白鷺家のお兄さん   作:面心立方格子

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少し時間があったので投稿します。


デジタルな人間になれれば.....

皆に考えて欲しい。現代を象徴するものはなんだ?

 

増税?いや、確かにそうだが象徴というには少し足りない。

 

平和?確かに世界レベルの戦争は起きてはいないが、各地で紛争は起きている。

 

そう.....現代は発展の時代なのだ!!!

そう、このテクノロジーやデジタル化等の流れに乗らなければいけない!!!僕は高校時代までそういうのに疎かった。携帯とか持ってなかったし、友達とネットで会話というのも無かった。

 

もしかしたら千聖は、この時代遅れな兄に呆れてしまったのかもしれない.....ならば!!!

 

 

僕も現代の流れにのる!!その1歩目として.......

 

 

ゲームを上手くなろう!!!!

 

 

ゲームというのにも理由がある。僕は先日とあるアニメでゲーム内で無双するキ〇トを見た。そして、その後の番組で、最近はゲームの強い人や上手い人がタイプになりつつあるという特集があった。だったら僕もゲーム技術を上げ、千聖に認められる人間になればいい!!!

 

 

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というわけで、今人気のNFOというゲームをやっていく。今僕は、メガネをかけてネカフェにいる。雰囲気から大事にしていくんだ。というか高校時代までは、ずっと度がないメガネかけてたけどね。

 

 

「とりあえず.....職業決めからか.....傭兵とか強そうだけど、初心者だからなぁ.....よし、とりあえずこの白魔法使いで行こう。」

 

何やら白魔道士は、回復と攻撃を兼ね備えている初心者向けの職業らしい。ただ、耐久は低く、物理攻撃は大打撃になるらしい。

 

『ようこそ、NFOの世界へ。まずチュートリアルをしましょう。』

 

へぇ....操作方法とか教えてくれるのか.....中々の親切設計。

 

 

その後、僕はチュートリアルを終え、クエスト選択画面に行った。

 

「まあ多分1番上におすすめとかが来るんだろうな。」

 

そして、僕は特に読むことも無く、クエストを選択した。.....そう、それがイベント最難関のクエストと知らずに。

 

 

 

『転送完了。これよりクエストを開始します。』

 

「へえ、いきなりボス戦かよ、強そうだな。」

 

僕は、魔法陣を張り、戦闘体勢に入った.....

 

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現実

 

 

「ねえりんりーん、さっきから隣の人独り言うるさくない?」

「そうだね.....初心者.....なのかな?」

「そうかも。じゃあ、今日もイベント周回しよ!!!」

「うん、そうだね。じゃあ.....て、隣の人マルチでクエスト入ってるよ。」

「え!?.....知り合いいなさそうなのにマルチでやってるんだ。入ってみる?」

「.....あこちゃんが入るって言うなら。」

「面白そうだし、1回入ってみよーよ!!えっとぉ、『YU』だって!!」

 

「えっ......?」

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「なんだこいつ!!チュートリアルのやつより強え!!!これがホントに初めてのステージなのか!!!」

 

僕は内心驚いている。チュートリアルでは、モンスターは魔法1発で倒せたのに、10分経ってもまだHPが3分の1くらいしか減ってない!!!これが始まりなら最後らへんどうなるんだ!?

 

「MPもやべぇな。そうだ、なんかログインで貰ったポーション×30を全部使うか。1発も食らってないから多分魔力の補給さえすれば勝てるだろ。」

 

想像以上に相手が強かった為、ポーションを使用して持久戦に持ち込む。なんとなく頭が弱点ぽいので、ずっと狙ってる。

 

 

.....え?なんで分かるかって?そりゃあ、普段の千聖の家でたまにしか見せない子供らしい、いや可愛らしい仕草をを観察するのに比べたら、こんなモンスター如きの急所を見つけるくらい、石ころの中から宝石を見つけるくらい簡単だからな。.....気持ち悪いとか言わないでね。

 

 

「とりあえず、半分は削ったか。さてどうしたものか.....エリアを見渡す限り安全地帯とかないし、.....ん?誰かいないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえりんりん、あの人、初期装備、Lv1なのにボスとやりあえてるの、すごくない!?」

「うん、このイベント全体的にギミックがない分モンスターの能力が高いから.....デバフをかけれる道具か黒魔道士必須レベルの難しさなのに、互角にやりあえてるね.....」

 

 

 

「えっと、会話するためには.....チャットか!!!」

 

 

