閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者 作:ガイア・ティアマート
何分、IS側だけでもこの先イベントがビッチリ詰まっていて時間があまり進まないので。
別室から持ち込まれたルウさんのISはやはり無塗装状態だが、サイドスカートとして大型の可変翼を有し、更に肩アーマーとサイドスカートに取り付けられたブースターの中にフォトンドライブが1基ずつ、更に背中にも1基の合計5基が備わっていた。
要はあの時見せてくれた自分自身用ISの設計案をほぼそのまま完成させた感じだ。
一方でレールガンが可変翼の内側に備わっていたり、両腕が全体的にマッシブな作りになっている等変更点もある。
ルウ「機体名は「WR-ISP01 ブラッディローズ」、固有の名称は「ダークアビス」。」
詳しくは知らないがルウさんは自分の機体等に一般には不吉だと言われる名前を付けたがる。
ルウ「見ての通り、機体の限界を探るためにあれやこれやとつぎ込んでいるからかなりゴテゴテしているのよね。無論重量も増えているけど、その分推力も高いから計算上はそこまで問題にはなってないけど。」
「計算上は」と付けたのは恐らく、ルウさん自身もどのような影響が出ているのかが解らないからだろう。
ルウさんにとってISというものは未知の存在であるが故に、既存の常識を元に出した計算結果があまり信用できないのだろう。
ルウ「結局、動かしてみないことには解らないのよね。さっさと一次移行を済ませてしまおう。」
そういってルウさんは自身専用のIS「ダークアビス」の一次移行を始めた。
するとダークアビスは黒地に赤、発光箇所が赤紫というカラーリングに変色した。
十数秒間の沈黙ののちに一次移行は完了した。
ルウ「・・・懐かしい景色を見れた。久方ぶりに「ファルス・メモリア」を見れたよ。」
一夏「ファルス・メモリア???」
ルウ「口で説明するのは少し難しいけど、不思議な懐かしさを感じる景色だよ。地面に咲く色とりどりの小さい花、青空に広場を中心に円を描くように巡る風と雲、そして・・・。」
(嘗てラグオルのダークファルスを封じていた)大きな不思議な石碑。
・・・
・・・実はこの景色、ダークファルス復活と同時に瘴気が渦巻く地獄の如き光景に変じてしまうのだが、ルウはそのことを知らず、その前の穏やかな光景しか見たことが無い。
そもそもルウはその地を直接見たわけではなく、「浸食天体リュクロス」の中に投影されたダークファルスの記憶の光景「ファルス・メモリア」で見ただけに過ぎない。
一応ルウはある事故から惑星ラグオルに行ったことがあるのだが、その時もこの地に赴くことが無かった。
そのためルウにとってはこの景色は「惑星ラグオル」ではなく「ファルス・メモリア」というイメージしかないのだ。
また、現地に行ったことも、復活の瞬間を見たことも無いため、この石碑が何なのかもルウは知らない。
・・・閑話休題・・・
束「へぇ~。で、そういえばISコアとは会えた?」
ルウ「会えたね。石碑の中から出てくるなんて小洒落た登場方法だったけど。」
マドカ「石碑の中から?」
ルウ「さぁ?何故そんな登場方法を取ったのかは私にもわからない。」
ルウさんも何故そうなったのかは解らない様だ。
ルウ「因みに名前は少し悩んだけど、一番最初に思い浮かんだ「ラグナス」と名付けた。背中に赤い翼の様なパーツがついていたからね。そういえばISの方はどうなったかな?」
一次移行を終えたダークアビスは両肩に大きめの装甲板が補助シールドのように追加されており、その裏面には五連装の小型ミサイルランチャーがついていた。
両腕には元々何も取り付けられていなかったのだが、コア同士が意見交換でもしたのか俺たちのISに取り付けられたものと同型の機関砲が新たに取り付けられている。
バックパックもかなり変形しており、プラットホーム基部にブースター兼ホーミングレーザー発心機が装備されている。
ドラグーンは無くなったが、代わりにそれに近い運用が可能な有線式ワイヤーアンカーが6本プラットホームからぶら下がっている。
ルウ「本当にISというものは私の理解の範疇を超えている・・・だが、それ故に面白い。」
ルウさんはどこか楽しそうにそう呟いた。
一夏「ルウさんは試作モデルであるラベンダーの基礎設計や試験運用もしたから、謂わばこのIS達の育ての親の一人ともいえるかもね。」
ルウ「まぁそうとも言えるかもね。そして、親としては子がどういう風に成長したのか、すごく気になるところなのよね。」
