日本外人部隊 作:揚物
防衛省 会議室
クーデターの前準備によって遠方に移動し大した海上戦力は残っていない。残るはエストシラントに直接侵攻することだが、依然として皇都防衛軍の陸軍とワイバーンオーバーロードを保有する竜騎士団が残存している。
「それでは F15J改及びF35Bの編隊により制空権を確保。 その後B52Jの編隊を二部隊にわけ、皇都周辺基地及び、デュロ工場と周辺基地に爆撃を行います」
「デュロ港に関してはAFTAより買い取ったBLU-82B/C-130を使用し、全ての船を破壊いたします」
「なぜそのようなものがあるのだね? 2008年に全て廃棄されたはずだが」
航空爆弾 BLU-82B/C-130
直径数百メートルを殺傷する。直径1000mの範囲内にもかなりの暴風を撒き散らす。
米国内では全て廃棄された。だが他国の基地に持ち込み、廃棄指示を逃れる手段は多用されていた。
「条約逃れで日本に持ち込んでいたようです。 他にも色々あるようですが、中々やり手の司令官ですので頃合を見て高く売りつけてくるつもりでしょう。 有料で教導活動の打診もされていますよ」
「……やれやれ、あの国は転移しても変わらずか。 だが心強くもあるが、どれだけの兵器を日本に持ち込んでいるのか、いちど会談すべきだな」
「それでは話を戻します。 全てが完了後、第504中隊 ファントムの16式装甲歩行機動戦闘車をエストシラントに投入いたします」
派兵による民間人の被害を抑えるには全てを一度に済ませる必要があり、同時多発的に攻撃を行い抵抗戦力を全て奪う。
そしてエストシラントに直接戦力を投入し、威圧効果によって戦意や戦後の反日の無意味さを教え込む。講和が成り立てば、あとは政府と外交官の仕事だ。
「エストシラントに関しては危険ではないかね?」
「混乱さえ巻き起こせば問題ありません。 彼らの武器では傷をつけるのが精々ですので、首都近辺に降下、その後首都まで単独で向かい降伏勧告を行いながら待機してもらいます」
「ふむ。 クーデターの進行度は?」
「戦力の抽出は出来ているようです。 残すところは決行するだけですが、やはり躊躇しているようです」
「仕方ないでしょう。 パーパルディア皇国が特に発展したのは先帝と現皇帝の世代、属領統治方法に問題があるにせよ。 国民にとっては名君だったのですから」
「我々のエストシラント侵攻に合わせて行動を開始するようです」
「民間人に被害を出さないよう気をつけなければな」
「手間ですね。 APUやAFTAが蝙蝠半島にしたように全て吹き飛ばしたほうが早いのでは?」
「政府の判断は講和をさせるそうだ。 どちらにせよ全てを更地にするにはコストが掛かり過ぎる。 出来ない以上、戦後は大事に大事に持て成し心の底から尻尾を振らせるかしかない。 我々が出来ることは徹底的に敵意と戦意を削ぐ事だ」
「面倒な限りですな。 いっそ16式投入後、エストシラント港に護衛艦隊も送りますか?」
「戦艦など主力兵装を見せることは不可能だ」
「護衛艦二隻の派遣では如何でしょうか」
「ふむ、一旦攻撃をしたあと、民間船群が都市を離れるのを待とう。 殲滅される可能性があると判れば、情報を持ったスパイも離脱するはずだ」
「では、港を攻撃した後、一日置いたあと16式等を投入いたします」