閃空の戦天使と鉄血の闊歩者と三位一体の守護者 作:ガイア・ティアマート
千冬先生が担架に乗せられ、一夏とマドカがそれに付き添って病院へと向かう様子を見ている人が他にもいた。
【視点:??】
??「あのホワイトラビット・カンパニーの企業代表達は本当に強い。そして・・・。叢雲ルウとかいったわね・・・。あの水色髪の子、ただものじゃないわね・・・。」
そう言いながら私は手に持った叢雲ルウの受験票に目を通した。
こうして遠巻きに見ているだけでも、彼女の存在は私から見て異質に見えた・・・。
??「あの銀髪の叢雲火逐という子もそうだけど、それ以上に不思議な子・・・。まるで百戦錬磨の武人のような気配を感じるわ・・・。」
本人は隠しているつもりだろう。
実際、彼女から滲み出る強者の気配に気づくのは並大抵の事ではない。
??「ふふふ・・・一度手合わせ願いたいものね・・・。」
この距離でも感じる微かな、されど確かな気配に私は思わずゾクゾクしてしまった。
?「お嬢様・・・。」
後ろから私の従者の声がした。
??「ンンッ!!何かしら?」
?「はぁ・・・。お望みなら手合わせされてはどうですか?試験官がもう残っていないらしいので。」
??「!」
従者の少女が半ば呆れ調で言ってきた言葉に私は内心飛び上がった。
??「ふふふ・・・じゃ、じゃあそうさせてもらうわ・・・ふふふ。」
それを無理矢理抑え付けて私は笑みを浮かべながら試験会場へと降りて行った・・・。
?「・・・やれやれ。」
従者の少女が呆れた感じで溜息をついたことには気づかず。
・・・
・・・・・・
【視点:ルウ】
ルウ「しかし、試験官は後誰が残っているのだろうか?」
恐らく私の担当だったと思われるスコールさんは千冬さんを病院へ搬送するために行ってしまったし、これは日を改める必要があるだろうか?
アナウンス『叢雲ルウさん、試験の開始準備をしてください。』
ルウ「おや?」
まだいるのだろうか?
誰かは解らないが、とりあえず準備に移ろう。
・・・
・・・・・・
ルウ「・・・で、貴女はどちら様ですか?見たところ学園の生徒のようですが・・・。」
私の眼前には活発そうな雰囲気が漂う水色髪の少女が立っていた。
楯無「ふふふ・・・私の名前は「更識楯無」。この学園の生徒会長にして、ロシアの国家代表でもあるのよ。」
ルウ「驚きましたね。現役生徒でありながら候補生ではなく現役の国家代表とは・・・。」
それだけで眼前の少女はただものではないと判断するには充分だ。
国家代表というのは文字通りISの世界大会において国の名と威信を背負って戦う存在。生半な実力で成れる様な代物ではないというのは容易く想像がつく。
そもそも論で、代表候補生の段階ですら非常に狭き門なのだ。それが正真正銘の代表となればその実力は察するに余りある。
ルウ「では、最初から全力で相対しましょうか・・・。」
故に、私は最初からトップギアでぶち当たる事にした。
楯無「ええ。貴女の全力、私に見せて・・・。」
楯無さんも戦闘態勢に入った。
その時私たちは・・・笑っていた・・・。
それは強者を前に歓喜してしまう武人の性・・・。
私は心の中で、「我ながらこのバトルマニアは・・・。」と自嘲した。