白鷺家のお兄さん   作:面心立方格子

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((;゚Д゚)) ....日間ランキングにのってる.....(書いてる時。)
たくさんのお気に入り登録&評価ありがとうございます!!すごい励みになります。

今回こそ、誤字脱字報告が少ないように.....(言い訳させてください、スマホ投稿で、文字を打っても遅いことにより、次の字を打ち込んで変なことになることが多いんですよ.....)


花女体育大会③

借り人が終わり、いよいよリレーとなった。伝統なのかOGさんや、地域の人、生徒の熱気が凄いわ。去年もこんな感じだったけれど、いざ出る側になるとやはり違って見えるのね。舞台に何度も立っているとはいえ、こういう形はあまり慣れていないから、緊張するわ。

 

「千聖?緊張してるのか?」

「ええ。スポーツ選手の凄さが改めてよく分かるわ。」

 

"それでは、メンバーが揃ったようなので、リレーの位置についてください。なお、1人男性の方がいるようですが、女の子相手に本気は出さないでください!!"

 

「だってさ.....氷川さん、走順的に君とあたるけど.....どうする?」

「遠慮なんていらないよ!!あたしたちが勝つしね!!」

「へぇ.....勝利宣言か。燃えることしてくれるねぇ。男として負けられないな。」

「兄さん、日菜ちゃん.....早く位置に行きなさい。」

「ははは.....日菜ちゃんと優希さんってなんか似てるね.....」

 

「そういえば、この種目ってどうやってメンバーが決められてるんだ?学年もバラバラだし。」

「陸上部みたいに走るのが速い人以外で人気がある程度ある事が条件だそうよ。私は去年出てないけれど.....」

「千聖がでてないってどゆこと?」

「えっと.....千聖ちゃんは去年目立つのが嫌ってことでこの種目を断ったんだ.....」

「なるほど.....確かにこのメンバーなら何とかなりそうだな.....僕は知らないけどみんな結構有名なんだろ?」

「そうなのかな.....」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

"各自用意が出来たようです!!走者と順番はあのようになっています!!皆さん、あちらのボードをご覧下さい!!!

 

 

最終種目 借り人とリレー

チームA

氷川紗夜、今井リサ、松原花音、湊友希那、花園たえ、大和麻弥、丸山彩、氷川日菜

 

チームB

奥沢美咲、瀬田薫、白金燐子、宇田川あこ、市ヶ谷有咲、月島まりな、白鷺千聖、白鷺優希

 

ルール

1人1周(200m)走る。第1走者のみ最初の直線はレーン内を走り、それ以降はレーンを無視して走っても良い。ただし、コースより内側に足が着いた場合、失格となる。またバトンを渡す際に、もし転んだりバトンを落としたとしても、今回のリレーでは落としたバトンを拾ってもバトンを渡したことにする。ただし、投げて渡すのは反則。

 

「最後のあれ、大丈夫なのか.....?ガバガバルールだな。」

 

「それでは、位置について.....よーい、ドン!!!」 パァン!!

 

「本領発揮です!!」

「ちょ、氷川さん速いってば!!」

 

美咲ちゃんが少し差をつけられているわね。といっても僅差。紗夜ちゃんがあそこまで速いのは意外だわ。やっぱり姉妹揃ってハイスペックね。

 

「今井さん、お願いします!!」

「おっけー♪リードは守ってみせるよ!!」

「はぁ.....薫さん、お願いします.....」

「任せてくれ、君の分を取り返してみせるさ!!」

 

薫は予想通りの速さね。でもリサちゃんも速い。薫は追いついたけど今は並んで走ってるわね。やっぱりバンドをやってると体力がつくのかしら.......

 

「花音、お願い!!」

「ふぇぇ.....頑張らないと.....」

「燐子!!君の全力を見せてくれ!!」

「は、はい.....できるだけ置いていかれないように.......」

 

あの二人は運動が苦手だからさっきまでよりは遅いわね。けど、花音は出来ないだけで体力はある。燐子ちゃんが徐々に置いていかれてるわ.....少しまずいわね。

 

「千聖、さっきから目がガチだな。」

「こういう学生もののオファーが来た時でもいいように見てるのよ。」

「ここでも仕事モードか.....肩の力抜いとけよ。」

 

「はぁ.....はぁ..お願いします.....」

「ええ。任せてちょうだい。これくらいなら追いつかれないわ。」

「あこちや.....ん.....」

「わ!!りんりん!!大丈夫!?あとはあこに任せて!!」

 

あこちゃんも本当に速いわね。友希那ちゃんが遅いのもあるけど、差をじりじりと詰めていってる.....これはありがたいわ。

 

 

「あとはお願い!!」

「お、おう.....じゃなかった、はい、任せてください。」

「はぁ.....はぁ.....」

「ナイスファイトです。私が追いつきます。」

 

たえちゃんが速い。このリレーは結構個人差が凄い組み合わせが多いわね。追いついたり、追い返したり。おかげでお客さんが大盛り上がりね。

 

「あとは頼みます、大和さん。」

「え!?自分そんなに速くないですよ.....」

「はぁ.....はぁ.....まりなさん....お願いします.....」

「任せなって♪これでも仕事で鍛えられているからね。」

 

まりなさんは大人の女性にしては結構速いほうね。麻弥ちゃんに追いついて抜かしていったわ。.....この後が私ね。

 

「千聖ちゃん、頑張ってね♪」

「はい、頑張ります!!」

「彩さん.....お願いします.....」

「うん、任せて麻弥ちゃん!!」

 

私は遅いけど彩ちゃんにはまだ追いつかれていない.....けれどしんどいわ。.....兄さんにはリードした状態で渡したい.....

 

「あっ.....」

右足がつってしまった。それもかなり痛い。.....走りきれるかしら.....

