閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者   作:ガイア・ティアマート

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また色々と単語が出てきますが、これは本筋とはあまり関係ない、この物語と同じ世界線の別の場所での出来事と関与しています。

現状この別部分の話に関しては特別執筆する予定はありませんが、所々で話の本筋と交差する箇所があります。

因みに、薄々気づかれるかもしれませんが、それらの出来事も大本の原作とは全く違う動きをしています。


【42】深海より来たる砲火 -Elite-

【BGM:「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る箱舟」より「ヤマト・ガミラス・ガトランティス」】

 

 

【視点:ルウ】

 

ルウ「おお、火逐に「エリート化」を使わせるとは、ここから見ているだけでも山田先生は手練れだというのは解るけど、それほどか・・・。」

 

箒「エリート化?」

 

一夏「それって、確か深海棲艦の・・・?」

 

ルウ「そうだね。」

 

一夏「なんで艦娘の火逐さんが?」

 

ルウ「私の世界の艦娘と深海棲艦は鏡合わせの存在・・・というより、艦娘のルーツは深海棲艦だかららしい。」

 

鈴音「え?それってどういう?」

 

ルウ「私もあまり詳しく知っているわけでは無いけど、少なくとも深海棲艦の方が先に出現して、それを参考に艦娘が生み出されたと聞いてはいるね。」

 

一夏「でも火逐さんって確か「原初の艦娘」だって。」

 

ルウ「火逐は一番最初に生み出された五人の艦娘の一人なんだよね。だから「原初の艦娘」ってわけ。最初期は技術的にも不安定でね、色々な失敗作とかも生み出されたらしい。そう言えば火逐も最初の頃は無口無表情だったなぁ・・・。」

 

マドカ「他の四人は?」

 

ルウ「一人は過去に会った事があるね。行動のタガが外れていて必要なら卑劣な真似だって平然とする凄い奴だったな。何でも性質が戦艦レ級に寄り過ぎてしまっているらしくてレ級の無邪気さと高い戦闘能力が変な形で表出しているらしい。」

 

アン「・・・なんというか、凄まじいんだな・・・。」

 

ルウ「それでもなんだかんだ言って根っこは善良なんだよね。なんだかんだ言って好かれているらしいし。後、もう一人噂を小耳にはさんだ事があるけど、どこかの鎮守府に所属しているらしい。ただ、その鎮守府は提督どころか所属する艦娘のほぼ全員がキャラが濃いどころじゃないレベルで超個性的らしく、相当苦労しているとか・・・。」

 

アン「Oh・・・。」

 

ルウ「残りの二人は会った事もないし、そもそもどこで何しているかも聞いたことが無いんだよね。おっと、脱線してしまった。」

 

私は脱線してしまった話を元に戻した。

 

ルウ「話を戻して「エリート化」だけど、アレは元々深海棲艦だけが使える能力だね。戦闘経験を多く積んだ深海棲艦は、必要に応じて自らの能力に更なるブーストをかけることが出来るんだけど、その一つが「エリート化」。全部で三段階あって、エリート化はその中では一番下に当たるけど、それでも中々の性能向上が狙えるね。」

 

箒「ん?だけど火逐さんは深海棲艦ではないはず・・・まさか・・・。」

 

ルウ「そう。火逐は元々深海棲艦の因子を多く宿して生まれたんだ。雑に表現すると艦娘と深海棲艦のハーフと言った感じかな。だから艦娘でありながら例外的にエリート化が出来るという訳。純粋な深海棲艦ではないから持続時間は深海棲艦のそれには劣るけどブーストの性能はほぼ同等らしい。」

 

一夏「つまり、火逐さんがそれを使ったという事は・・・。」

 

ルウ「そうするに値する強者、ということだね。」

 

 

 

 

【視点:真耶】

 

火逐さんは確かに強い。

 

それでも今の状況のまま進めば私の方が勝てる。

 

・・・そのはずなのだけど・・・。

 

火逐「貴女は間違いなく強者・・・ならば、私も全力で戦おう・・・!それが武人としての・・・私なりの敬意よ!」

 

その言葉と共に、爆炎の向こう側にいる火逐さんの気配が変わったように感じた。その瞬間。

 

ビシュッ!!

