第一話、入学式の時のクラス替えって知ってる人探しがちだよね!
春、この世は四月になった。そして今日………俺らの学園生活が始まる。
私立運命学園、関東某県の緑宮市内にある唯一の高等学校であり、国内でも珍しいとある制度を行っている学園である。理事長は男らしいが、誰も彼の正体を知らない。
規模は普通で、1学年160人ほど、5クラスある。
そんな学校に昨年から俺は通っており、本日は始業式の為にこの学園に来た、という訳だ。
セーラー服に身を包んだエリと共に通学路を歩き、久方ぶりの白く大きい校舎に着く。校門を抜けて下駄箱に行き、履いていた靴を脱いで自分のとこに入れて中靴(スリッパである)に履き替えてから体育館へ向かった。
教頭先生の長ったらしい話が終わり、クラス発表がされるとの事なので生徒たちは外に向かってでていく。
周りを見てみると手を握りながら友人と同じクラスになっているように祈っているもの、なんも考えてなさそうにボーッとしながら向かっているもの、早く帰りたいと言わんばかりに駆けて行くもの…と様々な生徒がいた。
俺はというと、別段拘りがないのでゆったりと向かっている、エリは俺の隣にいたはずなのだが、少し目を離した隙に行ってしまっていた。
クラス分けがプリントされた紙が見えだした頃、前方からこちら側に駆け寄ってくる少女がいた。
「悠雪ー!今年も同じクラスよー!」
そう笑顔で言ってきたのは、先程先に行っていた幼馴染、エリザベート・バートリーだった。
「おっ、なら今年も宜しくな。」
と、俺も笑顔で答えた、どうやら俺らのクラスは2のCらしい。
では行くとしよう。
「そういや………小次郎は何処のクラスなんだろうな。」
俺はエリと自分のクラスに向かいながらもう一人の幼馴染、佐々木小次郎のことを考えていた。
「コジロウなら…確か隣のクラスよ。ほらあそこ。」
そう指を指した方向には、腰まであるだろう紫の長髪を一つ結びにした青年がいた。丁度B組に入っていった。後で電話でもしよう。
「ほら、早く行きましょ?」
「おう。」
教室に入り、各々の席が記された紙から席を探し、自分の席に向かう。
窓側の一番後ろ、良く漫画やアニメの主人公が座るようなそこの席が俺の席らしい。
「隣の席宜しく頼む、君。」
「おう、宜しくたの………む…。」
隣の席から聞こえたのは爽やかな青年の声、俺も答えながら隣を見て返事をした。そこに居たのは…
「僕はアーサー・ペンドラゴン。君は?」
金の短髪、イケメンオーラマシマシの美青年だった…。
「俺は月村、月村悠雪だ。アーサー、よろしく頼むぜ?」
「ああ。」
「では明後日から授業が始まりますからねぇ、明日はステータス審査がありますよ。皆様、今日はこれで終わりです。」
「ジルセンセー!」
「なんですかな?リュウノスケ。」
「ステータス審査って何すんのー?」
「良い質問です!では説明致しましょう!」
何だこれ……担任のジル先生ことジル・ド・レェ先生は、ステータス審査とやらの説明をするようだ。
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「皆様こんにちは!私、今回の説明役のジル・ド・レェと申します!そしてココは本編とは関係無い
ステータス制度
まず最初に8個のクラスに分けられます、クラスはそれぞれ
それと
ちなみですが、我らが主人公、月村悠雪は
次に、筋力、耐久、敏捷、魔力、幸運、宝具の六つの基本ステータスを測定し、その次にクラス別スキル、その他スキル、固有スキルを測定します。稀にそのクラスでなくてもクラス別スキルを所持することもありますよ!
では本編に戻りましょう!皆様この後を楽しみ下さいませ!」
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「と、言う訳ですぞ!」
「成程、よくわかったぜ!ジルセンセー!」
なんだあの二人、凄いわかりあってやがる!?
