何れ死ぬであろう私が鬼滅の世界を生き抜いた話。   作:蔓桔梗

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初投稿です。
分からないことだらけで至らないところがあると思いますが宜しくお願いします。

あと超絶ニワカです。

初っ端から最新話ネタバレなのでお気をつけて



本編
何れ死ぬことを自覚した私の話


見ていられなくて人買いから奪うように買った女の子。

その子は自分から行動できなくて、言われたことしかできなかった。

 

そんな彼女に姉はコインを渡した。決められないことがあったらコインを使って決めればいいと。

 

私は憤慨した。

姉は能天気すぎる。だって、そうだろう。そんなことしたら彼女は一生コインによって物事を決めるようになる。

 

そう私は憤慨したのだ。

だけれども、どうにも既視感を覚えた。

 

私はどこかでこの場面を見たことがあると。

一体、どこだろうと記憶を遡って、遡って……

 

 

私はそう遠くない未来で死んでしまうことを思い出した。

 

 

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「ハロウィンで鬼滅コスする人の中に玄弥と無一郎がいたらみんな泣くよねー」

 

本誌を全く読んでいない私は全くもって分からなかったが以前、時透推しの知り合いがお兄さんがチラチラ見えて連れて行かないでと内心叫んでたと話してたことを思い出した。

 

「今週のやつのネタバレをな、食らってしまってな…心がしんどい」

 

つまりは、二人とも安らかに眠れ(そういうこと)である。

 

 

『鬼滅の刃』

 

それは某少年誌で連載される最近では類を見ないほどの味方側がぽこぽこお亡くなりになる大正剣戟奇譚である。

鬼の中で推しを見つけたらその数話後には殺され、かといって主人公側で推しを見つけても少ししたら死んでしまう。

箱推しでも辛いのに、個人の推しだったらもっと辛いというか多分地獄。でも、好きだから分かっていても推す。誰かを推すのは呼吸と同じ。オタクとはそういうものである。

 

そんな私はどこにでもいるようなアニメを嗜む程度のオタクだった。

アニメから始まり、単行本を少し、公式設定集を軽く。ゆくゆくは読破したい所存。

 

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そんなふうに思っていたのに気づいたら此処にいた。

私はそのことに違和感を覚えずに紆余曲折しながらもすくすくと成長し、今に至り漸くその事実を認識した。

 

 

即ち、私は後の鬼殺隊柱が一人、蟲柱 胡蝶しのぶであると改めて認識したのだ。

 

 

「…しのぶ、いきなり真顔になってどうしたの?」

 

不思議そうに小首を傾げるのは現鬼殺隊 花柱 胡蝶カナエ。後に故人となる人物であり、私、胡蝶しのぶの実の姉。

 

「…?」

 

そんな姉の腕の中で同じくこちらを見るのは後に私の継子になる栗花落カナヲ。私のもう一人の家族。

 

「…なんでもない。それよりも姉さん、それはその子のためにならないわ」

「え〜カナヲちゃんは可愛いから大丈夫よー」

 

何を言っても可愛いから大丈夫と謎の理論を発揮され、これ以上何を言っても無駄だと再実感した。

 

呆れたようにため息をついて部屋を出た“私”は自然に見えただろうか。

 

 

「はあ〜胡蝶しのぶかあ……マジかぁ…」

 

部屋から蝶屋敷。蝶屋敷から人気のないところまで出た私は周囲に誰もいないことを再確認してひとまず胸の中にしまっていたものを吐き出した。

 

 

胡蝶しのぶは原作開始時では数少ない女性の柱だ。柱の中で唯一、鬼の頸を切れないと自称していたがそれでもそれを物ともしない方法で柱に上り詰めた人間だ。

 

彼女はいつも笑みを絶やさずに「鬼と仲良くすればいい」と言っていた。

それは死んでしまった姉が鬼に対して哀れみの情を向けていた。その思いを引き継ごうと思うもののできずにせめて姉が好きだと言っていた笑顔を絶やさないで仮初めであるものの姉の遺志を継いだと示していたはずだ。

肉親を殺された憎しみと姉の慈悲深い遺志の板挟みになって鬼に対してのみ愉快な鬼畜になっていたが。

そんな彼女は無限城で仇である上弦の弐に殺されながらも殺すという結末を迎える。

 

 

そう、殺されてしまうのだ。姉も、自分も。生き残るのは血の繋がらないもう一人の家族であるカナヲだけ(今の所は)。

 

 

二次創作でよくある原作の流れを変えることはできるのかと私は考える。

答えはきっと是。

 

此処は実在する世界だ。胡蝶カナエも、胡蝶しのぶもちゃんと実在する人物だ。たまたま自分がこの世界と同じ世界観を持った創作物のことを思い出しただけなのだ。

だから、“私”が知っている原作と同じ流れになる保証はどこにもない。むしろ違う流れになる可能性の方が高いかもしれない。

 

 

一番の死亡回避は鬼滅隊に入隊しないことかもしれないが、それはもう無理だ。

両親は鬼に殺され、残ったのは私たち姉妹。姉は自分たちのような存在をこれ以上出さないために鬼殺隊に入隊した。

私も死ぬのは嫌だけどそれと同じくらい、自分たちみたいな存在を作りたくない。

それ以前に私たちはもう鬼殺隊に入隊している。姉に限っては柱になっている。

 

「大丈夫、大丈夫…例え、人間に対して厳しい世界だとしても姉さんも私も殺されない。殺させない」

 

となれば、できるのは上弦の弐に鉢会わないようにしながら強くなることだ。

 

 

やる事が決まればあとは鍛錬をするのみ。

姉たちが蝶屋敷に居ないことに気づく前に帰らないと。

 

「大丈夫、私は胡蝶しのぶ。胡蝶しのぶはやれば出来る子。だから、大丈夫」

 

そう思った私は最後に己を鼓舞して今度こそ気づかれる前に蝶屋敷に帰った。

 




登場人物の死亡率の高さは東京喰種並だと思っているの。
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