白鷺家のお兄さん   作:面心立方格子

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そう、こういうのを書きたかった......今回のイベントは編成がある程度整ってるので周回が楽です。
字数が6000字に突入.....許してね。


兄妹デート 本番

お昼

 

とうとう本番だ.....約2年ぶりの.....千聖とのお出かけ。場所は3駅先だけど.....頑張らないと。

 

「そろそろお昼.....か。千聖、商店街とは言ってたけどどこなんだろう?」

「お待たせ....兄さん。」

「特に待ってないよ.....ちさ.....」

「どうかしたのかしら?」

 

.....ん?千聖、着こなし上手すぎじゃないんですかね?僕は服の種類とかは全く分からないけど.....なんというか、僕の好きな色.....白色を中心にした感じで、かつ清楚感がすごく漂っている。

( ゚д゚)ハッ!今井さんに言われたとおり褒めないと.....

 

「あの.....どうかしたの?」

「千聖があまりにも綺麗で見とれてたんだよ.....すごく似合ってるよ。」

「ふふっ、ありがと♪」

「そのポーチって.......」

「ええ、兄さんが2年前にくれたものよ。今でも大切に使わせてもらってるわ。」

「それは嬉しいね.....じゃ、行こっか。えっと.....駅ってどっちだっけ?」

「ぱっとしないわね.....まぁいいわ。行きましょ。」

「うん、そうだね。今日は僕の奢りね。」

「あら、普段よりも気が利くのね。」

 

 

 

 

 

 

「とりあえず及第点かな?」

「ちょっとリサちゃん、本当に尾行するの?」

「当たり前じゃん♪優希と千聖のプライベートとか気になるし、ちゃんと優希がリード出来てるかも確認したいしね♪」

「そうかなぁ.....でも、優希さん、ちゃんと千聖ちゃんの服褒めてたね。頑張った甲斐があったなぁ。」

「あれ彩がコーディネートしたの?」

「うん、まぁほとんど千聖ちゃんが着たものにちょっとアクセとか追加したくらいだけどね。」

「やるじゃん♪」

「でも、私服の優希さんも似合うよね。私の時は運動用の服だったから分からなかったよ.....」

「あれ、アタシがコーディネートしたんだけどね♪」

「へぇ.....また今度いい感じのやつ教えてね!!」

「うん、いいよ♪じゃ、行こっか。」

「うん.....見つかりませんように.....」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「こっちかしら?」

「千聖、それ本当に別方面だよ。こっち。」

「本当に、電車だけは苦手だわ.....」

「昔からそうだしね。今は僕がいるから大丈夫だよ。」

「そうね、地図を使わなければ兄さんは頼りになるわね。」

「さらっと馬鹿にされたような.....」

「そういえば兄さん、その服どこで買ったの?」

「これ?さっき買ったんだ。ちよっと友人のアドバイス貰ってね.....さすがにちゃんとしないと千聖に失礼だろ?」

「ふふっ、そう思ってくれてるのは本当にありがたいわね。兄さんも少しは分かったのじゃないかしら?」

「色々勉強したからね。(主にリサさんの講義みたいなものだけど.....)」

「こうして話すのは随分と久しぶりのような気がするわね。」

「そうかもね.....僕も久々に千聖と二人きりで行くしね。あとは変に騒ぎがおきなければいいけどね。」

「それもそうね、それじゃ、乗りましょうか。」

「だから、それ逆の方面だよ.....」

「あら.....本当ね。」

 

 

