日本外人部隊 作:揚物
グラメウス大陸、仮設合流地点に向かっている最中だったのだが、数百年ぶりの予期せぬ電磁波によって全ての計器が狂い、予定地域より大幅にズレてしまう。
「修理を急げ!」
むろん内部の機械もおかしくなり、コンピュータ制御が途切れ飛行機が激しく揺れる。修理を試みながら手動制御でなんとかバランスをとるものの、積載量限界近くの現状では長くはもたない。
「12式なら大丈夫です! 機体ごと私を降下させてください!!」
イーネは安全のため、外人部隊員に勧められ12式のコックピットに入っていた。
「しかし!」
いくら12式でも単機でできることは限られる。連続稼働時間も搭載燃料を考えてもそれほど長くはなく、未開の地で整備もできない状況では長く稼働はさせられない。
「大丈夫です!」
位置を見失い分厚い雲に場所もわからず、降下させるのはかなりのリスクが伴うが、事実このままでは墜落を待つしかない。
「物資コンテナも一緒に卸す! 無事に回収してくれ!!」
隊員の手動操作で貨物室が開かれ12式装甲歩行戦闘車とともに物資が下ろされる。
「ウィングバインダーの展開を!」
高高度からの訓練以外の初降下に、イーネは焦りながら操作し、安定降下翼が開かれ少しずつ落下速度が低下していく。
少し落ち着いたとき、餌と思ったのか巨大な怪鳥が大口を開けて向かってくるのが視界に入った。
「鳥!?」
12.7mm機銃を連射するが、血を吹き出しながら突っ込んでくる。死にかけながらも怪鳥の足に捕まれ、降下速度を上げて雲の間を抜ける。
「これは……」
眼下に広がる巨大な城塞都市に驚くものの、なんとか振りほどき無事に着地したが衝撃で体をコックピット内に打ち付け、なんとか車体から這い出したもののイーネは気を失った。
C-2輸送機は物資投下したことでぎりぎり帰還を果たし、イーネの搭乗した12式の降下地点の確認が急がれた。
クワ・トイネと国際問題になってはまずいとし、救援部隊を派遣するために急遽編成変更を行っていた。
「海自にいずもかひゅうがの派遣を打診しろ! 急げ時間はかけられんぞ!」
降下したおおよそのポイントはわかっているが、救助に行くにはオスプレイ及びヘリで行くしかないのだが、距離が離れているため海上から向かうしかない。
かがは現在使うことができず、いずも及びひゅうが以外救助に向かう方法がなかった。
すでに移動予定先で待機していた偵察中隊及び第601対戦車機動中隊は、予定どおり現在地点で待機しつつ、命令が下されれば即座に救助に向かえる体制をとっていた。
偵察中隊
9式装甲歩行戦闘車 4両
10式装甲歩行戦闘車 4両
601対戦車機動中隊バンシー
フォルクスパンター 8両