比那名居天子(♂)の幻想郷生活   作:てへぺろん

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再び起きた異変に幻想郷の住人達はどう動くのか……!?


本編どうぞ!




23話 集う者達

 私達は紅い世界一色に身を置いている。詩人だと思う言い回しかもしれないがそうではない。まさに世界が真紅の赤一色に染まっているようだった。空は紅い霧により覆いつくされ、日の光が差し込まぬ大地。私達は霧の湖と呼ばれるところにいる。この湖の周りは霧で包まれていることが多く、そのため視界は悪い。だが、今は紅い霧の影響のためか視界は良好なものの、湖も赤一色に染まっていた。この湖には普段なら妖精や妖怪が集まりやすく、多くの妖怪が集まるが今は誰もいない。生き物たちは身の危険を感じて姿を見せることはない。そしてこの湖の先には主であるレミリアが幻想郷に来た際に、一緒に幻想入りしたとされる真紅の洋館……それが紅魔館だ。それがここからでもよく見えている。

 

 

 「あそこに今回の黒幕がいるのですね」

 

 「そうだ衣玖、これから先はもしかしたらスペルカードルール外の戦いが待ち受けているかもしれない。下手をしたら命に関わることになるのだが……」

 

 

 「もしかしたら」ではなく、おそらくだけどスペルカードルールの範囲では収まらないことが起こるだろう。

 私は衣玖と神子に視線で訴えかける。命は一度限りの物であり大切なものだ。衣玖と神子は私についてきてくれたけど、ここから先は私の予感が言っている……命がけの戦いになると……

 だから私のためについてきてくれたのは嬉しいが、無理強いはさせたくない。相手はあの吸血鬼レミリア・スカーレット……ネタにされがちだけど、本来は幻想郷の中でもトップクラスの実力者。それにもしかしたら彼女の妹も敵かも知れないし、最悪な事態を想定しても対処できるとは思えない。それに早く魔理沙を救い出さないといけない。彼女の身に危険が迫っているかもしれないのだから……

 

 

 二人は決めていた。

 衣玖は幼い頃より天子の事を知っている。陰で悪口を言われながら立ち止まることなく天界をより良い世界に変え、悪口を言っていた天人達をも変えてしまった人物、比那名居天子をずっと見てきた彼女にとって天子は偉大な存在であり、傍にいるだけで心が温かくなってしまう存在になっていた。初めは美しく凛々しいただの子供から、心から支えたいと思える存在にまで大きくなっていた。だから衣玖は迷わずに答える。

 

 

 「私は天子様の行く道に最後までついて行きます。例えそれが苦難な道であろうとも……それが私の意思です」

 

 「衣玖……」

 

 

 天子は衣玖の瞳に宿る意思を感じ取れた。

 

 

 「天子殿」

 

 

 神子も答えは決まっていた。

 暗く辛い過去に囚われていた自分を救い出し、取り返しのつかないことをするところを止めてくれた。そして天子の言葉を心に刻み込んだ。心を奪うと言っていた神子が今度は自分自身の心にその言葉を刻み込んだ。忘れもしない大切な言葉……そして手を握り、暗い常闇の底から救い上げてくれた天子の存在は彼女にとって太陽のように輝いていた。そんな天子がこれから死地に足を踏み入れようとしているのに、自分が後ろでのんびりできるわけがなかった。神子にとって天子という存在は太陽のように輝き、太陽よりも大きくなっていたのだ。

 

 

 「私はあなたに救われた。今度もあなたは誰かを救おうとしている。私はあなたのために力になりたい……強制などではない私自身の意思であり、あなたと同じ道を歩みたい」

 

 「神子……」

 

 

 二人がここまで私のことを思ってくれているなんて……そんなこと言われたら断れないじゃない……衣玖と神子の思い確かに受け取ったわ。だからこれ以上は何も言わないわ……よし!そうと決まれば早く紅魔館に急がないといけないわね!

