「……??」
気が付いたら口が動かなくなっていた。何を言ってるか分からないと思うが俺もわからない。いやほんとに。
「…………!」
半ばパニックになり周りに助けを求めようと周りを見るが、誰もいない上に何故か世界が巨大化していた。意味がわからない。
もう俺は完璧にパニックだった。
「ーー!」
〈ドテッ〉
「ーーーー!!」
助けを求めて走り出そうとすれば、何故かバランスが取れず倒れてしまった。
身体に走る鈍痛に視界が歪み、喉から声にならない音が響く。暫くしてから顔を上げ、ふと横を見ればガラスで出来た扉があった。そしてその向こう側からこちらを覗く左目から左側頭部の欠け、口や目から血を流す幼い女の子を見たところで俺は意識を失った。
幼女のおばけを見て意識を失ってから2ヶ月ほどたった。どうやら自分のいるのはどこかの廃病院らしい。そしてこの場には、俺以外には誰もいないようだ。え?幼女?悪いねアレは俺だったよ…。
意味わからない?安心して欲しい俺もだ。今わかることは何故か幼女のお化けになって廃病院にいるということだけである。
2ヶ月間で色々試して見たが、分かったことは廃病院からは出られない事、俺以外この場所にはいないこと、この2つと、あとなんか左手もなかったことに気づいたくらいだ。ついでに言えば残った右手は何かを握りしめたまま開かないので実質今俺に手はない…。
だがいいことがなかった訳でもない。どうやらここは心霊スポットとして有名なようで、肝試しとしてまれに人が訪れるのだ。今俺は彼らに助けてもらおうと必死に接触を図っている。まぁお化けで助けてもらうって言ったら成仏させられそうだが、そこはいい感じにやって生きたい(誤字に在らず)。
とりあえずコミュニケーションに飢えているので今はそれさえできればなんでもいいと言うのもぶっちゃけあったりする。
まぁ、どうやら彼らに俺は見えないようなので文字を書いたり服を引っ張ったりものを動かしたりしている。大概彼らはパニックになって走り去っていくので方向性が間違っている気もしないでもないが、何も起こらなかったら本当に誰も来なくなりそうなので俺も必死なのだ。
そうなことを繰り返していたらある時気づいたのだが、俺の服がグレードアップされていた。最初は病院の患者の服の超ボロボロ版だったのが普通の子供用の病院の服になり、先日ついにボロボロの私服に変わった。ちなみにフード付きっぽい。うん、俺もよく分からない。
だけど驚かした後に多く変化が起きることから驚かす事が関係していると思う。断言できないのは何も無い時にも変化が起きることがあるからだ。服は驚かした時に変わったが、よく観察すれば肌の傷が少しずつなくなったり、左でが伸びていたりする。確認してないが多分左側頭部も治ってきているんだろう。
え?確認しない理由?グロイからだよ!
む、どうやら今日も肝試しに来た人がいるようだ。最近何故か増えてきているので嬉しい限りである。
今回の人の中に見える人はいないかなー。