閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

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小型船舶操縦士免許:某農業建築なんでもござれのアイドルグループのメンバーが取得したことでも有名な船舶操縦資格です。
一夏が今回習得しようとしますが本来であればこの時点で満15歳である一夏は年齢制限に弾かれるので習得資格がありません。
ですが、この世界では年齢制限が緩くなっており満15歳でも一級小型船舶操縦士免許の習得が可能となっています。

深海海底鉄道:トラック諸島周辺など小島が多い海域はこの鉄道によって結ばれています。
移動にかかる時間は長いですが飛行機より格安でのんびりした旅に適しており、加えて本数が多いためこちらを好んで利用する人も多いです。
扱いとしては「地下鉄」に区分されています。

小説『ガンダムSEED 白き流星の軌跡』:紅乃 晴@小説アカ様が投稿している二次創作小説です。今作の中では書籍化された小説として登場し、何人かの登場人物に大きな影響を与えるキーアイテムとなります。
本来であればこの話を投稿する前に許可を取るべきだったのですが、私としたことがどの話で最初に取り扱ったのかを忘れてしまうというミスを犯してしまい、投稿後に正式に作品名を追加する形となってしまいました。(それ以前は作品名を書いていませんでした)ここでお詫びさせていただきます。
当該作品へのリンクはこちらとなっております
https://syosetu.org/novel/183599/


【8】水底の楽園 -深海図書館-

*国見島鎮守府*

 

ルウ「え?探している本が見つからない?」

 

俺は今日は本を探しに図書館に足を運んだのだが、目当ての本が見当たらなかったことをルウさんに伝えた。

 

ルウ「『小型船舶操縦免許取得マニュアル』か・・・確かにここの図書館では取り扱っていないね。しかしなんでこんな本を?」

 

一夏「ここでお世話になっている以上、台船の一隻でも操縦できるようになってもっと役に立ちたいと思って。」

 

ルウ「う~ん、あなたはあくまでゲストなんだけどね・・・。でも、その心意気や良し!確かその本は「深海図書館」にはあったはずだから・・・。」

 

一夏「深海図書館??」

 

ルウ「かなり離れているけど鉄道があるからそこまで時間はかからない場所にあるよ。ちょうど私も借りていた本を返しに行こうかと思ってたから案内しましょう。」

 

それで俺はルウさんと一緒にその深海図書館に出かけることにした。

 

なお、今日は火逐さんは惑星ネザーに出張中で不在である。向こうの惑星で行われる観艦式に賓客として招かれているのだとか。

 

・・・

 

一夏「あの・・・。」

 

ルウ「何?」

 

一夏「このエレベーター、何時まで下り続けるんですか?」

 

ルウ「直通の高速エレベーターだけど何せ駅はかなり下にあるからもう少しかかるかな?」

 

鎮守府にあるエレベーターで地下に降りた後少し歩いてたどり着いたエレベーターホールで深海鉄道の駅への直通高速エレベーターに乗り込んだは良かったが、結構な時間このエレベーターはノンストップで下り続けている。

 

カンカンカンカンカンカンカンカン!

 

急にアラーム音のような音が鳴りだし俺はびっくりした。

 

一夏「このアラーム音は!?」

 

ルウ「心配無用。これから減速を開始するという合図よ。万一に備えて手すりにつかまっておくようにね。」

 

少し間をおいてエレベーターの速度がどんどん落ちていき、それに合わせて俺たちの体は慣性で急激に重くなったように感じた。

 

チーン

 

エレベーターが完全に停止して小気味良いチャイムが鳴るとエレベーターの扉が開いた。

 

ざざぁ・・・

 

一夏「・・・え?」

 

俺は眼前の光景に絶句した。

 

岩場むきだしの壁ということを除けば普通に明るい大きな地下鉄の駅のような駅である。

 

・・・階段を少し下ったら直ぐに水場(魚も泳いでいる)になっていて車両が完全に水没している事が致命的な違いだが・・・。

 

ルウ「さて、「深海図書館」は「ソロモン第六海底都市駅方面行き」か「ホニアラ国際空港北海底口駅方面行き」だから・・・。」

 

一夏「ちょっと待ってくれ!!水没しているじゃないか!!」

 

ルウ「ああそうか説明していなかったか。あと迷惑になるから大声を出さないで。」

 

一夏「あ・・・すみません・・・。」

 

ルウ「ここは「深海海底鉄道」の「トラック諸島国見島南海底口駅」。ここから南に向かうと途中に「深海図書館前駅」があるの。で、この深海海底鉄道というのは読んで字の如く、「海底を走る鉄道」なのよね。」

 

一夏「か、海底を・・・。」

 

ルウ「エレベーターの中に海水が入るといろいろと面倒くさいから地上に繋がる駅はどこも加圧されていてある程度水位が下がっているけどそれ以外は原則海の中ね。でも心配無用。この深海の海水は少し特殊でね、普通に息ができるのよ。」

 

一夏「・・・へ?」

 

ルウ「こればかりは口で説明するより実際に体感してもらった方が早いからね。と、言うわけで・・・」

 

ガシッ!