 

 

 「ちょっと待てお前らー!」

 

 

 この場に合わない緊張感のない声が聞こえてきた。子供のような声……何となく予想がついた天子が声のした方を向くとそこには小さな妖精が立っていた。

 

 

 「お前達!この異変の黒幕だな!覚悟しろー!!」

 

 「あっ!ちょっとま……!」

 

 

 小さな妖精は天子達が答える間も与えずに行動を起こした。辺りの空気が低下したのを衣玖は瞬時に感じ取った。その原因は妖精の能力に原因があった。その妖精は能力を使ってあるものを生み出した。大きな氷の塊だ。天子の五倍ほどある大きさの氷塊が宙に浮き、天子達を押しつぶさんと妖精は氷塊を投げつけようとした。

 

 

 「ま、まってチルノちゃーん!」

 

 

 新たに現れたもう一人の妖精が天子とチルノと呼ばれた妖精の間に割り込んでしまった。

 

 

 あっ!まずい!!?

 

 

 それによって勢いの止まらない氷塊はそのまま全員を押しつぶそうとする。天子は体が勝手に動いていた。緋想の剣を手に妖精の前に駆け出した。

 

 

 「はぁ!」

 

 

 一閃……薙ぎ払うと氷塊は真っ二つに綺麗に半分に裂けた。重い音が辺りに響く、真っ二つになった氷塊は砕け、氷の欠片となって散らばった。その光景を唖然と見ていたのは二人の妖精だった。

 

 

 「大丈夫か?大妖精?」

 

 「えっ……どうして私の名前を……?」

 

 

 【大妖精

 公式の立ち絵がないため詳細は本来ならばわかっていないのだが、髪の色は緑で、左側頭部をサイドテールにまとめ黄色いリボンをつけている。服は白のシャツに青い服を着用し、首からは黄色いネクタイをつけている。その背中からは一対の羽が生えている。

 

 

 よく私が見かけたことがある容姿と同じだった。そのために一発で彼女が大妖精、通称大ちゃんだと気がつけた。そして先ほど私達に氷塊を投げつけた妖精はチルノだ。

 

 

 【チルノ

 髪は水色で、ウェーブがかかったセミショートヘアー、背中の羽は氷の塊のような六枚の羽が生えており、青の大きなリボンを付けている。服装は白のシャツの上から青いワンピースを着用し、首元には赤いリボンが巻かれている。身長はかなり低く、子供っぽくていたずら好き、頭はあまり良くない。

 

 

 妖精とは自然現象そのものの正体と言われており、寒暖や雨風といった現象に妖精は宿っているとされている。体長は手のひらに載る程度から、大きくとも10歳に満たない人間の幼子程度の者が殆どである。妖精は例え体がバラバラになったとしてもすぐに治り、死んでもすぐに同じ姿で生まれ変わる。そのため死に対して軽視している面がある。特にチルノは妖精の中でも格別に力が強い存在である。自ら「最強」を名乗っている程だ。

 そんなチルノと大妖精が天子達の前に現れて一体どうしたというのだろうか?

 

 

 「大ちゃん大丈夫!?」

 

 

 チルノが大慌てで大妖精に駆け寄った。とても心配しており、何度も大妖精の体に傷が無いか確認する。

 

 

 「私は大丈夫、それよりチルノちゃんダメだよ!いきなり人を襲っては!」

 

 「うぅ……ごめん大ちゃん……」

 

 

 大妖精に怒られてションボリするチルノ。衣玖と神子も天子と共にその様子を見守っていた。

 

 

 「謝る相手が違うでしょチルノちゃん?」

 

 「ごめん……なさい……」

 

 「気にしてないさ。子供は元気が一番だからね」

 

 

 チルノは元気いっぱいすぎる気がするけどいいわよね。元気いっぱいの子供って……でも、何故チルノと大妖精がここに?確かに彼女達の縄張りだけど、今の状況でここに留まるのは良くない。ここにいれば危害を加えられてしまうかもしれない。何とか事情をわかってもらわないといけないな。

 

 

