閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

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これ書くの結構苦労しました。

如何に他の作者の同じシーンと差別化するのかが中々どうして・・・。

因みに今回も長すぎたので前半分と後ろ半分に分割しました。


【38】始まりの狼煙 -Start up-

【視点:ルウ】

 

 

今日は3月15日。

 

都内のホテルのホールに設けられた記者会見会場。

 

これからIS企業「ホワイトラビット・カンパニー」から織斑一夏の生存、並びに彼が世界初の男性ISライダーとなった事を発表するのだ。

 

ルウ「しかし、ちょっと予定が狂ったね・・・。」

 

一夏「本来はもうちょっと後の予定だったみたいだけど・・・。」

 

アン「”アレ”があったからね・・・。」

 

実は、今日の朝方に突如世界初の男性ISライダーが発見されたという話題が世界中を駆け巡ったのだ。

 

判明したのは全くの偶然だったらしいが、同日にあったIS学園の入学試験の際に偶然その男子がISを起動したらしい。

 

箒「しかし、何故彼は試験会場に居たんだ?」

 

鈴音「さぁ?隣の会場で別の高校の入学試験があったらしいから、もしかしたら会場を間違えて迷い込んだんじゃない?」

 

ルウ「いや、流石にそれは無いと思うけど・・・。」

 

一夏「普通間違えないよな?よっぽどの方向音痴か、何らかの事情で心ここに非ずだったでもなけりゃ、いくら隣の会場とはいえどこかで間違いに気づくって・・・。」

 

クロエ「そうでなければ、誰かが何らかの方法で導いたか、或いは本人が意図的にやったのか、ですね。」

 

クロエさんの発言に私たちは頷いた。

 

普通に考えればおかしい。まぐれにしてはいくらなんでも出来過ぎている。

 

だが、それに関して今は議論している暇がない。

 

即座に情報の訂正をするために私達は急遽記者会見の予定を前倒しするために残りの準備作業を大急ぎで終わらせる羽目になったのだ。

 

幸い作業の大部分は既に終了していたが、予定の調整や方々への連絡や謝罪等、丸々一時間私達は修羅場を体験する羽目になった。

 

そして、マスコミもそれは大凡同じだろう。

 

世界初の男性ISライダーが発見されたという話題に対して、ほんの1か月程前に立ち上げられたばかりだが、初商品のラベンダーが大ヒットした新進気鋭のIS企業であるホワイトラビット・カンパニーが即座に「それは違う」と否定の言葉を叩きつけたのだから。

 

そして、それに関する説明を緊急記者会見で行うとなったらマスコミも大人しくしてはいられない。

 

何故なら、ホワイトラビット・カンパニーのしたことは今回の「世界初の男性ISライダー」という報道の否定、即ちそれ以前に男性のISライダーをホワイトラビット・カンパニーが見つけていたという可能性が濃厚だからだ。

 

ちょくちょく様子を覗いているが、束さんが念のために大ホールを会場に指定しておいて正解だったと言えるだろう。

 

会場となった大ホールは既に半分ぎゅう詰め状態で、ホールに入る記者たちの人数を制限しなければ危険なレベルだった。というか、多すぎだろ・・・。

 

外国のテレビ局と思われるスタッフも当然見かけた。恐らく大部分は3日後の記者会見に備えて先乗りしていたのだろうが、もしかしたら別のロケか何かで来日していて、急遽こちらに回されたスタッフもいるかもしれない。

 

ホテルの外を見てもテレビ局の車両が何台も止まっている。まさに壮観である。しかし・・・。

 

ルウ「言い方は悪いけど、まるでハイエナだな・・・。」

 

箒「貴女は記者会見をしたことが無いのか?」

 

ルウ「私達が普段いた離島鎮守府はトラック島から更に少し沖合に離れた小島だからね。地理的なアクセスが辺境過ぎて客が来ることすら稀だったよ。別段記者会見をするようなことも起きなかったし。」

 

火逐「それに、基本的にそういうのは本部の人達の領分だったからね。一鎮守府の提督や指揮官が何かあるたびにイチイチ記者会見なんてやってたら通常業務が滞るし。」

 

箒「・・・確かにな。」

 

因みに私はマスコミに対してあまりいいイメージを持っていない。

 

