タイガーマイヤー戦記・第一部 ――ネメシスの動輪―― 作:茅葺
アルバトロスの旅客用キャビンは、急ごしらえの処置室となっていた。カーテンの奥からアンディーのうめき声がする。カーテンの隙間から、怪我人の足元に切り裂かれたジーンズが放り出されているのが見える。
「今縫合中だから、そこから先へ入ってこないで。滅菌してあるんですから」
眼鏡の奥からちらと一瞥をくれると、その女性は傍らのトレーから新たな器具をつまみ上げた。かなり専門的な道具を並べているところを見ると、どうやら本職の医師らしい。
「よう、アンディー。……楽しそうだな」
「グレッグか、助けてくれ。この先生、麻酔もなしでザクザクだぜ。回復カプセルも使わせてくれん」
「当たり前でしょう。長さ三センチの金属片が入ったままで治癒したら、どうなると思うの? お酒のせいで麻酔なんて効かないしね。さあ、あと二針で終わりだから、動かないで頂戴」
かなり気の強い女性らしいな、とグレッグは看て取った。まあ、あの娘の母親なら仕方有るまい。
「俺用に積んであった酒の残りも全部消毒に使われちまったよ」
「そりゃあいっそ賢明だったな。ところでアンディー、パンツは何日前に替えた?」
「問題はそこだ、この先生いきなりハサミで俺のLEEをばっさりだぜ。パインブリッジまではパンツいっちょうで運転しなきゃ……痛え!」
縫合が終わり、太腿を包帯で巻かれて出てきたアンディーに意地悪くパンツの件を再度聞くと、彼は憮然とした顔で答えた。
「四日前だ」
「もう一本くべるか」
「そうだな」
乾いた粗朶を火がなめ上げ、火勢が少し強まった。燃え尽きた小枝の上に新しい粗朶がくべられると、下になった燃えさしが崩れて小さく火の粉を巻き上げる。
四人は車外で焚き火を囲んで食事を摂ったていた。日が落ちると砂漠は急に冷え込む。アンディーは腰の周りに毛布を巻きつけた情けない格好で、湯に溶いた固形スープをすすっていた。少女はグレッグのほうを見向きもしない。
「パインブリッジに着いたら、まず俺の代わりにジーンズを買って来てくれよ。サイズを教えるからさ。街中をこの格好で歩き回るわけには行かんからな」
「残念だな。楽しみにしてたんだが」
「相変わらず意地が悪いな、グレッグ。それでよくジェインがなびいたもんだ」
「ああ。あいつは世慣れない女だったから、普通に優しくしてやらないと駄目だった」
「アリサには随分嫌われてるようだな」
唐突にアンディーはそう言った。
「アリサ?」
グレッグが鸚鵡返しに聞き返す。
「驚いたな、自己紹介も済ませてないのか。アリサ・スチュアート、その子の名前だ。アリサ、こいつはグレッグだ。ひねくれ者だが悪い奴じゃない。仲良くしてくれ」
アリサと呼ばれた少女は横を向いたままだった。
「アリサ、いい加減にしなさい。マイヤーさんはベストを尽くしたのよ」
母親であるらしいもう一人の乗客、先ほどの女医がアリサをたしなめた。
「あれでベスト?」
少女がグレッグを不信の目で睨む。
「ははあ、教えてないんだな、グレッグ。プライドが高くてええ格好しいのあんたらしいよ」
アンディーがグレッグとアリサを交互に見比べて笑った。
「何でグレッグがあんな戦い方をせざるをえなかったか、教えよう」
「止せよ、アンディー」
余計な事だ、とグレッグは思った。
「グレッグの戦車は砲塔を自動化してない。走行系もだ。大砲を撃つには足を停めて、奴が砲塔に上がるしかなかった」
瞬間、少女の顔にさっと影がさした。グレッグを張り飛ばした右手にちらりと目を落として、そのままうなだれる。
「そんなハンデを負って戦ってたなんて、知らなかった」
