こころちゃんなんかとうとうボールとコミュニケーションとってるし....
「始めてかしら、こうやって12人で遊ぶのは。」
「ある意味初めてだな。レイ、俺に勝てるかな?」
「勝てない勝負をお兄ちゃんに挑むつもりはないわ。」
久々の息抜き、ということで僕達は兄妹でバレーボールをすることになった。なぜバレーかって僕達兄妹合計12人で遊べるスポーツってこれくらいでしょ?あとは単に僕達が学生時代に沢山遊んだからだね。
「で、でもパワーバランスが不公平じゃないかな.....?」
「安心して、花音。兄さん達にはハンデがあるから。」
そう、僕達は混合チームにすると男だけで盛り上がりそうという意見が出た為、兄vs妹というチーム編成になった。その上で、
・スパイク禁止、またはある程度スピードのあるトスは禁止
・サーブは下から。間違ってもいつものようにしない。
・妹達は15点、兄たちは25点で1セット
というもうハンデじゃなくね?というレベルの縛りでプレイすることになった。
「じゃ、ゲーム始めるか。これだけハンデしてるんだ.....俺たちからサーブさせてもらうぜ。」
「しょーくん大人気ない.....サーブするの?」
「うっ....たえ、そんな目で見つめるな。俺の意志が揺らぐ....」
「.....サーブくらいはいいだろ?さすがに。」
「そうね、さすがにサーブまで縛ったら長期戦でジリ貧になりそうね。」
「それで.....なんかギャラリーがいるんですけど.....」
「EXTRAなんかぶっ潰しなさい!!」
「ふぁ、ファイト.....です。」( *˙ω˙*)و グッ!
「なんでこんな観戦してるの?」
「チュチュ様が見に行きたいと言ったので!!」
「あっそう.....レイ、負けんなよ。」
なんとRASの皆さんが観戦に来ている。君たち忙しくないの.....?とくにチュチュさんに関しては色々仕事あるでしょ.....
「教育実習中の奴がいるのよ、私がいたってなんもおかしくないでしょ?」
「全くもってその通りでございますね、じゃあやろうか。」
こうして縛りだらけのバレーボールが始まった。
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「よし、行くぜ!!おらぁ!!!」
翔世がサーブをした。下からやってるとはいえコントロールがいい。そういえばこいつなんか経験してたんだっけ....
「花音さん、」
「う、うん.....千聖ちゃん!!」
「わ、私!?え、えっと.....」
「上げて。決めるわ。」
「は、はい!!それ!!」
千聖、運動苦手な割に結構綺麗なトスを上げるな。と思ったらもう豪の妹がスパイクを決めていた。
「速いな.....速攻か。」
「あれ絶対裏で練習してただろ。」
某バレーボールアニメ程ではなかったがトスとスパイクのタイミングが凄かった。千聖って練習したらやっぱり出来るんだな.....
「次取り返すぞ。」
『おう!!』
「ふふっ、兄さんもやる気ね。じゃあ.....サーブしようかしら。」
.....千聖!?ミニスカートでジャンプサーブってまずいよ!!しかもあのドヤ顔、見せつける気満々じゃないか!!
「兄さん!!見たかったら見なさい!!私はウェルカムよ!!」
「こんなところで何を言ってるんだ千聖!!おっと.....」
僕は千聖の誘惑を振り切りサーブを取った。ジャンプサーブだけどそこまで威力は高くない。
「優希、ナイスレシーブだ!!俺に任せろ!!」
そういって豪が飛び出していった。スパイク禁止だからな。
「おい蒼生!!来いよ!!」
「ああ、お兄ちゃんの力、思い知らせてやるぜ!!」
そういって蒼生は....上げられたトスをネットギリギリに落とした。それやるならツーでいいだろ.....
「あ、蒼兄....勢いとトスが.....」
「仕方ないだろ!!スパイク禁止なんだから!!」
これ僕らってこうやって点を取るしかないよね...
