閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

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ISの実戦試験ですが、今回は特筆すべき点が微塵も無いのでバッサリ省略します。

本格的なIS同士のバトルは次話のお楽しみです。


【40】入学への最後の試練 -実戦試験-

学園入学の最後の試練。

 

それは言うに及ばず「試験」である。

 

ホワイトラビット・カンパニー所属のISライダーたちはその試験を受けるために他の入学生より早めにIS学園のある人工島へと向かっていた。

 

【視点:ルウ】

 

ルウ「しかし、学園島が懸垂式モノレールで本土と繋がっているとはね。最初はてっきり橋か定期船があるのかと思ったけど・・・。」

 

箒「そちらの世界では珍しい事なのか?」

 

ルウ「私たちの世界では珍しいね。昔は世界的にそこそこモノレールはあったけどメジャーじゃなかったし、二度の星間戦争でインフラがダメージを負った時にモノレールの大部分が復旧を諦めて廃線にされたよ。元より海上線なんかはメンテナンスが大変でね。」

 

箒「そうだったのか・・・。」

 

ルウ「結局橋を架けて道路と鉄道を通せば融通が利くという事ですっかり廃れてしまったよ。今でも残っている路線はあるけど、大体が地理的に橋を通せない場所を通る為だったり、後は短距離路線くらいだね。」

 

一夏「離島鎮守府にあった「ヴァーンツベック」というリニアモノレールも島同士を結んでいるだけだし、そもそも地下を通っていましたね。普段は海上を台船で移動していたし。」

 

火逐「比較的平和とはいえ、曲がりなりにも軍事施設だからね。主要なインフラは大部分が地下にあるのよ。」

 

アン「興味深いけど、そろそろ到着するみたいよ。」

 

ルウ「おっと、もうつくのか。」

 

鈴音「意外と速いんだね。」

 

私たちが軽くモノレール談義している間にモノレールは学園島の駅に到着した。

 

マドカ「そういえば、千冬お姉ちゃんも今年からここで教師をやるんだったっけ。」

 

箒「たしかね。学園から千冬さんに手紙が来ていたからね。」

 

学園の試験会場へ向かう途中、千冬さんが今年からIS学園で教鞭をとる話になった。

 

ルウ「あれ?千冬さんって教員資格持ってたんだ。」

 

一夏「千冬姉は昔は俺たちを養うために色々とバイトを掛け持ちしてたからなぁ。その時に何かの役に立つかもしれないって教員資格も取ってたんだよ。」

 

火逐「教員資格・・・。」

 

ルウ「「も」?」

 

一夏「他にも色々資格を持っていたはずだけど・・・、何があったかなぁ?」

 

ルウ「チェルシーさんを思い出すなぁ。あの人は趣味でいろんな資格を取ってたけど。」

 

アン「チェルシーさん?」

 

ルウ「グラール太陽系のリゾートコロニー「クラッド6」で働いているママさんだよ。趣味で資格取りまくっているんだよね。おまけに戦闘もこなすんだから凄いものだよ。」

 

鈴音「戦闘までこなせるなんて凄いね。昔は軍人か傭兵でもしていたのかな?」

 

ルウ「あー、その点に関してはノーコメントを貫かせてもらうよ。・・・喋れば私の体がバラバラになるからね。」

 

鈴音「ひぇ・・・!」

 

箒「触れられたくない過去なのか?」

 

ルウ「・・・チェルシーさんの名誉のためにも言っておくけど、決して疚しい事はない。ただ、本人がその過去を掘り返されるのを嫌っているだけでね。」

 

アン「あー・・・うん・・・。」

 

鈴音「触らぬ神に祟りなし・・・。」

 

そんな感じでこの話題はここまでとなった。

 

・・・

 

・・・・・・

 

ルウ「割と何とかなったか・・・。」

 

筆記試験に関しては全員特に問題は無かった。

 

一番懸念だった自分自身もいう程苦戦はしなかった。

 

ルウ「・・・グラールでガーディアンズの育成学校に通ったのが活きたな。」

 

まぁ、ここでコケていては話にならないので何度も復習を繰り返したのもあるが、グラールでの学びがあったからこそハードルが大幅に下がったのもまた事実だ。

 

態々育成学校への入学を進めてくれたネーヴ校長には本当に頭が上がらない。・・・しかしあのセクハラ癖は本当にどうにかするべきだと思うのだが・・・。

 

ルウ(・・・今度時間が出来たらグラールに顔出してみるかな?)