アンディーの説明だけで理解した様子を見ると、戦車のことにはそれなりに詳しいらしい。そう思ってみれば、着ているツナギも間に合わせではなく、体に合ったものを選んで身に着けているようだ。
「同情なんぞ要らん」
アンディーにまた借りができてしまったな、とグレッグはこの成り行きを悔やんだ。
「……アリサ・スチュアートです」
それだけ言うと、アリサはわずかにグレッグから視線を足元にずらしたまま、右手を差し伸べてきた。
「気にしないでくれ、みんな貧乏が悪いのさ。グレッグ・マイヤーだ、よろしくな」
軽く交わされた握手の感触はぎこちなく、打ち解けないものだった。アリサはそのまま一礼すると焚き火から離れ、アルバトロスのキャビンに戻って寝てしまった。
火が消えかけたのでグレッグはもう二本、粗朶を追加した。何気なく女医の方を見る。
おそらく四十代に入ったあたり。娘とは似ない茶色の髪と目の色。やや面長の、整った知的な容貌だ。
サマンサ・リー・スチュアート。女医はそう名乗った。東部のずっと遠くの町で医学研究に携わっていたと言う。パインブリッジより北の大都市、ロングフォードで開業するために、アンディーの車をチャーターしたという話だった。
この時代にあれだけの縫合の腕を見せる医師となれば、ただ者である筈はない。何か裏がありそうだぞ、とグレッグの勘が告げている。だが、それが何なのかはっきりしないことにわずかな不安と苛立ちを覚えた。
「アンディーの傷はどのくらいかかりますか?」
「二週間、といいたいところだけど。カプセルも有るからもっと早いわね」
横合いからアンディーが加わって来た。
「カプセルといえばな、グレッグ。先生から面白い話を聞いたぜ」
「何だ?」
アンディーのほうへ向き直る。
「サイバネティックっているだろ? 生き物の体に機銃とか大砲とかのくっついた、変な奴」
「ああ。ロードガンナーなんかがそうだっけな」
「何であんなモンスターが生まれたか、知ってるか?」
「いや?」
「ナノマシンってあるよな。回復カプセルや、
――そんな物騒なものをそこらに捨てたのか。
「それで?」
「そいつが生き物の死骸や放棄された火器を取り込んで、融合させる。環境に適応していくのに有利な組み合わせは、その後もナノマシン群体の中で情報が保存され、反復コピーされると言うわけさ」
「なるほど。で、その群体ってのは今でもその辺にいるのか?」
「DNAブロブは見たこと有るかしら。あれがそのなれの果てよ」
サマンサが引き取って問いに答えた。
「情報の不完全なコピーが蓄積して有用な形質を発現できなくなったようで、今ではただ生き物といわず機械といわず溶かして取り込んでしまうだけのモンスターになってるみたいだけど」
何にしても回復カプセルにそんな親戚がいたとは初耳だ。グレッグは思わずこれまで飲みこんだカプセルの数を数えたいような不安に駆られた。
もしやスチュアート医師は何かその類の危険な研究に手を染めて、以前いた都市にいられなくなったのではないか。
夜もふけ、それぞれがキャビンに戻った。グレッグは一人、ファブニールの操縦席で寝た。夢の中でブロブに取りこまれてファブニールと融合したが、夢を見ている間はどうと言う事もなく、むしろ自分の手足のように走り回って主砲を撃つファブニールに、ひどく満足だった。
翌朝――
グレッグはファブニールのハッチから這い出して、車体の陰で吐いた。
「何て夢を見ちまったんだ」
目覚めてすっきりした頭にはそれは悪夢でしかない。日の光の下では、人は昏い妄想に安住できないのだ。
