閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者 作:ガイア・ティアマート
現在【41】を執筆中ですが、体力が落ちているのか休日は日中の大半を寝て過ごしている状態なのでどうにも筆が進められません。
・・・今日も眠たい・・・。
AK-47「ええ!?それってハードターゲット用の・・・ッ!!」
模擬戦開始早々、AK-47は情けない悲鳴を上げた。
それもそのはず、ウロボロスのISの左肩には対戦車・対戦闘ヘリ用の四連装誘導ミサイルランチャーが装備され、それを2発立て続けに放ったのだ。
ウロボロス「最近のテロリストはどこで手に入れたのか戦車や戦闘ヘリを繰り出してくるものまでおる!テロリストが扱うISがこれくらい持ちだしてきても何ら不思議ではあるまい!」
実はこのミサイルランチャー、SFSがドラグーンの支援用モデルのために製造したもので、その先行試作品のうちの一つをウロボロスがテストも兼ねて使ったのである。
無論、炸薬の種類は睡眠ガスに変更されており、直撃でもしない限り怪我はしない。
だが、訓練兵たちからすれば文字通り「度肝を抜かれた」と言ったところだろう。訓練兵たちは情けない悲鳴を上げながら散り散りに逃げ出す始末だ。そこにウロボロスの怒声が響き渡る。
ウロボロス「狼狽え過ぎじゃ馬鹿者!誘導ミサイルは急な動きには対応できん!引き付けて回避するのがセオリーじゃ!或いは遮蔽物で防ぐか、腕に自信があるなら撃ち落とすことも出来るじゃろう!」
訓練兵たち「そんなこと言ったってぇ~~!!!」
悲鳴を上げながら逃げ回り、それでも何とか対処していく訓練兵たちだが・・・。
M1A1「あ!?」
逃げ回っていたM1A1が何かに躓いたのか転倒した。
そのあとを追尾していたミサイルはいきなりターゲットが視界外に消えてしまったので目標を見失い、そのまま直進して訓練場の壁に衝突した。
M1A1「あたた・・・ラッキー・・・。」
ウロボロス「ラッキーなものか馬鹿者!!隙を晒せば付け込まれるのはお互い同じことじゃ!!」
甘い事を言うM1A1にウロボロスの雷が落ち、同時にマシンガンの非殺傷弾が雨あられと撃ち込まれる。
M1A1「あぎゃああああああああ!?!?」
ウロボロス「ホレ見たことか・・・隙を晒せば即ハチの巣、それが実戦の厳しい所じゃ。というか、皆がバラバラに逃げてしまっては誰かがミスを犯してもそのフォローが出来ぬではないか!!大分前に教えたはずじゃぞ!!」
敢え無くリタイアとなったM1A1をしり目に、ウロボロスは狼狽え過ぎてまるで連携が取れなくなっている訓練兵たちにも雷を落とした。
ウロボロス「無為無策に戦力を分散させるのは得策とは言えぬ。分散した歩兵なぞISからすれば多少被弾しても各個撃破で充分捻り潰せる。逆に密集しすぎてもダメじゃ。ミサイルなどで一網打尽にされるだけじゃからな。」
訓練兵たち「は、はい!!」
ウロボロス「基本的な部分はISが相手でも大して変わらん。後はIS相手にどこまで自分たちのペースを保ち、相手のペースに乗せられない様に出来るかにかかっておる。そういう意味ではさっきのアレは落第じゃぞ?」
訓練兵たち「申し訳ありません!!」
ウロボロス「解ったのならよろしい!では、1時間休憩をはさむ。休憩後もう一度模擬戦を行う。武装は変えぬから今のうちに休憩と問題の洗い出しをする事じゃ。」
訓練兵たち「はい!!」
・・・
・・・・・・
ヘリアン「ウロボロスさん。」
ウロボロス「おお、お主かヘリアン殿。」
ヘリアン「急に呼び出して済みません。」
ウロボロス「構わん。お主も忙しいのだろう?それに、ちょうど休憩中じゃったからな。」
ヘリアン「そうですか。ところで、どうですか?彼女らは。」
ウロボロス「そうじゃなぁ・・・今のままでもひとしきりのことは出来るはずじゃが・・・。」
ヘリアン「というと?」
ウロボロス「・・・「経験」が足りん。実戦で凡ミスをやらかす恐れはまだまだ高い。」
ヘリアン「そうですか・・・。」
ウロボロスの評価にヘリアンは表情を曇らせる。
ウロボロス「筋はいいんじゃ。じゃが、それを下支えする経験が不足しておる。こればかりは一朝一夕にはいかん。人手不足なのは解っておるが、ISを使ったテロが増えてきている現状ではなぁ・・・。」
ヘリアン「・・・。」
フォローしつつも現実を指摘するウロボロスの発言にヘリアンは返す言葉も無かった。
対IS戦は普通のテロリストや犯罪組織、ELIDを相手にするのとは訳が違う。
自らもISを扱い、その特徴を学んだウロボロスからすれば、いくら人手不足であろうと訓練が半端な状態で実戦に放り込むのは愚策と言っても過言ではないし、教鞭を執る以上半端な終わらせ方はしたくないのだ。
何より、相手が異常な存在だったとはいえ、それなりに経験を積んでいる上にIS運用を前提に生み出されたハイエンドモデルであるウロボロスであっても万能者世界での調査任務の際にキノコマンの長距離レーザー攻撃に手痛い一撃を喰らわされたのだ。
そして、そのたった一撃で自身と相手との間に覆しようがない程の実力の隔絶があることを思い知ったのだ。
流石にテロリストがそこまでエゲツナイものを用意できるとは考えにくいが、それを勘案しても実戦はまだ早過ぎるとしか言いようが無い。
ウロボロス「そこまで気に病む必要はない。儂もやれるだけのことはする。それに、あやつらは筋がいい。何回か墓穴を掘ってこそいるが、それをしっかり修正して同じ轍を踏まぬようにしておる。」
ヘリアン「そうですか。」
ウロボロス「まだまだ先の話じゃが、いずれはグリフィンと合同で大規模な実戦訓練をしようと思っておる。・・・それはそうとお主。」
ヘリアン「はい?」
ウロボロス「・・・また合コンで負けたと噂になっておるぞ?」
ヘリアン「がぁ!?!?」
ウロボロス「儂も又聞きしただけじゃから出所は解らんが、なんでも受付さんが今朝誰かから聞いたらしいと・・・ヘリアン殿?」
ウロボロスが横を向くといたはずのヘリアンがもう居ない。
ウロボロス「・・・あー・・・。そういう過剰反応が敗北の原因ではないのかのう?・・・そのうち変な方向に拗れなければよいのじゃが・・・。」
呆れ半分心配半分にウロボロスは既にヘリアンがいない通路を遠い目をしながら眺めた。・・・ついでに噂を流した何者かに先南無もしながら・・・。
因みに休憩後の第二回戦では訓練兵たちは結構いい線まで行ったが、ウロボロスの引っ掛けに釣られてしまい迂闊に接近したところをCQC(ウロボロスがアメリカのマーシャルアーツを調べている中で偶然見つけた)で返り討ちに遭ってしまった。
ついでに言ってしまうと、ヘリアンの合コンの話を広めたのが誰かなのかは結局解らず仕舞いだったとか・・・。