何の為に剣を振るうか 作:虹眼の代替竜
LP:4000
手札:1枚
モンスター:
魔法・罠:
丸藤 亮
LP:4000
手札:1枚
モンスター:サイバー・ドラゴン(攻)
魔法・罠:伏せ×2
「僕のターン、ドロー。スタンバイフェイズ中に《死の王 ヘル》の効果を発動。《鉄の王 ドヴェルグス》を生け贄に捧げ、墓地の《
ヘルが自身の持つドクロの杖を一振りすると、場のドヴェルグスが沈んでいき、別の場所に黒い霧が立ち込める。その霧の中からマルデルが『ご機嫌よう』という感じで手を振りながら現れた。手振るの好きだね、君。
光の王 マルデル
星9/光/植物族/ATK2400/DEF2400
「特殊召喚されたマルデルの効果発動。デッキから『ジェネレイド』と名のつくカード《
《
蘇生したと思ったらすぐさま墓地にとんぼ返りのマルデルは困り顔で腕組みをした状態で消えていった。すまない、君の効果は出た時だけだから……。
「ナグルファーを攻撃表示に変更し、バトル!」
「バトルフェイズ開始時、
サイバー・ドラゴンが消えると、それよりも一回り大きく装甲の厚い、防御に特化している鋼鉄竜が現れた。
サイバー・バリア・ドラゴン
星6/光/機械族/攻800/守2800
攻撃表示のサイバー・バリア・ドラゴンは、相手モンスターの攻撃を1ターンに1度無効にできる。
こちらのフィールドの攻撃表示モンスターはナグルファーのみ。これでは攻撃する意味はない。
であれば方針変更、いわゆるプランBだ。
「手札から速攻魔法《
前のターンにいたのと同一ではないが、黄金の大剣を持つ有翼の騎士王が再臨した。
そして新たにモニュメントの一角が蒼く点灯すると、フィールドに氷塊が出現した。その氷塊は徐々に亀裂が入っていき、最後は甲高い音をたてて割れ、氷の体躯と
剣の王 フローディ
星9/風/戦士族/ATK2500/DEF2000
氷の王 ニードヘッグ
星9/水/幻竜族/ATK2100/DEF2600
「その後フローディの効果を発動! フローディ自身を生け贄にして《サイバー・バリア・ドラゴン》を選択し破壊する。敵を斬り払え、フローディ!」
フローディが消える間際に残した斬撃がサイバー・バリア・ドラゴンを両断した。
「フローディの効果により破壊されたモンスターの数だけ相手はドローできる。これは任意ですがドローしますか?」
「……ドローする」
丸藤先輩は少し考えデッキから1枚ドローした。
「この瞬間、《王の舞台》の効果発動! 1ターンに1度、相手がデッキからカードを手札に加えた場合、デッキから『ジェネレイド』と名のつくモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。現れろ《
フィールドのモニュメントの一角が灰色に点灯すると、辺りに地鳴りのような低音が響くと、白亜の城塞が浮遊して現れた。
虚の王 ウートガルザ
星9/光/岩石族/ATK2200/DEF2700
「その後ウートガルザの効果を発動! 自分フィールドの『ジェネレイド』と名のつくモンスターか岩石族モンスターを合計2体生け贄に捧げ、相手フィールドのカード1枚を対象に取り除外する。僕はウートガルザとニードヘッグを生け贄に捧げ、残りの伏せカードを選択。異次元に弾き飛ばせ、ウートガルザ!」
ウートガルザは白亜の城を
「どうせ除去されるならば、リバースカードオープン《和睦の使者》! このターン自分のモンスターは戦闘破壊されず、戦闘ダメージも受けない!」
「それに対して永続罠《
ソリッドビジョンの《和睦の使者》の女性たちは、効果が書き換わったため慌てて僕らにカードを持ってくる。
「これでモンスターも伏せも無くなった。ナグルファーで丸藤先輩にダイレクトアタック! 劫火で焼き尽くせ、ナグルファー!」
ナグルファーは身体の炎を前方に集めて巨大な火球を形成し、それを敵に向かって打ち出した。その火球は相手フィールド辺りで爆発したため、爆煙が丸藤先輩の姿を隠す。
「避けられたか」
「ああ、俺はナグルファーの攻撃宣言時、墓地の《超電磁タートル》の効果を発動していた。超電磁タートルは墓地から除外することで相手のバトルフェイズを強制的に終了させる」
煙が消えて視界が良くなったが、丸藤先輩のライフは全く減っていない。
「最初のターンの《暗黒界の取引》で捨てていましたか。隙がないのはそちらもですね。バトルフェイズの強制終了によりメインフェイズ2に移行。僕はカードを2枚伏せてターン終了」