私達の世界のマスコミは少々劣化しており、情報の印象操作や無節操な取材活動等そこそこの頻度で問題を起こし、嘗てはそれが原因で社会問題となり、一部のテレビ局や新聞社に至っては国から厳重注意や、何らかの処分を受けたことまである。

 

今でこそ表立っての問題行動こそ減ったがそれでも問題を抱えていることに変わりは無く、マスコミのせいで余計な仕事や手間を増やされて頭を抱えたことは一度や二度ではない。

 

そういう意味ではこちらの世界の方が優れているのかもしれない。少なくとも一夏さんの話を聞く限りではこちらのマスコミは自分たちの立ち位置を弁えていると思われる。

 

一夏「見た感じ有名な新聞社も多数記者を派遣しているみたいだな。これは世界中が注目していると言っても過言じゃないかもな。」

 

アン「あー悪寒がする・・・。」

 

声を抑えながらも気合を入れる一夏さんに対して不慣れなのか緊張の色をにじませるアンさん。

 

即座に鈴さんがお茶を差し出してアンさんはそれを飲み干す。

 

ルウ「自然体でやればいい・・・って言っても無理だよね。練習する時間まで無くなったからなぁ・・・。」

 

火逐「でも、もう覚悟決めるしかないですよ。もうすぐ開始時間よ。」

 

束「うん、報道陣も準備が出来たみたいだね。」

 

報道陣の準備が整ったのが確認され、遂に記者会見の開始が可能となった。

 

一夏「よし。それじゃあ、デカいのをぶちかましに行こうか。」

 

一同『応。』

 

・・・

 

・・・・・・

 

メイン照明が消灯され、大ホール全体が薄暗くなる。

 

続いてステージのメイン照明が再び点灯し、照らされたステージの袖からビジネススーツをピシッと着こなした黒髪で眼鏡をかけた女性が現れる。

 

実はこの人こそがISの生みの親の一人にしてホワイトラビット・カンパニーの社長兼開発主任である篠ノ之束その人である。

 

元々体調を崩して以降髪を染めることが出来なかった束さんの髪は根元のそれなりの領域が地の色である黒に戻っており、残っていた大部分も黒で染め直している。

 

基本束さんと言えば壊れかけていた自身の心を騙すためにピンク髪にウサミミ&エプロンドレスというかなり奇抜な恰好をしていたのだ。

 

それがこんな敏腕女社長という雰囲気を前面に押し出したコーディネートで登場したのだから、ぱっと見でこの人物が束さんだと気づける人は少ないだろう。

 

私は束さんがそういう格好をしていた場面を見ていないので解らないが、その姿を知っている一夏さん達からすれば違和感の塊だったとか・・・。

 

実際、髪を黒で染め直した姿を見た一夏さん達の感想は「第一印象ははっきり言って、「ナニモン・ナンデス」って感じ。」だった。

 

 

 

閑話休題

 

 

 

その後ろに続くように火逐、箒さん、鈴音さん、一夏さん、アンさん、マドカさん、私の順番で舞台に上がる。

 

その時点から既に報道陣からの無数のフラッシュが炸裂して少々まぶしかったが、今回の発表内容は間違いなく世界的なスクープになるのだから、それを可能な限りのインパクトで報道したいのだろう。

 

クロエ「それでは、これよりホワイトラビット・カンパニーによる緊急記者会見を開始します。」

 

司会役のクロエさんの宣言に反応し、報道陣も束さんに集中する。

 

こんな一生に一度お目にかかれるかどうかレベルの大スクープなのだから当然だろうが。

 

束「皆様、初めまして・・・というのは流石に無理があると思いますが、私がホワイトラビット・カンパニー社長の篠ノ之束です。まず最初に本日の朝方に報道された『世界初の男性ISライダーが発見された』という報道に関してですが、それは誤りであると訂正させていただきます!」

 

この発言に報道陣は加熱した。あの世界的スクープを間違いであると断じたのだから当然と言えば当然なのだが・・・。

 

その加熱する報道陣に、束さんはとびっきりの爆弾を放り込んだ。

 

束「何故ならば、我が社はそれ以前に真の世界初の男性ISライダーを発見していたからです。それが彼、織斑一夏くんです!」

 




原作一夏「痛い痛い痛い痛い痛い・・・。」(突き刺さりまくる流れ弾)

だって原作のあの流れ、どう考えても不自然極まりないんだもの・・・。
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