閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

27 / 74
皆さん、大変お待たせしました。

急に訪れた真夏日の直射日光にやられて熱中症になりかけたり、暑すぎて眠れなくなるなど惨憺たる目に遭ったりしましたが、何とか投稿に漕ぎ着けました。


第一章 再会と始まり
【23】元の世界への帰還 -Return-


*天見島 簡易ワープゲートルーム*

 

帰還当日、俺は同行するルウさんと火逐さん、そして見送りに来た大勢の人たちと共に自分の元居た世界に座標を合わせられたワープゲートの前に居た。

 

皆からは餞別として色々なものを贈られたのは少し驚いたが・・・。

 

・・・

 

一夏「デシルさん?これって一体?」

 

デシル「ナイトメアダブルプラスと同じデザインのレーザーガンポッドだ。一応万一に備えて撃てるようになってるが、まぁ部屋に飾っておくためだな。バッテリーパックを外しておけば撃てないから普段は外しておけよ。」

 

一夏「は、はぁ・・・。ありがとうございます。」

 

・・・

 

長門(アズレン)「この鎮守府の皆の想いの力を込めた軍刀じゃ。お主はこの先も何かと苦難に突き当たるだろうが、この軍刀がお主を守ってくれるじゃろう。」

 

一夏「え、はい。ありがとうございます・・・、えっと・・・この刀って銘とかあるんですか?」

 

長門(艦これ)「ああ、あるぞ。その軍刀は「靖国刀」という特別な軍刀で、一つ一つに特別な銘がある。それの銘は「重桜(かさねざくら)」、重桜という組織名の元となった神木「重桜」と同じ文字面の名前だ。」

 

一夏「えっと、そんなすごいもの貰っていいんですか?」

 

陸奥(艦これ)「別段問題ないわよ?だって、今でも少数だけど作られ続けているからね。」

 

一夏「そ、そうなんですか・・・。」

 

・・・

 

そのほかにもなんやかんやあった。

 

エンタープライズさんからは農園で栽培されている野菜や果物の種をいくつか貰ったし、ロングアイランドさんは態々小説の最新刊を俺用に予約してくれていた。

 

ピンク色の熊のぬいぐるみが「これ、お前にやるよ」と言って妙にずっしりとした金属のキューブをくれたけど、これは何に使うのだろうか?

 

なかでも、一番驚いたのは・・・。

 

ローン「一夏くーん、最後にお別れのハグハグ~。」

 

一夏「え!?あ、えっと・・・。」

 

ローン「遠慮しないで~ハグハグ~ハグハ(ガシッ)・・・?」

 

グラーフ・ツェッペリン(アズレン)のエターナルフェニックス「こら、汝の抱擁は加減が効かぬからダメだ。」

 

ローン「ハグハグ~!(涙目)」(ズルズル・・・)

 

一夏「あ、あははは・・・。」

 

ルウさん曰く、かつてローンさんは人格に大きな問題を抱えていて、長らく知人のファレグさんという人に再教育してもらっていたらしい。

 

今でこそ別人かと言われるほどに安定しているけど、昔はひとたび暴走すると手が付けられないバケモノだったとか・・・。

 

・・・

 

一夏「なんというか・・・ありがとう・・・!」

 

暖かな見送りに俺は思わず涙を流していた。

 

霧島(艦これ)「まぁまぁ。別に今生の別れというわけではないですし、もしかしたら私たちの方がそちらにお邪魔することもあるかもしれませんし。では提督。」

 

霧島さんはそう言ってルウさん・・・16才の姿になったルウさんの方を向いた。

 

ルウ(16才の姿)「ええ、それでは私たちが休暇中の間、私たちの持つ権限を委譲します。指揮と交渉は霧島に、艦隊総旗艦は長門に、航空隊指揮は赤城に、経理と交易は明石に、それぞれの決定権限を委譲します。」

 

霧島「お任せを!艦隊の頭脳として、任務を全うして見せます!」

 

長門(艦これ)「ああ、セイレーンの目論見は未だ不明だが、我々の庭で好き放題はさせないさ!」

 

火逐(16才の姿)「あまり気負わないでよ。皆の手に余るような異常事態が発生したら私達も力を貸すから。」

 