「優希、やるじゃん♪」

「そうだね。ちゃんと千聖ちゃんを車道とは逆側を歩かせてたもんね。」

「ああいうのはポイント高いしね♪」

「優希さん、こう見るとやっぱり千聖ちゃんのお兄さんなんだなって思うよね?」

「うんうん♪」

「それにしても.....千聖ちゃん、電車苦手なんだ。知らなかった.....」

「なんか会話がぎこちないなぁ.....慣れてないのかな?」

「あんまり話すとバレやすいしね.....」

「あ、そっか。というか彩もアイドルだからばれるんじゃないの?」

「私はあんまり気づかれないんだ.....」

「まぁでも行くとこ行くとこで騒がれないからいいじゃん♪」

「それはありがたいんだよね...でも気づいて欲しいから少し複雑なんだよ。」

「そうなんだ、どうする?同じ電車乗る?」

「うん、行こ!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

電車内

 

「休日にしては空いてるわね。」

「まぁ混んでないから痴漢とか心配する必要ないから安心だよ。.....あれ?千聖、ネイルなんかしてたっけ?」

「これ?今日仕事でそういうのがあったのよ。(間違っても兄さんを魅せる為に彩ちゃんにお願いしたなんて言えないわ.....)」

「なんか意外だな.....千聖がこうやって着飾ってるのは。これは写真撮って収めないとね.....電車降りた後だけどね。」

「恥ずかしいわ.....あ、兄さん。今度また芝居の相手してくれない?」

「いいよ、今度の台本はどんな感じなの?」

「帰ったら見せるわ。」

 

 

 

 

「ここ.....かな?」

「ええ、着いたわ。じゃ、入りましょうか.....」

「ん?どうしたの?」

「いえ.....なんでもないわ。行きましょ。」

 

 

「バレたかな.....?」

「まだ大丈夫だよ。じゃ、中入る?」

「そうだね。」

 

 

 

「いらっしゃいませ。2名様でよろしいですか?」

「はい、お願いします。」

「では、席に案内しますね。」

「はい。」

「あの.....後で一緒に写真撮ってくれませんか?」

「写真、ですか?今はお断りさせてもらいますね.....」

「そうですか.....」

 

「ふふっ、顔が良いと苦労するわね♪」

「普段の千聖の気持ちがなんとなく分かるよ。さて.....何頼む?」

「そうね、じゃあこの期間限定のパフェ頼もうかしら。」

「じゃあ僕はアイスコーヒーといちごパフェ頼むか。」

「兄さん、やっぱり甘いもの好きね。」

「そうかな.....?そんな気が.....しなくもない。チョコレートは苦手だけどね.....」

「変なの。そういえば、最近バンドの人達と交流してるの?」

「うん、なんか皆今戻ってきてるんだよね。ちょっとした催しがあるからね。」

「それじゃ、兄さんはまたライブするの?」

「うん。またチケットあげるから聞きに来てね。」

「ええ、勉強させてもらうわ。」

「千聖はベースだしなぁ.....蒼生に教わる?」

「いいえ、私は兄さんに教わるわ。」

「僕メインはキーボードなんだけどね.....」

「兄さんが1番私の癖とか見抜くのが上手いから、私にとってはベストなコーチなのよ。」

「伊達に十数年家族やってるからね。それくらいは分かるよ。」

「頼りになるわね♪じゃ、食べましょうか。」

「そうだね.....あ、美味い。」

「一口くれないかしら?」

「うん、いいよ。はい、あーん。」

「.....確かに美味しいわね。じゃあ私のも一口あげるわね♪」

「うん、頂くよ.....うん、こっちも美味しいね。.....というか、これって.....間接キス、なのかな。」

「あっ.....」

「.....恥ずかしいね。」

「何も気にせずにやってたわ。でも、そうね.....じゃあ兄さんの初めては、直接ではないけど、私が貰ったことになるわね♪」

「その理屈だと、千聖の初めてを僕が貰ったことになるけどね。」

「別に構わないわ。むしろ.....初めてが兄さんでよかった.....」

「ん?何か言った?」

「べ、別に何にもないわよ!?」

「そう.....じゃあもう一口いる?」

「.....貰うわ。」

 

 

 

