閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

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モデルナ社製の武漢コロナワクチンの一回目を今週に接種しました。

現状針を刺したところが痛んでいる以外は別段異常はありませんし、投稿時点ではその痛みもほぼ無くなりました。

それと、前話の最後の部分が数行欠落していたので追記しておきました。


【BCO-02-6】総上陸作戦【破滅】 -IRREGULAR LIFE-

上空のウロボロスたちからの光通信を頼りに問題の航空機の墜落地点にたどり着いた調査隊だが、その周囲は森林火災が起きたとは思えないような鬱蒼とした密林だった。

 

それは航空機自体が型番すら判別不能なレベルで大破していた事もあり、上空から見てもぱっと見でどこに墜落したのか解り辛かった。

 

運よく折れた尾翼の残骸を発見できていなかったら、或いは完全にしらみつぶし状態になっていたかもしれない。

 

そこで問題の航空機の残骸と共に発見されたのは「ハザードマークが書かれた小型のドラム缶らしき容器」が多数。

 

・・・そして大部分のまるで爆散したかのように破損していた容器の中に僅かに残留していた「液体と粘液の中間としか形容出来ない緑色の謎の物体」だった。

 

この謎の物体は簡易検査の結果、「菌類の類」という事だけは解った。

 

私たちは運よく破損することなく残っていた2本の容器を調査船まで運搬する撤退組に護衛として加わり、想像するだけでウンザリする来た道を引き返した。

 

シゴ「でも、なんで墜落地点がこんなに解り辛い事になっていたんだろ?」

 

ゲーガー「森林火災が起きたとか聞いたが、とてもそうは思えないほどに鬱蒼とした密林だったな・・・。」

 

アーキテクト「でも、あの飛行機の残骸を見る限りでは本当に火災は起きていたみたいなんだよね。偶然飛行機のブラックボックスが見つかったから回収したけど、火災の熱で真っ黒こげ・・・。これじゃあ復旧は絶望的かな・・・。」

 

アーキテクトが保護容器の中に収めているブラックボックス・・・フライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーは、どちらも火災の熱で黒く変色しており、おまけに一部が熱で変形していた。

 

加えて長期間この環境に野ざらし状態だったことを鑑みると、仮に復旧できても碌な情報は得られないだろう。

 

しかし、この無惨なまでに焼け焦げたブラックボックスは、それほどまでに苛烈な火災が実際に起きていたことを証明する証拠でもあった。

 

なのに墜落地点の密林はそんなこと最初から無かったかのように他と遜色ないほどに鬱蒼としていた・・・。

 

ガイア「いくら時間が立っていたとはいえ、墜落してから数年しか経過していないのならあそこ迄元通りになるとは考えにくいんだよね。まぁ、この島の環境は普通じゃないから常識が通じないんだけどね・・・。」

 

どの道問題の容器の中身である「菌類らしき何か」の精密検査をしない事には始まらない。調査船迄引き返したらスキャナーでスキャンすればよい。

 

ガイア(・・・でも、今のうちに処分してしまった方がいいかもしれない・・・。万一この物質がこの島の異常に関与しているのだとしたら、調査船迄持ち帰るのは・・・ましてやこの島から持ち出すのは危険かもしれない・・・。)

 

この得体のしれない物質は、或いは誰の手にも渡らないまま、誰にも知られることなく消し去られるべき忌物かもしれない・・・。

 

だが、同時にこの物質を解析すればこの島で何が起きているのかの手掛かりとなるかもしれない。

 

・・・それはまさしく、飲めば最悪死に至るかもしれないと解っていながらも呷らずにはいられない甘美なる毒酒。

 

あまりにも危険すぎる、何人にも知られるべきではない、されど知れば識らずにはいられない啓蒙的真実(知るべきでない事)そのものだった・・・。

 

・・・

 

・・・・・・

 

一方上空では、未だに面倒くさい空戦が散発的だが続いていた。

 

シイム「この!!しつこいのよ!!」

 

ウロボロス「厄介な!!」

 

誘導する矢の如く突っ込んでくる鳥型生物が現れては撃墜するというキャッチボールが延々と続いているのだから溜まったものではない。

 

そうこうしているうちに、ウロボロスは調査隊の最終目的地である山の近くまで流れて来ていた。

 

ウロボロス「ふぅ、これで何度目の殲滅だ?・・・おや?あの山は確か調査隊の目的地だったはずだが・・・。」

 

山頂付近は巨大な木々が生えていて天然のドームのようになっていたが、何か所か内部の様子が辛うじてうかがえる程度の穴が空いている。

 

そのドームの中から何やら銃声のような音が聞こえてきたのでウロボロスは山にもう少し接近し、生い茂る葉のドームに集光窓の様に空いている穴から中をうかがった。

 

ウロボロス「な、何じゃと!?何が起きている!?」

 

その中の様子にウロボロスは愕然とした。

 

