SAO HR 〜深淵の巫女の日常〜   作:ジャズ

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三連休を文化祭とバイトで潰したジャズでございます。
今回はギャグパートですが、タイトルで何か気づく方もいらっしゃるかもしれません。
今回の話の元ネタは、とあるゲームのホラーエリアである《黄昏の館》を基にしています。

ホラーなのにギャグとかもうわかんねえな。


黄昏の館 〜前編〜

 

ーー黄昏の館。

そこは、人を全く寄せ付けない恐怖の館。

一説には、そこで悲しい事件があり、そこで亡くなった住人の霊が、今もそこで彷徨い続けているーーーーー

 

という設定の、所謂ホラーエリアである。

《ソードアート・オリジン》で最近のアップデートで追加されたクエストだが、クリア報酬などは無い。

しかし、ハイクオリティのホラー要素と、レベルの高い推理要素もあり、アップデート直後から多くのプレイヤーがそこに挑んでいる。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「黄昏の館……ね」

 

ある日、何か面白そうなクエストがないか、部屋でメニュー欄からクエスト情報を検索していたジェネシスが呟いた。

 

「興味があるのですか?」

 

ジェネシスの呟きに反応したティアが、読んでいた本から目を離しジェネシスの方を見て尋ねる。

 

「まあな……クリア報酬は無いが、ホラーマップなんて面白そうじゃねえか」

 

ジェネシスはニヤリと笑って答える。

 

「じゃあ早速行ってみましょうよ!!私も行きたいです!!」

 

ソファーでお菓子を食べていたゼロが、ソファーの背から身を乗り出してはしゃぎながら言った。

 

満場一致で可決。早速三人は、恐怖の館へと足を運んだ。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

クエストを受け、三人が強制転移で送られた場所はログハウス。

 

「ここが黄昏の館か……?」

 

ジェネシスがログハウス内を見回しながら呟く。

 

「“はなくそのやかた”?」

 

「耳大丈夫か?」

 

ゼロのボケにティアが突っ込む。

するとティアがテーブルに置かれたものに気づく。

 

「これ、鍵じゃ無いですか?」

 

「あ、ホントだ」

 

「これで外に出ろってか?」

 

そして三人は、鍵を使ってドアを開け、ログハウスから出た。

外は森林に包まれた道があり、空は夕焼けで赤く染まっていた。

三人は何かに導かれるように道をまっすぐに進む。

 

すると、道の途中にある看板が目に留まった。

 

《キャンプ場← →湖》

 

「まっすぐ行くと湖に行くのか……」

 

ジェネシスが顎に手を当てながら呟く。

 

「私は湖が良いなぁ〜!!」

 

「沈めて欲しいのか?」

 

「そんなんじゃ無いですよ!!」

 

「今日は絶好の沈め日和だぜ?」

 

「どういう事ですかそれは?!!」

 

ティアとジェネシスのSっ気あるコメントにゼロが全力で突っ込む。

 

戻っても仕方ないので、とりあえず湖の方へ進むと、再び木の看板が見え、その隣に蔦で覆い隠された道があった。

 

「みてくださいこれ!!《りつにゅうきんとめ》って書いてますよ!!」

 

「《立入禁止(たちいりきんし)》ね。読み方のクセ凄すぎんだろ」

 

間違えた読み方をするゼロにジェネシスが思い切り突っ込む。

三人はそこで立ち往生する。

 

「……二人とも、どうします?」

 

「マスター、先に行ってくださいよ」

 

「姉ちゃんめっちゃビビってるじゃ無いですか」

 

「別にビビってな………って」

 

ふとティアはジェネシスの方を見る。

ジェネシスは二、三歩看板から離れていた。

 

「アニキもビビっとるやないか!!」

 

「別にビビってなんかねぇよ!」

 

「待ったく仕方ありませんねぇ二人とも。私が先に行きますよ」

 

そう言ってゼロはズカズカと立入禁止の看板の隣にある道へと入って行く。

 

「お前一回呪われた方がいいんじゃね?」

 

「ゼロは一回じゃ足りませんよ。二回ですよ」

 

「二回でいいのかよ!!」

 

ゼロの後ろから歩くティアとジェネシスがそんなやり取りをしていると、先に進んでいたゼロが不意に立ち止まる。

 

そこは少しひらけた場所で、《絶対に入るな》の看板が壁に付けられている。

 