ルウ「さて、それでは行こうか。」

 

一夏「・・・はい!」

 

そして俺たちは緑色の光の壁・・・エイリアンワープゲート・・・を通って、俺の世界へと飛び立った・・・。

 

・・・

 

・・・・・・

 

引き込まれるような感覚が消え、目の前にはどんよりした空と海が現れた・・・。

 

一夏「ああ、この感じ・・・戻ってきたな・・・。」

 

ルウ「ここがそうなのか・・・。」

 

火逐「なんというか、どことなく陰気臭い空気ね・・・。」

 

二人はこの世界の空気を肌で感じて、少し戸惑ったような表情を浮かべていた。

 

一夏「ところで、ここはどこですか?」

 

ルウ「いきなり人口密集地に出るのはトラブルの元になるから日本に近い無人島を選んで転送先に設定したのよ。」

 

一夏「え?この世界の地図を知っているんですか?」

 

火逐「大筋では私たちの世界と同じだし、スキャンしたときに地図を作っておいたのよ。」

 

一夏「そうだったんですk・・・」

 

ピロピロピロピロ!!!!

 

突然俺の荷物の中に放り込まれていた俺のスマホがメールの着信音をけたたましく鳴らしだした。

 

一夏「え!?メール!?」

 

火逐「今までこちらのサーバに溜まっていたメールが届きだしたみたいね。」

 

一夏「うわ!?ちょ・・・多すぎる・・・!」

 

相当量のメールが溜まっていたらしく、読もうとしてもその前に次のメールが次々と着信する。

 

ルウ「・・・落ち着くまで待つしかないね・・・。」

 

一夏「・・・ですね。」

 

・・・

 

・・・・・・

 

数分程経過して、ようやく最後のメールの着信が終わり、俺はそれからメールを最初から一件ずつ確認していった・・・。

 

--いっくんへ。いっくんを殺そうとした奴らは私たちが潰したよ。だから早く帰ってきて。--束

 

--一夏、ニュースを見たときは私も驚いた。どうか無事でいてくれ。--箒

 

--お兄ちゃん、早く帰ってきて。私、お兄ちゃんが居ないと寂しい。--マドカ

 

--一夏、お前の危機に気づけず助けに行かなかった、こんなに不甲斐無い姉で本当に済まない。頼むから早く帰ってきてくれ。私を一人にしないでくれ。--千冬

 

--生きているって信じてるから、早く帰ってきて。--鈴音

 

--どうか生きていて。貴方が居ない世界なんて虚しすぎる。--アン

 

・・・

 

どれもこれも似たり寄ったりで、最近の物になるにつれてどんどん暗いものになっていく。

 

トサ「コーン・・・。」

 

ルウ「・・・こりゃ重傷ね・・・それだけあなたの存在が大きかったってことか・・・。」

 

ピロピロピロピロ!!!!

 

最後のメールを読み終えた後、急に新しい着信が入った。

 

火逐「今発信されたものみたいね・・・?」

 

メールの送り主はマドカで、本文を見るとみんなが目を見開いた。

 

--お兄ちゃんが帰ってきたような気がした。今から迎えに行くから。--マドカ

 

・・・

 

・・・・・・

 

ルウ「えぇぇぇ・・・。」

 

火逐「ナニソレ怖い・・・。」

 

一夏「昔から妙に勘が鋭いところはあったけど・・・これ鋭いってレベルじゃないような気が・・・。」

 

と・・・。

 

マドカ「・・・お兄ちゃーーーーーーーん!!!!!」

 

一夏「ええ!?マドカ!?!?」

 

マドカがIS-確か「打鉄」という日本製の量産IS-を纏ってもの凄い速度でこちらに突っ込んできた。

 

火逐「ちょっと!?あれ突っ込んでくるけど!?」

 

ルウ「対地速度が速すぎる!激突するぞ!?」

 

一夏「墜落する!?マドカ!!ゴーアラウンド!!」

 

トサ「コーン!!コーーン!!!」(特別意訳:TOGA!!TOGA!!!)

 

口々に叫んで制止しようとするが、歓喜の涙で顔をくしゃくしゃにしているマドカには通じず・・・。

 

ドシャーーン!!!