距離が遠く、薄暗いのではっきりとはわからないが、いくつかの信じがたい情報をハイエンドモデルの誇る高性能カメラアイは捉えていた。

 

明らかに負傷し、戦闘能力を大きく削がれた様に見えるアウレールさんやアラマキさん。

 

地に倒れ伏して微動だにしないリヴァイルさん。

 

そして何らかの存在に一撃でふっ飛ばされる万能者さん。

 

ウロボロス「信じられん・・・一体、・・・一体何をされておるのだ!?」

 

そう絶叫するウロボロスのカメラアイに正体不明の存在が暗がりの先にかすかに捉えられ、その人影が何か動いたように見えた。

 

ウロボロス「何ぃ!?!?」

 

刹那、生い茂る葉のドームの穴から一条の光線がウロボロスめがけて飛んできた。

 

咄嗟にヴォーテクスストライカーのシールドで受ける・・・が。

 

バキィッ!!!!

 

ウロボロス「ぬおおおおおおおおお!?!?」

 

その光線はシールドを一撃で貫き、更にISの絶対防御を貫通して左肩を深く抉り、更にストライカーパックの本体をも貫通して空へと消えていった。

 

ウロボロス「ば、バカな!?一撃じゃと!?」

 

体勢を何とか立て直しつつウロボロスは驚愕した。

 

ログを確認したところ、確かに絶対防御は発動していた。発動してはいたが、今の謎の攻撃はその守りを容易く貫いたのだ。

 

中和されたのか、そもそもこの手の防御フィールドを貫通するような特性を持っていたのかは不明だが、シールドエネルギーは確かに減っていた。

 

・・・ダメージに対して明らかに減少量が少なすぎるが・・・。

 

ウロボロス「おのれ・・・これ以上は無理か・・・。」

 

左肩の激痛に顔を顰めながらも冷静にダメージの確認をし、そしてこれ以上の作戦行動は無理だと判断する。

 

左腕は今の攻撃で肩が大きく抉れてしまい、そのダメージによって力なく垂れ下がったまま動かなくなっていた

 

アラートメッセージを確認すると、運動神経に相当する駆動系制御のためのケーブルが肩部分で断線していることが原因だった。

 

他にもストライカーパックの左側シールドは元々傷ついていた事もあったが真っ二つに割れて下半分は脱落、残った上半分も保持アームが損壊して辛うじて本体からぶら下がっているような状態だ。

 

加えてストライカーパック本体部分は5つ搭載された予備用バッテリーの内3つが損傷しており非常に危険な状態だった。

 

ウロボロスはストライカーパックの維持を諦め、ISからパージした。

 

切り離されたヴォーテクスストライカーは重力に従って密林へと落ちていったが、途中で爆発して粉々になってしまった。

 

ウロボロス「勝てぬ・・・!これでは救援に近づくことも叶わぬ!仮に近づけても待ち受けておるのは『死』じゃ!!」

 

たった一撃。それだけで自分と相手との間にどうすることもできない絶望的なまでの実力、性能の隔絶が存在することを察した。

 

今自分たちが飛び込んでも状況は決して好転しないばかりか足手まといにしかなれない。問題の謎の存在と相対している人達には自力でどうにかしてもらうほかない。

 

抗いようのない残酷な現実を前にウロボロスは悔やみながらも撤退を選択した。

 

ウロボロス『二人トモ 直チニ撤退セヨ 説明ハ後ダ』

 

少し離れた空域に居たティアとシイムに光通信で撤退指示を出し、ウロボロスは二人を連れて大急ぎで調査船まで撤退を開始した。

 

あの攻撃の性能が不明である以上、長距離狙撃で撃ち落とされる危険性が否定できず、加えて眼下に広がる密林に墜落しようものなら帰還は絶望的である。

 

結果、これ以上撃たれて被害が拡大する前に逃げるという結論に至ったのだ。

 

ティアとシイムは先の爆発の正体が解らなかったために一瞬意味が解らなかったが、ウロボロスの被った損害を見て即座にそれに従った。

 

一撃でウロボロスにこれほどまでのダメージを与えた存在に自分たちが勝てる見込みが限りなく薄いと察したのだ。

 

ウロボロス「・・・死んでくれるなよ。」

 

山頂で未だ脅威にさらされている仲間達に対して、ウロボロスは聞こえるはずもない激励を送りつつ、二人を連れて引き上げていった・・・。




ウロボロスもあの謎の光線を喰らい、二人を連れて撤退しました。

因みに万能者が被弾した際は装甲に焦げ跡がつく程度でしたが、ウロボロスの場合はストライカーパックがほぼ全損したのは「ウロボロスだけを狙って一発だけ放った」事が主要因と考えられます。

他にも装甲強度や攻撃との相性、ウロボロスを狙った一撃は最初の拡散攻撃と違ってより高威力だった、万能者の場合は蛮族戦士が偶然剣で弾いたものの流れ弾が当たった物故に威力が減衰していた等、いくつかのファクターが考えられます。
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