夢の中でファブニールの車体に融けこんでいた腕が、まだそこにはっきりした形で実在している事を確かめるように両手をこすり合わせていると、後から声がした。
「おはようございます、グレッグさん」
アリサ・スチュアートだった。
「さん付けは要らん。おはよう、出発かい?」
「ええ、アルバトロスはママが操縦します。アンドリュー……」
「あいつもアンディーでいいぜ」
「……アンディーさんは当分、操縦出来ませんから」
アンディーの奴、運賃を値切られそうだな、とグレッグは苦笑した。今ごろは相変わらず毛布を腰に巻いて、各種機器の使い方を説明している事だろう。
「よし、出発しよう。アルバトロスが先行してくれるよう、お袋さんに伝えてくれ」
歩み去る彼女の後姿に、グレッグは行方知れずの娘リサの姿を重ねて見てしまった。
(アリサ、か)
名前も似ている。あと十年も経てばあのくらいの背格好の、美しい娘に育った筈だ。胸をかきむしられる思いだった。
二台の車は再び砂煙を巻き上げて「ロング・シックス」を目指した。アルバトロスの後方五十メートル程を、ファブニールが追走する。
ニューサウスキャニオンをまたぐ、その巨大な橋梁まで二キロの地点にさしかかった時、ファブニールの車体後部に着弾の衝撃が伝わった。少し遅れて、くぐもった発射音。
砲塔上面の車長用ペリスコープを通してカメラで後方を観る。
「『地獄猫』だ」グレッグはうめいた。
斜め後方一五〇〇、戦車とは思えない高速でファブニールの側面へ廻りこみを始める四角張った砲塔の
「スチュアート先生。やっぱり来たぜ、『地獄猫』だ。俺がここで牽制するから、アルバトロスは先に橋を渡ってくれ」
「わかりました、気をつけて……えっ? 何、ちょっと!?」
混乱した気配の後、静かな声がヘッドセットから流れ出した。
「すみません、アリサがそっちへ行きました。お願いします」
「何だと!!」
グレッグの声は悲鳴に近かった。
ハッチを開けてアルバトロスのほうを見ると、こちらへ駆けてくる白いツナギ姿が視界に飛び込んできた。アリサだ。なかなかの俊足だった。
側面から撃ちかけてくる「地獄猫」の火線に対してファブニールを斜めに位置させるように旋回しながら、グレッグはハッチから飛び込んで来たアリサをやっとのことで抱きとめた。
「馬鹿野郎! 何のつもりだ」
「お願い、私にこの戦車を操縦させて」
真顔でそう言った。
「……本気か?」
「昨日のお詫びをしたいの。戦車の操縦は習った事があるわ。あなたは射撃に専念して。二人で動かせば機動戦が出来る」
「そううまく行けばいいがな」
操縦席の後から掻き口説くアリサにグレッグは半信半疑だったが、自分のヘッドセットをはずしてアリサに手渡した。
「やってみるか……これを着けろ、車内通話に必要だ。俺は砲塔に上がる」
操縦席からアリサが叫んだ。
「きっと勝てるわ」
少女の話し方が朝と変わっていることにグレッグは気がついた。彼女の中で何かが吹っ切れたに違いない。
砲塔に上がって砲手用のヘッドセットを着けなおす。ファブニールはもう巡航速度に達していた。「地獄猫」は七百メートルくらいの所ををうろうろしている。
「アリサ、増速しろ。奴の頭を押さえる。アルバトロスに近づけるな」
「了解」
小娘の余技と決め込んでいたグレッグだが、内心舌を巻いていた。アリサの操縦は巧いし、的確だ。旋回の半径も最小限で、角度もどんぴしゃりだった。
グレッグ自身より巧いかもしれない。少し癪だったが、その分砲撃もうまく行く筈だ。
「砲塔、六時。『地獄猫』との相対速度を保て。よし、上手いぞ」
第一射。