 

一夏「え?ちょ・・・!?」

 

ルウ「入ってみればわかります。」

 

ザブザブ・・・

 

一夏「・・・・・・!え?本当だ、息ができる・・・?」

 

ルウ「声も通るから普通に会話もできるよ。」

 

一夏「・・・意外だ。」

 

ルウ「さて、そろそろ出発時刻だから早いところ乗車しますよ?」

 

・・・

 

ガタンゴトン・・・

 

電車の中も呼吸ができる不思議な海水で満たされていて、なんとも不思議な光景だった。加えて・・・。

 

ル級「・・・(うとうと)」

 

イムヤ&いろは「・・・(イムヤのスマホ画面を二人で見ている)」

 

瑞鳳(艦これ)「・・・(読書中)」

 

北方棲姫「しゅっしゅっほっぽっ♪」

 

港湾棲姫「・・・(窓の外を見ている)」

 

ロドニー「・・・(音楽を聴いている)」

 

艦娘や深海棲艦といった人たちもそれなりに乗り合わせている。

 

雰囲気としては田舎のローカル線に近いらしく、加えて平日昼前だったので車内は空いていたが、とても平和な光景が広がっていた。

 

まさに「楽園は深海にあった」と形容できるだろう。

 

おまけに本来光が届かないほどの深海のはずなのに外は普通に薄ら明るいのだ。

 

昔は真っ暗だったらしいが、流石に不便だという理由から深海棲艦が海上の光が海底まで届くように色々とやったらしい。

 

深海棲艦の技術力、恐るべし。(技術者系の艦娘も一枚噛んでいるのだが)

 

一夏「あ・・・。」

 

ふと窓の外を見るとレ級がサメを追い回していた。サメが涙目だ・・・。

 

ルウ「あーでゃでゃ、まぁたやってるよ・・・。」

 

どうやらさほど珍しい事ではないらしい。

 

サメを涙目にできるレ級恐るべし・・・。流石は『重雷装航空戦艦』の異名を持つだけのことはある・・・。

 

俺はそう思いながら、二週間前に薦められて購入した、『類稀な操縦技術で人型兵器が主流化しつつある戦場を戦闘機で戦い抜き伝説となったスーパーエース』の戦いの軌跡を描いた小説『ガンダムSEED 白き流星の軌跡』を読み耽り始めた。

 

因みに、この小説を薦めてくれたのはロングアイランドさんだ。

 

曰く、「幽霊さんもついつい時間を忘れて読み耽っちゃうの~。一夏君も読んでみるの~。」とのことだった。

 

そして、その凄さに引き込まれ、すでに同じ本を三回も読んでいた。早く第二巻でないかなぁ?

 

車内アナウンス『次は 「深海図書館前」 「深海図書館前」 お出口は右側に変わります 「モートロック東西線」は お乗り換えです Next station is "Shinkai library".Please change here for the "MortLock East West Line".』

 

どうやら次の駅が深海図書館前・・・目的地のようだ。

 

何名かは降車準備を始めている。

 

さて、俺も準備するか・・・。

 

・・・

 

・・・・・・

 

一夏「ほえ~・・・。」

 

降車した後、眼前に現れた建物に俺は感嘆した。

 

デザインこそ地味だが非常に大きな建物だ。

 

そして、中に入って俺は更に驚嘆した。

 

天井の一部はガラス張りのドームになっていて、本棚は水の中というわけで高い位置でも泳いで行ける分非常に高い位置まで本棚がそびえたっている。

 

艦娘、深海棲艦、果ては普通の人間も多数いて、思い思いに本を探したり読み耽ったりしているなど、そこには種族や性別の差など毛ほどもなかった。

 

本当に、この世界を見ていると自分がいた世界がどれだけ異常かがいやというほどわかってしまう。

 

一夏(って、そういうことは考えたって仕方がないか・・・。)

 

世界が違う以上常識だって違うのだからそういうことをうだうだ考えても気が滅入るだけだ。

 

一夏「えっと、すみません。」

 

司書のヲ級「どうしました?」

 

一夏「この本を探しているのですが。」

 

司書のヲ級「この本なら『F-4-2』の本棚にあります。」

 

一夏「ありがとうございます。」

 

・・・

 

・・・・・・

 

何事もなく本は見つかり、何事もなく借りることができて、そして何事もなく外食を食べて何事もなく鎮守府に帰ってきた。

 

向こうだったら本一冊借りるだけでも相当神経をすり減らしただろうから、逆に落ち着かないというのもあった。

 

・・・だが、借りた本を元に勉強して、講習を受け、試験を受け、そして操縦士免許を取得したころにはその落ち着かなさも何時しか感じなくなっていた。




深海棲艦の皆さん:この世界線では人類と深海棲艦は友好関係を結んでいます。深海棲艦は人間社会に違和感なく溶け込んでおり、中には種族を超えて結婚している者もいます。
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