閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者 作:ガイア・ティアマート
既にシーズン5のアイデア迄出てきているのに、この時点で執筆につっかえている様ではそこにたどり着くのに後何年費やすことになるのか、そもそもシーズン1自体完遂できるのか我ながら怪しい節がありますが、執筆をつづけられる限り続けたいと思います。
前回から三週間後 正規軍基地演習場
【視点:エゴール】
エゴール「ほう、貴様が今回アイギスの後継機として開発された新型装甲兵か。」
フェンサー・バレット1「はい。フェンサー型先行試作機として派遣されましたバレット1と申します。」
私の眼前には装甲兵というのは無理があるとしか言いようがない軽装な小娘が立っている。これが新型装甲兵?
エゴール「しかし装甲兵という割にはやけに軽装ではないか?」
バレット1「流石に普段から装甲を纏っていては邪魔になるという判断から、不要なときは強化外骨格は武装ごと背中のコアモジュールに内蔵された拡張領域の中に格納できるようになっています。」
どうやらその強化外骨格は格納可能なようだ。人間でも扱えるという関係上、着脱の手間等を省けるこれは悪くない。
エゴール「なるほどな。では、どのような装備があるのか見せてもらおうか。」
バレット1「今回は4種類持ってきましたが、実際にはまだ何種類か装備があります。まずは外骨格を展開します。【装甲展開(アームズ・フォース)】。」
そういうとバレット1の体は無骨な装甲に包まれた。
バレット1「まずはこの「ブラストホール・スピア」です。」
取り出されたのはパイルバンカーのような大型の装備だった。
バレット1「電磁加速によって瞬間的に槍を伸ばし、そして瞬間的に戻す武器で、主に戦車などの硬目標への打撃を主眼化しています。射程距離は最大でも80mと短いですが、一撃の威力は極めて高いです。」
エゴール「・・・は?」
最大射程80m???
パイルバンカーとしては破格の射程だと思うのだが?
バレット1「槍の柄の部分に拡張領域を応用した伸縮機能が内蔵されているので見た目より射程距離が長いのですが、まだ開発途上なので今は80mが限界です。今後の開発によって射程は伸ばせるでしょうが、原則中距離にもギリギリ届く近距離武器です。」
どうやらそういう特殊機能が組み込まれているようだ。
バレット1「注意点として、モジュールにかかる負荷を抑えるために1発目から最大性能は出せません。同様の理由で最大性能での連射も出来ません。無理に最大性能で連射をすると最悪槍がすっぽ抜けてしまう恐れがあるので。それと、最大性能を出すと冷却と姿勢制御のために1秒ほど使用不能になります。」
エゴール「なるほどな。扱いにはコツが必要なようだな。」
まぁ、フェンサー自体運用に慣れが必要という事前情報があったのでそこまで驚きはしない。
バレット1「次はこちらの「ヴァリアブル・シールド」です。といっても、こちらは携行性を持たせるために非使用時に盾の一部が伸縮格納されるだけなのでそこまで特別な機能はありません。アイギスの盾と比べると防御性能では劣りますが、癖が無く扱いやすいのが売りです。」
エゴール「流石にアイギスの盾と比べて防御では劣るか。」
バレット1「元々両者は設計思想が異なるので致し方ないのですが・・・。一応同等の防御性能を持たせた「タワーシールド」もあるにはありますが、あれは取り回しに難があるので・・・。」
彼女の言い分は尤もだ。
同じ装甲人形でもアイギスはそれそのものが一種の盾となるように設計されており、それ以外の機能は必要最低限。攻防を両立させたフェンサーとは根本的に異なるのだ。
バレット1「次は射撃武器になります。まずは背中のハードポイントに接続される「ガリオン速射機関砲」です。」
そういって背中のハードポイントに展開されたのは二連装の機関砲だった。
バレット1「単発火力は高くないですが速射性能が高く、またそこそこの連射性能もあるので咄嗟の迎撃などで有効です。何より腕が空く上に姿勢を固定する必要が無いので盾を構えたまま攻撃しつつ移動することが可能です。射程距離は300m程度です。」
エゴール「ふむ。」
こちらは堅実な射撃武器だ。取り敢えず持って行けば役に立つ場面に出会えるだろう。
バレット1「最後はこれ、「ガリア重キャノン砲」です。」
エゴール「・・・デカいな。」
最後に取り出されたのはかなり長めのバレルを持った重厚なハンドキャノンだった。
バレット1「はい、かなり大きいです。フェンサーが運用できる射撃武器としては最大最強の武器です。射程距離は800m以上あり、更に徹甲弾を装填しているので多少の敵なら貫通可能です。ただ、欠点として発射時に一度姿勢を固定しなければならず、発射後も反動制御で1秒ほど動けなくなってしまいます。重すぎて旋回性能も低く、反動が大きすぎて発射時に砲身が大きく跳ね上がってしまうので使いこなすには慣れが必要です。」
エゴール「流石にか。」
バレット1「これは強化外骨格のパワーを以ってしても「辛うじて」運用できるレベルの代物なので。逆に使いこなせさえすれば、戦車級の火力を一兵士で発揮できます。砲弾が目に見えて山なりに飛ぶという癖こそありますが、砲精度自体は極めて優秀なので弾道狙撃も出来ます。」
エゴール「なるほどな。実際に使って試すことは出来るか?」
バレット1「はい。人間用のものも持ってきましたので。」
・・・
・・・・・・
エゴール(凄い!これほどの装備を一兵士が扱えるようになる日が来ようとは・・・!)
使って見た感想は、「使いこなせさえすれば一騎当千の戦士に成れる」という感じだ。
スピアやキャノン砲は一撃で戦車の装甲を想定した的を吹き飛ばし、機関砲も威力こそ大きく劣るがそれでも装甲車相手に充分渡り合えるだけの性能と取り回しの軽さを持っていた。
機動力もスラスターを使ったサイドスラスターとジャンプブースターで充分補え、更に今後改良が進めば連続使用による立体機動も可能になる見込みがあるという。
航空戦力に対しては多少不利が付くが、そこは他の兵科や車両、人形に任せればよい。
なにより私にはこのフェンサーが非常に肌に合った。
エゴール「私はこれが気に入ったぞ!上には私から推薦しておこう!」
バレット1「あ、ありがとうございます!」
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この数日後、フェンサーは正規軍の次期装甲兵装備として正式に採用され、人形と人間の双方の装甲部隊に配備されることとなった。
その決定には、試用品が持ち込まれる数日前に日本で行われ、世界中に報道された記者会見も少なからず影響していた。
エゴール「あの小僧、あの年でなかなか良い目つきをしていた。あいつは強くなる。・・・ふっ、我々も負けていられんな。」
・・・
余談だが、この決定の翌週にはフェンサーの民間向け作業用重機仕様モデル「アンローダー」がSFSより発表され、主に工事業者や重量物を取り扱う工場や資材倉庫等に関係した企業を中心に注文が殺到することとなった。
原作では散々指揮官たちのヘイトをかき集めたエゴール隊長ですが、今作では原作からかなり離れた役回りになります。
因みにフェンサーの武装は「EARTH DEFENSE FORCE 4.1 The Shadow of New Despair」を参照しています。