だが「地獄猫」は急ブレーキと旋回を組み合わせた巧みな動きで、グレッグの必殺の偏差射撃をかわした。
「くそっ、何て奴だ。あのままの速度で走ってれば絶対当たってた」
「一度戦ってるから、こちらの癖も読まれてるのかも。発射タイミングとか、照準の調整時間とか」
「なるほど、あまり考えたくはないが高度なプログラムを積んだコンピューターで動いてればありえん事じゃないな」
だとすると長時間になるほど、何度も砲撃するほど、こちらが不利になるという事だ。
どうするか。思いつく答えはひとつ。グレッグは通信機でアルバトロス号を呼び出した。
「スチュアート先生、橋には着いたか?」
「あと少しよ」
上出来だ。
「橋を渡りきったら連絡をくれ」
「了解、アリサは?」
「無事だ。たいしたもんだよ、あんたの娘は。どこであんな操縦技術を覚えたんだ?」
「東部に居たとき、少しね」
グレッグはヘッドセットを通じてアリサに説明した。
「結局、待ち伏せしかない。だが昨日のようなやり方じゃ避けられてしまうだろう。どうしてもあいつが直進しつづけるしかないようにしてやるんだ」
「……橋を渡らせるのね?」
「察しがいいな。そういう事だ。だが橋も壊しちまったら俺も身の破滅だ。相当に―」
打ち合わせたわけでもないのにアリサが続きを引き取った。
「危ない橋を……渡る事になる?」
「その通り!」
ファブニールの車内に二人の笑い声が響いた。
とりあえず、「地獄猫」はファブニールを当面の目標にしたらしい。時々主砲で撃ち掛けつつ、こちらの主砲を警戒してか一定距離を保って追いすがってくる。
「頭のいい奴だ。だがそれが敗因になる」
ヘッドセットにスチュアート医師の声が飛び込んできた。
「こちらアルバトロス。『ロング・シックス』を通過完了」
「了解、後は任せろ」
ここからが本番だ。
「ねえ、グレッグ」
アリサが話しかけてきた。
「何だ?」
「昨日最初に戦ったとき、どうして倒せなかったのかしら」
「いい質問だ。俺もそいつが気になっていた。何故かな」
「さっきアルバトロスを降りて走ってる時、丁度あいつが小さな斜面を降りるのを見たのよ。砲塔がオープントップだったわ。人影のようなものがその中に見えたの」
「いい目をしてるんだな、一kmはあった筈だぞ。だが……人影だと?」
「うん。ただ、あれは死体なんじゃないかしら」
「ふうむ……もしそうなら、あいつはもともと有人車輌だった可能性があるわけか。とすると、奴のコントロールシステムは砲塔の中かもしれん。それなら何とか納得がいく」
「砲塔を榴弾で狙ってみたらどうかしら」
成る程、とグレッグは顎に手を当てた。橋に傷をつける恐れもあるが、交戦が長引くよりいいかもしれない。
ファブニールは最大戦速で走りつづけた。オーバーヒート寸前だ。ようやく橋に辿り着くと、ラジエーターの水温は限界近くまで上昇していた。
「よく持ったもんだ」
百八十度ターンして、バックで橋に入っていく。高さ五十メートルの橋の上から谷底を見ると目もくらまんばかりだった。落ちたら最後、戦車ごと地獄行きだ。遺体を引き上げる事でさえ難しいだろう。
「よし、そのままゆっくりだ。橋から落ちるな」
橋の中ほどまで来た時、「地獄猫」が橋のたもとに現れた。目の前の地形に戸惑ったように、小さく行きつ戻りつを繰り返す。
「よし、増速しろ。奴を振り切ると見せる。ただし慎重にやれよ」
「私だって、落ちるのはイヤだわ」
アリサが笑った。
(さあ来い、「地獄猫戦車」。お前の獲物だ。来なけりゃ、俺は逃げちまうぞ。どんな理由でお前が戦ってるか解らんが、まっすぐバックする事しか出来ない敵を取り逃がす気はないんだろう?)
