吹雪とユニコーンはマシンディケイダーに乗って廃墟を疾走する。道中には深海棲艦に殺された人々の死体が転がっている。その中には、先ほどユニコーンを攫おうとした2人組もいた。
(あんな連中でも生きていたのに、なんでこんなことが出来るんだ・・・。)
深海棲艦の行動に深い理由などない。殺したいから、食いたいから、仲間を増やしたいから、そんな勝手な理由で罪のない人々の生命を奪っていく。それを思い出したツカサは強い怒りを感じた。それ故に気づかなかった、灰化した死体から触手が伸びてきたことに。
「きゃっ!」
触手の攻撃を受けてユニコーンがバイクから落ちてしまう。
「ユニコーン!」
「大丈夫・・・ユーちゃん!」
ユニコーンはぬいぐるみを引き寄せる。だが、その背後から異形の怪物が出現する。
「灰から出てきた?オルフェノク型のヘ級とホ級か。」
「イヤ!来ないで!お兄ちゃん助けて!」
「今助ける。」
そう言うと、ライドブッカーから緑の髪の少女のカードを取り出す。
『KANMUSURIDE YUUGUMO』
吹雪の姿が赤いラインが入った制服の黄色の瞳の少女、夕雲に変わる。
『ATTACKRIDE AUTO VAJIN』
マシンディケイダーが銀のスマートなバイクに変わったかと思えば、人型ロボットに変形して飛行、上空からの銃撃で深海棲艦を退けた。
「ユニコーン、隠れてろ!バジン、彼女を守れ!」
そう言うと夕雲はバジンからファイズエッジを引き抜き、深海棲艦に突撃する。オートバジンはユニコーンを守るように立ちふさがる。
夕雲は敵の攻撃を恐れることなく、次々と斬撃を食らわせる。斬られた深海棲艦たちは青い炎を噴き出し、Φの紋章を浮かび上がらせながら灰化消滅した。
「ふぅ。」
夕雲の姿を解除し、カードを見つめる。
「夕雲か・・・。」
『提督?少しは夕雲に甘えてくださいね?』
『バジンさん!味方ごと撃つ人がありますか!』
『夢ですか?ない・・・と言えばウソになりますね。』
「結局、聞きそびれちまったな。」
「ギャオォォォォォォン!!」
咆哮の方を見ると、人型の深海棲艦が巨大な蟹や昆虫たちを使役している。
「魔化魍型か。」
『KANMUSURIDE AKATUKI』
吹雪の姿が紫のセーラーと帽子の少女、暁に変わる。
『ATTACKRIDE ONGEKIBOU REKKA』
2本の鬼の顔の赤い撥を手に取り、火炎弾を撃ち出す。撥を振るうたびに火炎弾が撃ち出され、当たった深海棲艦と怪物たちは爆散していく。
「これでラストか。」
暁を解除して吹雪に、さらに変身を解除してツカサに戻る。
「暁・・・。」
『一人前のレディとして扱ってよね!』
『大丈夫よ。鍛えてるから。』
『ナデナデしてくれても、いいのよ?』
「あいつが1番デカイ敵と戦ってたよな。」
「お兄ちゃん!」
「ユニコーン、無事だったか。」
「ロボットさん、バイクに戻っちゃったよ?」
「あぁ、変身を解除したからな。」
「おーい!」
「ん?三笠!エンタープライズ!プリンツ!」
「無事でよかった!なかなか見つからないから心配したぞ。」
「もうユニコーン!勝手に行くなって言ったじゃない!」
「ご、ごめんなさいプリンツお姉ちゃん。」
「待て、叱るのは後だ。奴らが来る前に家に戻るぞ。」
「奴らは何なんだ?我の主砲が全く通じなかったぞ?」
「私の艦載機もほとんど落とされた。あれは一体?」
「ちょっと!アレ!」
プリンツが指さした先には、街のシンボルである時計塔に群がる深海棲艦と天辺で仲間の深海棲艦を貪り食っている巨大な腕の怪物がいた。
「共食いしてやがる。」
「う、うげぇ・・・!」
人の死体以上に凄惨な光景を目にしたユニコーンが口を押えながら蹲る。
「見るなユニコーン!ツカサ、早く行こう!」
ディケイド1話の魔化魍同士の共食いって結構なグロシーンだと思う。怪物とはいえ、明確に「生きたまま生物を食う」という描写はなかなかないし。
ライダー図鑑
艦娘ライダー夕雲
ファイズの力を得た艦娘ライダー。変身状態では常に制服にフォトンブラッドが流れているため、下位の深海棲艦なら殴ってるだけでも倒せる。必殺技はクリムゾンスマッシュ、グランドインパクト、スパークルカット。オートバジンも扱える。
艦娘ライダー暁
響鬼の力を得た艦娘ライダー。変身すれば肉体が強化され、並みの攻撃では大破はおろか小破することさえない。また、口から鬼火を吹くこともできる。音撃鼓と音撃棒を使用した音撃打で敵を倒す。