 私はチルノと大妖精に事情を説明した。大妖精はすぐ理解してくれたがチルノが問題だった。頭の良くないチルノに理解させるのには時間が必要かと思ったけど、神子が(たく)みな会話で理解させてくれた。流石は聖徳王だね。人に物事教えるの得意な人って憧れるわ♪それでなんだけど、チルノと大妖精はただここに留まっていたわけではなかったようだ。なんでもあの紅魔館に友達がいるようだ。それはなんとあのレミリアの妹のフランがチルノと大妖精の友達らしい。以前の紅い霧以降に知り合って初めは思わぬ障害もあったけど、それを乗り越えて仲良くなってチルノや大妖精以外とも友達になれて楽しい人生を送っているみたいだ。

 よかったと思った。けれど、チルノと大妖精は聞いていたみたいだ。フランの姉のレミリアが日に日に様子がおかしくなっていることを相談されていたようだった。それで今回の異変で二人はフランに会いに行こうとしていた時に私達と出会ったみたい。チルノによると私達が今回の異変を起こしている黒幕に見えたらしいけど、どこをどう見たらそう見えるのか教えてと聞いたら「何となく」と帰って来た。まぁ……これこそチルノだね。納得したわ。それでチルノと大妖精をこのまま紅魔館に近づけさせるのは良くない。二人が思っているよりも状況は深刻そうだからね。

 

 

 「フランは寂しがりやだからあたいがいないとダメなんだ」

 

 「だが、今の紅魔館は危険なんだ」

 

 「だからあたいがフランを守らなくちゃいけないんだ!」

 

 

 強い意志を感じさせる目であった。氷の妖精から伝わってくるのは冷たい冷気などではなく、心が温かくなるような優しい思いだった。

 

 

 「いいではないか天子殿」

 

 「私もチルノさんの熱い気持ちがわかります」

 

 「神子、衣玖も……チルノを連れて行けと言うのか?」

 

 

 二人はチルノの熱い意志に同情してしまったようだ。私としては危ないから残ってもらいたいのだけど……

 

 

 チラリとチルノの様子を窺う。チルノの意思は揺るがすことのできないものであることがわかる。友達を助けたい、力になってあげたいと思う気持ちの強さは計り知れないものだ。その強さを瞳に宿すチルノを止めることなどできないと天子達は悟った。

 

 

 「……わかった。しかし無茶はしないでくれ。私達もチルノを守れるかわからないからな」

 

 「大丈夫だ!あたいは最強だ!天子にもお姉さん達にも守られる心配はないぞ」

 

 「私達がお姉さんだと」

 

 「いい子ですね♪」

 

 「えへへ♪」

 

 

 お姉さんと言われて神子も衣玖も気分がいい様子だ。衣玖に頭を撫でられてご機嫌のチルノの姿を心配そうに見つめる大妖精……そんな大妖精に心配ないと声をかける。

 

 

 「大ちゃん、必ずフランはあたいが守るからな!」

 

 「チルノちゃん……」

 

 「大丈夫だよ!あたいは必ず帰ってくるから!」

 

 「大丈夫だよ大妖精、比那名居天子の名にかけて無理はさせないと約束する」

 

 「天子さん……よろしくお願いします!」

 

 

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 紅い霧で覆いつくされた暗い空を飛ぶ一人の烏天狗がいる。

 

 

 射命丸文……新聞記者である彼女が今回の出来事に首を突っ込まずにはいられなかった。この異変は以前と同様の吸血鬼が起こしたものだとすぐにわかった。霧の発生源は紅魔館、あそこなら当然こんなことができる人物は一人だけ。しかし、何かが解せなかった。何故こんなことをしたのかわからなかったのだ。一つ考えられるのは好奇心旺盛なあの吸血鬼なら異変を起こすぐらい仕出かすことはするだろう。しかし、何かが解せないのだ。次第に広がりつつある紅い霧を見ていると気分が悪くなる。文は烏天狗で妖怪だが、この紅い霧を長い間浴びていると自分が自分ではなくなってしまうのではないか?そんな錯覚を覚えていた。

 

 

