閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

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IS側の本編に戻ります。

今回はちょっと機体装備の説明があるのでちょっとゴチャゴチャして読みづらいかもしれません。


【31】不滅の黒薔薇 -Black Rose-

各々が設計をしてから2週間が過ぎた。既に束さんが興したIS企業「ホワイトラビット・カンパニー」は始動しており、ラベンダーは初製品として売り出されている。

 

高い汎用性と拡張性、カスタマイズ性を有するラベンダーは量産機でありながら「ISを自分色に染める」ことが他の量産機に比べてはるかに容易であり、値段もその多機能性に対して比較的リーズナブルであることから最初に販売された30機は瞬く間に完売してしまった。

 

量産性と低価格はトリニティ・ガード謹製の「マルチプル・ファブリケーターシステム」と、惑星クレイドルから持ち込まれた良質な材料によって実現されたものだ。

 

既に追加生産も開始されているが、俺たちの専用機の設計開発も並行しなければならない。

 

専用機は基本フレームの製作自体は完了していたために俺とアンの二機に関しては対応するパーツを後付けするだけで終わったが、残りは他にも弄る箇所があったので時間がかかってしまったが、それも今日完成した。

 

今日はその説明が行われるのだ。

 

束「まずはいっくんの一号機からね。要望通りに腰部に可変翼、脚部にミサイルポッドとブースターユニットを一体化させた可動モジュールを装備。フィンファングストライカーも巡行形態にも対応できるように手を加えておいたよ。」

 

ルウ「アンさんの二号機は両足と左肩にミサイルポッド、右肩に滑空砲を装備。また、フィンファングストライカーに追加で大口径バズーカを2基追加装備しておいた。その重武装の代償として巡行形態を持たず、重量も嵩んだ分巡行速度が犠牲になっているから単独での長距離移動は不得意。代わりにブースターの瞬間出力は引き上げたから戦闘機動は充分な性能に仕上がっているよ。」

 

アン「長距離移動をしたいときはどうするの?」

 

ルウ「別途ブースターパッケージを外付けするか、他の巡行形態を持つISかサブフライトシステムに乗せてもらうかのどちらかになるだろうね。一応単独でも随伴できないわけではないけど、間違いなく足並みが揃わないからお勧めしない。」

 

火逐「マドカさんの三号機は両足と両肩、更にストライカーにも三基セットのドラグーンを合計六基装備。フィンファングストライカーの6基も合わせて合計24基ものドラグーンを同時運用することが可能だけど、流石にそのままだとシステム側の負荷が大きいから頭部に補助モジュールを追加して不足している制御領域を補っているよ。」

 

まずはドラグーンを使う三人のブルーローズの簡単な説明がされた。自分でどういう機体にするか設計したので別に説明を聞く必要性はあまりないのだけれど、俺やアンのは兎も角ドラグーンガン積みのマドカの機体迄形に出来たのには素直に驚いた。

 

次はドラグーンを使わない鈴と箒の機体だ。

 

束「非ドラグーン版の機体の名前は「WR-IS01 ブラックローズ」。花言葉は怖い意味のものが多いけど、「永遠」「不滅」ってのもあるからこの名前にしたのよ。ドラグーンとか複雑なシステムを廃した分量産性能ではこちらの方が上かな?」

 

目の前に持ってこられた機体の大まかな外観は注文に合わせた改造を除けばブルーローズとそこまで差が無いように見える。中身が違うだけなのだから当然だが・・・。

 

束「鈴ちゃんの一号機はちょっと大変だったかな?腕部はほぼ全部新設計になっちゃったからね。機関砲の代わりに小型のシールドを取り付けて、マニピュレーターの手のひら部分に短距離ビーム砲の「WR-56X パルマ・フィオキーナ」を装備、両肩もアーマーから作り直してビームサーベルにもなるビームブーメランを2基装備したよ。あと関節部分もより人間に近い動きができるようにした分防御性能、耐久性能が犠牲になっちゃったから注意してね。」

 

ルウ「バックパックは大型のブースターパック「WR-SP02S スペリオルストライカー」を装備させておいたよ。パーツ不足でパック自体がまだ半分しか出来上がっていないけど、現時点で大出力ブースター2基と長距離レーザーガンが2門ついている。まだ調整中で砲身が動かせないから発射時には前傾姿勢を取る必要があるから注意して。」

 

鈴の機体は上半身に大きめのパーツがやや多めに使われており、若干マッシブな印象だ。格闘戦主眼、特にクロスレンジでの殴り合いを想定している分サブアームがごつくなっているのが原因だろう。脚部が元々スマートな設計なのでややアンバランスな雰囲気がある。

 

束「箒ちゃんのはこれまた難しかったかな。基礎設計は普通だけど武装の数と種類がアンちゃんのとは別の意味で多かったからね。ビームブレードと中距離用リニアガンを二つずつ装備した「WR-SP03 フライトストライカー」を一応装備したけど、まだまだ調整が必要かな?」

 

火逐「手持ち武器として葵を合計3本装備、必要に応じて使う数を変えてもいいし、予備用としてもいい。そういえば、このハルバードは何に使うの?」

 

箒の使う二号機は複数の格闘武器を備え、更に何故か大斧であるハルバードまで腰に備えている。箒曰く、「一撃が重い武器も必要になるだろうから。」とのことだ。

 

束「まぁ、とりあえず一次移行を済ませちゃおうか?後は実際に動かして少しずつ調整していくことになるからね。」

 

確かに。自分が武装を選んだとはいえ、自分にとって本当に扱いやすいか、自分に扱いきれるかは実際に動かしてみないことには解らない。

 

結局、蓋を開けてみないことにはどうしようもないのだ。

 

・・・

 

・・・・・・

 

一夏「・・・あれ?」

 

気が付くと俺は波一つない蒼海の上に立っていた。上を向くと雲一つない蒼穹の空がどこまでも広がっている。

 

??「やあ!待ってたよ!」

 

ふと声がしたので振り返ると、白いワンピースを身に着けた足まで届くほどの長さの白髪の少女が立っていた・・・。




マルチプル・ファブリケーターシステムとは:
サブノーティカシリーズに登場する、マインクラフトで言うところの工作台に相当する機械で、大雑把に説明すると「滅茶苦茶完成が早い高精度の3Dプリンタ」と言ったところでしょう。

これはそれを大型化させたもので、大型かつ複雑なパーツの集合体でも設計図の登録さえしておけば比較的短時間で組み上げることが可能です。

ただ、稼働時にそこそこ纏まった量の電力を喰うのがネックです。
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