ドラゴン使いの少女は。   作:トリスティティア

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どうも、お気に入り登録が100件を超えまして、嬉しいトリスティティアです。


スネイプ先生、性格悪い……。

慣れてくると早いもので、もう一週間が経ってしまった。

金曜日になる頃には、流石の私も大広間への道を覚えてきたし、シオンも禁じられた森に慣れて来たようだ。

 

「今日の授業は……魔法薬学かぁ……げ、スリザリンと一緒?やだなぁ」

「最悪です。スネイプ先生って、スリザリン贔屓な所があると聞きました」

「うわー」

 

本当に嫌なのだろう、シェリーの顔にはこれまで見た事もない程苦々しい表情が浮かんでいる。

 

だがしかし、スネイプ先生はもう死んでしまった初恋の人を今でも追いかけて、その人の子供を守っている人である。

それも考慮しなくては。

まあ、若干ハリー虐めてる節あるけど。

 

オートミールを口に運びながらそんな事を考えていると、ちょうど郵便の時間になった。

 

何百羽というふくろうが飛び込んできて、ミルクやジュースを跳ねさせて飼い主の周りの人に甚大なる被害を及ぼしていた。

 

ふふふ。

我がアルテミル家の子はそんな事にはならないのだよ。

 

「ルルッ!」

「おー、コーフ!」

 

真っ黒な毛のドラゴンが一頭、ふくろうに混じってやって来た。

 

「アンジェの手紙持って来てくれたんだ、ありがとねー」

 

撫でながらドーナツを一つあげると、コーフ、もといコーフィは私の手に鼻を擦り付けてから飛び立った。

もう帰るのか、ちょっと位ゆっくりしていけば良いのに。

 

「あの子もドラゴンですよね」

「あー、うん。コーフは妹のドラゴン」

「ほうほう」

 

アンジェからの手紙はひとまず鞄に入れておいて、夜に読むことにした。

 

 

 

 

魔法薬学の教室は地下牢だった。

壁に並んだ棚に置いてあるホルマリン漬けの生物達が気味悪い。

趣味が悪いな。

 

それにしても随分と寒い。

教授の部屋は地下牢の隣の部屋だったと思うが、夜とかどうしているのだろう。

鉤鼻に脂ぎった黒髪のスネイプ先生が、夜に毛布被って震えてる所とか想像すると笑えてくる。

 

まず最初に出欠を取った。

序盤は普通に進んで行ったのだが、ハリーの名前まで来た所で少し止まり、猫撫で声で言う。

 

「あぁ、さよう。ハリー・ポッター……我らが新しい……スターだね?」

 

それを聞いて、マルフォイが体格の良いお仲間と冷やかし笑いをした。

 

出欠でのいじりはそれで終了し、全員の名前が呼ばれ終わると先生は生徒達を見渡した。

 

「このクラスでは、魔法薬調剤の微妙な化学と、厳密な芸術を学ぶ」

 

温かみのひとかけらも無い暗い瞳のまま、先生は語った。

 

「このクラスでは杖を振り回すような馬鹿げた事はやらん。そこで、これでも魔法かと思う諸君が多いかもしれん。フツフツと沸く大釜、ユラユラと立ち昇る湯気、人の血管の中を這い巡る液体の繊細な力、心を惑わせ、感覚を狂わせる魔力……諸君がこの見事さを真に理解するとは期待しておらん。

我輩が教えるのは、名声を瓶詰めにし、栄光を醸造し、死にさえ蓋をする方法である……ただし、我輩がこれまでに教えてきたウスノロ達より諸君がまだましであればの話だが」

 

うわー、凄く魔法薬好きなんだろうなぁ。

まあ要約すると、魔法薬学はすっごい難しいから、覚悟してちょ☆って事だよね。

成る程成る程。

てか、今までの教え子ウスノロだったんすね。

 

「ポッター!」

「は、はい!?」

 

突然名前を呼ばれたハリーが慌てたように返事をした。

 

「アスフォルデの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になるか?」

 

おお凄い。

一息に言ったぞ。早口言葉かな?

ビュオッと空を切る音と一緒に、ハーマイオニーが勢いよく手を振り上げた。

 

「分かりません」

 

ハーマイオニーの手をまるまる無視してスネイプはせせら笑う。

 

「チッチッチ……有名なだけじゃあどうにもならんらしいな。ポッター、もう一つ聞こう。ベゾアール石を見つけてこいと言われたら、何処を探すかね?」

 

きっとベゾアール石も分からないんだろう、ハリーが目を白黒させる。

 

「……分かりません」

「教科書を見ようとも思わなかったポッター君、モンクスフードとウルフスベーンとの違いはなんだね?」

 

とうとうハーマイオニーが椅子から立ち上がって、地下牢の天井に届かんばかりに手を伸ばした。

いや後ろの人が見にくくなるから。

止めろや。

 

「わ、分かりません」

 

ハーマイオニーの圧に耐えきれず、ハリーが少し声を震わせた。

 

「ハーマイオニーが分かっているらしいので、彼女に聞いてみればどうでしょう?」

 

良かったね、ハーマイオニー。

ハリーが君の事を指摘してくれたよ。

ようやく空気からグレードアップできたね。

ところが、スネイプはそう思わなかったらしい。

不快そうに言った。

 

「座りなさい」

 

ハーマイオニーがすとんと椅子に腰を落とす。

……ちょっと可愛いと思ってしまった私は末期なんだろうか。

 

「教えてやろう、ポッター。アスフォルデとニガヨモギを混ぜると、『生ける屍の水薬』と言われる強力な眠り薬となる。ベゾアール石は大抵の薬に対する解毒薬になり、山羊の胃から取り出される。モンクスフードとウルフスベーンは同じ植物で、別名をアコナイトとも言うが、トリカブトの事だ。

どうだ?諸君、何故今のを全部ノートに書き取らんのだ?」

 

皆が一斉に羽ペンと羊皮紙を取り出して、書き始めた。

カリカリという音に被せて、スネイプが言う。

 

「ポッター、君の無礼な態度で、グリフィンドール一点減点」

 

その後、おできを治す薬を調合したのだが、お気に入りらしいマルフォイと指摘箇所が見つからなかったらしいアステリアさん以外全員が注意を受けた。

 

そして、事件は起こった。




あれですね……アステリアさん完璧説が出てきましたね。
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