 何故だろう……このままこの霧を放っておくと大変なことが起こりそうな気がしてならない……あのレミリアさんに限ってお遊びで異変を起こすことはありますが……無性に嫌な予感がしてなりません。ここは誰かに話を聞くに越したことはありませんね。

 

 

 空を飛びながら見知った顔を探した。人里には慧音と妹紅の姿があった。

 

 

 二人の話を聞くと今回の異変には様々な方が関わっている様子だった。その中には天子さんも含まれていた。まさか今回の異変にも天子さんが関わってくるとは……それがあなたの運命なのでしょうか?それに神子さんと宴会の時にいた衣玖さんも一緒のようだ。話には魔理沙さんが先に紅魔館へ向かったと聞きました。霊夢さんはまだ動いていない模様であった。私も紅魔館へ向かった方がいいのでしょうか?しかし、話では紅魔館のメイド長である咲夜さんの様子が異常である情報を掴みました。咲夜さんだけではなく、紅魔館そのものが異変に包まれている様子……一人で行くのは心もとない……どうしたものか。

 

 

 二人の話を頭の中で人里の上空で整理していると、彼女の目に誰かが空を飛んでいる姿を目撃した。紅白色の特徴的な脇が露わとなった巫女装束に身を包む一人の人間。真っすぐに突き進む巫女が目指している場所は文と同じく紅魔館である。グッドタイミングに来てくれたと文は感じ、その人物の元へ飛ぶ。

 

 

 「霊夢さーん!」

 

 「……文?何かしら?私は急いでいるんだけど?」

 

 「異変解決に行くのですね?珍しく険しい顔ですけど?」

 

 

 ぐうたらな毎日を過ごす霊夢とは少し違った。キリっとした目元に鋭い眼光……これこそ数々の異変を解決してきた博麗の巫女であった。そんな霊夢を見て、この異変はただの異変でないことを裏付けるような気がした。

 

 

 霊夢さんが真面目モードとは……いつもこんな様子ならカッコいいのですけどね。まぁ、霊夢さんはやる時にはやってくれる方ですので私からは何も言いませんけどね。

 

 

 「そうだわ、文は魔理沙見てない?」

 

 「見てないですが、話は聞きました」

 

 「どんな話……?」

 

 

 文は人里で慧音と妹紅から仕入れた情報を霊夢にも提供した。紅魔館の状況を聞いた霊夢はただ……

 

 

 「……そう」

 

 

 そう言って霊夢はそそくさと文の元を立ち去ろうとした。

 

 

 あやや?どうしたのでしょうか霊夢さん?魔理沙さんのことが気がかりのようですが……やはり紅魔館の状況がよろしくないにも関わらず先走ってしまった魔理沙さんのことが心配のようですね。顔には出ていませんが私にはちゃんとわかりますよ。しかし、一人で行くのは霊夢さんでも危険ですね……引き止めないと。

 

 

 文は霊夢を引き止めようとしたが、霊夢はそれを無視した。霊夢は早く紅魔館へ向かわなければならないとそう体が訴えかけていた。

 

 

 「文、悪いけど私は暇じゃないの。邪魔するっていうのなら相手になるけど……」

 

 

 鋭い瞳が文を睨みつける。霊夢のことを知っている文だが、それでも少し体が震えてしまった。

 

 

 霊夢さんは機嫌が良くないご様子……魔理沙さんに関係があるようですね。魔理沙さん無事だといいのですが……それにしても霊夢さんから発せられる霊力は凄まじいです。静かですが底が知れない……彼女には逆らわない方がいいですね。何より今は好都合です。この異変を一刻も早く解決した方がいいと私の勘が言っています。今の霊夢さんなら異変をババっと解決に導いてくれるでしょう。それに一人では心もとなかったので霊夢さんが居れば楽に潜入できそうですね。

 

 

 「邪魔などいたしませんよ!寧ろ霊夢さんに協力しますよ。今回の霧は何か放っておけば後々取り返しのつかないことになるような気がしてなりません」

 

 「……そう、勝手にしなさい」

 

 

 霊夢はそれだけ言うと紅魔館を目指して飛んでいく。

 