「うんうん、初々しいね♪」

「兄妹だよね.....カップルにしか見えないよ!!」

「むしろ千聖はこっち狙ってたんじゃないかな?」

「それはそうだけど.....でも、見てて嬉しいよね。」

「そうだね。でも千聖のこんな初々しいところは新鮮だね。尾行してきた甲斐があったよ♪」

「それは同じかな.....こういう千聖ちゃんも新鮮.....」

 

 

 

「それでは、今からイベントを始めます!!皆さん、こぞって参加してください!!」

「イベント?何だろう.....」

「今回のイベントは.....ポッキーゲームと、告白ゲームです!!ポッキーゲームは最後まで出来たらクリア、告白ゲームは2人1組で5回、つまり合計10回告白を言い合ってリタイアと判定されなければクリアです!!」

「.......え?」

「イベントの2つをどちらも制覇した方には.....豪華商品があります!!」

「あれって.....僕のライブパーカーじゃん!!!」

「そう!!EXTRAのYUさんのライブパーカーです!!これは本人ご愛用で4thライブでファンに向かって誤って投げたものです!!ちなみにこれは私がゲットしました!!」

「あれ、そんなに価値あるの.....どうする?千聖.....って顔赤いよ!?大丈夫!?」

「べ、別に問題ないわ.....参加しましょ!!兄さんのパーカー、欲し.....取り戻しましょ!!」

「そ、そうだね.....」

 

 

 

 

 

 

 

「あの、挑戦します!!」

「はい!!では、どうぞ!!」

「千聖、大丈夫?一応有名人だから広まったら.....まずくない?」

「大丈夫よ、気にしないわ。」

「それでは、ポッキーゲームからです!!どうぞ!!」

「.....行くよ。」

 

カリカリ....

 

(ち、近い。.....兄さんの顔が.....目の前に。で、でも。、これで.....念願の兄さんからのキスが貰える.....直接の。やっぱり寝顔もいいけど、こうやって正面向いたらかっこいいわね.....)

 

 

チュッ

「.......クリアしました!!!!第一チャレンジ、突破です!!」

「千聖.....大丈夫?」

「だ.....大丈夫よ。(は、恥ずかしい.....ここからまだあるのよね.....)」

「では、第2回戦始めます!!愛してるゲーム、スタート。」

 

 

「先攻.....どっちからする?」

「私から.....行くわ。(さっきの仕返しよ。絶対に兄さんに恥ずかしいって思わせてやる!!!)」

 

ニギッ

 

「ん?どうしたの手を握って.....」

「温かい.....やっぱりあなたの手は温かい.....愛しています、これからもその温かい手で私を守ってくださいね.....」

(か、可愛い.....)

「クリアです!!では、後攻の方、どうぞ!!!」

(千聖、そっちが本気なら.....僕も本気で行くからな!!!)

 

ドンッ!

 

「え.....」

「全く.....お前は可愛いな。愛してるぜ。これからも....お前は俺の隣にだけいてくれよ。」

(.......兄さんのバカ!!!これあと4回も来るのよね.....リタイアしそうだわ。)

 

「...........」

「えっと.....大丈夫?」

「ええ.....まだいけるわ!!」

「それでは、続行です!!!」

 

 

 

 

 

「リサちゃん.....すごいことになってるね。」

「優希、あんなキザなセリフ言えたんだ.....今度アタシもやってもらおうかな.....」

「私もやって欲しいな.....それはともかくまだ気づかれていないね。」

「ほんとだ。意外と溶け込んでる.....」

「ブラックコーヒーが欲しいなぁ.....リサちゃん、買ってくるね。」

「うん。.....それにしても千聖、顔赤いねぇ.....優希もすごいね♪」

 

 

「これで、最後です!!ではどうぞ!!!」

(もう耐えられない.....でもこれで最後...本気で行くわよ!!)