「……おトイレ中なんですかね?」

 

「お前馬鹿だろ」

 

「(´・ω・`)」

 

ジェネシスの強烈なツッコミにショボン顔になるゼロ。

 

「《絶対に入るな》……この先にやはり何かあるんでしょうか」

 

ティアがそう言いながら思案していると、

 

「ごめん用事思い出したから帰ります」

 

と言ってゼロが突如踵を返し戻り始めた。

 

「おいおいおいおい!」

 

突然のことに困惑するジェネシス。

 

「だって《絶対に入るな》って書いてあるじゃないですか!!」

 

「ゼロ、それはあれだから。《絶対に押すなよ?》の仲間だから」

 

「仲間とかあるんですか?!」

 

「そう言うことだからさっさと来い。どっちにしろ途中リタイアとか出来ねぇんだからよ」

 

ジェネシスがそう言うと、ゼロは「はぁ……」とため息をつき

 

「……そこまで言うなら仕方ありませんね。私がお二人を守ってあげましょう!」

 

「ほう?それは頼もしいな」

 

ゼロの高らかな宣言に不敵な笑みで返すティア。

そう言ってゼロは再び進みだす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……やっぱ怖いから帰りま」(殴

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

あたりはすっかり暗くなり、岩や草が生い茂る不気味な道を三人はスピードを合わせゆっくり進む。

 

「なんでこんな怖い道を行かなきゃならないのですか?」

 

「そりゃあれだゼロ。婆ちゃん助けるためだよ」

 

「なんで婆ちゃん捕まってるんですか」

 

「なるほど!そう言うことですか!!」

 

「お前もなんで納得してるんだよ」

 

突如ボケ倒すゼロとジェネシスにティアがやんわりとツッコミを入れる。

そんな馬鹿なやり取りをしつつ三人は進む。

すると、目の前に壁が聳えた。どうやら行き止まりのようだ。

 

「どうやらこれ以上は進めないみたいですね」

 

ゼロがそう言った直後、三人の視界が徐々に闇に染まり始める。

 

「お、おいおいおい!なんだって言うんだよ?!」

 

思わず慌てるジェネシス。

 

「おちおちおちゅおちゅお茶落ちちゅけ!!!」

 

「お前が落ち着け」

 

早口になってしかも噛むゼロにこの状況でも冷静なティアが引っ叩いた。

その後、三人はその場から消えた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

三人は次に、とある寝室のような場所に転移させられていた。

 

「どうやらここが黄昏の館みたいだな……」

 

部屋を見回してジェネシスが呟く。

 

「へぇ〜、何かこう、恐怖の館と聞いていたので、もっと真っ暗かと思っていましたが、意外と明るいんですね」

 

「真っ暗で幽霊が見えなかったら本末転倒だろう」

 

部屋には赤いベッドとチェストがあるだけのシンプルな内装。

 

「んじゃちょっくら出てみるか」

 

ジェネシスがそう言ってドアを開けたその時だった。

 

 

フフフフフフフフフフフフフフ…………

 

 

「」Σ(゚д゚lll)

 

「」( ゚д゚)

 

「」(´⊙ω⊙`)

 

ジェネシス、ティア、ゼロの順に突如として流れた何者かの笑い声に仰天の表情になってしまう。

 

「え、え?ちょっと待ってなに今の笑い声?!!」

 

「おいゼロ、お前笑われてんぞ」

 

「私笑われてるんですか?!!」

 

「人の顔見て笑うとか失礼なやつだな……ふふっww」

 

「姉ちゃんも笑ってるじゃないですか!!!」

 

するとゼロが、廊下の先にある広いロビーで何かを見つけた。そこにあったのは……血のような液体。

ゼロがそこへ近づいた瞬間、誰も歩いていないのに勝手に足跡が増えて行った。

 

「え?うわあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケチャップこぼしちゃったぁぁぁぁーーー!!!」

 

「ケチャップじゃねえから」

 

「とりあえず隣の部屋に行きましょうよ」

 

ティアは自分たちがいた部屋の隣にある《寝室D》と書かれた部屋に入って行く。

 

「《寝室D》……ドラえもんの寝室ですかね」

 

「押入れで寝ろや」

 

その時だった。

部屋の窓が『パリン!』と音を立てて割れたのだ。

 

「え?ちょちょちょちつつつちょっと待って?!!」

 

