_________________________________________

 

「房の外からみたあの光景…私は生涯忘れませんよ」

 

「シーツは暴れ踊り、血飛沫と悲鳴が飛び交うあんな光景…それに」

 

「シーツが舞い降りた時、柳龍光は既に留守だったのです」

 

_________________________________________

 

アリゾナ州立刑務所

通称ブラックペンタゴン

ここには地上最自由の名を冠する繋がれざる者がいる。

 

「やぁミスターアンチェイン。 君に会うのは初めてかな?」

「あァ…確か……木原、と言ったかな?」

「流石、ミスターは何でも知ってらっしゃるのですね」

「そう畏まる必要もないだろう木原。 で、何の用事だ」

「あ、そう? なら普通に行くけど、生憎今回は君自身に用はなくてね…ここにいる『地上最不自由』に用があるといえば分かるかな?」

 

瞬間

確かに2人の間には無『音』が流れた

あまりの禁忌に空気が震える

 

「…木原、君もなんでも知っているんだな。 彼の事を知ってるのはここの所長と私とオーガ位のものだと思っていたよ…」

「まぁこっちも手段ならあるって事だよ。 で、会わせてくれるかい? 無理なら実力行使で行くだけだが…」

「ここで一戦やるのも悪くはないが、その実力は知っている。 会いにいけばいい」

 

アリゾナ州立刑務所

通称ブラックペンタゴン

ここには地上最自由の名を冠する者がいる

そのものは法では繋ぎ止められないことから繋がれざる者(アンチェイン)と呼ばれる

そしてもう一人

ここには繋ぐ必要のない者と呼ばれる超極秘人物が存在する。

 

「……」

「そんな全てを諦めてしまったような目をするんじゃないよ…」

 

「全ての死刑に耐えて死に損なってしまったからと言ってさ」

 

地上最強にして地上最不自由

その男は木原電脳になど目もくれず

世界を諦めていた。

 

「まぁ今日は挨拶に来ただけだ。 準備が整ったらまた来るよ」

 

「ミスター範馬」

 

最強を運命付けられた死刑囚

未だその微睡から目覚めず

 

_________________________________________

 

「そうか…私は最後の最後に自分自身に負けたか…」

 

道場からは遠く離れた某所

海王はそこにいた。

自らの敗北を強く望んでいた

が、しかしその人生には未だ一度の勝利も飾られることのなかった

最強との呼び声もあった異例の白人海王。

だがしかしその海王は今

無勝の最中迷走していた。

 

「勝利を知りたい…」

 

以前の彼からは出る(よし)もなかった言葉。

その目にもかつての輝きは無い。

 

(彼と戦えばまた何か変わるだろうか…)

 

迷いに満ちたその顔は

何も見据えることは無く

 

「お待ちしておりました。ミスタードリアン」

「…」

 

虚空に響く声

空洞の様に何も返ってこない

 

「私に戦いを申し込むのであれば悪いが断らせてもらう。私はもう疲れたんだ」

「あなたに死に場所を与えるために来たのですよ」

「‼︎」

 

その汚名は大擂台祭で知れ渡ったが、だからと言って決して軽んじられることのない経歴

しかし叩かれたその口は決して軽くはなかった。

 

「君がか…?」

「いいえ、『烈海王』がです」

「ッッッ」

 

予期せぬ言葉にその目が輝きを取り戻す。

彼についていけば

自らの望みが

遂げられる

 

「…君の言葉は信頼に足るのかな」

「今すぐにとは言えませんが直に分かりましょう」

「ならば向かおうか…とその前に君の名前を」

 

彼の目に嘘は見えない

まさに最後の希望であった。

 

「私は木原電脳…貴方には再び東京へ向かってもらいます」

 

微睡の最中

啓の一歩を歩み始めた




ハーメルンで私が作るのは主に私が『見たかったもの』になります。
この作品に関しては、直感で分かるであろう通り彼らの戦いを見てみたいというものと、刃牙の中で投げ出された伏線のようなものを出来るだけ回収したいというものです。あとは全員が救われてほしいというものでしょう。この3つは大体全作品に共通していますが。
という事なので、また来週にも何かコンセプト的なものを話せるように小分けにして今回は終わりたいと思います。
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