色々な異世界飛ばされる俺が現世の知識と新しく得た力でその世界の俺に憑依して全てをHAPPY☆ENDするぜ!!!!(+After)憑依が抜けた後の俺もやらかします★ 作:仏のマスター
「佐天さん!」
開いた扉の先には、過去に見た光景と同じ……お守りを片手に床に倒れ伏した佐天さんがいた。
急いで佐天さんに駆け寄る初春さん。既に佐天さんは意識を失っているみたいだ。
「大和さん……佐天さんを」
涙目で訴えてくる初春さんから佐天さんを受け取り、ベットまで運び横に寝かせる。
起こってしまった事はもう今更変えられない……だけど未来も一緒にするつもりなんてない。俺がここにいる以上、初春さんを悲しませる様な現実を終わらせてみせる!
「念の為、初春さんは少し離れてて……ちょっと強引な治療になるから」
初春さんが数歩離れたのを確認して、俺は佐天さんのおでこに手を触れて、今佐天さんに掛かっているであろう脳への特殊な脳波パターンを調べ、それに干渉する。
そしてネットワーク状に繋がったそれと佐天さんの脳へと繋がるラインに無理矢理入り込み分断する。
バチン!「…………!?」ビクン!
一瞬分断した際に能力波が弾け、佐天さんの身体が大きく跳ねたが、ここで驚いている余裕は無い。佐天さんの脳内に残るレベルアッパーによって書き換えられた脳波を削除し、佐天さん本来の脳波に戻す。これをしとかないとまた干渉された際に意識を持っていかれることになるからだ。
「あと少し……」
「お願い佐天さん……戻ってきて」
暫くして佐天さん本来の脳波パターンに戻ったところで能力干渉を止める。あとは佐天さん次第だ。
「治療は無事に終わったよ」
「ホントですか!? じゃあ、佐天さんは……」
「暫くしたら目を覚ますと思うから、側に付いていてあげて」
初春さんにそう言うと、俺は立ち上がり部屋を出ていこうとする。
「どこへ行くんですか?」
「えっ、あぁ……ほら! 女の子の部屋に彼氏でも無い男が無断で長々居座るのもなぁ〜と! それに今俺、病院を無断外出中だからバレる前に戻らないと!」
「あっ、そういえばそうでした!(……【彼氏】じゃないんだ)」
初春さんは信じてくれたみたいだが……これは嘘である。いや、言ってる事は事実なのだが、俺は病院に戻ろうとはしていない。
「じゃあ、俺は戻るね」
「はい。ではまた」
初春さんに心配を掛けないように、俺は努めて明るくその場を後にした。
「……んっ……ん?」
「あっ、佐天さん。目が覚めましたか?」
「初春……って、うわぁ!?」
「おかえりなさい、佐天さん」
目覚めたら目の前に初春がいて、急に抱きしめられた。なになに? 何がどうなったんだっけ?
「ごめん。初春。状況が掴めない」
「あっ、もしかして記憶が飛んでたりします?」
それから私は初春から簡潔に今までの流れを聞いてなんとなくだけど思い出した。
「そっか。師匠が助けてくれたんだ……あはは、ホント師匠には助けてもらってばかりで頭上がらないなぁ〜」
「……佐天さん……佐天さんは――あっ、すみません白井さんから着信が」
初春が何か言おうとしていたみたいだけど……その時はまだ初春の感情の機微に私は気づいていなかった。
「えっ、大和さんが? 病院に戻ってないんですか!? はい……今は佐天さんの家です」
なんだか雲行きが怪しくなってきたみたいで、初春は急ぎ、ジャッジメント支部に戻ることになった。私は念の為自宅療養という事になった。
ここから物語は新しい展開へと入っていきます。