戦闘室を予約して約3日、目的の人物が惑星ベジータへと帰還した。
ポット発着場に着陸したポットが開かれ中から血まみれで瀕死の男の姿が露わになる。
緊急の生命維持装置が使われ、口にはマクスがあてがわれており外から覗き込んでいるこちらへの反応は無い。
下級戦士は己の戦闘力の低さを仲間との連携でカバーする、そんな下級戦士が一人で惑星を攻め落としに行ったらこうなるのは当然といえば当然か。
奴が攻めに行った星はイゾウサ星だったか?本来ならフリーザ軍と合同で攻め落とす予定だった星だったが、まあまぐれでも俺を倒しただけの事はあるか。
すぐに戦えそうに無い下級戦士を見てため息をつきながらも奴を担ぎ上げメディカルマシーンに放り込んだ。
模擬戦闘室で待つと奴は気怠そうに現れた。人を舐めた態度に腹が立つがそれも敗北の屈辱を同時に晴らせるのであればこの際目をつむってやろう。
不気味にニヤつくリーキに対し面倒そうに下級戦士が口を開く。
「上級戦士サマがわざわざこのオレに何の用だ?
こっちは身に覚えの無い事で面倒な事になってるって言うのによう。
まあこんな場所にわざわざ呼んだって事はオレと遊んでくれるって事か?それなら丁度いい、憂さ晴らしに思いっきり暴れさせてもらうぜ。
上級戦士サマならすぐにギブアップなんてことは無いだろう?」
「き…貴様、自分が殴った相手の事すら覚えていないのか。
まあいい、まぐれでもこの俺を倒したんだ少しは調子にのっても仕方ないだろう。
だがそれもここまでだ!!エリート戦士であるこの俺を散々コケにしやがって。
じっくり遊んでやろうと思ったが止めだ、すぐにぶっ殺してやる!!」
手に戦闘エネルギーを溜めて一瞬で距離を詰める、下級戦士はおろか中級戦士にすら視認できない速度だ。やつの腹に大きな風穴を開けるため渾身の右ストレートをふるい…
それは空を切った。
「何ぃ!?」
下級戦士は身体を横に反らし、いとも容易くこの俺の攻撃を躱した。
あの時と違い慢心はしていたかもしれないが油断は決してしていない。
文字通り自身の最高の攻撃の一つを奴にお見舞いしたはずだった。
避けられたという現実を飲み込む前に動揺して隙きだらけの俺に下級戦士はカウンターのボディブロウを叩き込んで来た。
「かっ、は。」
肺の中の空気が無理やり外に押し出される。そしてそのまま奴の立っている所から戦闘室内の壁まで殴り飛ばされた。
俺が壁に激突した事により壁は大きく凹み蜘蛛の巣状に亀裂が走る。
激痛によりその場から動けそうに無い、目がチカチカし意識が朦朧とする中、凄まじい突風の様な物が正面から吹き付けて来る様な感覚を感じた。
奴が来る!そう肌で感じ取った俺は咄嗟に地面に向けて思いきりエネルギー弾を放ちその衝撃で上空へ逃げた。
その勢いのままファイティングポーズを取り直し自分が元いた位置を確認する。
もっとも自分の放った気弾により爆炎が立ち上がり元いた場所は煙に飲まれ目視では確認しきれなくなっていた。
「くそう、どうなった!」
早すぎる展開についていけぬまま焦りが募る、そんな事などお構いなしに後ろから声が響いた。
「遅ぇ、後ろだ!!」
リーキを殴り飛ばした後追撃に距離を詰めた下級戦士はリーキの咄嗟の空中移動にも難なく対処し、すぐに切り返しリーキの背後上空まで飛び上がっていた。
そしてそのままがら空きの後頭部にスレッジハンマーを叩き込む。
「が…は…。」
圧倒的な一撃により地面に叩きつけられた俺はそのままムシケラの様に地面に這いつくばった。
「く…くそう。こんな、はずは…。」
激しい頭痛で身体が上手く動かせない何とか立ち上がろうとするが身体をぷるぷると震わせるだけで精一杯である。
そんな俺の姿を一瞥し下級戦士は模擬戦闘室から立ち去ろうとした。
(これで…終わり?下級戦士ごときに、いや関係ない。
相手が何者であれ、ただただ殴られ続けて何もできないまま負けるだと。
そんな事あってたまるか。)
「ま、まて何処へ行く気だ!まだ戦いは終わっていないぞ、この部屋を出るのならこの俺を殺してから行け!!」
その言葉を聞き下級戦士はバーダックは振り返った。
対するリーキは舞空術で無理やり身体を浮き上がらせ何とか構えをとっているが、その手足は未だに震えている。
だがまだその目には闘志の炎がまだ燃えている。
「…。へへっ、いいだろう。そっちがまだやる気だってんならとことん闘ってやろうじゃねぇか!!」
バーダックは再び構え直した、相手が構え直したのを確認し俺は思いっきり奴に突撃した。
本来バーダックにはシリアル星を攻めに行ってもらうつもりでしたが、念の為単行本を購入し確認した所ここはバーダック一人で攻め落としたらだめだと思い急遽適当な惑星を作りました。
イゾウサ星→ぞうさい→惣菜