「落ち着け」

 

「だだただだって窓が割れたんディスよ?!!」

 

慌てすぎて呂律が回らなくなるゼロにジェネシスが突っ込んだ。

その間ティアは地面に落ちていた鍵を拾う。

 

「って姉ちゃん全然窓に興味示してないし!!」

 

「私は別に窓マニアとかじゃないが」

 

「私だって窓マニアじゃないよ!!」

 

「本当かなぁ〜?」(˘・з・˘)

 

「ホントだよ!!」

 

疑いの視線を向けるティアに喚いて否定するゼロ。

 

「ティア、それ鍵か?」

 

ジェネシスがティアが手に持っているものを指差し尋ねる。

 

「多分、どこかの部屋の鍵だと思います」

 

その後三人は部屋をしばらく見て回ったが、ティアの持つ鍵以外は何も見つからなかったため部屋を後にした。

すると、廊下を挟んで向かい側に開かずの扉があるのをゼロが見つけた。

 

「姉ちゃん、これ開けられませんかね?」

 

するとティアは扉の前まで行き……

 

「開けーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そば」

 

「“ゴマ”な」

 

ティアが唱えた呪文(笑)が違うためジェネシスがやんわりとツッコむ。

 

「ロバ!」

 

「黙れ」

 

ゼロも続いたがジェネシスはそれをバッサリと切り落とす。

するとティアが扉を思い切り蹴飛ばした。

 

「姉ちゃんドア壊そうとしてる」

 

「だって開かないし」

 

「いや鍵使えや!」

 

「もう怒った」(`皿´)

 

「うわわ……姉ちゃん怒らせたらマジでYABEEEEEEEI事になりますよ……大暴れして綺麗に後片付けして帰っちゃいますよ?」

 

「ちゃんと片付けんのかよ……」

 

そんなやり取りをしつつ、三人は次に玄関のある大広間を抜け、屋敷の反対側にあるもう一つの廊下に来た。そこには先ほど彼らがいた場所と同じく、二つの寝室が置かれていた。

まず三人は、手前の《寝室B》から入った。

 

「寝室B……つまりブスの寝室ですね」

 

「ブスのBじゃねえだろ」

 

ゼロに対してジェネシスがそう突っ込んだ時だった。

部屋の家具が『ゴトン!!』と音を立てて倒れたのだ。

 

「なになになになになににににに?!!!」

 

「ほらぁ!!お前がブスの寝室なんて言うから!!!」

 

「私のせいなんですか?!!」

 

そんな事があっても動じる様子のないティアがしばらく部屋を見回っていたが、

 

「この部屋には何もなさそうですね」

 

「流石はゼロの寝室」

 

「だぁ〜〜れがブスですって?」

 

「…………」

 

「…………」

 

………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………え、ちょっと待って本当に私ブスなんですか?!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

続いて一行がやって来たのは隣の寝室A。

 

「アッコさんの寝室ですね!」

 

「それ入ったらダメな奴!!」

 

「ゼロ、アッコさんに寝起きドッキリを仕掛けよう」

 

「テメェら殺されるぞ!!」

 

ゼロとティアのやりとりにジェネシスが一々ツッコミを入れる。

内装は、これまで彼らが訪れた三つの寝室と全く同じで、シングルベッドに本棚、机とテーブル、そしてチェストが一つ置かれている。

これまでの部屋にはチェストの中身は何もなかったが、今回は遂に中身が入っていた。

入っていたのは《飛んで火に入る夏の虫》と書かれたメモ用紙だった。

 

「何かの暗号でしょうか?」

 

メモ用紙を手に取ったティアが疑問符を浮かべながら言う。

 

「分からんが……一応覚えておいた方が良さそうだ」

 

続けて顎に手を当て思案する体制をとるジェネシスが答えた。

 

「じゃあこのメモは美人な姉ちゃんが持っていてくださいよ」

 

「どう言う人選?」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

三人は寝室を後にし、続いて寝室の廊下を出て大広間に来た。

そして彼らは次に、大広間に設置された階段の右側にある部屋へと入った。

 

そこはどうやら食堂のようだった。

そしてその奥には扉が付いていたが、どうやら鍵がかかっているようだった。そこでティアが先ほど手に入れた鍵を入れたところ、見事に開き中に入る事ができた。部屋の中には約10個の大型チェストが備え付けられており、食品庫のようだった。

