ドラえもん のび太のDead Space ~Welcome to Biohazard “G”~ 作:411ayumi
あれから・・・どれだけたったろうか?
僕が、“あの悪夢”から、解放されて、2年はたっただろうか?
僕は、中1になった。
「・・・ふう」
「お帰り! のび太くん!」
「ああ、ただいま」
“あの時”以来、僕は誰も憎まないようにしていた。
勉強だって、色んなことを、一人で出来るようにした。一人でも、生きていけるように。
ドラえもんが帰ってきたのは、あるひみつ道具・・・“ウソ800”のおかげだった。
・・・置いていてくれたのだ。
「のび太くん! どら焼き一緒に食べよ!」
「ああ」
部屋に戻って、僕らはどら焼きを食べ始める。
「のび太くんも、変わったね」
「そうか?」
「口調も、体つきも、何より、強くなった気がするよ」
「・・・まあね」
黙々とどら焼きを食べていく。妙に腹が空いていたので、丁度いい感じに腹が溜まる。
「おっと! ミーちゃんに会いに行かなきゃ! また後でね!」
「分かった」
そうして、ドラえもんは窓から出ていった。
「・・・」
「寝るか」
のび太もまた、目をつぶった。
・・・
「・・・ここは」
見覚えのある光景だった。そこは
「アダム号・・・!」
あの、”恐怖の悪夢“が、蘇った。マーカーによる、あの地獄が。
「どうして、終わったはずだ!?」
「ああ、確かに終わったかもね」
「誰だ!?」
「!!?」
「久しぶりだね・・・野比のび太」
かつて、倒したはずの、“ブラックマーカー”が、そこにいた。のび太とそっくりな姿をした、精神世界の化け物だ。
しかし、マーカーは、完全に削除されたはずの物なのだ。そこにいるのは本来有り得ないのだ。
彼は、ゆっくりと歩いてくる。
「・・・頼みがある、野比のび太」
「ある世界を、救って欲しい」
「・・・救ってほしいだと?」
「ああ」
のび太は、戸惑った。これまで様々な宇宙に現れ、関わった物全ての精神を狂わし、化け物へと変えた、“コイツ”が、何故? と。
「・・・野比のび太、君は、憎悪を、希望へと至らせた」
「そうすることで、分裂していた精神をもう一度統合させた・・・」
「君なら、“マーカーの力”を、使いこなせるだろう」
「マーカーの、力?」
余計に戸惑い、思わず手を見た。そうして、もう一度ブラックマーカーを見る。
「どうして、その世界を救う必要があるんだ?」
「僕らの世界・・・所謂。マルチバース」
「・・・その内の1つに、“マーカー”が侵入した」
「!!」
目を見開いてしまう。その驚異を、知っているからだ。
「マーカーは、止める必要がある。この世界にも影響してくるからな。もう嫌だろう? この世界が、あのような地獄になるのは?」
「・・・」
のび太は、コクリと首を縦に振った。
そして、ブラックマーカーはのび太を。険しい表情で見つめる。
「“一つになるのだ”。今度は、守るために」