 

「よし、追いついた!!」

「.......大差はつけられないわよ。」

 

足をつっているとはいえ、皆に.....兄さんには迷惑をかけたくない.....

 

 

「はっ.....はっ.....きゃっ!!」

私はコケてしまった.....しかも兄さんの目の前で.....

「!!?千聖、大丈夫か!?」

「日菜ちゃん、お願い!!」

「おっけー!!絶対に勝つよ!!」

 

「.........」

「.....後は任せろ。兄さんがお前のカバーしてやるからな。」

「!?」

 

そう、私の体はバトンの受け渡しのところに入っていた.....兄さんは私が落としたバトンを拾って日菜ちゃんを追いかけた。今は一旦内側に行かなきゃ.......

 

「はわわ!?千聖さん大丈夫ですか!?」

「千聖ちゃん大丈夫!?」

「ええ....痛いけれど大丈夫よ。我慢できないレベルでは無いわ.....」

 

 

 

 

 

 

「千聖が頑張ったんだ.....絶対に追い抜いてみせる!!」

「そうこなくっちゃ!!おにーさん速いね!!」

 

僕と氷川さんは今半周を終えた。弦巻さんよりかはマシかもしれないが、やはり女子にしては速い。

 

"アンカーが大接戦を繰り広げています!!チームBのアンカーがあの差で追いつきました!!チームAも頑張れ!!"

 

僕は追いついた。氷川さんが速いとはいえ、千聖パワーでパワーアップした僕には絶対に勝てない。

 

 

"今ゴールしました!!勝者はチームB、大逆転です!!今年はとても白熱したリレーでした!!観客席からも大きな拍手と歓声が送られています!!"

 

「千聖 、保健室に行くぞ」

「....」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ここだな.....擦り傷で済んだが、これは痛そうだな.....」

兄さんは私を担いできて、手当をしてくれた。.....兄さんがこんなに近くに.....じゃなくて

「足もつってるの.....兄さん、ごめんなさい。」

「ん?何を謝ってるんだ?」

「いえ....私がこけてしまったから、兄さんに負担をかけて.....」

「なんだ、そんなことか.....気にするなよ。別に僕は何とも思っちゃいないさ。」

「え.....?」

「妹のことをカバーしたりするのは兄として当然の役割だからな。僕は、今日久々に千聖と同じこと出来て嬉しかったよ。責めると思った?」

「........うん。」

「はは、可愛いやつだな、千聖。僕はそんな小さなことで大好きな妹を責めるわけないだろ。」

 

.......兄さんはこうやっていつも私を包んでくれる。仕事で失敗した時も同じ風に話を聞いて、励ましてくれたり、怒ってくれたこともあった。でも、その説教は優しさがあった。パワハラみたいに使えないな、とかそういう態度も一切なかった。いつも私を1人の妹として見てくれている.....時々それが恨めしい時もあるのだけれど。

 

「.....兄さん?なんでスマホを向けているの?」

「いや、この状況で言うのもあれだが.....泣き顔の千聖も可愛いな。レアだし。」

「ふふ.....少しは場の空気を読みなさいよ.....バカ.....」

 

少しシスコンだけど、やっぱりいいわね.....

 

「じゃあ帰るか。足もあれだし.....またおんぶして帰るか。」

「自分で歩けるわよ.....うっ。」

「痛いなら無理をするなよ。僕がいるんだから、な。」

「....おねがいするわ。」

「うん。最初からそう言いなよ。」

 

 

 

 

 

「千聖ちゃん!?大丈夫!?」

「ええ。少し痛いけれど数日経てば治るわ。」

「良かったぁ.....」

「皆心配しすぎなのよ。大丈夫よ。」

「おんぶされててそれ言っても説得力ないけどな。」

「そうだね.....あはは.....」

「彩ちゃん?後で少しお話しましょ?」

「あぅ.....ごめんなさい.....」

「千聖は僕が背負って帰るから皆安心して。じゃあ、皆で帰ろうか。」

 

 

そうして、私たちは家路についた。.....とても恥ずかしいわ。まさか友達の前で自分がおんぶをされてるところを見るなんて....今の私、おそらく顔を赤くしているでしょうね.....兄さんにくっついていられていることと皆に見られていることの2つの原因で。

 

「ん?千聖、どうした?」

「その.....恥ずかしいわ。」

「ならお姫様抱っこで行くか?」

「.......今のままでいいわ。」

「そうか.....千聖の照れる顔も可愛いな。写真撮れないのが本当に残念だ、誰か撮ってくれない?スマホ貸すから。」

「じゃああたしが撮る!!貸して貸して!!!」

「ちょっと日菜ちゃん.....恥ずかしいわよ....」

 

その後、抵抗出来ないまま写真を撮られた。帰ってから兄さんを部屋に呼んでお話をした。.......私もこの泣きそうな可愛い顔を撮りたいわ.....

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「なんじゃ、こりゃ.....」

この前、氷川さんに携帯を貸したけど.....なんか連絡先が増えてる!!いつの間に入れたんだ!!

 

「トークアプリ、友達10人しかいなかったのに.....20人近く増えてる.....」

しかも全く知らない人も追加されてる.....不審者扱いされないかな.....




紗夜さんの「本領発揮です!!」は、協力ライブを紗夜さんをリーダーにしてやってる人は分かると思います。
最終回とかじゃないよ、雰囲気はそんな感じだけど。

リゼロコラボが楽しみですねー。スキルがどんなのになるかは気になります。もしクール、スコアアップスキルの燐子さんが星4だったらRoseliaクールが化けそうですね........

不定期更新リクエスト

  • 優希くんと千聖ちゃん
  • EXTRAと千聖ちゃん、友希那ちゃん
  • 他の妹との交流

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