 

まず鍵を開けたティアが恐る恐る中に入る。

続いてゼロが入ろうとしたが、

 

「おりゃああぁぁぁぁぁーーー!!!」

 

急に食品庫の扉を高速で開閉しだしたのだ。

 

「ちょ、何だ?!」

 

突然の事に少し驚きの様相を見せるティア。

ゼロはそれに対して悪戯な笑みを浮かべて答えた。

 

「姉ちゃん、これ絶対お化けの仕業ですよ!」

 

「無理があるだろ」

 

「まじか」

 

「信じてんのかよ」

 

ゼロの悪戯をまんまと信じるティア。

かと思われたが……

 

「ゼロ、お前はお化けだったのか」

 

「違いますよー!!」

 

あっさりバレていた。

 

「すまんすまん、バケモンだったなw」(^皿^)

 

「もっと違いますよ!!」(゚Д゚)

 

「さっさと行けテメェら……」

 

ティアとゼロのやり取りを後ろから見ていたジェネシスが呆れた顔で言った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

その後、食品庫のチェストを漁る中で応接室の鍵が見つかり、三人は食品庫を後にした。

続いて三人は、食堂のとなりにあるキッチンへと足を運んだ。そこは先程までの部屋と比べてかなり薄暗く、目を凝らさないと中がよく見えないほどだった。

 

「なんか不気味な場所だなオイ」

 

「だぁ〜れが不気味ですってぇ?」

 

「誰も言ってねぇよ!!」

 

阿呆なやり取りをしているジェネシスとゼロを他所に、ティアは一人キッチンの奥へと進む。するとティアが何かを見つけた。

 

「二人とも、これ」

 

ティアが指差した先には、大きな機械が置かれていた。

書かれていたのは、《ミンチ加工機》。

 

「姉ちゃん……入ってみてくださいよ」

 

「は?」

 

「何言ってだお前」

 

するとティアはゆっくりと加工機の中へ……

 

「いや何で入ろうとしてんだお前は?!!」

 

ティアの両肩を掴み慌てて止めるジェネシス。

 

「入れと言われたので」

 

「従わなくていいんだよ!!もういいからとっとと行くぞ!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人がキッチンを後にし、再び大広間へ来た時だった。

 

「今のところ、あまり怖い要素はなさそうですね」

 

ゼロがそう零した直後。

 

館中に突如鐘の音や警告音とも取れる不気味な音が鳴り響いた。

 

「ちょ、何だ?!」

 

「この素敵な眠くなるBGMは何ですか?!」

 

「何言ってだお前」

 

三人がそんなやり取りをしていると……

 

 

 

ふと、彼らの背後から忍び寄る影が。

 

 

「え?」

 

「ゑ?」

 

「ヱ?」

 

 

全身は真っ黒で、髪は長髪だがボロボロで、口は耳元まで避けており、その瞳は血と憎しみの赤で染まっている。

 

文字通りの《化け物》が近づいてきていた。

 

 

 

 

「いやあああああーーー!!!」((((;゚Д゚)))))))

 

YEAHAAAAAAAAーーー!!(いやあああああーーー)」(゚∀゚)

 

「おいゼロ、お前のリアクションおかしくないか?」

 

一人だけ反応がおかしい事に突っ込むティア。

そうこうしている間にも、幽霊と思しきものはゾンビの如く両手を前に突き出しこちらに急接近してくる。

 

「おいお前らとっとと逃げるぞ!!」

「ウェ?!チョ、チョットマッテクラサイヨ!!」

 

ジェネシスに続いて慌てて駆け出す二人。

大急ぎで階段を登り二階へと移る。

 

「倒すという選択肢は無いのですか?」

 

「ナシだ!ここにくる前黄昏の館について色々調べたが、どうやらあいつは、“触れたら即ゲームオーバー”の設定になってるらしい!」

 

「いや何ですかその無茶苦茶な設定は?!!」

 

ジェネシスの説明にゼロは驚愕の表情を浮かべた。

 

「とにかく!死にたくなきゃ死ぬ気で走れ!!」

 

「死ぬ気で走って死んだらどうするんですか?!」

 

「そこは突っ込まなくていいんだよ!!」

 

三人は必死に二階の通路を走り続ける。

すると突如不気味なBGMが鳴り止み、振り返るとあの化け物は消えていた。

 

「はぁ…何とか逃げ切れたみてえだな」

 

ほっと胸をなでおろすジェネシス。

 

「でも何ででしょうか……先ほどのBGMが鳴り止んだら、もっと不安になっちゃいました……」

 

「無音の恐怖、って奴だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おおおおおぉぉーーーーーーい!!!!

