ドラゴン使いの少女は。   作:トリスティティア

4 / 19
どうも、本格的に題名がよく分からなくなったトリスティティアです。


球の正体。

 

無事に二時間かけて杖を買った夜。

弟と妹が寝静まった後、私は両親に呼び出されあの球を携えてリビングへと向かった。

そこには両親と兄、セシルの姿が。

 

……何をするのだろうか。

 

「フローラももうこんな歳か……」

「クリスは大袈裟なのよ。めでたい事でしょ?」

「いやあ、あの時は僕も嬉しかったよ……」

「はい?」

 

感動しているお父さん、それに冷静に突っ込むお母さん、若干6歳にして過去を懐かしむ(?)セシル。そして、呑気そうに欠伸する3頭の犬達。

状況が理解できないのですが。

え、ちょっとマミーとパピー、助けて。え、兄?頼りにならなさそうだから良いや。

 

「え、何?何をするの?」

「ああ、フローラ。それを貸してごらん」

 

一瞬で真剣な顔に戻ったお父さんは、そう言った。

言われるがまま、球を渡す。

お父さんはそれを両手で持った。

 

「そして、両手をこれにかざす」

「う、うん」

 

指示通りに手をかざすと、球が強く光った。

一筋の風が髪を揺らす。

何となく、吸い込まれるような感じ。

これに、魔力を吸い取られでもしているみたいだ。

この世界に、魔力という概念があるかどうかは分からないが。

 

球がもう一度更に強く光って、思わず目を瞑る。

目を開けるとそこは……花畑だった。

どこまでも繋がっていそうな色とりどりの花畑。

パンジー、向日葵、チューリップ……季節感とか全く無視の花畑。

そこに、私は1人で突っ立っていた。

 

……いや、正確には1人では無いようだった。

ルルル……と、小さな鳴き声が聞こえて来る。

鳴き声を辿っていくと、花畑に真っ白な……

 

「犬?」

 

羽が生えた犬が、こっちを見ている。

大きな金色の瞳で、私を見つめたまま動こうとしない犬に、恐る恐る触れようとしたところで、私は突然現実に引き戻された。

 

まさかの夢落ちかと思いきや、腕には確かな重みと柔らかな感触があった。

 

「「「おめでとう!」」」

「へ?」

 

下を見ると、そこにはさっきの……犬がいた。

あの、羽が生えた犬である。

 

「フローラも、遂にドラゴン使いか!」

「気が早いわよ、クリス」

「うわぁ、真っ白!」

 

ド、ドラゴンですと?

確かにうちは犬がまあまあ沢山いる。

信じられない跳躍力を持つ犬が。

時々本棚の上で寝ていたり、大きさに違和感を感じたり。

 

……え?

 

「フローラ、落ち着いて聞いてね」

「は、はい」

「アルテミル家は……」

 

その時、3頭の犬が父、母、兄の後ろで、羽を広げて……空中に浮かんでいた。

そう、まるで獣型のドラゴンのように。

 

「ドラゴン使いの家系だ」

 

……………ゑ?

 




短いですね……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。