 

一夏「ウボァ!?!?」

 

トサ「ドコーーーーン!?!?」

 

ルウ&火逐「「おうわ!?!?」」

 

そのままマドカは俺に体当たりする形で不時着・・・否、墜落した・・・。

 

ルウ「や、やりやがったよ・・・。」

 

火逐「一夏さん、大丈夫ですか!?!?」

 

一夏「う~ん・・・。」

 

軽~く意識が飛びかけたよ・・・。

 

ルウ「・・・救助ヘリ出動、1、0、2・・・って無いか・・・。」

 

火逐「まったく、危ないなぁ・・・。」

 

トサ「コーン・・・。」

 

マドカ「お兄ちゃん!お兄ちゃん!!良かったやっぱり生きてた!!」

 

一夏「ああ、今度こそ死ぬかと思ったけどな・・・。」

 

マドカは相も変わらず涙で顔をくしゃくしゃにしている。

 

火逐「ハイハイ。感動の再会に水を差すようで悪いけど、まずそこから降りようね?」

 

見かねた火逐さんがマドカを打鉄ごと持ち上げて俺の上から降ろした。第一世代の中でも最初期の艦娘のパワーは伊達ではない。

 

マドカ「ふにゅう~離して~!っていうか、あんたたち誰!?」

 

一夏「あたたたたた・・・マドカ、その人たちは俺の命の恩人だよ。」

 

ルウ「私は叢雲ルウ、今あなたを持ち上げたのはパートナーの火逐よ。」

 

マドカ「え?あ、あの・・・あうぅぅ・・・。」

 

火逐「そんなに気にしないでいいわよ。そもそも私たちの方がよそ者だからね。」

 

ルウ「それはそうと、それが「IS」という物ですか。」

 

マドカ「え?」

 

一夏「二人ともこの世界の人じゃないんだよ。俺もこの1年間ずっとこの人たちの世界に居たんだ。」

 

マドカ「え?え!?えええええ!?!?」

 

ルウ「積もる話はじっくり話せるところで話すけど、どこかそういう場所あるかな?」

 

マドカ「えっと・・・じゃあ私たちの秘密基地は?別の島だけど・・・。」

 

ルウ「あー・・・、いかだを作るから少し待って。」

 

火逐「私は水上滑走できるけど、一夏さんは出来ないですから。」

 

一夏「あはは・・・台船の操船はできるけどあれ鎮守府の備品だから持ってきているわけがないし・・・。」

 

そのあと俺たちは簡単ないかだを作り、それをマドカと火逐さんに牽引してもらって別の島にある秘密基地に向かった。




ファレグさんとは:フルネームは「ファレグ・アイヴズ」。PSO2EP4で登場した魔人の異名をもつ女性で、謂わば人類の可能性の極致ともいえる存在です。
ルウにとっても、「いずれは超えたい壁」であり、時々ガチバトルをしていますが、ルウは今のところ全敗している状態です。
元々ルウ自身が決闘においては相手の流儀に合わせるタイプなのもあって、勝負が成立しないような技や能力を意図的に自己封印しているというのもありますが、それを差し引いてもルウはファレグには勝てない、勝てたとしても全く安定しないというほどの差が未だに残っています。
また、個人的な親交もあり、精神に手に負えないレベルの異常を抱えていたローンの再教育を依頼したこともあります。

ピンク色の熊のぬいぐるみ:平たく言えば、アルペジオで登場した熊のぬいぐるみのガワを纏ったキリシマ、通称:キリクマです。
アルペジオコラボにおいて霧の艦達はイベント終了後に全員回収されましたが、家具アイテムの一部という形で登場したキリクマだけは残留しました。
尤も、このキリクマはキリシマ本人ではなく、キリシマのコアから分化したサブコア、言うなればキリシマの娘の様な存在です。

ゴーアラウンドとは:航空用語で「着陸復行」「進入復行」を意味し、噛み砕いて言えば着陸中止の事です。
トサが言ったTOGA(トーガ)はテイクオフゴーアラウンド(Takeoff/Go-around)の事で、この場合は「着陸態勢解除」を意味します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。