「たえちゃん、ナイスサー!!」
「はい、やってみます。」
「たえ!!俺のところに思い切り打ってこい!!」
「そういえば翔世ってバレー経験してたんだっけ....?」
「あ?中学の頃に少しだけな。セッターだったんだぜ!!」
「へぇ.....考えられない。」
「それを言ったらお前がサッカー経験者という方が驚くわ。」
「そう....?小学校の頃の話だけどね。」
「いくよー、それ。」
「ほいっと....」
軽々とサーブを取った。普段は尻に敷かれてるお兄ちゃん達だが、こういう系なら妹に負けないと確信している。ただ.....俄然豪の妹と翔世の妹が飛び抜けて動く。あの子たちすごいな.....帰宅部とは思えない。
「やべっ.....ちょっと短かったか。」
「とりあえず返すぞ。ほいっと。」
「わ、私がやります.....それ。」
白金さんも積極的に動いている。やっぱり相手が兄だったらやりやすいのだろうか、
「有咲、頂戴。」
「.....多少高くても文句言うなよ.....それ。」
「いい感じ.....有咲器用じゃん。」
「そ、そうか...まぁ悪い気はしないな。」
「しょーくん達覚悟.....それ!!」
パシン
「あれ.....?」
「あれ?そういやブロックってして良かったっけ?」
そう、あろうことか豪と蒼生はブロックをしたのだ。まぁルールに定義されてなかったから仕方ないけど.....身長差考えたらよっぽど上手いスパイクしない限り落とされるよ。
「お兄ちゃん.....聞いてないよ。」
「いや、ブロック禁止じゃないだろ?しかもさっきの速攻見せられたら体が反射的に動いてな.....」
「大人気ないよ.....蒼兄。」
「そ、そうか。それはすまん.....」
「もしかして豪さん.....ブロック使わないと私たちに勝てないんですか?」
「ちょ千聖、煽るマネは.....」
「.....言ってくれる。だったらブロックも封じてやらぁ!!」
「自爆すんなよ.....自分から禁止項目増やしてどうするの.....」
「ホント元気だな、豪。」
「そりゃあいつ元気が取り柄みたいな感じだからな。」
「聞こえてるぞそこぉ!!」
観客席側
「あいつら元気だな.....底なしに。」
「た、確かにそうですね.....」
「見てて飽きないわね。パレオ。」
「はいチュチュ様!!ジャーキーですね!!」
「ここでもジャーキー食うのか.....」
「私はどこでも私よ。」
「それにしても.....」
「ん?どうかしたんですか?」
「いや.....レイヤがらあんな楽しそうな顔をするところ、ライブ以外で初めて見た。」
「それはそうかも.....私もあんまり見たことないです。」
「それが知れただけよしとしましょう。ああやってメンバーの知らない1面を知るのも最強の演奏をする上で大切なことよ。」
「さすがチュチュ様!!」
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ゲームも進みいい感じにローテーションが回っている。僕も前衛に来たし。
「千聖、いつ練習したの?」
「そんなに練習してないわよ。ただ運動しなきゃってことで皆で公園でやってたら発展しただけで....特別な練習とかはしてないのよ?」
「でもあの千聖がトスを上手く上げられるのは凄いよ.....感動した。」
「そうかしら?花音と一緒に練習したからそれなりに出来たのよ?」
そう話していたらサーブが飛んでいた。
「あ、私が取ります。」
市ヶ谷さんがちょっと高めに飛ばした。おそらく運動苦手なりにミスしないようにやったんだろう。
「わ、私がフォローします.....それ。」
それを白金さんがフォロー。だがそれも少し前過ぎる。
「オーライ...優希やったれ!!」
「おう.....任せろ。」
「あれ?白鷺さんって右利きじゃ.....レフトにいるのに打つの?」
「....兄さんは両利きよ。」
「え!?」
「そらよっと.....!!」
スパイクに見せかけて真下に落とした。スパイク禁止にされてるから飛んだ時点である程度動き読まれるけどね。
「と、届かない.....」
ギリギリ地面に落ち、得点を得た。縛りってやっぱムズいな.....」
「すぅ.....すぅ.....」
「チュチュ様、暖かくて寝ちゃいましたね。」
「疲れてるんじゃないかな....?やっぱりずっと仕事してるし。」
「今はそっとしておこう。疲れてんだろ.....」
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バレー終了後
『ありがとうございました!!』
「ふぅ.....危ねぇ、なんとか勝てた。」
「しょーくん次は勝つからね。」
「おう!!たえ、いつでもかかってこい。」
「お兄ちゃん.....コレ見て。」
「花音.....手が荒れてる。大丈夫.....?」
「うん.....そんなに焦らなくても.....お兄ちゃんに褒めて欲しかったから頑張ったんだ。どうかな.....?」
「うん、美味かったよ.....でも手も大事にしてね。ドラマーだし.....帰ったらちゃんと手当しないとね。」( * ॑꒳ ॑*)۶"ナデナデ
「えへへ.....」
「.....お兄ちゃん、また何かで勝負しよう。」
「いいぜ、レイ。いつでも受けて立つ!!」
「千聖は手荒れとか大丈夫?」
「ええ、そこまでよ。ちょっと荒れちゃったけど.....」
「一応バンドやってるんだから気をつけなよ。」
「そうね.....楽しかった?」
「うん、こういうのもたまにはいいよね。」
「ふふっ、私たちも頑張った甲斐があったわ。」
今回のイベント曲の譜面個性的でしたね、やってて楽しいです。
不定期更新リクエスト
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優希くんと千聖ちゃん
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EXTRAと千聖ちゃん、友希那ちゃん
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他の妹との交流