ダキッ

「ちょ.....」

「あなたが好き....好きでたまらない。.....一生離さないからね♪」

(まさか耳元でやってくるって.....千聖、ガチすぎるよ。)

「.....クリアです!!では、最後です!!どうぞ!!!」

(やばい、ネタ切れ.....どうしよう.....こうなったら.....)

「あの.....キーボード借りていいですか?あそこにあるやつなんですけど.....」

「え?別にいいですけど.....」

 

「僕は不器用で損する質でしてね.....それでも君が何度も僕を助けてくれた.....君に巡り会えた、それが僕にとっての.....恥ずかしいから、これを聞いてくれ。僕の想い.....聞いて欲しいんだ。」

 

~♪

 

「え、これって.....」

「僕の想い.....届いたかな。今はこれだけしか出来ない。いつか君に直接想いを告げるから.....それまで待っててね。必ず、君に見合う人間になってみせるからさ.....」

「....はい!!ずっと待ってるわね!!」

「.....クリアです!!!!全部クリアしました!!でも、あなたって.....」

「うん、僕はこのパーカーの元持ち主だよ.....」

「.....ですよね!?あの曲って.....」

「『淡恋』.....僕達が作った恋愛の歌ですよ。淡い恋っていう安易な発想ですけどね.....」

「それでは、約束通り、景品、お渡し.....じゃなくてお返ししますね!!!」

「いや.....返すよ、君に。でも....一応これをつけてね。」

「.....サイン!?ほ、本当にいいんですか!?」

「僕が投げたのはあれサプライズでさ.....結構色んな人からしたらどうだ?って言われてたからさ。だからあげます。」

「あ、ありがとうございます!!!」

「じゃ、帰るか。」

「ええ.....」

 

 

 

 

「リサちゃん.....」

「彩、これはブラックコーヒー必須だよね。でもいいなぁ.....私も今度一緒に行こっかな。」

「わ、私も!!」

「じゃ、気づかれない内に帰ろっか。」

「そうだね.....いいもの見れてよかったよ。」

「ピュアな千聖.....大胆な優希.....動画撮ったからこれは保存だね♪」

「でも心配しなくてよかったね。」

「え?どういうこと?」

「千聖ちゃんもそうだったけど.....ああやって素直に想いを伝えられてるから.....心配して損したよ。」

「それはそうかな.....私も優希がちゃんとリード出来てるかは心配だけど.....上手くいったしめでたしめでたしかな。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「なんか.....ごめんな。」

「いいえ.....気にする必要ないわ。むしろファンに対して100点の対応ね。」

「今日は色々あったな.....疲れた。」

「私もよ.....八割方あのイベントだけれど。」

「そうだね....そうだ、千聖、今回の僕は何点だった?千聖の目から見て。」

「そういうの聞くのはナンセンスよ.....そうね.....」

 

 

 

 

「満点よ。私は今日兄さんと半日、本当に濃い時間を過ごせた。イベントでは色々あったけど.....楽しかったわよ♪また行きましょ♪」

 

千聖が夕陽で照らされてるから...より可愛く見えるな。白い服だから周りの光に溶け込みやすくなってるし.....すごいな。

 

「僕も今日は楽しかったよ。千聖、誘ってくれてありがと。最後の方は本当に恥ずかしいことばっかりだったけど.....千聖とこうやって過ごすのも楽しかったよ。」

「お互い同じ想いね。.....それじゃ、行きましょ。」

「手、繋ぐんだ.....」

「いいでしょ?今くらい、甘えさせてよ。素直になれる少ない機会なんだから.....」

「.....うん。」

 

 

そうして僕達兄妹のデートは終わった。なんか後ろから視線感じてたけど.....まぁいいか。今はこの幸せな時間に浸ろう.....




兄妹とは思えない感じになったような.....でも、たまにはこういうのも悪くないかな、と思ってます。

不定期更新リクエスト

  • 優希くんと千聖ちゃん
  • EXTRAと千聖ちゃん、友希那ちゃん
  • 他の妹との交流

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