 

少し懐かしい気分になった私はそんなことをぼんやりと思った。

 

だが、本当の問題はここからだ。

 

そう、「ISを使った試合」だ。

 

・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

【視点:火逐】

 

火逐「うわぁ・・・これはヒドい・・・。」

 

ルウ「うん、いくら試験とはいえこれはね・・・。」

 

一夏「これで試験になるのか?」

 

既に箒さんと鈴さんの試験は終了していた。

 

結果は言うまでもなく合格だが、内容が別な意味で問題だった。

 

二人とも開始数秒で試験官にクロスレンジでの猛ラッシュを仕掛けてあっという間にシールドエネルギーを削り飛ばしてしまい、担当した試験官二名は殆ど何もできないまま撃沈するという無様を晒してしまったのだ。

 

箒さんと鈴さんが強いのもあるし、ブラックローズの機体性能も訓練用の打鉄やラファール・リヴァイヴでは相手にならないほどの性能差があるのも事実だが、それ以上に担当した試験官二名がお粗末過ぎた。

 

まず、最初の段階から試験官二名からは慢心がひしひしと伝わってきていた。大方、軽くあしらってやろうとでも思ったのだろうが、曲がりなりにも企業代表相手にそれはいただけない。

 

鈴さんと箒さんもそれを感じ取ったのだろうか、最初からトップギアで試験官に襲い掛かり、碌な抵抗すら許さないワンサイドゲームで捻り潰した。

 

おまけに鈴さんからは「もうおしまい?ふざけてるの?」、箒さんからは「なんだこれは?私も甘く見られたものだな・・・。」と圧勝台詞をぶつけられる始末だ。

 

本当にこれで試験になるのだろうか?

 

アン「それじゃあ次は私が行ってくるわ。」

 

鈴音「手加減する気は?」

 

アン「無いね。」

 

鈴音「だよねぇ。」

 

先の二人は完全に撃沈してしまったが、この調子では試験が終わる前に試験官を全滅させてしまうのではないかという危惧が生まれた。

 

そして、それは現実となった。

 

まずアンさんは高機動で試験官を振り回しつつ射撃でシールドエネルギーを削り、そして隙をついて至近距離でのバズーカでのKO勝利だった。

 

先の試験官二名よりはレベルが高いらしく何とか対応しようとしていたが、最終的に反応が追い付かず接近を許してしまい直撃を貰うことになった。

 

そしてマドカさんの方はと言えば・・・。

 

試験官D「見事・・・私では絶対に勝てない・・・ガクッ。」

 

マドカ「ありがとうございました!」

 

流石にドラグーンを一斉展開されては試験官もどうしようもなかった。

 

ミサイルで迎撃しようとしたが直ぐにミサイルを撃ち落とされ、続いてミサイルランチャーそのものに攻撃を喰らい、そのままなし崩し的にシールドエネルギーを削り切られる形となった。

 

まぁ、これに関しては相手が悪すぎたとしか言いようがないだろう。

 

寧ろ、何とか反撃をしようと足掻いただけ実力はあったと思われる。

 

もし、試験官が被弾を恐れず懐に飛び込んで来たら結果はもう少し違っただろう。

 

と、ここで試験官が全員撃沈となってしまった。

 

まだ三人も残っているのにどうするのだろうか?

 

アナウンス『叢雲火逐さん、試験の開始準備をしてください。』

 

火逐「え?」

 

一夏「誰か代わりの人が居るのかもしれない。」

 

火逐「かもね。それじゃあ行ってくる。」

 

ルウ「グッドラック。」

 

・・・

 

・・・・・・

 

火逐「あれ?貴女は筆記試験の時に試験官をしていた・・・。」

 

真耶「は、はい。山田真耶といいます。ダウンしちゃった試験官に代わって私が貴女の担当をします。」

 

火逐(なんだか不思議・・・。どこか抜けた感じがするけど、漂ってくるね。・・・滲み出る強者の気配が・・・!)

 

山田先生は初めて見たときはどこか抜けた雰囲気ばかりしていたが、ISライダーとして向き合ってみると強者特有の覇気というものが感じられた。

 

まぁ、抜けた雰囲気そのものは策とかそういうものではなく素なのだろうが、そう言う手合いというのが一番厄介なのだ。

 

山田先生が試験用のラファール・リヴァイヴを展開すると同時に、私も自分のIS化した艤装「リトル・エクスカリバー」を展開した。

 

両サイドに展開した艦体モジュールには上面に合計4基の連装砲、下面に六連装底面魚雷発射管が2基搭載され、バックパックには電探ユニットと艦橋、それに多数のVLSが搭載されている。

 

脚部にはスクリューをモチーフにした推進装置が装備され、左腕には四連装酸素魚雷発射管が現れる。

 

 

 

アナウンス『試験開始。』

 

 

 

アナウンスと共に試合が始まった。




チェルシーさんとは:PSpo2、及びPSPo2iに登場した女性キャストです。

彼女の過去に関して知りたい人は各自自己責任で調べてください。



ネーヴ校長とは:PSUに登場した高齢の男性キャストで、ガーディアン育成学校の校長を務めています。

ただ、若い頃の経験から「尻」に異常なまでにこだわりがあり、事あるごとに他人の尻を「コンディションチェック」と称して触る悪癖があり(ルウは一度たりとも尻を取らせなかったが)、過去にはそれが行き過ぎて数か月間訴えられるわけにはいかない状態に陥った事もあります。

因みに、「女性の尻」にこだわっているというわけでは無く、過去に「そんなに尻が好きなら総裁(男性)の尻でも追いかけていろ」という嫌味を字面通りに受け止めて納得してしまい、嫌味を言った人をドン引きさせたことも・・・。

こんなセクハラジジイと言われても文句を言えないような超個性的な人物ですがその戦闘能力は本物であり、ウイルスが原因で暴走状態にあったとはいえそれを止めようとしたルウを含む三人相手に一人で互角に渡り合ったほどの実力者です。
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