日本外人部隊   作:揚物

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準備

 開示された情報を集約し、外人部隊のキャンプでは会議が行われていた。

 エスペラント王国の戦術や兵装から、パーパルディア皇国未満アルタラス王国程度と分かり、戦力的には期待する事が出来ない事がはっきりとした。

 外人部隊のみで対応するしかない。

 

「問題はゴウルアスと言うものだが、いささか情報が足りなさ過ぎる」

 

 

エスペラント王国から得られた情報では

・ゴウルアス

 全長が5m、全高は2m

 鋼のような体毛に覆われた肉体、回復魔法がかかり続けるから疲れを知らない。

 角から連射される爆裂魔法、これの連射力は相当なもの。

 口から放たれる球形の爆裂魔法、避ける事が困難な速度で飛翔し、太陽神の使いが使用していた鋼鉄の地竜でさえも、数騎がこの爆裂魔法によって怪我をし、走る事が出来なくなった。

 

 

「破壊された鉄龍は、零戦が発見されていることから考えて、同時代の97式中戦車あたりか?」

 

「装甲車では危険と言うことか。 そうなると10式を全面に出し対応を考えるべきだな」

 

「ゴウルアスというものは、いざというとき機動対戦車中隊 第601中隊で相手をしよう」

 

「問題は敵の数だ。 弾薬が持たない可能性がある。」

 

「偵察中隊にも全面に出てもらうが、総勢5万というのは確かに数が多すぎる」

 

「航空支援が可能なように、連絡をしておこう。 砲兵隊が居ないのが厳しいが仕方あるまい」

 

 5万と言う数字にイーネは恐怖を覚えたのだが、日本外人部隊の面々がなんら問題ないという表情で、話を進めていくことに驚いていた。

 

「一週間後だが、航空支援は間に合うだろう。 問題は弾薬の不安だが、そこは輸送を頼むか」

 

「塹壕と陣地の建造を急ぎましょう。 これは第三外人部隊の良い経験になる」

 

 魔物が侵攻するであろうルート上の谷は、幅約13mであり、その出口はカルズ地区の城壁から約1kmの距離であった。

 第三外人部隊が何を出来るか見るため、日本外人部隊は口を出さず、イーネ達は考えながら射撃陣地の設営を進めていった。

 一週間を目処に、第三外人部隊は装甲ブルドーザーを駆使して射撃陣地の設営を行い、エスぺラント王国 カルズ地区北側に設営を行う。

 コンクリートも何も無い為、土や石を積み上げ固めたものだが、弓矢や分かっている限りの魔法では耐えられるはずであった。

 谷の出口に多くの兵士が伏せれるように塹壕も掘っている。

 

 

一週間後

 

「来たぞーー!!!」

 

 城門の上から谷を監視する兵士が声を上げる。その視線の先にある谷には砂埃が上がり、黒いうねりが谷の出口に向かって走っている。

 魔軍の本格的侵攻であるのは疑いようが無く、身が引き締まる。

 各弓兵は配置に付き、正騎士ジャスティードも城壁の上から戦場を視察していた。

 

「それにしても……なんて大軍だ!!」

 

 閃光がほとばしり、光弾が超高速で谷へと向かう

 谷の前方を走っていたゴブリンは、悲鳴と共に崩れ落ち、後ろから来た者もどんどんと倒れていった。

 

「何が……何が起こっている!!!」

 

 城壁の上にいる弓兵たちは、理解できない現象を驚愕の声をもって眺めるのだった。

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