最低最悪ルートRTA 作:変身できない系ウォズ
「ッ!今だ!」
【ビルド!ギレギレシュートゥ!】
ジオウが突然乱入したことによって、俺の時止めが解除された。
奴に手助けされたことは釈だが、このチャンスを無碍にするほど俺は愚かじゃない。
すぐさま武器を取り出し偶然アナザーライダーに対応していたライドウォッチを装填、発射する。
『Gyuooooo!!?』
「…くそっ!」
着弾。
アナザーライダーが爆発し、埋め込まれていたウォッチが吐き出され、こちらもパリンっと小気味良い音を立てて砕け散る。
その様子を見たタイムジャッカーは撤退したようだな…。
「終わったか」
そう独りごちる。
アナザーライダーとは何回か戦ったことがあるとはいえど、それらは全て一度倒せばすぐに再起不能になっていた。
ウォズが言っていたように、タイムジャッカーの技術も進化しているということか…。
「うわっとと…ふぅ、終わったねゲイツ。…で、どうするの?」
このポヤポヤした魔王のアナザーライダーも出てきたりしてな。
…いや、こいつがポヤポヤしているのは本性を隠しているというだけだろう。
現に、この時代の人物を強襲して奪い取ったと思われるライドウォッチで変身している。
こいつは最低最悪の魔王だ。
もはや躊躇うことはしない。
俺はこいつを倒しにこの時代に飛んできたのだ。アナザーライダーが出たから一時的に協力したが、それが終わった以上倒さない理由なんてない。
「アナザーライダーは倒した。なら次は貴様の番だ、ジオウ」
「……やっぱそうなる?」
は、どうやら覚悟はできているようだな。
「当然だ。ここで決着をつけるぞ」
ジカンザックスからウォッチを外し、起動する。
【ラビットラビット!】
そしてジクウドライバーに装填…。
「まぁ待ちたまえよ、2人とも」
しようとしたところで邪魔が入った。
そいつは、つい先程見たばかりの見知った顔の奴。
「…また邪魔をしにきたのか、ウォズ」
「いやぁ嫌われてるね、私」
それよりも寒くないのかその格好は。
この時代の冬だぞ?俺は正直クソ寒い。変身してからは平気だが。
だが奴はそんなことを
「それは置いておくとしてだ。やぁ我が魔王。さっき振りだね」
「神出鬼没だなぁ……で、今度はなんの用?」
「何、一つ確認したいことがあってね」
確認?
…あぁ、奴はオーマジオウの従者だからな。
若い頃のジオウの覚悟を問おうとしているのかもしれない。
将来の魔王っぷりを見るに、俺たちにとっては禄でもない代物だかな。
「君のその強さ…いや、この場合は戦闘技術と言ったところかな。あ、ステータスのことではないよ?…それは、何度も繰り返し、積み重なれて出来た強固なものだが……なんで、君はわざわざ時間を消したり新たに生み出してまでそんなことをやっているんだい?それも、茨の道である『暴君』のルートでだ……さぁ、答えを聞かせてくれないかい」
………?
り、理解できんぞ…?