霧遊 響也
LP:4000
手札:2枚
モンスター:
死の王 ヘル(守)、炎の王 ナグルファー(攻)
魔法・罠:
王の舞台(フィールド)、王の支配(永続罠)、伏せ×3
丸藤 亮
LP:4000
手札:3枚
モンスター:なし
魔法・罠:なし
「相変わらず強いな、霧遊。だが俺も5年間何もしていなかったわけではない! 俺のターン、ドロー!」
丸藤先輩は勢いよくドローする。
ドローに気合いを入れてもデッキトップが変わるわけない、という前世の常識はこの世界のデュエリストのディスティニードロー率の高さを実感して以来消え去っている。
カードは
「ドローした瞬間、《王の舞台》の効果発動。デッキから2体目のマルデルを守備表示で特殊召喚。更に舞台の2つ目の効果と特殊召喚したマルデルの効果が発動。まずマルデルの効果でデッキから2枚目の《
光の王 マルデル
星9/光/植物族/ATK2400/DEF2400
ジェネレイドトークン ×2
星3/光/天使族/ATK1500/DEF1500
うん、《王の舞台》強いんだけど、相手の通常ドローにも反応できるから相手の出鼻挫いちゃうんだよね。
しかし丸藤先輩は怯まない。
元からこっちのデッキの動きを知っているというのもあるが、このターンに決着をつけるという強い意気込みを感じる。
「相手フィールドにのみモンスターが存在するため、手札から《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚! そして魔法カード《死者蘇生》を発動! 墓地の《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚する。並び立て、サイバー・ドラゴン!」
サイバー・ドラゴン ×2
星5/光/機械族/ATK2100/DEF1600
「カードを1枚伏せ、魔法カード《天よりの宝札》を発動! お互い手札が6枚になるようにドローする。俺は5枚ドロー!」
出たよ、強すぎアニメ効果カードの最高峰。
「……僕は3枚ドロー」
「《プロト・サイバー・ドラゴン》を召喚し、バトルフェイズに入る。サイバー・ドラゴンでジェネレイドトークンに攻撃! エヴォリューション・バースト!」
「サイバー・ドラゴンの攻撃宣言時、《虚の王 ウートガルザ》の効果発動! ジェネレイドトークンとマルデルを生け贄に捧げ、攻撃したサイバー・ドラゴンを選択し除外する!」
「それに対して手札から速攻魔法《瞬間融合》を発動! フィールドのサイバー・ドラゴン2体と《サイバー・ドラゴン》扱いのプロト・サイバー・ドラゴンで融合する!」
「ならばそれにチェーンして《
「同じ手は食わん。更に速攻魔法《サイクロン》を発動し《王の支配》を破壊する! 永続系の魔法罠はチェーンして除去すれば効果は残らない。よって瞬間融合の効果はそのままだ! 3体の《サイバー・ドラゴン》で融合、
サイバー・エンド・ドラゴン
星10/光/機械族/ATK4000/DEF2800
サイバー・エンド・ドラゴン。三つ首と機械翼を持つサイバー・ドラゴンの最終形態。サイバー流の切り札。
《パワー・ボンド》と《リミッター解除》を使えば攻撃力16000という超火力を叩き出すこともできる神クラスのモンスターだ。
「《サイバー・エンド・ドラゴン》は守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える、でしたね」
「ああ。そして《瞬間融合》で融合召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊されるが、このターンに決着をつければ問題ない。サイバー・エンド・ドラゴンでヘルを攻撃!」
「攻守の差は1200。ライフは残る」
「この攻撃力のままでは、な。ダメージステップに手札から速攻魔法《リミッター解除》発動! 自分フィールドの機械族の攻撃力は倍になる! これでサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力は8000! 撃ち砕け、エターナル・エヴォリューション・バーストォォオオ!!」
ふぅ。
「お見事です、丸藤先輩」
霧遊 響也 LP:4000 → 0
丸藤 亮 WIN
次回はデュエルしない会話パート予定