YU『あの、協力してもらっていいですか?これ1番簡単なクエストなのに時間がかかるので、この初心者をお助けください。』

聖堕天使あこ姫『え!?このイベで1番強いボスですよ!!!』

YU『え!?(・д・。)まじですか?』

RinRin『そうですよ(*・ω・)ノもしかして確認せずに入っちゃったんですか?』

YU『はい.....上にあるやつが簡単なのかなぁって.....僕ゲームするのこれが初めてですから.....色々分からなくて.....』

RinRin『( 'ω')ふぁっ 初めてで初期レベル初期装備で戦えるんですか!?(; ・`д・´)』

YU『うん...という訳で協力してくれませんか?』

聖堕天使あこ姫『いいですよ!!!あこの邪悪なる眷属の力で.....えっとぉ...』

RinRin『敵を焼き払うだよ。(´・ω・`)それはそうと、YUさん、私たちも魔道士ですから、物理戦は無理です。なので、私がデバフをかけますから、その間にあこちゃんと総攻撃を仕掛けてください。( *˙ω˙*)و グッ!一応強化アイテム置いときますんで。』

YU『了解です。』

 

 

 

そうして、僕達3人による討伐が始まった。というか、あの二人が加わった瞬間に相手がすぐ倒れたよ。ほんと、ガチ勢ってすごいな。

 

 

「それにしても、女の子なのにあそこまで強いなんて凄いなあ.....」

「ねえりんりん、飲み物取りに行こうよ!!!」

「あこちゃん.....走っちゃ.....」

 

 

『あっ.......』

 

 

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「まさか隣のルームにいたなんてね。」

「お兄さんの独り言聞こえてましたよ。」

「まじか、恥ずかしいなぁ.....一生婿にいけない。」

「それを言うなら、お嫁....なんですが。」

「ああ。自己紹介がまだだったね。僕は白鷺優希。」

「えっと.....ふっふっふっ、我が名は魔界の女王.....じゃなかった、宇田川あこです!!!」

「えっと.....」

「ん?どうかしたのかい?」

「いえ.....人と話すのが苦手で.....」

「そうなんだ.....安心して、僕は話すのが苦手でも話せるまでちゃんと待ってあげるから、ね。」

「はい.....ありがとう ...ございます。白金燐子.....です.....」

「宇田川さんに白金さんね、多分次会う頃には忘れてるかもだけど、よろしくね。」

「あの...白鷺って.....千聖さんの御家族ですか?」

「なんだ、妹のことを知ってたのか。僕は、千聖の兄だよ。こう見えて大学一年生だよ。」

「へぇ.....白鷺さんって、バンドとか興味ありますか!?」

「バンド.....高校時代に少しやってたけど.....もしかして君たちバンド組んでるの?」

「はい!!!Roseliaってバンド知ってますか?」

「いや、ごめんね.....僕最近の流行りとか有名人とか全然知らなくて.....」

「いえ!!.....気にする必要はないかと.....」

「Roselia...ね。記憶するよ。」

「これ!!上げます!!!」

「これはチケット.....ライブするの?」

「はい!!!是非見に来てください!!!」

 

 

意外と仲良くなれた。ゲームで知り合ったけど、リアルでもあんまり変わらないんだね。

 

 

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「千聖、話があるんだけど.....」

「.....何?兄さん。」

 

ん?なんか怒ってらっしゃる。話に応じてくれただけ僕は心の中で涙を流している。

 

「なんかRoseliaってバンドのチケットもらってさ....ペアだから一緒に行かないか?」

「.....その日は仕事なの。他を当たって。」

「そうか、じゃあまた暇な時にでもどこか一緒に出かけようぜ。」

「.........」

 

 

 

 

 

 

 

「千聖は何で怒ってんだ?なんか触れちゃいけないことでも言ったっけ?」

 

 

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千聖side

 

ああ!!もう煩わしい!!なんで兄さんの誘いを断ったのよ!!!私のバカ!!!

 

 

私は枕に顔をうずめながらベッドで悶えていた。

 

久々に兄さんと話せて本当に嬉しかった、やっぱり兄さんは優しい。抱きしめられたい.....でも兄さんったら

 

「もしかして.....私がバンドやってること知らないのかしら?」

 

ひとつ疑問がわいた。Roseliaって本当に有名なのに兄さんは知らない。おまけに兄さんは、テレビをほとんど見ない。.....たまにアニメを見てるけど。なら私たちパスパレすら知らないのかも.....

 

 

「でも、どうやって話したら.....」

 

しばらくの間、私は悶えて、いつの間にか疲れて寝ていた。翌朝、兄さんが潤った目でこっちを見てきた時は、可愛すぎてつい抱きしめそうになったが、いつもどうり冷たい反応をしてしまい、内心で自分を責めていた




少し、長くなりましたね.....
お気に入り登録&評価ありがとうございます!!!
☆4と☆1でしたね、まだまだ足りないと。これからも色々勉強して頑張っていきます。

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