 

「「ギャアアアアァァァーーーー!!!」」

 

 

一人の女性の叫び声と、二人の男性と女子の悲鳴が屋敷中に木霊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「姉ちゃんほんとマジで今のはダメですってぇ!!」

 

「いや、音がないのが不安だと言っていたからな」

 

涙目で掴みかかゼロに悪戯な笑みを浮かべながら返すティア。

 

「ティア……次やったらマジでぶっ飛ばすからな」

 

「テヘペロ」(棒読み)

 

その後三人は、空いている部屋がないか各々に二階を周り調べたが、どの部屋も鍵が掛かっており入ることが出来なかった。しかし、ティアの持つ鍵で一つの部屋を開ける事に成功する。

 

だが、ティアが部屋を開いたことを二人に知らせようとした時だった。

再び、あの不気味なBGMが鳴り始めたのだ。

 

「二人とも応せちゅ……応接室の鍵が開きました!!」

 

「……おいティア、お前今噛まなかったか?」

 

「……噛んでません」

 

「かかかみかかみまひたよね?」

 

「お前も噛んでんじゃねぇか!!」

 

「チガ───ウ!!」

 

「うるせえ!」

 

「噛んでなどいません!!」

 

「分かったから!とりあえず部屋に入って隠れんぞ!またあいつが来る!!」

 

驚いて噛んだ事を必死に否定するティアとゼロを引っ張って応接室に入るジェネシス。

ドアを閉めた直後、『ドンドン』とドアを叩く音が部屋に響いた。おそらく先ほどの幽霊が入ろうと試みているのだろう。

 

「幽霊なんだから壁とかすり抜けたりできないんですかね?」

 

「そんな事されたらもう詰みゲーじゃねえか」

 

ゼロが疑問符を浮かべるが、ジェネシスがそれを否定した。

するとBGMが鳴り止み、ドアを叩く音も聞こえなくなった。

 

 

「……隠れてやり過ごす戦法、結構使えるな」

 

「ドアとか壁をすり抜けられない設定なのは幸いでしたね」

 

ドアの方を見て感心したように言うジェネシスとティア。

その時、部屋を探索していたゼロが叫んだ。

 

「うおおぉーーー!!二人ともこれを見てください!!」

 

ゼロが右手に何かを掴んでやって来た。

 

「ゼロ、それって……」

 

「カブトムシ捕まえました!!」

 

「はあ〜?!!何で部屋にカブトムシ何かいるんだよ?!」

 

驚いたような呆れたような表情で叫ぶジェネシスに対し、突然ゼロは人差し指を上に突き出し、

 

「ふっふっふ……そんなの決まってるじゃないですかーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何せ私は《天の道を往き総てを司る者》ですから!!」

 

 

「いやそれ《仮面ライダーカブト》じゃねえか!カブトムシ捕まえたからか?!カブトムシでカブトネタってか?!!てかそれ言っていいの《水○ヒロ》だけだから!テメェみてえな阿呆が言っていいセリフじゃねえんだよ!!」

 

「《ウンメイノー》でも流しましょうか?」

 

「てめえも乗らなくていいんだよティア!!ていうかそっちはガタックの方だろうが!ガタックの爆死BGMだろうが!!

 

……ああもう!突っ込むのも疲れたわ!とりあえずこの部屋にあったのはそのカブトゼクターだけだな!ならとっとと次の部屋行くぞ!!」

 

地味にカブトネタに走っているジェネシスだが、部屋のドアを開けた瞬間硬直した。

 

無理もない。何故なら、部屋の前には先程まで無かった物が置かれていたのだ。

 

しかもそれが…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこからどう見ても人の生首だったのだからーーーーーーー

 

 




お読みいただきありがとうございます。
今回、かなり駄文で申し訳ありません。ですが実はこの話、ジェネシスとティア、ゼロの三人でやってみたかった下りをふんだんに使いました。

次回もこんな感じですが、どうか彼らのギャグにお付き合いくださると嬉しいです。
では、次回もよろしくお願いします。
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