「すごいねあの二人…固い絆で繋がってるかのように分かりあってる…。」
と、隣の席のアーサーも評していた。
そう、この運命学園にはステータス制度というものがあり、それがこの学校の特徴と言っても過言ではない。
この後、帰りの挨拶を俺らは済ませて今日の学校は終わった。
「よっ、小次郎。」
「おや、悠雪とではないか。」
帰り道、エリは部活(アイドル同好会だ)の新入部員を探しに行くと言ってたので1人で教室を出ると、もう一人の幼馴染…佐々木小次郎がいたので声を掛けた。
「途中まで一緒に帰ろうぜ。」
「別にいいが…ほれ、エリザベートはどうした?」
「エリは新入部員探しに行った。」
「成程。」
「よーし小次郎、エリザベートいねぇし女の子にセクハラしに行くぞー。行かないなら一人で帰ってくれー俺は行く、可愛い女の子と仲良くなる為にセクハラしてくるー。」
「バレた時貴様殺されるぞ?」
「エリに殺されるんなら良いかもなぁ…想像しただけで気持ちイイ。」
「…。」
「やめろォ、そんな目で俺を見るんじゃねぇ!」
「貴様、一回ぶん殴られた方が良いぞ。いや、なんなら燕返しぶち込んでやろうか?」
「やめて!普通の学園内で燕返し打たないで!死んじゃうから!」
「というか仲良くなるためにセクハラっておかしいであろう、馬鹿か?普通ナンパだろう。」
「ナンパァ?あー…その手があったか。よーししてくる!エリにはお前から適当に言っておいてくれぇ!」
小次郎の返事を聞かずに俺は学園内の女の子達に会いに行った。
「ヘーイ彼女ー!一緒にお茶でもどうだい?」
「間に合っていますので…。」
「そんなこと言わずにサー、何何?彼氏でもいるの?」
「ハイ。」
「………あっ…そう…だったんだ、じゃあダメだな。よし、くノ一ガール、済まなかった!これからデートかい?頑張るんだぞー。」
…今ので五人目、声をかけたら大体彼氏持ちだったりそもそも女じゃないやつなんてのがいた。まあまだ五人だ、まだまだやめない。おや、また可愛い子が来たぞ…よし、
「ねえ君ー!可愛いねー、ご飯でもどう?美味しいところ知ってんだけどさぁ。」
「ボク……男の子です…。」
「嘘だ!?見た感じ君のバストはBだろ!?その細く健康的なハァスハァスするお腹から察するに男ではないだろう!?」
「セクハラで訴えますよ?」
「すいません許して下さい!あっでもバストサイズは完全ッスよ、俺の
「えっと…110「本当に申し訳ありませんでしたァァァ!」
…七人目
「やっほーそこの君ー!動物好きー?」
「…」
「あのー無言は辛いのでせめてなにか喋ってくださりません!?」
「キモ…。」
「ゴフッ…!」
…三十人、クソ!何がいけないんだよぅ!やっぱり目付き!?この細い目付きだったりしますぅ!?
「ねぇーそこの貴方ぁ…、
「えー!いくい…く………ヒィッ!」
落ち込んでる俺に後ろから声が掛けられた、ので振り返るとソコには…
「アンタ何してたの?さっきコジロウが来てねー。」
蔑んだ目でオレを見下ろすエリ、待って待って興奮する下半身が膨らんじまうだるぉ!?
「で?な、に、し、て、た、の?」
「べっ、別にナンパとかしてないんだからねッ!」
「してたのね?ねぇ、何人に声掛けたの?ねぇ!?」
「さっ、三十人…。」
「へぇー…
「ちょっ踏まないで痛い痛い。」
「なんで嬉しそうなのよ…変態。」
「気持ちイイからだが?」
「うっわキモ…アンタ昔からそうよねー。孤児院にいた頃からずーぅとそんな感じで。」
「いや酷っ!」
「…はぁ…とっと家に帰るわよ、帰ったらいーっぱいキモチイイことしてあげるから…ね?」
俺の背中に手を回し、最近少しずつ膨らみ始めた胸を俺に押し付けながら甘い声で言ってくるエリ、そんなの、期待しちゃうだろ?
「よーし帰るか!」
欲望に俺は負けた、欲望には素直になるべきだ。
「あら、随分と素直ね。そんなに私としたいの?」
「当たり前だわ、可愛い女の子から誘われたら行くしかないだろ?ソレにお前のことは好きだしな。」
純粋な笑顔と言葉を彼女に向ける、彼女は顔を赤くしながら
「そっ、そういうことなら…仕方ないわよね。」
と、髪をいじりながら言ってきた。
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そういうシーンは別枠で書きます。By著者
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いやぁ…気持ちよかった。やっぱりエリとは相性がいいのかもなぁ…。彼女としたあと、俺は隣で可愛らしい寝顔を見せる彼女を眺めていた。
「改めて見ると本当に可愛いよなコイツ…。」
長く艶のあるサラサラな濃いピンクの髪、幼さが残る整った顔立ちに白くてすべすべな肌。瞳は宝石のような青色…胸やおしりは控えめ。文句無しの美少女なのだ。
あーダメだ…眠くなってきた、うん、俺も寝よう。エレナは今日仕事で泊まりだし……今日はこのまま寝てしまおう。
…おやすみ。
─後日、朝帰りのエレナに俺たちは起こされた。彼女は顔を赤くしながら「赤飯とか炊いた方がいいかしら…ブーディカにも教えなきゃ…。」などと言っていたので、俺らは慌ててソレを止めた。
さて、今日も着替えて学校に行くか……?なんか身体が軽いな…。
「ん?もしかして俺今…。」
姿が見えそうな大きな鏡を探す、声も高くなってるしさっきから目線が低い…でも、思考は俺のまま…あれ?
「なっ、なっ、なんじゃこりゃぁあぁぁああぁ!?」
そこに写っていたの、金髪赤眼のショタ……つまるところ、俺は幼くなってしまっていたのだ。
「ショタ!?ショタナンデ!?」
「やーん可愛い〜!なんで小さくなってんのよー。」
「わからないよぉお!エリザベートお姉ちゃんべたべたさわらないでぇ!」
「お姉ちゃん…!もう一回!もう一回言って!」
「一体何事なのかしら……?」
次回!第二話、ショタと化した獣魔術師!