閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

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元々この話は31話の後半部分だったのですが、前話投稿時に一話としては少し長すぎると判断して急遽二つに分けました。

・・・ちょうどよく切れる部分が他になかったのでまだ少し長いのですが・・・。


【32】綺羅星の如き白き少女 -白星-

??「やあ!待ってたよ!」

 

声のした方へ振り返ると、白いワンピースを身に着けた足まで届くほどの長さの白髪の少女が立っていた。

 

一夏「君は一体・・・?いや、君にあったのは初めてじゃないような気が・・・。」

 

どこかで会ったような、そんな不思議な感覚がしたので記憶をひっくり返して心当たりを探す。

 

数秒ほどして、思い当たるものに行きついた。

 

一夏「君はもしかして、俺のブルーローズのコアかい?」

 

??「ご名答!」

 

なにやら少々ハイテンションな所があるな・・・。それともそれほどまでに嬉しいのだろうか?

 

一夏「それはそうと、ここはどこなんだ?俺はテストのためにISを纏ったはずなのだけど?」

 

??「ここは君の精神世界だよ。本当なら私の精神世界に招待したかったんだけど・・・私にはまだ何もないから私の世界も真っ黒な何にもない所なのよね・・・。」

 

一夏「ああ・・・まぁ、追々その何かを手に入れればいいさ。誰だって最初は何もないんだから。」

 

??「ふふ、ありがと。」

 

眼前の少女は嬉しそうに言った。

 

一夏「そういえば、なんで俺を呼んだんだ?」

 

??「そうそう忘れるとこだった!・・・実はね、私に「名前」をつけてほしいんだ・・・。」

 

少女は先ほどまでのハイテンションから一転して、恥ずかしそうにもじもじしながらやや小さい声でそういった。

 

名前・・・名前・・・、いきなり言われて少し困惑したが、頼まれた以上良い名前を考えなければ・・・。

 

そう思って目をつぶって考え始めると、脳内に何かビジョンが浮かんだ。

 

こことよく似た空間に立つ、コア人格とよく似た、されど何かが決定的に違う少女が俺に語り掛けてきた・・・そのように感じた。

 

一夏「・・・白星(しらぼし)。」

 

??「へ?」

 

一夏「いや、なんかそんなビジョンが・・・。」

 

俺としても今一つ釈然としないところはあった。別に名前が悪いとかそういうことではなく、頭に何の脈絡もなしに浮かんだビジョンで出てきた名前をそのまま付けるのはどうかと思ったのだ。だが・・・。

 

??「白星・・・白星!」

 

どうやら当の本人はその名前が気に入ったようだ。

 

白星「ありがと一夏!」

 

一夏「お、おぅ・・・。」

 

気に入ったのなら何よりだけどと思ったけど、俺はそれ以上考えても仕方がないという結論に達した。

 

白星「えっと、そろそろ戻らないと皆が心配するだろうから今日はここまでだね。」

 

白星は名残惜しそうにそういった。

 

白星「また今度、その時はもう少しゆっくりと話そうね!」

 

そう白星が言ったのちに視界が静かに暗転した。

 

・・・

 

・・・・・・

 

ルウ「で、いきなり皆無反応になったから吃驚したけど、これってなんなのですか?」

 

束「十中八九、皆はISのコア人格と会話していたんだよ。ISか、或いはライダーの精神世界に入り込んでね。」

 

ルウ「・・・そういうことまでできるのか・・・。」

 

意識が戻るとルウさんが束姉さんに質問していた。この様子だと、他の皆も俺と似たり寄ったりだったのだろう。

 

一夏「所で、皆はISコアと何話した?俺は名前を付けてくれと言われたけど。」

 

鈴「同じだったわよ?」

 

アンと箒を見ると二人とも首を縦に振っていた。マドカも同じだと答えた。

 

一夏「俺は「白星」ってつけた。皆はなんて名付けた?」

 

鈴「私は「フェネクス」って名付けたわ。」

 

アン「私は「アズール」。」

 

箒「私は「神楽耶」と名付けたな。」

 

マドカ「私は「ヴェスタ」ってつけた。」

 

皆それぞれコアに名前を付けていたようだ。・・・ところで・・・。

 

改めて自分たちのISを眺めてみると、皆色や細部が変化していた。

 

鈴のブラックローズ一号機は赤地に黒のツートーンで、両手にビームシールドが展開可能な手甲が追加されたほかに脚部パーツも若干マッシブなデザインに変化している。

 