グレッグは口の中で小さくささやきつづけた。相手に聞こえるわけもないが、そうしていたい気分だった。
「来いよ、猫ちゃん」
口に出してそう言った時、「地獄猫」はしびれを切らしたようにファブニールの後を追って橋を渡り始めた。
「地獄猫」が主砲を撃ち、前面装甲に衝撃が加わる。何かの部品が地はじけ飛んで地面に落ちた気配。
「調子に乗りやがって!」
ここまでの近距離となるといかにファブニールの装甲が厚いといっても、七十五ミリ級の徹甲弾を受けつづけるのはあまり気持ちの良い事ではない。二発、三発と腹に響く金属音を立てて砲塔前面や正面装甲に殺到する砲弾の衝撃に、グレッグは歯軋りをしながら耐える。
「地獄猫」は丁度、先ほどまでファブニールがいた辺りにさしかかる所だ。ここまでおびき出せばいかに「地獄猫」でも、こちらの射撃をかわす事は出来まい。
そして、ファブニールが炎を吐いた。主砲から放たれた八十八ミリ榴弾が「地獄猫」の砲塔上部を包むように炸裂し、俊足の魔獣はついに息絶えた。
「ロング・シックス」の橋梁上に、砲塔内の可燃性物質が燃える煙がしばらくの間、黒くたなびきつづけていた。
「よう、首尾はどうだ?」
アルバトロス号の客室では、アンディーが太腿の包帯を取り替えられていた。
「あのままじゃ橋が通れないからな、こっち側まで牽引してきた」
「それで?」
「ハンターの亡霊だったのさ、あいつは」
地獄猫の砲塔には黒焦げのミイラが乗っていた。装備しているものの形式からすると、少なくとも二十年以上前のハンターの遺体だ。多分どこかの村か町を守って戦っているときに、傷を負って死んだのだろう。
「コンピューターに、ごく短いプログラムが書きこまれていた。あった。近くを通る一定以上の大きさの物を撃破するように組まれたものだったらしい。その命令を守って、今まで動き続けて来たんだろう」
「執念かねえ」
「そんなとこだな」
「で、どうする?」
アンディーが尋ねたが、その答えは既に用意済みだった。
「通信機が無傷だったからな、バッテリーを取り替えて、フォックストロット回線を救難信号発信モードにセットしてきた。アリサが殆どやってくれたよ」
グレッグはスチュアート医師に向かって肩をすくめた。
「全く、たいした娘さんだ」
パインブリッジに向かってアルバトロスとともに走るファブニールの中で、グレッグはひどく感傷的な気分だった。
あれは俺だ。俺自身の姿だ。終わりの無い戦いに、衰え行く体に鞭打ち挑みつづけるハンターのなれの果て。
戦いに敗れて息絶えるまで、止まる事を許されない鉄の獣。それは、そのままグレッグとファブニールの姿に思えた。
だが、「地獄猫」は程なく新たな旅の始まりを迎えるだろう。手付かずの戦車が放置されている事をハンター達に知らせるメッセージを、通信機にセットしてきたのだから。バッテリーが尽きる一ヶ月後まで、それは虚空へと発信され続ける筈だ。その事を告げたとき、アンディーは言った。
「『かわいい子猫です、可愛がってあげて下さい』ってとこだな。でも悪党に拾われたらどうするんだ?」
グレッグは片目をつぶって答えた。
「そんな事は元の飼い主が許さないさ。今でも一緒にいるんだから」
誰も取りに来なければ、「地獄猫」はあのハンターの墓標となって朽ち果てるだろう。ハンターにとってこれ以上の弔いはあるまい。だが、そんな感傷を吹き飛ばすように砲塔の上からアリサの叫び声がした。
「見えたわ、パインブリッジよ!」
ファブニールのエンジン駆動音が、その声に応えて高らかに歌うように響いた。