俺はルウさんがまたしてもいい笑顔を浮かべるのを見た。
一夏「模擬戦ですね?」
ルウ「わかっちゃう?」
一夏「わかるとも!!」
その後、全員で模擬戦となったけど、それはまた別の機会に書くとしよう。
・・・・・・そのころ、とある製鉄所では・・・
???「待っていたよ、無惨。」
無惨「久しぶりだな産屋敷。今生では何年ぶりだったかな?」
産屋敷「多分最後に直接会ったのは5年前だったと思うよ?」
無惨「5年か・・・女性利権団体のテロ活動が大規模化し始めたのが原因で、お互いその対策に振り回されていたからな。」
産屋敷「僕たちは今やお互い一つの企業を抱える事業主だからね。従業員たちの身の安全のためにも手は打たなければいけなかったからね。」
無惨「そうだな。ところで産屋敷。」
産屋敷「なんだい?」
無惨「見る限りではそれなりに警備を固めているようだが、女性利権団体相手ではこれは少々不足なのではないか?」
産屋敷「そう思うかい?」
無惨「私は自社製の昏倒ガス等かなり本格的に侵入者を無力化する設備を用意したが、ここのは見る限り監視カメラと警備ドローンだけしか無いようだが?」
産屋敷「確かにそういう意味での警備システムはそれくらいしかないね。でもね・・・」
無惨「なんだ?」
産屋敷「ここには僕がいる。病弱だった前世では兎も角、今生ではこれ以上の警備はそうそうないんじゃないかな?」
無惨「ははは、確かに一理ある。お前の剣技は世界大会でも他の追随を微塵も許さなかったからな。だが、お前ひとりで全部を守れるのか?ISを生身で相手取るのは相当に骨だと聞くぞ?」
産屋敷「確かにね。近々テイザートラップを新たに導入する予定だから、それで補うつもりさ。」
無惨「・・・うちの昏倒ガスを売ろうか?安くしておくぞ?」
産屋敷「ははは、有難く買わせてもらうよ。ところで話は変わるが、君も最近噂では聞いているんじゃないかな?」
無惨「ELIDとやらの変異種というやつか・・・。聞く限りではその変異種、前世の私達・・・『鬼』と気味が悪いほど類似点が多い。夜間にしか現れず、いくら銃弾を浴びせても死なないどころか少し時間を置けば再生する癖に、日の光を浴びれば灰となって消えるときた。現状再生する暇がないほどに銃弾や爆弾を叩き込んで釘づけにして朝日が昇るのを待つしかないという、前世で鬼の首魁であった私が言うのもおかしな話だが、相手取ると厄介極まりない・・・。」
産屋敷「これはまだ僕の憶測でしかないのだけれど、鬼とELIDには共通のルーツがあるんじゃないかな?」
無惨「共通のルーツ?」
産屋敷「確か君は「青い彼岸花」というものを前世で探していたよね?」
無惨「そうだ。私を鬼に変えた薬の材料の一つ。当時は本当に青い色をした彼岸花なのか・・・それとも何かの比喩的なものなのか・・・結局解らず仕舞いだったが・・・。」
産屋敷「これはあくまで僕の憶測でしかないのだけれどね・・・、その「青い彼岸花」はELID・・・つまりは崩壊液と何かしら関係性があるのかもしれないんだ。」
無惨「・・・可能性としては無くはないな・・・。崩壊液の影響で何か別の花が変異したとすればその可能性は否定できない。」
産屋敷「尤も、僕もその「青い彼岸花」を実際に確かめたわけではないから、憶測の領域から出られないけどね。」
無惨「・・・しかし、もし仮にELIDの変異種が『鬼』と同じ、ないしは近しい存在だとして、では奴らの目的は何なのだ?」
産屋敷「目的?」
無惨「今はまだ情報が少ないから何とも言えないが、奴らの目撃情報に関して何か引っかかるところがある。」
産屋敷「・・・引っかかる?」
無惨「・・・何が引っかかるのかがまだ解らんのだ。ただ、少なくとも何の統率もなく野良で沸いているわけではなさそうだ。何か目的があって行動しているような・・・だが情報があまりにも少ないせいで確証が持てん。」
産屋敷「変異種ELID達の目的か・・・こちらでも情報を集める必要があるかもしれないね・・・場合によっては、鬼殺隊を再び立ち上げる必要があるかも・・・。」
無惨「まさかこの時代に鬼殺隊を再度立ち上げる必要が出てくるとはな・・・。しかし、私の感じた「引っかかり」の内容如何によっては、必要になるだろうな。」
産屋敷「その時は力を貸してくれるかい?」
無惨「出来る限りのことはするさ。それが、私が果たすべき責任でもあるのだからな。」
解らない人には解らないでしょうが、ルウはPSU、PSPo2i、PSO2と3つのファンタシースターシリーズを渡り歩いています。