アンのブルーローズ二号機は青と水色のツートーンで、両肩のアーマーパーツがやや大型化し、内部に格納されている補助ブースターも大型化している。

 

また、元々両足と左肩に4連装が1基ずつ、計3基だったミサイルポッドも左肩のが2基セットになり、腰部のレールガンも大型化している。

 

箒のブラックローズ二号機は黒地に赤よりの桜色のツートーンで、両肩に追加で補助スラスターと大型のレーザー対艦刀が装備されている。

 

マドカのブルーローズ三号機は一番変化が少ないように見えるが、ストライカーパックのフィンファングプラットホームそのものがブースターとしての機能を獲得したようだ。

 

フィンファングを射出していなくてもそれなりの推力強化の恩恵が受けられるが、フィンファングを射出することで更に機動力を高められるらしい。

 

一番変化したのは俺のブルーローズ一号機だ。

 

白地に青のツートーンに変色し、脚部ミサイルポッドとブースターユニットは一体化し、ナイトメアダブルプラス用のアーマードパックを参考にしたようなミサイルポッドとブースターユニットの複合パーツに変化している。

 

更に背部に巡行形態時に機首になるのであろうナイトメアダブルプラスと同じデザインの機首パーツが取り付けられている。

 

ストライカーパックに至っては最早原型を留めないレベルで変化しており、フィンファング自体がプラットホームごと小型化され、装甲の中に格納されている。

 

極めつけにはご丁寧に左肩と右翼に俺用のナイトメアダブルプラスに整備班の皆が書き込んでくれた俺のパーソナルマークである「星空を飛行するデフォルメされた白いナイトメアダブルプラス」が書き込まれていた。

 

一夏「これって、ISが俺の記憶を読んだ結果なのか?」

 

束「・・・多分ね。」

 

束さんも軽く苦笑いしているあたり、これは想定外だったのだろう。

 

ISというものは本当によくわからない・・・。

 

ルウさんと火逐さんは最早笑うしかないと言わんばかりに死んだ目で乾いた笑い声をあげている。

 

・・・まぁ、別に何か問題があるというわけではないのだが・・・。

 

一夏「そういえばルウさんと火逐さんのISはどうなるんですか?」

 

俺は一つ疑問を投げかけた。

 

ルウさんは自分のを作っていると言うが火逐さんのISに関しては何も話が出て来ないのだ。

 

火逐「あー、私は自分の艤装をISに改造する方向で進めているわ。既に艤装があるから新しく作るよりもこうしたほうが早く済むと思ってね。あともう少しでコアが馴染むから、それまで待ってね。」

 

一夏「え?あれを?」

 

俺は前に何度か火逐さんの艤装を見せてもらったことがある。はっきり言って、「怪物」だ・・・。

 

ざっと上げるだけでも連装砲が4基にレーザー単装砲が2基、VLSと魚雷発射管も唸るほど装備されている。そしてその連装砲も駆逐艦が装備するような小型のものではなく、重巡洋艦クラスの大きさだ。

 

他にも多数の迎撃システムを備えており特にミサイルと魚雷はその大半を単独排除できるという鉄壁振りだ。

 

何でも火逐さんの艦種は「重駆逐艦」というものらしい。駆逐艦の設計思想をそのまま戦艦サイズまで拡張させたものが該当するらしく、言うなれば駆逐艦たちの親玉的存在だとのことだ。

 

ただ、この艤装とその元となった艦体は設計が古い上に後から何度も増改築を繰り返した弊害で防御面に不安を抱えており、現在後継となる新型艦を建造中だとのことだ。

 

なお、機能を削って量産性を持たせた量産型もあるらしい。時代遅れになりつつあるとはいえ嘗てはトリニティガードの前衛艦隊総旗艦を務めたという重駆逐艦の量産というのは敵からすれば軽く死ねるだろう。

 

いくら時代遅れとはいえ、その戦闘能力は本物なのだ。

 

・・・閑話休題。

 

ルウ「私のは一応できてはいるのよね。まだ一次移行が済んでいないけど。今持ってくるよ。」

 

そういってルウさんは別室に下がっていった。

 

一体どのような機体に仕上がったのだろうか?




「白星(しらぼし)」という名前はロドニー様の「一夏がシャアに拾われた件について」で一夏が自身のISのコアに名付けた名前をそのまま使っています。

本当は他のISコア同様に独自の名前を付けようと思ったのですが、彼女だけ他により良い名前が全然思いつけなかったので止むを得ず。

因みに名づけ時のシーンは別の作品の同じような状況のシーンを参考にしています。
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