日本外人部隊   作:揚物

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パーパルディア皇国の為に

  レミール邸

 レミールは港からほど近い別邸で過していた。貴族達が連日詰め掛け、なにか手はないかと会議を繰り広げているが、元より和平や講和などの考えた事もない者たちばかりで、さらにルディアス陛下が民族浄化宣言を行ってしまい、手の打ちようがなくなってしまった。第三国へと家族を逃がす貴族達も出始めており、打開策など浮かぶことは無かった。

 ただ繰り返される会議にうんざりしながらも、ここにいる者達以外現実が見えていない苦悩もあった。

 貴族達からは属領の献上、領土の分割譲渡などと話が出ているが、その様なものを求めているのなら、日本はパーパルディア皇国を攻め滅ぼし、すべてを奪える軍事力を持っている。

 彼らが求めているのは、処刑を命じた責任者尽く全ての身柄、フェン王国で処刑に加わったものはすでに戦死しているが、命じた管轄する軍の上層部及びルディアス陛下が対象となっている。その様な事を陛下が応じるわけも無く、パーパルディア皇国の全ての軍事力を奪い、抵抗できなくなるまで徹底して攻撃されるだろう。

 つまりルディアス陛下がいる限り、パーパルディア皇国は滅びるより他はないということだ。誰もがその事を理解していながら、誰一人その事を口に出すことは出来なかった。

 机が強く叩かれ、場が一瞬静まり返る。

 

「我々が出来る事は限られる。国と心中するか、国を変えるか、もしくは」

 

 ソラテス前司令官の言葉に会議室は静まり返り、多くのモノが冷や汗を流し始めた。次発する言葉は取り返しがつかず、そして後戻りはできない事だからだ。

 

「皇族から新たな皇帝を選出するか だ」

 

 国を存続させるために皇帝を差し出すか、皇帝と共に破滅するか、すでに国家の岐路に立っていた。

 

 

 後日 レミール邸 会議室

 もはやパーパルディア皇国を救うには、残された時間は多くはない。会議室にはそうそうたるメンバーが集まっていた。

 皇族 レミール・ミリアスその他数名

 第一外務局局長 エルト

 第三外務局局長 カイオス

 皇国皇軍 前最高司令官 ソラテス

 皇国陸軍 第二師団 陸将

 皇国竜騎士団 団長

 皇国海軍 大佐 

 各部門の上級貴族達十数名

 

 フェンに派兵したことによって海軍の三分の一が失われ、陸軍も損害を被ったが、幸い陸上侵攻をまだされておらず、デュロ等に戦力はまだ残っている。しかしこれ以上攻撃を受けては、パーパルディア皇国は一切の力を失ってしまうだろう。猶予は余り残されていない。

 

「日本から許可は得ている。 出兵前演習として海軍は西方に、陸軍と竜騎士団はアルーニに演習名目で避難展開させる」

 

 今もカイオスとエルトが日本と講和の条件について話し合い、戦後、パーパルディア皇国が自衛を出来るようなんとか許可を得た貴重な戦力であった。

 

「アルデがなんというか」

 

「ワシが言えばいまだ一軍くらいは動かせる。 問題はなかろう」

 

「それではクーデターの時期についてですが」

 

 パーパルディア皇国を護る為、皇帝ルディアスを降ろす決断がなされ、その作戦が練られていた。

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