 

 レミリアさん……これがあなたの悪質な気まぐれであることを祈りますよ。そうじゃないと博麗の巫女に命まで葬られてしまうかもしれません。今の霊夢さんは機嫌が良くないのでこれ以上刺激したくありません。私はあなたが本気で幻想郷をどうこうするような方ではないと信じていますからね。

 

 

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 「染まれ……染まれ……もっと……もっと!この世界を紅い色に染め上げろ!!」

 

 

 広い空間に大きなシャンデリアが天井からぶら下がり、巨大な肖像画が飾られた豪華な内装に豪華な椅子が一つ存在していた。そしてその椅子に座る小さな吸血鬼がステンドグラスから差す光が赤色に染まっていくのを楽しんでいた。

 そしてその吸血鬼に従うように、命令され動くだけの人形のように成り果てた者達がいた。

 

 

 【紅美鈴

 華人服とチャイナドレスを足して2で割ったような緑色を主体とした衣装に、髪は赤く、腰まで伸ばしたストレートヘアーで、側頭部を編み上げてリボンを付けて垂らしている。紅魔館の主であるレミリア・スカーレットに仕え、紅魔館で門番をしている。

 

 

 【小悪魔

 赤い長髪で頭と背中に悪魔の羽、白いシャツに黒のベスト、ベストと同色のロングスカートで、ネクタイを着用している。紅魔館地下に存在する大図書館の司書でありパチュリーに仕える悪魔。

 

 

 咲夜と同じように主の命令をただ待つ虚ろな瞳をしていた。そんな者達を玉座から見下す吸血鬼は呟いた。

 

 

 「愚かな連中が私の元にやってくる。愚かで醜い生き物共が……そうだろう?メイド?」

 

 「ハイ……レミリアオジョウサマ……」

 

 

 吸血鬼の問いに冷たく感情もないように答える咲夜。

 

 

 「レミリア……か……クフフ……クハハハハハ!!」

 

 

 何がおかしかったのか吸血鬼は笑う。ただ単に面白おかしく笑うだけ……

 

 

 「そうか……そうだったな。ククク!そうだ……私はレミリア・スカーレット……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「残虐にして血塗られた吸血鬼である私が、永遠にこの世界を支配するのだ……!」

 

 

 一人の吸血鬼が幻想郷の支配に乗り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おい早苗、外が真っ赤だぞ?異変だぞ?行かなくていいのか?」

 

 「そうだよ早苗!それに妖夢も遊んでないで異変解決に行きなよ!」

 

 

 ここは守矢神社で神様達は心配していた。現在守矢神社には妖夢が遊びに来ていた。早苗との戦いで一つの新たなる道を踏み出せたことにお礼を言いに来ていたのだが……

 

 

 「ふふふ♪妖夢さんキャラの扱いがなっていないですね。ほら、ル〇ージによるアッパー攻撃です!」

 

 「ああー!リ〇クさーん!!」

 

 「勝ちました!ル〇ージを永遠の二番手なんて言わせませんよ!」

 

 「わ、わたしはまだ諦めません!リ〇クさんも決して負けてはいないのです!早苗さんもう一勝負です!」

 

 「ふふふ♪なんどやっても返り討ちにしちゃいますよ!」

 

 

 大乱闘スマッシュ〇ラザーズで盛り上がっていた。懐かしいゲーム機(電気は河童が開発した充電式をしようしています)を引っ張りだしてきてやってみたところ妖夢がドはまりしてしまっていた。早苗も久しぶりだったので気分が好調して熱が入ってしまっていた。そんな二人には神のお告げなど聞こえるわけがなかった。

 

 

 「神奈子……どうする?」

 

 「どうするって諏訪子……諦めよう……」

 

 「……そうだね。きっと博麗の巫女が何とかしてくれるよね」

 

 

 二神はため息をつきながら、諦めてお茶を飲むため部屋から出て行った。

 

 

 「はいロケット頭突きです!」

 

 「リ〇クさーん!!!」

 

 

 今日も守矢神社だけ平和です。

 

 


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