色々な異世界飛ばされる俺が現世の知識と新しく得た力でその世界の俺に憑依して全てをHAPPY☆ENDするぜ!!!!(+After)憑依が抜けた後の俺もやらかします★ 作:仏のマスター
(爆)! 笑
検査入院から退院したさやかはそのまま同病院内に入院している上条恭介の下へ向かう。
入室してきたさやかと恭介の視線が合うと、恭介の表情は喜びとなり、さやかを笑顔で迎え入れた。
「さやか聞いてくれ! 僕の手が、もう二度と動かせないって言われた僕の腕がこのとおり!」
「……あっ…………」
さやかに対して最早完治したと言ってもいいほどに動くようになった腕を振るって見せる恭介。その姿を見たさやかは自然と涙を流し、心の中から歓喜の感情が湧き出してくる。
「……無駄じゃ無かったんだ」
さやかが願った願いはちゃんと叶えられていたのだ。
急に泣き出してしまったさやかの下に恭介が近づき声を掛ける。
「そ、そんなに泣いて喜んでくれるなんて……ごめんね、ずっと心配させ続けて……」
「いいの……恭介の手が動いてるの見たら、抑えられなくって……」
「一番に……さやかにこの事を伝えたかった……けどここ数日、お見舞いに来てくれなかったけど何かあったの?」
「あっ、さっきまで検査入院してて……それに他にもちょっとあったんだけど、さっき退院してさ、そのままお見舞いに来たんだ」
「検査入院!? 何処か怪我でもしたのかい!?」
ほぼ毎日の様にお見舞いに来ていただけに、数日何の連絡も無く来なかったさやかを心配していた恭介。検査入院と聞いて彼は驚きと共にさやかを心配する様に両手がさやかの肩を掴み掛かる。
「あっ、別に大したことは無かったよ。念の為一日検査入院しただけで何の異常も無かったから!」
「そっか……あっ、ゴメン!」
さやかの肩をギュッと掴んでいることに気づいた恭介は慌てて手を離した。
「取り敢えず座ろうか?」
恭介はそう言って自分のベッドに腰掛け、さやかは来客用の椅子に座った。
「「…………」」
暫しの沈黙が室内を漂うが、嫌な沈黙じゃないと二人は思った……しかし、黙ったままでは話は進まない。こうしてさやかの顔を見て、話して、己の気持ちが確信した恭介は意を決してさやかへと話しかける。
「朝起きたらさ、自分でも何故か分かんないけど手が普通に動いたんだ。ホント奇跡としか言えないよね……それで気持ちが高ぶった時に、ふとさやかの笑顔が頭に浮かんだんだ。
それだけじゃない。眠って無意識だったはずなんだけどその前夜に腕が何かに包まれる様な感覚があって、その時さやかの声が聴こえた気がしたんだ」
「…………(それってもしかしてキュゥべえと契約した時の……)」
「さやかが魔法でも掛けてくれたのかなって思って……ハハッ、こんな事言っても分かんないよね!」
「……奇跡も魔法もあったんだよ」
「えっ、それってどういうこと……?」
「ん〜秘密☆」
「……ハハッ、それこそ訳分かんないはずなのに、何故か納得してる自分がいるよ」
「…………」
さやかの発言を疑問に思った恭介であったが、そう言われて納得してる自分の心に何かを感じたのだろうか? そしてまた暫しの沈黙が室内を漂うが、改めて意を決した恭介は想いの丈をさやかへとぶつける事にした。
「さやか……いや、美樹さやかさん」
「――は、はい!?」
突如、フルネームで呼ばれ驚いたさやかであったが、恭介の真剣な眼差しに姿勢を正し、恭介の瞳を見つめ返す。
「いつか……この腕が治ったのなら君に伝えたいと思っていた」
「!?…………」
「さやかの事が好き……治って、こうして君の顔を見て僕は確信した。ずっとこれからも隣にいてほしいって……音楽バカな僕だけどこれからもずっと一緒に居てくれませんか?」
「…………はい」
「……ありがとう」
「「…………」」
三度目の沈黙。これはお互いに恥ずかしいせいか、どちらも何を話そうかと悩んで口が出ないでいた。その時さやかのポケットの中が振動し、メールが届いた事で動きを見せる。
「ちょっとごめん……あっ……」
それは杏子からのメールだった。
『イチャイチャしたいのは分かるけど、まどかがそろそろ一旦家に戻りたそうだぞー(笑)』
「ニャッ!?」
杏子からのメールに図星を突かれ、変な声の出たさやかを優しく笑いながら恭介は「どうしたの?」とさやかに声を掛ける。
「まどか……クラスメートの鹿目さん。一緒に検査入院してたんだけど、一旦家に帰りたそうだからそろそろ戻ってこいって」
「そうなんだ。じゃあ今日はここまでだね」
「うん。でもまた明日も来るから!」
「うん。待ってるよ」
「じゃ、じゃあまたね!」
恭介に手を振り、病室を後にしたさやか。その後ろ姿を見送った恭介はフッと全身の力が抜けたようにベッドに倒れ込んだ。
「あぁ〜緊張したなぁ……けど……ヤッタ!」
ベッドの上で大の字な恭介だが、その拳だけは力強く握られていた。
さやかが恭介の病室を出て、皆が待つマミの病室の方へ向かっていると、コーナーを曲がったところで顔をニヤけ顔にした杏子が壁を背に立っていた。
「おめでとさん☆」ニヤニヤ
「へっ!? 何が?……ってまさか!」
杏子、まさかの覗き魔発覚の瞬間である。
「えっ? どこから?」
「『さやか……いや、美樹さやかさん』かな?」
杏子が恭介のマネをして語る。それを聞いたさやかは開いた口が塞がらない状態で固まってしまったが、次の瞬間には杏子に掴み掛かり、「一番駄目なとこ全部きいてんじゃん!」と詰め寄る。
「病院ではお静かに〜落ち着けって」
「これが落ち着いていられると?」
杏子に言われ小さめの声にしたものの、そのいろんな感情がごちゃまぜになったさやかはズルズルと杏子の体を滑り落ち膝を地につく。
「いやぁ〜ちょっと挨拶だけって言って、全然戻ってこないからさぁ〜」
「だからって覗き見しなくても……」
「それはそうだけど、大事な友人の恋路が気になっちまって……はい。ごめんなさい」
恭介とマミの病室がたまたま同じ階で近かったのもあってか、そのまま呼びに来た杏子だったのだが、チラリ覗き見して、ただならぬ雰囲気を察した杏子はそのまま聞いてしまい、最後はメールという形になってしまったのだ。
ジト目で睨まれた事でさすがの杏子も素直に謝ったのであった。
「この喜ばしい話を早くみんなに報告しないとな!」
「――ちょっ、待ってぇぇぇぇぇ!」
謝ったと思えば直ぐ行動の杏子にさやかはこれからもずっと悩まされ続けることだろう。しかしこれが近い未来自分に帰ってくる事をこの時の杏子はまだ知らなかった。(杏子×大和)笑
杏子×大和はありませんよ?
早くしないとまたクシ刺しにされるので(笑;)