 

真耶「な!?」

 

爆炎の向こうから二本の緑色のレーザーが私めがけて飛んできた。

 

ギリギリで躱すことは出来たけど、今までとは違う攻撃手段だ。

 

爆炎が晴れ、肉眼で視認した火逐さんは目からは赤い炎のような何かが迸り、元々色白だった肌色が更に白に近づいたように見えた。

 

明らかにさっきまでとは様子が違うが、其方に気を回している暇は無くなった。

 

なんと四方八方から大量のミサイルが降り注いだのだ。

 

真耶「そんな!?いつの間にこんな量のミサイルを!?」

 

ハイパーセンサーにはそんな反応は無かった。

 

なのに、突然周囲に大量のミサイルが現れたのだ。

 

当然火逐さん自身からの攻撃も止まないので、全てを躱しきることは出来ない。

 

状況は完全にひっくり返されてしまった・・・。

 

無論こちらも攻撃を試みるが、しっかり狙っている暇が無くなったので命中精度が落ちてしまっている。

 

ふと、火逐さんのISから上空に向けて何かが射出されたように見えたが、次の瞬間にはその何かは黒い球体に飲み込まれる様にして消えてしまった。

 

真耶「今のは・・・?」

 

ハイパーセンサーには反応が無い。

 

否、今度は一瞬だけだが何かが反応した。

 

見直した結果、その何かは「コールドローンチされたミサイル」だった。

 

「コールドローンチ」というのはミサイルのスラスターを使わず射出機側のガス圧等で上空に射出して、その後ミサイルのスラスターを起動するという方式だ。

 

これによってミサイルが射出されたという事を気取られにくくしているのだろう・・・。

 

ご丁寧にジャミングまでする念の入れようだ。

 

だが、それ以上考えるより前にその黒い球体に飲み込まれて消えたはずの数多のミサイルが私を取り囲むように出現した多数の黒い球体から次々と吐き出された。

 

今度も数発躱しきれずに被弾したが、火逐さんは私がこの攻撃のカラクリに気づき始めていることを見抜いたようだ。

 

火逐「驚いたね。まさかたった二回でデスラー戦法のカラクリに気づいてくるとはね。結構念入りにジャミングしたはずなんだけど・・・。」

 

・・・

 

後で聞いたところによると、この攻撃は本来長距離からの奇襲攻撃で使うものらしく、アリーナでの一対一の試合で使うのは無理がある物らしい。

 

そうでもしなければ負ける。そう判断した結果無理矢理使ったらしい。

 

それでも私はこの攻撃の事を充分恐ろしいと感じていた。

 

・・・

 

真耶「カラクリが分かったところで早々対応できるようなものではないですよ。」

 

火逐「でしょうね。でも、まだまだ続きますよ。」

 

真耶「え?」

 

その瞬間火逐さんは左腕のシールドのような物からミサイルのような物を四発立て続けに放ってきた。

 

躱すことは出来たが、躱した先に赤紫色のレーザーが待っていた。右手に持った剣の様なライフルから放たれたものだ。

 

真耶「クッ!?」

 

シールドで受けるが一瞬動きが止まってしまったところに両腰のレーザー砲から放たれた二本の緑色のレーザーが迫る。

 

スラスターを切って自由落下することで躱し、お返しとしてマシンガンの銃弾を浴びせる。

 

すると火逐さんは先ほどまでよりも鋭い機動で銃弾を躱した。

 

体勢を立て直して追撃を試みるも、地面から突然爆音とともに発生した水柱に阻まれて阻止される。

 

・・・水柱!?

 

アリーナの地面を見ると、いつの間にか地面が冠水していた。そしてその水の中を魚雷のような物がいくつも回遊していた。

 

そこで私はハッとした。

 

・・・「「リトル・エクスカリバー」は自由飛行能力が無いんですよ。見ての通り海上艦なので。」・・・

 

あのISは海上艦をモチーフとしている。そして今アリーナの地面は何故か冠水している。

 

冠水しているのがISの能力なのかはわからないが、先ほどの鋭い回避や水柱攻撃はこの環境だからこそできるのだろう。

 

つまり、私は知らず知らずのうちに火逐さんのホームグラウンドに誘い込まれていたのだ。

 

加えて先ほどの「デスラー戦法」と呼ばれたミサイルのワープ攻撃もあるし、まだ手札を隠し持っている可能性もある。

 

真耶「・・・お見事です。降参します。」

 

この試合はあくまで試験であり、勝敗を競うものではない。

 

もう充分過ぎるほどに実力を見せつけられた以上、これ以上意固地になって続ける理由も無い。

 

火逐「・・・ああ、そうでしたね。久々の強者との戦いだったので、つい熱くなってしまって・・・。」

 

火逐さんは顔を赤らめて苦笑いを浮かべると異様な雰囲気を引っ込めた。

 

回遊していた残りの魚雷は全て分解されて水に溶けたと思ったら、その水が徐々に火逐さんのISに吸収されていく。

 

こうして私が急遽担当した実戦試験は、私の中に久々に熱い炎を宿らせて終了した。

 

・・・

 

真耶「出来れば、その水のカラクリを聞きたいところなんですけどね。」

 

火逐「残念ながら、企業秘密。」

 

真耶「・・・ですよね。あはは・・・。」




にしても、ここ最近やることが多い・・・。

仕事はあるし、小説執筆のためにも色々と取材が必要。

取材は個人的な娯楽と並行して行っているけど、今の段階でも時間が足りない。

一日の時間が足りないと思えるくらい。

納期のデーモンが攻めて来る・・・。
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